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公務員の新しい挑戦「研修講師・研修プログラム開発」完全ガイド:組織人材育成の専門家として知見を還元する副業の全貌

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目次
  1. はじめに
  2. はじめに:
    組織人材育成の現場における公務員経験者への需要
  3. 背景・基礎知識:
    研修市場の広がりと公務員経験者の貢献可能性
  4. メインコンテンツ:
    研修講師・研修プログラム開発活動の3つの核心ポイント
  5. 実践・応用編:
    特別区職員が研修講師・研修プログラム開発活動を検討する実務手順
  6. よくある質問(FAQ):
    研修講師・研修プログラム開発活動の実務的疑問への回答
  7. まとめ:
    研修講師・研修プログラム開発が拓く組織人材育成への貢献の形

はじめに

※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。
※実際の副業・兼業に当たっては、所属組織の規定等を必ず確認するとともに、所管部署や上司に事前相談してください。

(出典)人事院「自営兼業制度の見直しについて」令和7年度
(出典)総務省「地方公務員の兼業に関する技術的助言の通知」令和7年度

職員の幸福が、住民の幸福をつくる

  • 誰か(住民)を幸せにするためには、まずは自分が幸せになる必要があります
  • ハーバード大学のニコラス・クリスタキス教授とカリフォルニア大学のジェームス・ファウラー教授は、20年間にわたり約5,000人を追跡した大規模な研究を行いました。この研究によれば、ある人の幸福は、その友人の幸福度を約15%高め、さらにその友人の友人(2次の隔たり)、そして友人の友人の友人(3次の隔たり)にまで波及していくことが科学的に示されたのです
    • 出典
      • Nicholas A. Christakis & James H. Fowler, 『Connected: The Surprising Power of Our Social Networks and How They Shape Our Lives』(邦題:『つながり 社会的ネットワークの驚くべき力』), Little, Brown and Company, 2009.
  • つまり、ご自身が経済的な安心感と幸福を手に入れることは、皆様が思う以上に広範囲に、巡り巡って地域や住民の方々をも幸せにする、確かな力を持っているということです。
  • 今回は、皆様がその第一歩を踏み出すための一助として、公務員向けの副業ガイドを分かりやすくお届けします。

はじめに:
組織人材育成の現場における公務員経験者への需要

 東京都特別区の職員の皆様は、日々の業務を通じて、行政実務、政策立案、住民対応、財政分析、組織運営、職員指導、プロジェクト管理など、多様な領域の専門知識と経験を蓄積されているのではないでしょうか。一方、自治体や民間企業、公益法人、業界団体といった組織の現場では、職員研修、新任研修、管理職研修、専門研修、業界別研修、コンプライアンス研修、リーダーシップ研修など、多様な研修ニーズが継続的に存在していると考えられます。学術的な研究者だけでなく、現場で実務経験を積んだ実務家による研修は、受講者にとって実践的な学びを得る貴重な機会として位置付けられている性質があると考えられます。

 このような時代背景の中で、令和7年12月19日に人事院が公表した自営兼業制度の見直し方針、および令和7年6月11日付け総務省通知による地方公務員の兼業に関する技術的助言を受け、公務員が研修講師として登壇したり、研修プログラムの開発に関与する副業の可能性が広がりつつあります。本記事では、研修講師・研修プログラム開発という副業・兼業類型について、制度の根拠から承認要件、実務上の留意点、本業への還元効果までを体系的に解説します。

 なお、本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の兼業承認の可否、研修主催機関との契約に関する法的判断、研修教材の知的財産権の取扱い、税務処理の詳細については、必ず所属組織の所管部署、税理士、弁護士等の専門家にご相談ください。研修受託の契約形態は研修主催機関ごとに多様であり、契約条件によって取扱いが大きく異なる性質を持ちます。兼業承認の判断は最終的に各任命権者が行うものであり、本記事の記述は各自治体・各任命権者の判断を拘束するものではない点を、あらかじめお断りしておきます。

背景・基礎知識:
研修市場の広がりと公務員経験者の貢献可能性

組織人材育成における研修の重要性

 現代の組織運営において、人材育成は組織の持続可能性を支える基盤として位置付けられている性質があります。自治体、民間企業、公益法人、業界団体など、多様な組織が、新任研修、階層別研修、専門研修、コンプライアンス研修、リーダーシップ研修、業務スキル研修などを実施している状況が広がっていると考えられます。

 研修の実施形態も多様化しています。集合研修、オンライン研修、ハイブリッド型研修、eラーニング、ワークショップ型研修、ケーススタディ型研修、ロールプレイ型研修など、目的に応じた多様な手法が用いられている状況があります。研修の実施主体も、組織内部の研修部門、外部の研修会社、業界団体、自治体研修機関、大学などのアカデミックセクター、フリーランスの研修講師など、多様な主体が存在します。

 行政分野では、自治体職員を対象とした研修ニーズが特に大きい領域として位置付けられている性質があります。市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)、各都道府県や政令指定都市の自治体職員研修所、自治大学校、各種業界団体の研修部門など、多様な機関が自治体職員向け研修を提供している状況があると考えられます。具体的な研修機関の概要や研修内容については、各機関の公表資料をご確認ください。

研修講師の活動形態の多様性

 研修講師としての活動形態は多様です。研修主催機関からの依頼を受けて単発の登壇を行う形態、年間契約で複数回の研修を担当する形態、研修プログラムの企画・開発から実施まで包括的に担当する形態、複数の研修講師との共同登壇、研修教材の執筆・監修、研修コンサルティングなど、多様な選択肢が存在します。

 契約形態についても、業務委託契約、講師派遣契約、その他の形態など、研修主催機関ごとに異なる場合があります。報酬の支払い方法についても、講師謝金として処理される場合、業務委託料として処理される場合、給与所得として処理される場合など、契約形態によって異なる可能性があります。

 研修プログラム開発の領域では、ニーズ分析、目的設定、カリキュラム設計、教材作成、講師選定、効果測定など、多様な専門的業務が含まれます。研修主催機関の依頼を受けて開発業務を担当する形態、コンサルティング会社や研修会社と協働で開発する形態、自ら独立して研修プログラムを開発・販売する形態など、関わり方の選択肢も多様です。

令和7年の制度改正と研修講師活動の関係

 令和7年12月19日の人事院通知では、職員の有する知識・技能をいかした事業が自営兼業の承認対象として新設されました。研修講師活動は、人事院規則14-8運用通知における技芸の教授に該当し得る活動として、職員の有する知識・技能をいかした事業の一例として位置付けられ得る可能性があります。同時に、社会貢献に資する事業としての性格を持つ場合もあり、活動の性質と関与の形態によって判断が分かれる場面が想定されます。

 研修講師活動への参画形態には、単発の登壇、継続的な研修担当、研修プログラム開発、研修コンサルティングなど、多様な選択肢があります。契約形態(業務委託、雇用関係、講師派遣など)、関与の継続性、報酬体系によって、適用される条文と必要な手続が異なる可能性があります。継続的な研修担当や雇用関係を伴う形態の場合、地方公務員法第38条第1項に基づく許可、または国家公務員法第104条に基づく許可が必要となる可能性があります。最終的な法令適用の判断は承認権者によってなされるため、活動検討の早期段階で所属組織への事前相談が不可欠となります。

メインコンテンツ:
研修講師・研修プログラム開発活動の3つの核心ポイント

ポイント1:
公務員の経験が研修講師に独自価値をもたらす理由

 研修講師・研修プログラム開発の領域において、公務員が提供し得る独自価値は、単なる知識の伝達に留まらない性質を持ち得ます。第一の価値は、現場の実務経験に基づく実践的知見です。学術的な研究者やコンサルタントによる研修が制度や理論の体系的解説を中心とする一方、実務経験者による研修は現場で実際に直面する課題、関係者との調整プロセス、制度の運用上の工夫、住民との接点での学びなど、実務経験者にしか語れない知見を提供できる性質を持ちます。受講者にとっては、教科書では得られない現実感覚と実務的なノウハウを得る貴重な機会となり得る可能性があります。

 第二の価値は、組織内部の力学への理解です。研修の効果は、研修内容そのものの質だけでなく、組織内部での研修の位置付け、上司・同僚との関係、研修後の実践機会、組織文化との適合性などによって大きく左右される性質があります。公務員として組織内部の力学を経験してきた人材は、研修内容を組織の文脈に位置付けて伝える能力、受講者が研修後に実践できる現実的な提案を行う能力などを持ち得る可能性があります。

 第三の価値は、公共的視点と倫理性への感度です。公務員は全体の奉仕者としての立場から、公共性、公平性、倫理性への感度を身につけている可能性が高いと考えられます。研修内容において、社会的責任を踏まえた発言、特定主体への偏った誘導の回避、誤情報の拡散防止、受講者の利益を最優先する姿勢などは、研修の信頼性と社会的価値を支える要素となり得ます。商業的な誘惑に流されることなく、知識を組織人材育成に還元する姿勢を保つ基盤として、公務員の経験は独自の価値を持ち得る可能性があります。

 これら3つの価値は、人事院が掲げる政策意図のうち、特にやりがい向上、スキル還元、官民連携促進の観点で合理性を持ち得ます。研修講師活動を通じて獲得する教育スキル、プログラム設計能力、受講者との対話経験、最新の人材育成理論への接触は、本業の職員研修、政策説明、後輩育成などの業務において活用可能な知見となり得ます。同時に、組織人材育成の現場への貢献は、行政分野の人材育成、民間企業の組織力向上、業界団体の専門人材育成など、社会全体の人材基盤強化への寄与という公益的意義を持ち得る活動として位置付けられ得ます。

ポイント2:
活動形態の選択と法令適用の判別

 研修講師・研修プログラム開発活動を検討する際、活動形態の選択が実務上の重要論点となります。想定される主要な活動形態としては、単発の研修登壇、年間契約での継続的な研修担当、研修プログラム開発の受託、研修コンサルティング、自ら主催する研修事業の運営、研修教材の執筆・監修などが考えられます。

 単発の研修登壇の場合、特定の日時に一回限りの研修を担当する形態として、研修主催機関からの依頼を受けて講師謝金を受け取る形が一般的です。継続性・反復性の観点から、人事院Q&A問3で示されている給与以外の年間所得が20万円を超える見込みの目安、複数の登壇を重ねた場合の累積収入の判断、所属組織の規則上の取扱いなどを踏まえて、承認の要否を判断する必要があります。

 年間契約での継続的な研修担当の場合、特定の研修主催機関と年間契約を結び、定期的に研修を担当する形態となります。継続的・定期的な業務従事に該当する可能性が高いため、人事院Q&A問2の更問で示されている一定の連続する期間を以て業務が定められている場合、業務の履行に当たって複数回の勤務・業務が前提となっている場合、業務に従事するに当たり一定期間、兼業先の身分を保有する場合に該当し得る可能性があります。地方公務員法第38条第1項に基づく許可、または国家公務員法第104条に基づく許可が必要となる可能性が高い形態です。

 研修プログラム開発の受託の場合、研修主催機関や研修会社からの委託を受けて、研修プログラムの企画・開発を行う形態となります。プロジェクト単位での業務委託となる場合が多く、開発期間中は継続的な業務となる性質を持ちます。職員の有する知識・技能をいかした事業として承認対象となる可能性があります。

 研修コンサルティングの場合、組織の研修体系の見直し、研修ニーズ分析、研修効果測定など、より広範な業務を担当する形態となります。継続的な関与と専門的な助言を伴う性質が強いため、継続的・定期的な業務従事として整理される可能性が高い形態です。

 自ら主催する研修事業の運営の場合、自ら研修プログラムを開発・販売する形態として、より自営的な性格が強くなります。事業計画書の作成、参加者募集、講師契約、教材作成など、運営全般の責任を負う形態です。職員の有する知識・技能をいかした事業として、自営兼業の承認対象となる可能性があります。

 研修教材の執筆・監修の場合、研修で使用する教材の制作に関わる形態として、書籍執筆と類似の取扱いとなる可能性があります。著作物の創作及び販売としての性格、業務委託としての性格などが、契約条件によって異なる可能性があります。

 いずれの活動形態であっても、適用される条文と必要な手続は個別の事業内容によって異なるため、活動検討の早期段階で所属組織の担当部署に相談することが不可欠です。最終的な法令適用の判断は承認権者によってなされます。

ポイント3:
研修内容と関係法令への配慮

 研修講師活動において、研修内容の設計は活動の中核を成す要素であり、複数の論点に慎重な配慮が求められます。第一の論点は、研修内容と所属組織の業務との関係性です。所属組織の業務に関連する内容、現在職務で扱っている領域、職務上知り得た情報を活用する内容などは、人事院Q&A問15の更問1で示されているとおり、職務を通じて得た知識・技能や、現在職務において用いている知識・技能を活用する自営兼業については、承認権者において厳格な判断を行う可能性があるとされています。研修テーマの選択にあたっては、所属組織の業務との関係性を慎重に整理することが不可欠です。

 第二の論点は、所属組織の業務情報や守秘義務の対象情報の取扱いです。研修の中で、所属区の内部情報、業務で知り得た非公開情報、特定の事案や個人を特定できる情報、未公開の政策情報などを扱うことは、地方公務員法第34条第1項の職務上知り得た秘密に該当し得るため、絶対に避ける必要があります。違反した場合、地方公務員法第60条第2号により、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となります。研修内容は、公開情報、一般的な制度解説、自身が本業外で習得した知見、公知の事実、公開された統計やデータに基づくものに限定することが基本原則となります。

 第三の論点は、研修教材の著作権・知的財産権です。研修で使用するスライド、配布資料、ワークシート、ケーススタディ、動画教材などには、自身が制作したオリジナルコンテンツと、第三者の著作物を引用・参照したコンテンツが含まれる可能性があります。著作権法に基づく適切な引用、ライセンスの遵守、第三者の権利侵害の回避などについて、慎重な対応が必要となります。同時に、自身が制作した研修教材の著作権の帰属、研修主催機関への利用許諾の範囲、再利用や二次利用の可否などについても、契約条件を慎重に確認する必要があります。これらの法的論点は専門的判断を要するため、必要に応じて弁護士等の専門家への相談を踏まえた対応が推奨されます。

 第四の論点は、肩書き使用と公務の信頼性確保です。研修主催機関のパンフレット、Webサイト、研修案内、メディア取材などで自身の身分を表示する際に、公務員としての肩書きや所属組織名を使用することは、人事院Q&A問18で示されているとおり、承認時の留保事項との関係で慎重な判断が必要となる可能性があります。匿名または個人名のみでの活動を前提とした体制を整えることが望ましい対応となる場合があります。同時に、研修内容や発言が誹謗中傷、特定団体への攻撃、公序良俗に反する内容などを含まないよう、人事院Q&A問7で示されている観点での慎重な配慮も必要です。

 第五の論点は、研修主催機関と所属自治体との関係性です。研修主催機関が自治体職員研修所などの公的機関である場合、所属区との関係性(研修の共同開催、人事交流、職員派遣関係など)が生じている可能性があります。民間の研修会社の場合も、所属区との取引関係が存在する可能性があります。これらの関係性は、人事院規則14-8運用通知第1項関係第6項で示されている特別な利害関係に該当する可能性を含んでおり、慎重な確認が必要です。特に、所属区の職員を受講者とする研修を受託する場合、業務上の指揮命令関係との整合性、利益相反の可能性などについて、慎重な検討が求められます。

 第六の論点は、研修受託の契約条件の確認です。研修主催機関との契約には、契約期間、報酬、責任範囲、研修教材の権利関係、研修内容の事前承認の要否、契約解除条件、紛争解決方法など、多様な法的論点が含まれます。これらの論点は、契約内容によって講師の権利と責任が大きく異なる性質を持つため、契約書の内容を慎重に確認する必要があります。

実践・応用編:
特別区職員が研修講師・研修プログラム開発活動を検討する実務手順

ステップ1:
研修テーマと活動方針の明確化

 研修講師・研修プログラム開発活動を検討する第一歩は、自身が担当したい研修テーマと活動方針を明確化することです。行政実務、政策立案、組織マネジメント、リーダーシップ、住民対応、危機管理、コミュニケーション、業務効率化、自治体DXなど、多様な領域のうち自身が貢献したい分野は何か、どのような受講者層を対象とするか、どの程度の頻度・期間で取り組むのかといった基本的な構想を整理することが、その後のすべての判断の基盤となります。

 研修テーマの選定にあたっては、所属組織の業務との関係性を慎重に評価することが不可欠です。所属組織の業務と直接重なるテーマは、承認権者による厳格な判断の対象となり得るため、可能な限り業務外で習得した知見、一般的な方法論、自身の専門性や趣味・特技などを基盤としたテーマを選択することが、承認を得やすくする要素となり得ます。

 活動方針の整理では、本業との時間的両立をどう図るか、研修の頻度と時間帯をどう設計するか、研修主催機関側との交渉で何を求めるかなどを明確化することが重要です。週休日や夜間に研修を設定できる主催機関を選ぶ、集中的な研修形式を選ぶ、オンライン研修を中心とするなど、本業との両立可能性を高める工夫を事前に検討することが必要となります。

ステップ2:
研修主催機関との接触と契約条件の確認

 研修テーマと活動方針が概ね固まった段階で、適切な研修主催機関との接触を進めることが必要となります。研修主催機関からの依頼を受ける場合、自ら売り込みを行う場合、知人の紹介を受ける場合、研修プラットフォームへの登録を通じる場合など、多様なルートが存在します。

 接触時には、自身が提供可能な研修内容、本業との両立を踏まえた制約条件(研修時間帯、頻度、出張可否など)、肩書き使用の制限などを早期に明示することが重要です。研修主催機関側の柔軟性や、自身の制約条件への対応可能性を、契約交渉の早期段階で確認することで、後の調整を円滑に進めることができる可能性があります。

 契約条件の確認では、契約形態(業務委託、雇用関係など)、契約期間、研修回数、報酬体系、業務範囲、研修教材の権利関係、契約更新の取扱いなどを慎重に確認する必要があります。特に、研修時間帯の設定可能性、年度途中の変更可能性、契約解除時の取扱いなどは、本業との両立に直接影響する要素として重要です。

ステップ3:
兼業許可申請のための書類作成

 兼業許可を得るための書類作成において、研修講師・研修プログラム開発活動の特性を踏まえた記述が必要となります。事業の目的については、組織人材育成への貢献、知識と経験の社会への還元、行政分野での人材育成への寄与といった公益性を明示することが考えられます。事業内容については、研修主催機関名、担当研修テーマ、対象受講者、研修内容、研修時間帯、回数、報酬、契約期間などを具体的に記載します。営業日及び営業時間については、研修活動を週休日や勤務時間外に限定することを明示します。

 特に重要な記載事項として、研修テーマと所属組織の業務との関係性についての整理結果、所属組織の業務情報や守秘義務対象情報を持ち込まない方針、研修主催機関と所属区との関係性、肩書き使用の取扱い、研修教材の権利関係などを、具体的な事実に基づいて記述することで、承認権者の判断を支援する材料となり得ます。また、研修の公開性が高いことを踏まえ、誹謗中傷や公序良俗違反となる内容を含まない方針、所属組織の政策や業務に対する個人的見解の表明と受け取られない表現を選ぶ方針なども、可能な範囲で記載することが望ましいと考えられます。

ステップ4:
承認後の継続的な遵守事項

 兼業許可を得た後の遵守事項として、第一に勤務時間中には研修活動に従事しないという職務専念義務の原則が挙げられます。研修準備、教材作成、研修実施、受講者対応、効果測定などへの対応は、必ず勤務時間外に限定する必要があります。受講者からの個別質問への対応、フォローアップ、研修主催機関との打ち合わせなども勤務時間外に行う体制を整備することが重要です。

 第二に、人事院Q&A問14で示されている年次休暇を取得して副業業務を計画的に行うことは承認されない点に注意が必要です。研修日のために年次休暇を取得する計画は承認対象外となるため、研修時間帯を週休日や勤務時間外に設定できる研修主催機関を選択することが必要となります。

 第三に、研修内容の継続的な品質管理が必要です。法改正への対応、社会情勢の変化、業界動向の変化、受講者の反応を踏まえた研修改善、教材の更新などを通じて、研修の質を維持する責任があります。

 第四に、肩書き使用についての留保事項に留意する必要があります。研修主催機関のパンフレット、Webサイト、研修案内などで自身が紹介される際に、公務員としての肩書きや所属組織名を併記することは、人事院Q&A問18で示されているとおり、承認時の留保事項との関係で慎重な判断が必要となる可能性があります。研修主催機関側との間で肩書き使用の取扱いを事前に明確化することが望ましい対応となります。

 第五に、契約更新時や担当研修変更時の再承認手続があります。年度ごとの契約更新、新たな研修テーマの追加、研修時間帯の変更、報酬条件の変更などがあった場合には、速やかに所属部署の担当者に報告し、再承認の手続を開始する必要があります。

ステップ5:
本業への還元を意識した実践

 研修講師・研修プログラム開発活動を本業への還元に結びつける実践として、研修準備を通じて獲得する知識の体系化能力、教育スキル、プログラム設計能力、受講者との対話経験、最新の人材育成理論への接触などを、守秘義務に抵触しない範囲で所属部署内での勉強会や情報共有の形で還元することが考えられます。所属区の職員研修、政策説明、住民向け広報、後輩育成などの業務において、副業で得た知見は価値を発揮する可能性があります。

 ただし、副業で扱った受講者の個別情報、研修主催機関の内部情報、契約上の機密情報などは、本業で利用してはなりません。同様に、本業で知り得た情報を研修コンテンツに活用することも避ける必要があります。本業と活動の間に明確な情報の壁を設けることが、双方向の信頼を守る基盤となります。

よくある質問(FAQ):
研修講師・研修プログラム開発活動の実務的疑問への回答

Q1:所属組織の業務に関連するテーマで研修を担当することは可能ですか

 所属組織の業務に関連するテーマは、人事院Q&A問15の更問1で示されているとおり、職務を通じて得た知識・技能や、現在職務において用いている知識・技能を活用する自営兼業については、承認権者において厳格な判断を行う可能性があるとされています。具体的な該当性は、研修テーマと業務との関連性の程度、職員本人の業務範囲、研修内容に含まれる情報の性質などによって判断されるため、個別の事案について事前相談を通じて確認することが不可欠です。代替策として、所属組織の業務とは直接関係のない領域、自身の趣味・特技を活かした領域、本業外で習得した知見を基盤とした領域、より一般的・汎用的な制度解説などを選択することが、承認を得やすくする要素となり得ます。

Q2:所属区の職員を対象とする研修を受託することは可能ですか

 所属区の職員を受講者とする研修を受託することは、業務上の指揮命令関係との整合性、利益相反の可能性などについて、特に慎重な検討が必要です。所属区との直接的な契約関係が生じる可能性、研修内容と本業の業務との重複、所属区の職員に対する立場の二重性などの論点が複合的に関係する場面となるため、人事院規則14-8運用通知第1項関係第6項で示されている特別な利害関係に該当する可能性が高いと考えられます。具体的な可否については、所属組織への事前相談を通じた慎重な確認が不可欠です。代替策として、所属区以外の自治体の職員研修、民間企業の研修、業界団体の研修などを対象とすることが、より無難な選択肢となり得る場合があります。

Q3:研修教材の著作権はどう取り扱われますか

 研修教材(スライド、配布資料、ワークシート、ケーススタディなど)の著作権は、原則として制作者である講師に帰属する性質を持ちますが、研修主催機関との契約によって、利用許諾の範囲や権利関係が定められる場合が多いと考えられます。具体的な著作権の帰属、利用許諾の範囲、再利用や二次利用の可否、複数の研修主催機関での利用可否などについては、契約条件を慎重に確認する必要があります。また、研修教材の中で第三者の著作物を引用・利用する場合の対応についても、著作権法上の適切な引用要件を満たす形での利用が必要となります。これらの法的論点は専門的判断を要するため、必要に応じて弁護士等の専門家への相談を踏まえた対応が推奨されます。

Q4:報酬の目安はどの程度ですか

 研修講師の報酬は、研修主催機関、研修内容、研修時間、講師の専門性、契約形態などによって大きく変動する性質を持ちます。具体的な報酬水準については、研修主催機関ごとの規程、業界の一般的な水準、各種公表資料などをご参照ください。

 人事院Q&A問15では、自営兼業により得られる収入の算定の基礎となる単価の設定等が同種の事例を大きく上回るなど、社会通念からかけ離れた収入を得る場合は、公務の公正性や信頼性の確保に支障が生じるとして、自営兼業が認められない場合があるとされています。研修講師の報酬についても、業界相場の範囲内に収めることが基本原則となります。

Q5:複数の研修主催機関と同時に契約することは可能ですか

 複数の研修主催機関と同時に契約することは、人事院Q&A問5で示されているとおり、自営兼業として複数の事業を行うことは積極的には想定されないものとされつつも、共通する要素を持つ事業を行う場合などが例外として挙げられています。複数の研修担当が類似性の高い事業として一体的に評価される可能性はありますが、最終的な判断は承認権者によってなされます。

 複数契約を検討する際には、それぞれの研修主催機関と所属区との関係について個別に利害関係を精査する必要があります。また、人事院Q&A問13の更問2で示されている兼業の時間目安として、週8時間又は1箇月30時間、勤務時間が割り振られた日において1日3時間の範囲内とすることが適当とされており、複数契約の総従事時間がこの目安を超えないよう管理する必要があります。

Q6:研修プログラム開発と研修講師は別の活動として扱われますか

 研修プログラム開発と研修講師は、業務内容と契約形態が異なる性質を持つ場合があります。研修プログラム開発は、ニーズ分析、カリキュラム設計、教材作成などの企画・開発業務として、プロジェクト単位の業務委託となる場合が多く、研修講師は実際の登壇業務として、講師謝金を受け取る形が一般的です。両者を組み合わせた契約となる場合もあれば、別個の契約となる場合もあるため、契約形態によって兼業許可上の整理が異なる可能性があります。具体的な取扱いについては、契約内容を踏まえた個別の事前相談が必要です。

Q7:税務上の取扱いはどのようになりますか

 研修講師から得た報酬は、所得税法の規定に基づく確定申告の対象となる場合があります。報酬の支払い方法(講師謝金として処理されるか、業務委託料として処理されるか、給与所得として処理されるか)、所得の種類、必要経費の計算(教材費、書籍代、交通費など)、住民税の納付方法、扶養認定への影響、消費税の取扱いなどについては、個別の事情によって取扱いが異なるため、税務署または税理士へのご相談を強くお勧めします。本記事では税務上の個別判断については言及を控えます。また、国家公務員倫理法・倫理規程との関係については人事院Q&A問23で整理されており、特別区職員に対する同様の規制の適用については、各区の条例・規則をご確認ください。

まとめ:
研修講師・研修プログラム開発が拓く組織人材育成への貢献の形

 研修講師・研修プログラム開発という副業・兼業類型は、令和7年12月の人事院方針と令和7年6月の総務省通知が目指す公務員のやりがい向上、スキル還元、地域貢献、官民連携促進という4つの政策意図に沿った活動として設計できる可能性を持つ選択肢です。現場の実務経験に基づく実践的知見、組織内部の力学への理解、公共的視点と倫理性への感度という公務員の独自価値を活かし、組織人材育成の現場で知識と経験を還元する構造は、単なる副収入源を超えた社会的意義を持ち得る活動として位置付けられ得ます。同時に、教育スキル、プログラム設計能力、受講者との対話経験、最新の人材育成理論への接触といった本業では得難い経験を獲得することで、職員個人のキャリア形成と本業への還元を両立する可能性が広がります。

 一方で、研修テーマと所属組織の業務との関係性の慎重な評価、所属組織の業務情報や守秘義務対象情報を持ち込まない徹底、研修教材の著作権・知的財産権への適切な対応、研修主催機関と所属自治体との関係性の精査、肩書き使用の制限、研修内容の品質管理、職務専念義務の遵守、社会通念上相当な収益水準の維持といった実務的制約を厳格に守る必要があります。これらの制約は、受講者と公務員としての信頼を守るための必須条件であり、専門家への相談を通じた慎重な対応が不可欠です。承認を得ずに自営兼業を行った場合、または承認の前提を無断で変更した場合には、国家公務員法第109条第13号により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処せられる場合があると人事院Q&Aで明示されています。地方公務員の守秘義務違反については、地方公務員法第60条第2号により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となり得ます。

 最も重要な視点は、研修講師・研修プログラム開発活動を組織人材育成への公共的貢献として設計することです。営利目的のスキル提供に留まるのではなく、自身が培ってきた知識と経験を、組織の人材基盤強化に還元する公益的活動として位置付けることで、所属区の承認権者、上司、同僚、そして特別区民からの理解を得やすくなると考えられます。本業で培った行政実務への理解と組織運営の感覚を、副業を通じて組織人材育成の現場に還元する構造は、人事院が描く新しい公務員像の具体的な実践形態の一つと言えるでしょう。加えて、研修講師の経験は、本業の職員研修、政策説明、住民向け広報、後輩育成などに還元される可能性があり、双方向の価値循環として大きな意義を持ち得ます。

 最後に改めて強調しますが、本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の兼業承認の可否、研修主催機関との契約に関する法的判断、研修教材の知的財産権の取扱い、税務処理の詳細については、必ず所属組織の所管部署、税理士、弁護士等の専門家にご相談ください。研修受託の契約形態は研修主催機関ごとに多様であるため、専門家チームによる支援を受けながら活動を設計することが、リスク管理の観点から強く推奨されます。本記事が、特別区職員の皆様の新しい挑戦を検討するための一助となれば幸いです。

 

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行政情報ポータルは、「情報ストックの整理」「情報フローの整理」「実践的な情報発信」の3つのアクションにより、行政職員のロジック構築をサポートします。
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