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公務員の新しい挑戦「地域振興イベントの主催」完全ガイド:地域社会への貢献活動を主体的に展開する副業の全貌

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目次
  1. はじめに
  2. はじめに:
    地域振興イベント主催が拓く新しい地域貢献の形
  3. 背景・基礎知識:
    地域振興イベントの広がりと公務員の関わり方
  4. メインコンテンツ:
    地域振興イベント主催の3つの核心ポイント
  5. 実践・応用編:
    特別区職員が地域振興イベントの主催を検討する実務手順
  6. よくある質問(FAQ):
    地域振興イベント主催の実務的疑問への回答
  7. まとめ:
    地域振興イベント主催が拓く地域社会への直接的な貢献の形

はじめに

※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。
※実際の副業・兼業に当たっては、所属組織の規定等を必ず確認するとともに、所管部署や上司に事前相談してください。

(出典)人事院「自営兼業制度の見直しについて」令和7年度
(出典)総務省「地方公務員の兼業に関する技術的助言の通知」令和7年度

職員の幸福が、住民の幸福をつくる

  • 誰か(住民)を幸せにするためには、まずは自分が幸せになる必要があります
  • ハーバード大学のニコラス・クリスタキス教授とカリフォルニア大学のジェームス・ファウラー教授は、20年間にわたり約5,000人を追跡した大規模な研究を行いました。この研究によれば、ある人の幸福は、その友人の幸福度を約15%高め、さらにその友人の友人(2次の隔たり)、そして友人の友人の友人(3次の隔たり)にまで波及していくことが科学的に示されたのです
    • 出典
      • Nicholas A. Christakis & James H. Fowler, 『Connected: The Surprising Power of Our Social Networks and How They Shape Our Lives』(邦題:『つながり 社会的ネットワークの驚くべき力』), Little, Brown and Company, 2009.
  • つまり、ご自身が経済的な安心感と幸福を手に入れることは、皆様が思う以上に広範囲に、巡り巡って地域や住民の方々をも幸せにする、確かな力を持っているということです。
  • 今回は、皆様がその第一歩を踏み出すための一助として、公務員向けの副業ガイドを分かりやすくお届けします。

はじめに:
地域振興イベント主催が拓く新しい地域貢献の形

 東京都特別区の職員の皆様の中には、自身が居住する地域、出身地域、あるいは特別な関わりを持つ地域への貢献意識を持ち、地域振興イベントの企画・運営に主体的に関わってみたいと考える方が一定数いらっしゃるのではないでしょうか。地域の魅力発信、地域経済の活性化、地域コミュニティの形成、地域文化の継承、地域住民の交流促進など、多様な目的を持つイベントを地域住民や地域事業者と協働しながら創り上げる活動は、地域社会への直接的な貢献として独自の意義を持ち得る性質があります。一方、社会全体としては、地域コミュニティの希薄化、地方経済の活性化、関係人口の創出、地域文化の継承、官民連携の促進などが継続的な政策課題となっており、地域振興イベントへの社会的期待が継続的に存在していると考えられます。

 このような時代背景の中で、令和7年12月19日に人事院が公表した自営兼業制度の見直し方針、および令和7年6月11日付け総務省通知による地方公務員の兼業に関する技術的助言を受け、地域貢献意識を持つ公務員が地域振興イベントの主催を副業として行う可能性が議論されつつあります。本記事では、地域振興イベントの主催という活動類型について、制度の概要から本業との関係整理、実務上の留意点、本業への還元効果までを体系的に解説します。

 なお、本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の兼業承認の可否、イベント開催に伴う法的責任、関係法令への適合性、必要な許認可、参加者の安全管理、税務処理の詳細については、必ず所属組織の所管部署、税理士、弁護士、関連業界団体等の専門家にご相談ください。地域振興イベントの主催には、参加者の安全管理、関係法令への対応、関係機関との調整、事故時の責任関係、保険加入など、慎重な検討を要する論点が含まれるため、専門家への相談を踏まえた対応が不可欠です。兼業承認の判断は最終的に各任命権者が行うものであり、本記事の記述は各自治体・各任命権者の判断を拘束するものではない点を、あらかじめお断りしておきます。

 また、地域振興活動の一般的な論点については、本シリーズの「地域まちづくり会社への参画」「移住・定住促進活動」「子ども食堂・学習支援NPO運営」「地域防災活動」などの項で整理された内容と多くの共通点があります。本記事では、これらの項で整理された論点を踏まえつつ、地域振興イベントの主催という活動類型に特有の論点を中心に整理します。

背景・基礎知識:
地域振興イベントの広がりと公務員の関わり方

地域振興イベントの社会的位置付け

 日本における地域振興イベントは、地域コミュニティの活性化、地域経済の支援、地域文化の継承、関係人口の創出、観光振興、防災意識の向上、健康増進など、多面的な目的を持って継続的に展開されている性質があります。具体的な政策動向、各種統計、社会動向については、関係省庁、各自治体、関連業界団体、学術機関などの公表資料をご確認ください。

 地域振興イベントの主催主体も多様です。自治体直営、商工会議所・商工会、観光協会、NPO法人、一般社団法人、地域のまちづくり団体、地域の有志グループ、地域事業者の連合体、個人主催など、多様な主体が並列的にイベントを企画・運営している状況があります。各主体には、活動内容、運営上の責任、税制上の取扱い、ガバナンス要件、関係法令への対応などに違いがある可能性があります。

 地域振興イベントの形態も極めて多様です。マルシェ・市場形式の物販イベント、フードフェスティバル、伝統文化・芸能イベント、音楽・芸術イベント、まちあるき・ガイドツアー、ワークショップ・体験イベント、防災・減災イベント、健康増進イベント、子育て支援イベント、シニア向けイベント、世代間交流イベント、地域の祭礼・行事、季節限定のイベント、オンライン形式のイベント、ハイブリッド型イベントなど、極めて多岐にわたる性質があります。各形態には、運営上の論点、必要な許認可、適用される関係法令、必要な保険、参加者対応の特殊性などに違いがある可能性があります。

地域振興イベント主催の特殊性

 地域振興イベントの主催は、これまで本シリーズで整理してきた他の副業類型と比較して、いくつかの特殊な性質を持ちます。第一に、特定の地域(多くの場合は所属区や近隣自治体)を活動拠点とする性質があります。地理的近接性に伴う所属組織との関係性、地域住民・地域事業者・地域関係機関などとの多面的な関わり、地域への継続的な責任などについて、特殊な配慮が必要となる性質があります。

 第二に、参加者を直接対象とする性質があります。多くの参加者を集めるイベントでは、参加者の安全管理、事故時の対応、関係法令への対応、保険加入など、参加者を対象とする活動類型に共通する論点が複合的に関わる性質があります。

 第三に、多面的な利害関係者との関わりが生じる性質があります。地域住民、地域事業者、出店者、講師、協賛企業、行政、関係機関、警察・消防、地域団体、メディアなど、多様な主体との調整が継続的に必要となる性質があります。それぞれの主体との関係性が、所属組織との利害関係、特別な利害関係、業務上の関係などとどう交差するかについて、慎重な整理が必要となります。

 第四に、地域振興という性質上、所属組織の業務(地域振興、文化振興、産業振興、観光振興、商工業振興、まちづくりなど)と関連性が高い領域となりやすい性質があります。業務との関連性が高いほど、人事院Q&A問15の更問1で示されている厳格な判断対象に該当する可能性が高くなる性質があります。

令和7年の制度改正と地域振興イベント主催の関係

 令和7年12月19日の人事院通知では、社会貢献に資する事業が自営兼業の承認対象として新設されました。地域振興イベントの主催は、地域社会の活性化に関わる公益活動であり、社会貢献に資する事業の典型的な一例として位置付けられ得る可能性があります。同時に、職員の有する知識・技能をいかした事業として承認される可能性もあり、活動の性質と関与の形態によって判断が分かれる場面が想定されます。

 地域振興イベントの主催への参画形態には、自ら主催する形での運営、既存団体での運営参画、共同主催への参画、執行委員会への参画、ボランティアスタッフとしての関与など、多様な選択肢があります。報酬の有無、主催者としての責任の程度、運営への関与の深さによって、適用される条文と必要な手続が異なる可能性があります。地方公務員の場合は地方公務員法第38条が適用され、各自治体の規則に基づく任命権者の許可が必要となる可能性があります。継続的にイベントを主催する形態では、人事院Q&A問2の更問で示されている継続的・定期的な従事に該当し得る可能性があり、地方公務員法第38条第1項に基づく許可の要否を慎重に判断する必要があります。最終的な法令適用の判断は承認権者によってなされるため、活動検討の早期段階で所属組織への事前相談が不可欠となります。

メインコンテンツ:
地域振興イベント主催の3つの核心ポイント

ポイント1:
公務員の経験が地域振興イベント主催に独自価値をもたらす理由

 地域振興イベント主催の領域において、公務員が提供し得る独自価値は、単なるイベント運営に留まらない性質を持ち得ます。第一の価値は、行政施策と地域活動の橋渡しの理解です。地域振興イベントは、行政の地域振興施策、観光施策、文化施策、商工業振興施策などとの連携が成立の鍵となる性質があります。公務員として行政の仕組み、関係機関の役割、各種制度・補助金の構造、関係法令などへの一定の理解を持つ立場は、行政施策と地域活動を効果的に接続する視点を提供できる可能性があります。ただし、この知見の活用は、業務情報の取扱いや特別な利害関係との関係で慎重な配慮が必要となります。

 第二の価値は、関係機関調整への適応性です。地域振興イベントの主催には、警察、消防、保健所、道路管理者、施設管理者、地域団体、商工会議所など、多面的な関係機関との調整が継続的に発生する性質があります。公務員としての関係機関調整の経験、適切な手続を踏む姿勢、文書による記録の習慣などは、これらの調整を円滑に進める基盤となり得る可能性があります。

 第三の価値は、公共的視点と倫理性への感度です。地域振興イベントは、地域社会の多様な利害関係者の利益を調整する性質があります。商業的な誘惑、特定の事業者への過度な利益供与、特定の利害関係者への偏りなどを避け、公共性を維持する姿勢が、イベントの社会的信頼を支える基盤となります。公務員としての公共性への感度、職業倫理への意識は、こうした公共性維持の基盤となり得る可能性があります。

 これら3つの価値は、人事院が掲げる政策意図のうち、特にやりがい向上、スキル還元、地域貢献、官民連携促進の観点で合理性を持ち得ます。地域振興イベントの主催を通じて獲得する地域社会の現場感覚、地域住民・地域事業者との実践的な連携、関係機関との調整経験、イベント運営の実務知識などは、本業の地域振興、商工業振興、観光振興、文化振興、コミュニティ施策、住民対応などの業務において活用可能な知見となり得ます。

ポイント2:
活動形態の選択と関係法令への配慮

 地域振興イベントの主催を検討する際、活動形態の選択と関係法令への配慮が実務上の重要論点となります。想定される主要な活動形態としては、自ら主催する形での運営、既存団体(NPO法人、一般社団法人、地域団体など)での運営参画、共同主催への参画、執行委員会への参画、ボランティアスタッフとしての関与などが考えられます。

 自ら主催する形での運営の場合、自営の性格が極めて強い活動形態となります。会場の確保、参加者の募集、出店者・協力者の調整、関係機関との調整、各種許認可の取得、保険加入、安全管理体制の整備、緊急時対応マニュアルの作成、収支管理、責任の引受けなど、独立した事業者としての全面的な運営が必要となります。継続的な業務遂行となるため、地方公務員法第38条第1項に基づく許可の対象となる可能性が高い形態です。

 既存団体での運営参画の場合、団体との契約形態(役員就任、運営スタッフとしての業務従事、ボランティアなど)、団体の活動内容、団体と所属区との関係性などについて、参画前の慎重な確認が必要となります。役員就任を伴う場合は、特定非営利活動促進法等に基づく法的責任が伴う性質があるため、慎重な検討が必要となります。

 共同主催・執行委員会への参画の場合、複数の主体との共同運営となるため、責任関係、決定プロセス、収支の取扱い、撤退時の手続などについて、参画前の明確化が重要となります。共同主催者・委員会メンバーと所属区との関係性についても、特別な利害関係の観点で慎重な確認が必要となります。

 ボランティアスタッフとしての関与の場合、無報酬での関与となる性質があり、自営兼業の承認対象とならない可能性があります。ただし、関与の深さ、活動の継続性、肩書き使用などによって取扱いが異なる可能性があるため、所属組織への確認が望ましい対応となります。

 活動形態の選択にあたって特に重要な論点は、関係法令への配慮です。地域振興イベントの形態によって、極めて多様な関係法令への対応が必要となる性質があります。

 飲食提供を伴うイベント(マルシェ、フードフェスティバルなど)では、食品衛生法、保健所への届出・許可、食品取扱者の衛生管理などへの対応が必要となる性質があります。火気使用、屋外調理などを行う場合には、消防法への対応、消防署への事前相談、消火器の配置などが必要となる場合があります。

 道路使用を伴うイベント(まちあるき、屋外イベント、商店街イベントなど)では、道路交通法、道路使用許可(警察署)、道路占用許可(道路管理者)などへの対応が必要となる場合があります。

 不特定多数の集客を伴うイベントでは、興行場法、警備業法(警備員配置の必要性)、消防法(避難経路の確保)、騒音規制条例などへの対応が必要となる場合があります。

 物販を伴うイベントでは、特定商取引法、景品表示法、商品の関連法令(食品、化粧品、医薬品関連など)への対応が必要となる場合があります。

 会場の選択(公共施設、民間施設、屋外、公園、道路上など)によっても、必要な許認可と関係法令への対応が大きく異なる性質があります。会場ごとの利用条件、保険加入の要件などについて、事前の確認が不可欠です。

 参加者の個人情報取扱いについては、個人情報保護法への対応が必要となります。参加者名簿の管理、写真・映像撮影と活用、SNS発信での取扱いなどについて、慎重な対応が必要です。

 これらの関係法令への対応は、行政書士、弁護士、関連業界団体、所管行政庁(保健所、警察署、消防署など)への相談を踏まえた慎重な対応が不可欠です。本記事では各イベント形態の具体的な法令解釈については言及を控え、専門家への相談を強調する立場を取ります。

 いずれの活動形態であっても、適用される条文と必要な手続は個別の事業内容によって異なるため、活動検討の早期段階で所属組織の担当部署と関連分野の専門家・関係機関に相談することが不可欠です。最終的な法令適用の判断は承認権者によってなされます。

ポイント3:
地域振興イベント主催特有の利害関係と倫理的配慮

 地域振興イベント主催には、地域社会の多面的な利害関係者との関わりに伴う特殊な配慮事項が含まれる性質があります。

 第一の論点は、活動内容と所属組織の業務との関係性です。所属組織で地域振興、文化振興、産業振興、観光振興、商工業振興、まちづくり、コミュニティ施策、市民協働などを担当している職員が、地域振興イベントを主催することは、人事院Q&A問15の更問1で示されているとおり、職務を通じて得た知識・技能や、現在職務において用いている知識・技能を活用する自営兼業については、承認権者において厳格な判断を行う可能性があるとされています。地域振興イベントは、これらの業務領域との重複が生じやすい性質があるため、業務範囲との重複を避ける形での活動設計、または業務外で習得した知見・関心を中心とした活動設計が、承認を得やすくする要素となり得ます。

 第二の論点は、所属組織の業務情報や守秘義務の対象情報の取扱いです。イベント運営の中で、所属区の内部情報、業務で知り得た非公開情報、特定の事業者・住民を特定できる情報、未公開の政策情報などを扱うことは、地方公務員法第34条第1項の職務上知り得た秘密に該当し得るため、絶対に避ける必要があります。違反した場合、地方公務員法第60条第2号により、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となります。本業と副業の間に明確な情報の壁を設けることが、副業継続の基盤となります。

 第三の論点は、活動先(開催地、関係団体、出店者、協賛企業、関係機関など)と所属自治体との関係性です。地域振興イベントは、所属区や近隣自治体での開催となる性質が高く、活動先と所属組織との関係性が複合的に交差しやすい性質があります。

 具体的に、開催地が所属区である場合、所属区が公共施設の管理者・道路管理者として関わる、所属区の業務として関連する施策がある、所属区が補助金を交付する団体・事業者が関与する、所属区との業務委託関係がある事業者が関与するなどの状況が生じやすい性質があります。これらの状況は、人事院規則14-8運用通知第1項関係第6項で示されている特別な利害関係に該当する可能性があり、慎重な確認が必要となります。

 所属区での活動は、職員本人と所属区との利害関係が直接的に生じやすい性質があるため、所属区との関係を持たない近隣自治体・他地域での活動を選択することが、リスク管理の観点で望ましい場合があります。ただし、地域振興イベントは特定の地域への愛着・関心が動機となる性質があるため、所属区での活動を完全に避けることが現実的でない場合もあります。具体的な対応については、所属組織との丁寧な事前協議を踏まえた整理が必要です。

 第四の論点は、出店者・協賛企業・協力事業者との関係性です。地域振興イベントには、出店者、協賛企業、協力事業者などの多様な事業者が関与する性質があります。これらの事業者の選定、出店料の設定、協賛金の取扱い、出店時の優遇措置などについて、公平性、透明性、特別な利害関係の回避などの観点で、慎重な配慮が必要となります。特に、所属区との関係を持つ事業者の関与については、特別な利害関係の観点で慎重な検討が必要となります。

 第五の論点は、収支の透明性と公共性の維持です。地域振興イベントは、社会貢献に資する事業としての性格を持つ性質があるため、収支の透明性、公共性の維持が活動の信頼性を支える基盤となります。営利目的が前面に出ること、特定の事業者への利益供与となること、収支が不透明なことなどは、社会的信頼を損なう要因となる可能性があります。明確な収支管理、適切な税務処理、収支の公開などについて、誠実な対応が望ましい対応となります。

 第六の論点は、参加者の安全管理と事故時の対応です。多くの参加者を集めるイベントでは、転倒・けが、熱中症、食中毒、子ども・高齢者への配慮、緊急時対応など、参加者の安全に関わる多面的な論点が生じる性質があります。会場の安全確認、応急処置の準備、緊急連絡体制の整備、保険加入(イベント主催者賠償責任保険、参加者対象の傷害保険など)、関係機関(警察、消防、医療機関)との事前連絡などについて、活動形態と規模に応じた体制整備が不可欠です。具体的な対応については、専門家への相談を踏まえた慎重な対応が推奨されます。

 第七の論点は、肩書き使用と公務の信頼性確保です。地域振興イベントの広報資料、Webサイト、SNS、メディア取材などで自身が紹介される際に、公務員としての肩書きや所属組織名を併記することは、人事院Q&A問18で示されているとおり、承認時の留保事項との関係で慎重な判断が必要となる可能性があります。地域振興イベントは地域への露出が前提となる性質があり、本人特定可能性を抑えることが困難な場合もあります。所属組織名の表示の方法、所属組織の見解との混同回避の措置などについて、所属組織との事前協議を通じた整理が重要となります。

 第八の論点は、メディア対応と社会的議論への配慮です。地域振興イベントは、地域メディア、SNSでの拡散などの場面で社会的注目を集める可能性があります。メディア取材、SNS発信、関連団体との連携などにおける発言は、所属組織や日本政府の政策、社会的に議論のある論点との関係で、慎重な配慮が求められる性質があります。

実践・応用編:
特別区職員が地域振興イベントの主催を検討する実務手順

ステップ1:
活動方針の明確化と業務関連性の慎重な評価

 地域振興イベントの主催を検討する第一歩は、自身が貢献したい地域、テーマ、活動方針を明確化することです。地域経済の活性化、地域文化の継承、地域コミュニティの形成、関係人口の創出、特定の社会課題への対応など、多様な目的のうち自身が貢献したい方向性は何か、どの地域で活動したいか、どのような形態のイベントを主催したいか、どの程度の規模・頻度で取り組むのかといった基本的な構想を整理することが、その後のすべての判断の基盤となります。

 活動方針の整理にあたって、特に重要な検討事項として、所属組織の業務との関係性を慎重に評価することが不可欠です。所属組織で地域振興、文化振興、産業振興、観光振興、商工業振興、まちづくり、コミュニティ施策、市民協働などを担当している場合、業務範囲との重複から極めて厳格な判断の対象となり得るため、可能な限り業務外の関心領域、自身の趣味・特技、業務外で習得した知見などを中心とした活動設計が、承認を得やすくする要素となり得ます。

 また、活動先の地域選定も重要な検討事項となります。所属区での活動は、職員本人と所属区との利害関係が直接的に生じやすい性質があるため、所属区との関係を持たない近隣自治体・他地域での活動を選択することが、リスク管理の観点で望ましい場合があります。一方、地域への愛着・関心を動機とする場合、活動地域の選定は活動の意義に直結する性質もあるため、所属区での活動の場合の特別な配慮事項を整理した上で検討することが重要です。

ステップ2:
活動形態の選定と関係法令への対応

 活動方針が固まった段階で、適切な活動形態を選定し、関係法令への対応を進めることが必要となります。自ら主催する形での運営、既存団体での運営参画、共同主催・執行委員会への参画、ボランティアスタッフとしての関与など、自身の状況とイベント内容に最も適した形態を選択することが重要です。

 関係法令への対応では、計画するイベントの形態(飲食提供、道路使用、会場利用、物販、不特定多数の集客など)に応じて、必要な許認可、関係法令への対応、必要な保険などを個別に整理する必要があります。食品衛生法、消防法、道路交通法、興行場法、警備業法、特定商取引法、景品表示法、個人情報保護法など、多面的な関係法令への対応が必要となる可能性があるため、行政書士、弁護士、関連業界団体、所管行政庁(保健所、警察署、消防署など)への相談を踏まえた慎重な対応が不可欠です。

 また、活動先(開催地、関係団体、出店者、協賛企業など)と所属区との関係性についても、慎重に確認することが重要です。所属区との関係を持つ主体の関与は、特別な利害関係の観点で承認が困難となる可能性があるため、関係性の整理が承認の判断に影響する性質があります。

ステップ3:
兼業許可申請のための書類作成

 兼業許可を得るための書類作成において、地域振興イベント主催の特性を踏まえた記述が必要となります。事業の目的については、地域経済の活性化、地域文化の継承、地域コミュニティの形成、関係人口の創出、地域社会への貢献といった公益性を明示することが考えられます。事業内容については、活動形態(主催、共同主催、団体での参画など)、計画するイベントの内容、開催地、対象者層、活動頻度、想定される収支、運営体制、関係機関との連携体制などを具体的に記載します。営業日及び営業時間については、自身が活動に直接関与する時間帯を週休日や勤務時間外に限定することを明示します。

 特に重要な記載事項として、活動内容と所属組織の業務との関係性についての整理結果(業務外の関心領域での活動であることの明示など)、所属組織の業務情報を持ち込まない方針、関係法令への対応(必要な許認可、保険加入、安全管理体制など)、参加者の安全管理体制、緊急時対応体制、活動先と所属区との関係性の精査結果(所属区との関係を持つ主体の関与の有無、特別な利害関係の整理など)、出店者・協賛企業・協力事業者の選定基準と公平性の確保、収支の透明性、肩書き使用と所属組織名の取扱い、メディア対応の方針などを、具体的な事実に基づいて記述することで、承認権者の判断を支援する材料となり得ます。

ステップ4:
承認後の継続的な遵守事項

 兼業許可を得た後の遵守事項として、第一に勤務時間中には活動に従事しないという職務専念義務の原則が挙げられます。イベント企画、関係機関との調整、出店者・協力者との連絡、参加者対応、当日運営、緊急時対応などへの対応は必ず勤務時間外に限定する必要があります。緊急対応が必要な場面では、運営チーム内の他のメンバーへの引継ぎ体制を整備しておくことが重要です。

 第二に、人事院Q&A問14で示されている年次休暇を取得して副業業務を計画的に行うことは承認されない点に注意が必要です。イベント開催日のために年次休暇を取得する計画は承認対象外となるため、開催日程を週休日や勤務時間外に設定できる形態を選択することが必要となります。土日祝日に集中するイベントについては、本業との両立可能性を慎重に検討する必要があります。

 第三に、参加者の安全管理体制の継続的な維持です。イベントの継続に伴って参加者の特性や規模が変化する可能性があるため、安全管理体制の定期的な見直し、緊急時対応マニュアルの更新、保険の継続加入、関係法令の改正への対応などについて、継続的な努力が求められます。

 第四に、関係法令と社会動向への継続的な対応です。食品衛生法、消防法、道路交通法、特定商取引法、景品表示法、個人情報保護法など、関係法令の改正、業界動向の変化、社会動向の変化などについて、継続的な情報更新が必要となります。

 第五に、収支の透明性と公共性の継続的な維持です。地域振興イベントの社会的信頼を支える基盤として、明確な収支管理、適切な税務処理、収支の公開、特定の事業者への利益供与の回避などを継続することが重要です。

 第六に、活動先と所属区との関係性の継続的な精査です。新規の出店者、協賛企業、協力事業者を加える際には、所属区との関係を都度確認する仕組みを継続的に運用する必要があります。利害関係が認められる主体の関与については、慎重な判断が求められる場合があります。

 第七に、肩書き使用と本人特定可能性についての継続的な配慮です。イベント告知、SNS発信、メディア取材への対応など、本人の身分表示に関わる場面が継続的に発生する性質があります。承認時の留保事項を踏まえた一貫した対応が、副業継続の基盤となります。

 第八に、事業内容の変更時の再承認手続があります。イベント形態の変更、開催規模の拡大、新たな活動分野への展開、収支規模の大幅な変動などがあった場合には、速やかに所属部署の担当者に報告し、再承認の手続を開始する必要があります。

ステップ5:
本業への還元を意識した実践

 地域振興イベントの主催を本業への還元に結びつける実践として、活動を通じて獲得する地域社会の現場感覚、地域住民・地域事業者との実践的な連携、関係機関との調整経験、イベント運営の実務知識などを、守秘義務に抵触しない範囲で所属部署内での勉強会や情報共有の形で還元することが考えられます。所属区の地域振興、商工業振興、観光振興、文化振興、コミュニティ施策、住民対応などの業務において、副業で得た知見は価値を発揮する可能性があります。

 ただし、副業先で得た事業者の個別情報、参加者の個別情報、運営に関わる関係者の情報などは、本業で利用してはなりません。同様に、本業で知り得た情報を副業に活用することも避ける必要があります。本業と副業の間に明確な情報の壁を設けることが、双方向の信頼を守る基盤となります。

 また、副業を通じた地域社会への貢献意識の深化、関係機関調整の経験、イベント運営の実務理解は、本業の住民対応、地域施策、官民連携などにも還元される可能性があります。地域住民・地域事業者の声に耳を傾け、寄り添う姿勢の基盤として、副業経験は無形の価値を持ち得る可能性があります。

よくある質問(FAQ):
地域振興イベント主催の実務的疑問への回答

Q1:所属区で地域振興イベントを主催することは可能ですか

 所属区での地域振興イベントの主催は、所属区との利害関係が直接的に生じやすい性質があり、特別な利害関係の観点で慎重な検討が必要となります。所属区が公共施設の管理者・道路管理者として関わる、所属区の業務として関連する施策がある、所属区が補助金を交付する団体・事業者が関与する、所属区との業務委託関係がある事業者が関与するなどの状況は、特別な利害関係に該当する可能性があります。代替策として、所属区との関係を持たない近隣自治体・他地域での活動を選択することが、リスク管理の観点で望ましい場合があります。所属区での活動を検討する場合には、所属組織との丁寧な事前協議が不可欠です。

Q2:所属組織で地域振興関連の業務を担当している場合、副業として地域振興イベントを主催できますか

 所属組織で地域振興、文化振興、産業振興、観光振興、商工業振興、まちづくりなどを担当している場合、関連分野のイベント主催は、人事院Q&A問15の更問1で示されているとおり、職務を通じて得た知識・技能や、現在職務において用いている知識・技能を活用する自営兼業については、承認権者において厳格な判断を行う可能性があるとされています。具体的な該当性は、活動分野と業務との関連性の程度、職員本人の業務範囲、活動内容に含まれる情報の性質などによって判断されるため、個別の事案について事前相談を通じて確認することが不可欠です。代替策として、業務とは異なる分野のイベント、業務とは異なる地域でのイベントなどを選択することが、承認を得やすくする要素となり得ます。

Q3:イベント開催に必要な許認可はどう確認すべきですか

 地域振興イベントの形態によって、必要な許認可と関係法令への対応が大きく異なる性質があります。飲食提供については保健所、火気使用については消防署、道路使用については警察署と道路管理者、不特定多数の集客については興行場法と消防法など、多面的な確認が必要となる場合があります。具体的な対応については、計画するイベントの内容に応じて、行政書士、弁護士、関連業界団体、所管行政庁への相談を踏まえた慎重な対応が不可欠です。本記事では各イベント形態の具体的な許認可については言及を控えます。

Q4:イベント運営中に事故が発生した場合の責任関係はどうなりますか

 イベント運営中に発生する事故(参加者のけが、食中毒、物損事故、第三者への損害など)に伴う責任関係には、契約上の責任、不法行為責任、安全配慮義務違反、特定の関係法令に基づく責任など、多様な論点が関係する可能性があります。事前の備えとして、会場の安全確認、応急処置の準備、緊急連絡体制の整備、保険加入(イベント主催者賠償責任保険、参加者対象の傷害保険など)、関係機関との事前連絡などについて、専門家への相談を踏まえた検討が推奨されます。具体的な責任関係については、専門家への相談を踏まえた慎重な対応が不可欠です。

Q5:出店者・協賛企業の選定で気をつけるべきことは何ですか

 出店者・協賛企業の選定には、公平性、透明性、特別な利害関係の回避などの観点で慎重な配慮が必要となります。特に、所属区との関係(業務委託関係、補助金交付関係、許認可申請者関係など)を持つ事業者の関与は、特別な利害関係の観点で慎重な検討が必要となります。選定基準の明文化、選定プロセスの透明化、利益相反の回避、特定の事業者への優遇措置の回避などについて、誠実な対応が望ましい対応となります。

Q6:報酬や収益の目安はどの程度が適切ですか

 地域振興イベントの主催に伴う収益は、イベント形態、規模、収益化手段(参加費、出店料、協賛金、物販収益など)によって変動する性質を持ちます。地域振興イベントは社会貢献的性格が強い活動として位置付けられる場合が多く、収支の透明性と公共性の維持が活動の信頼性を支える基盤となります。営利目的が前面に出ること、特定の事業者への利益供与となること、社会通念からかけ離れた収益となることなどは、社会的信頼を損なう要因となる可能性があります。

 人事院Q&A問15では、自営兼業により得られる収入の算定の基礎となる単価の設定等が同種の事例を大きく上回るなど、社会通念からかけ離れた収入を得る場合は、公務の公正性や信頼性の確保に支障が生じるとして、自営兼業が認められない場合があるとされています。地域振興イベントの収益についても、業界相場の範囲内に収めることが基本原則となります。

Q7:税務上の取扱いはどのようになりますか

 地域振興イベントから得た収益は、所得税法の規定に基づく確定申告の対象となる場合があります。所得の種類(事業所得、雑所得など)、必要経費の計算(会場費、保険料、運営費、広告費、人件費、機材費など)、住民税の納付方法、扶養認定への影響、消費税の取扱いなどについては、個別の事情によって取扱いが異なるため、税務署または税理士へのご相談を強くお勧めします。NPO法人や一般社団法人としての活動の場合、団体としての法人税、消費税、寄付税制の取扱いも個別の検討が必要となります。本記事では税務上の個別判断については言及を控えます。また、国家公務員倫理法・倫理規程との関係については人事院Q&A問23で整理されており、特別区職員に対する同様の規制の適用については、各区の条例・規則をご確認ください。

まとめ:
地域振興イベント主催が拓く地域社会への直接的な貢献の形

 地域振興イベントの主催という活動類型は、令和7年12月の人事院方針と令和7年6月の総務省通知が目指す公務員のやりがい向上、スキル還元、地域貢献、官民連携促進という政策意図に沿った活動として設計できる可能性を持つ選択肢です。行政施策と地域活動の橋渡しの理解、関係機関調整への適応性、公共的視点と倫理性への感度という公務員の独自価値を活かし、地域社会の活性化に貢献する構造は、単なる副収入源を超えた社会的意義を持ち得る活動として位置付けられ得ます。同時に、地域社会の現場感覚、地域住民・地域事業者との実践的な連携、関係機関との調整経験、イベント運営の実務知識といった本業では得難い経験を獲得することで、職員個人の成長と本業への還元を両立する可能性が広がります。

 一方で、活動内容と所属組織の業務との関係性の慎重な評価、所属組織の業務情報や守秘義務対象情報を持ち込まない徹底、極めて多面的な関係法令への対応(食品衛生法、消防法、道路交通法、興行場法、警備業法、特定商取引法、景品表示法、個人情報保護法など)、必要な許認可の取得、参加者の安全管理体制の整備、緊急時対応の事前整備、保険加入などのリスク管理、活動先と所属自治体との関係性の精査(特に所属区での活動の場合)、出店者・協賛企業・協力事業者の選定における公平性と特別な利害関係の回避、収支の透明性と公共性の維持、肩書き使用と所属組織名の取扱いの慎重さ、メディア対応の慎重さ、職務専念義務の遵守、年次休暇取得を前提としない活動設計、土日祝日に集中するイベントと本業との両立、社会通念上相当な収益水準の維持といった実務的制約を厳格に守る必要があります。これらの制約は、参加者と地域社会と公務員としての信頼を守るための必須条件であり、専門家への相談を通じた慎重な対応が不可欠です。承認を得ずに自営兼業を行った場合、または承認の前提を無断で変更した場合には、国家公務員法第109条第13号により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処せられる場合があると人事院Q&Aで明示されています。地方公務員の守秘義務違反については、地方公務員法第60条第2号により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となり得ます。

 最も重要な視点は、地域振興イベントの主催を、地域社会への直接的な貢献として設計することです。営利目的の収入確保や個人的な認知獲得とは無縁の領域として、自身の地域貢献意識を、地域経済の活性化、地域文化の継承、地域コミュニティの形成、関係人口の創出に還元する公益的活動として位置付けることで、所属区の承認権者、上司、同僚、そして特別区民からの理解を得やすくなると考えられます。本業で培った行政施策への理解と関係機関調整の経験を、副業を通じて地域振興イベントの現場に還元する構造は、人事院が描く新しい公務員像の具体的な実践形態の一つと言えるでしょう。加えて、地域振興イベント主催の経験は、本業の地域振興、商工業振興、観光振興、文化振興、コミュニティ施策などに還元される可能性があり、双方向の価値循環として大きな意義を持ち得ます。

 最後に改めて強調しますが、本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の兼業承認の可否、イベント開催に伴う法的責任、関係法令への適合性、必要な許認可、参加者の安全管理、税務処理の詳細については、必ず所属組織の所管部署、税理士、弁護士、関連業界団体等の専門家にご相談ください。地域振興イベントの主催には、参加者の安全管理、関係法令への対応、関係機関との調整、事故時の責任関係、保険加入など、慎重な検討を要する論点が含まれるため、専門家チームによる支援を受けながら活動を設計することが、リスク管理の観点から強く推奨されます。本記事が、特別区職員の皆様の新しい挑戦と地域社会への直接的な貢献を検討するための一助となれば幸いです。

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