04 東京都

【2026年1月16日】東京都知事記者会見と政策立案のヒント

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東京アプリ生活応援事業の実施

概要

  • ニュース概要
      物価高騰対策として、15歳以上の都民を対象に1万1千円分のポイントを付与する事業が2月2日から開始されます。マイナンバーカードによる本人確認が必要ですが、過去の検証結果を踏まえ、混雑時間帯を可視化した「混雑カレンダー」を公開することで、サーバーへのアクセス集中を回避し、迅速なポイント付与を目指します。

政策立案への示唆

  • この取組を行政が行う理由
      家計負担の軽減という喫緊の課題解決に加え、東京都公式アプリの普及とマイナンバーカードの利活用促進を同時に図り、行政サービスのデジタル化を加速させるためです。
  • 具体的なアクション
      マイナンバーカードによる厳格な本人確認の実施、混雑予測の事前公表によるシステム負荷分散、およびポイント交換先となる決済事業者の幅広な募集。
  • 行政側の意図
      都民一人ひとりとデジタルで直接つながる基盤を構築し、将来的に個人に最適化された通知や手続のデジタル完結を実現することで、都民の「手取り時間」を増やす狙いがあります。
  • 期待される効果
      都民の経済的支援に加え、デジタル技術への接触機会の創出によるリテラシー向上、および行政手続の効率化による事務コストの長期的削減が期待されます。
  • 課題・次のステップ
      スマートフォン未所有者等への配慮と、ポイント付与後のアプリ利用継続率の維持、およびアクセス集中時のシステム安定性のさらなる確保が課題となります。
  • 特別区への示唆
      区独自の給付事業等において、都のアプリ基盤との連携や、混雑緩和のための「行動変容を促す情報発信(カレンダー等)」の手法は非常に参考になります。また、デジタルデバイド対策として都が予定する端末購入補助等の情報を区の窓口でも適切に案内できるよう、情報共有を密にすることが重要です。

弾道ミサイルを想定した国民保護共同訓練

概要

  • ニュース概要
      緊迫する国際情勢を受け、2月4日に葛飾区・江戸川区と共同で、弾道ミサイル飛来を想定した訓練を実施します。Jアラートの音声を実際に流し、住民が地下施設等の緊急一時避難施設へ避難する行動を確認します。また、都内大型ビジョンでの動画放映を通じて、日常生活における危機管理意識の向上を図ります。

政策立案への示唆

  • この取組を行政が行う理由
      武力攻撃事態等における住民の生命保護は自治体の重要な責務であり、予測困難な事態に対して、具体的な避難行動(逃げる・離れる・隠れる)を平時から身体に定着させる必要があるためです。
  • 具体的なアクション
      区内全域での防災行政無線を用いたJアラート音声の吹鳴、地下駐車場等への実地避難訓練、および避難行動をまとめた啓発動画の多角的な広報展開。
  • 行政側の意図
      ミサイル飛来という「現実的な脅威」を直視し、特定の地域だけでなく都民全体の防災意識を底上げすることで、有事の際のパニックを最小限に抑え、生存率を高めることを意図しています。
  • 期待される効果
      住民の適切な避難行動の習得、避難施設の認知度向上、および都・国・区の連携体制の検証による国民保護計画の実効性強化が期待されます。
  • 課題・次のステップ
      緊急一時避難施設の更なる指定拡大と、地下空間の乏しい地域における代替避難手段の検討、および外国人観光客・住民に向けた多言語での避難誘導情報の充実が求められます。
  • 特別区への示唆
      震災対応だけでなく国民保護の視点での訓練は、地域住民の安全安心に直結します。特に今回の葛飾区・江戸川区の事例のように、都と連携してJアラート音声を実際に流す訓練は、リアリティのある危機意識の醸成に寄与します。各区においても、管内の地下施設や堅牢な建物の再点検と周知が急務です。

築地まちづくりシンポジウム

概要

  • ニュース概要
      旧築地市場跡地の再開発において、民間の力を活用した大規模なまちづくりを推進するため、3月7日にシンポジウムを開催します。専門家によるトークセッションや、小学生を対象としたアートコンテストを実施することで、食文化や歴史を継承しつつ、世界へ発信する新たな拠点の将来像を都民と共に描きます。

政策立案への示唆

  • この取組を行政が行う理由
      都心に残された稀有な広大跡地の開発に対し、都民の期待感と参画意識を高めることで、単なるインフラ整備にとどまらない、文化的価値の高いまちづくりを実現するためです。
  • 具体的なアクション
      専門家によるトークセッションの開催、小学生向けの将来イメージ絵画募集、および優秀作品の将来的な現地展示。
  • 行政側の意図
      築地の「食」のレガシーを大切にしながら、アートや緑を融合させた次世代の国際拠点を形成するための機運を醸成し、都民のシビックプライドを刺激する狙いがあります。
  • 期待される効果
      プロジェクトに対する広範な支持の獲得、子供たちのまちづくりへの関心向上、およびクリエイティブな視点を取り入れた魅力的な都市景観の形成が期待されます。
  • 課題・次のステップ
      埋蔵文化財調査との調整を図りつつ、シンポジウムで得られた多様な意見をいかに具体的な設計や運営計画に反映させ、公共性と経済性を両立させるかが焦点となります。
  • 特別区への示唆
      区内での公共施設再整備や大規模開発において、初期段階からアートコンテストやシンポジウムを通じて「未来のユーザー」である子供たちの意見を可視化する手法は、合意形成とブランディングの両面で非常に有効な先進事例となり得ます。

都公式LINEの利用促進

概要

  • ニュース概要
      東京都公式LINEアカウントの利便性を高め、より多くの都民に情報を届けるため、人気クリエイター「にしむらゆうじ」氏とコラボしたオリジナルスタンプを1月20日から無料配布します。スタンプをきっかけとした友達登録を促し、プッシュ型での行政情報発信力を強化します。

政策立案への示唆

  • この取組を行政が行う理由
      災害情報や子育て支援など、都民の生命と生活に直結する情報を、現代の主要なコミュニケーションインフラであるSNSを通じて確実に、かつ親しみやすい形で届けるためです。
  • 具体的なアクション
      人気キャラクターを活用したインセンティブ(無料スタンプ)の提供、および興味関心に合わせたカテゴリー別プッシュ配信設定の推奨。
  • 行政側の意図
      「行政情報は堅苦しい」という心理的障壁を下げ、若年層を含む幅広い層に都のアカウントを「日常的なツール」として定着させ、情報の到達率を飛躍的に向上させる意図があります。
  • 期待される効果
      公式LINE登録者数の増加、およびセグメント配信の活用による情報過多の防止と、必要な情報を必要な人へ届ける「情報の最適化」が期待されます。
  • 課題・次のステップ
      スタンプ獲得目的の登録者が即座にブロックすることを防ぐため、登録後も継続して読みたくなるような、簡潔で有益なコンテンツ制作体制の維持が重要です。
  • 特別区への示唆
      区のアカウント運用においても、民間IPを活用した認知拡大戦略は有効です。都の施策と同様、単なる全体周知だけでなく、利用者のニーズ(地域・年代等)に応じた「出し分け」機能を充実させることで、区民にとっての真の利便性向上につながります。

質疑応答(要約)

  • 新年度予算案の方向性
      「人が輝き、安全・安心な東京」の実現に向け、不妊治療支援の拡大やレジリエンス強化に注力する。昨年の教訓やイノベーションを取り入れ、都民の命と暮らしを守る必要な施策へ戦略的に予算を配分し、本日中に査定を終える予定である。
  • 税収の考え方と財政運営
      東京の税収増は国全体や地方と同様の傾向であり、一極集中批判は的外れである。パイの奪い合いではなく国益のためにパイを増やす視点が重要。事業の見直しでメリハリをつけ、金利上昇等の経済変動を注視しつつ持続可能な財政基盤を維持する。
  • 政界の動きとデジタルデバイド対策
      国政の新党結成等については静観する姿勢。デジタル支援では、スマホ未所有者等がポイント事業から漏れないよう、端末購入に対する3万円の補助など、取り残さないための具体的な支援策を並行して実施していく。
  • 他自治体の状況と首長の資質
      他の自治体で起きている混乱や不祥事、選挙動向について直接のコメントは控えるが、自らの10年の経験を踏まえ、政治においては任期に関わらず明確な「大義」が必要であり、都政に集中し職務を全うする考えを示した。
  • 選挙事務の負担と大義
      急な衆院解散に伴う戦後最短の準備期間は、自治体職員にとって極めて大きな負担である。大東京での選挙運営は膨大な事務を伴うが、職員の尽力で対応する。また、選挙をアクセス稼ぎ等のビジネスにする風潮を強く批判した。

出典

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和8年1月16日)

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