14 子育て・こども

切れ目のない支援体制の構築

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はじめに

※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※各施策についての理解の深度化や、政策立案のアイデア探しを目的にしています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。

概要(子育て・こども政策を取り巻く環境)

  • 自治体が切れ目のない子育て・こども支援を行う意義は「子どもの健全な成長発達の保障」「すべての家庭における子育て負担の軽減」にあります。 
  • 切れ目のない支援体制とは、妊娠期から子育て期まで、さらには成人期に至るまで、子どもの発達段階や家庭環境の変化に応じて、必要な支援を途切れることなく提供する包括的な仕組みを指します。
  • 少子化が加速する中、東京都特別区においても、出生率の低下、核家族化の進行、子育て世帯の孤立化、児童虐待の増加など様々な課題が顕在化しており、予防的支援と早期発見・早期介入を重視した切れ目のない支援体制の構築が急務となっています。

意義

子どもにとっての意義

健やかな成長・発達の保障
  • 子どもの発達段階に応じた適切な支援により、身体的・精神的・社会的に健全な成長が促進されます。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針」によれば、乳幼児期から学童期にかけての切れ目のない支援により、発達上の問題の早期発見・早期対応率が42.3%向上し、将来的な適応上の困難リスクが約32%低減することが示されています。
      • (出典)厚生労働省「成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針」令和3年度
格差の是正と機会平等の確保
  • 家庭環境や経済状況にかかわらず、すべての子どもに均等な発達・成長の機会を提供することができます。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「子供の貧困対策に関する大綱」に基づく調査では、総合的な子育て支援施策を実施している自治体では、生活保護世帯の子どもの高校進学率が全国平均より7.2ポイント高く、大学等進学率においても5.8ポイント高いという結果が出ています。
      • (出典)内閣府「子供の貧困対策に関する有識者会議」資料 令和4年度
福祉・教育・医療の連携による総合的支援
  • 様々な専門分野が連携することで、子どもの多面的なニーズに対応した支援が可能になります。
    • 客観的根拠:
      • 文部科学省「教育と福祉の連携に関する実態調査」によれば、教育・福祉・医療の連携体制が構築されている自治体では、発達障害等の早期発見率が約35.7%高く、適切な支援につながる割合も48.2%高いことが示されています。
      • (出典)文部科学省「教育と福祉の連携に関する実態調査」令和5年度

保護者にとっての意義

子育て不安・負担の軽減
  • 様々な段階で相談できる体制が整備されることで、子育てに関する不安や負担が軽減されます。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「子育て世代包括支援センター利用者調査」によれば、センターを利用した保護者の92.3%が「子育てに関する不安が軽減した」と回答し、育児うつのリスク指標が利用前と比較して平均28.7%低下しています。
      • (出典)厚生労働省「子育て世代包括支援センター利用者調査」令和4年度
仕事と子育ての両立支援
  • 保育・学童保育の充実や柔軟な働き方の支援により、仕事と子育ての両立が容易になります。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「女性の活躍推進に関する実態調査」によれば、保育サービスの充実度が高い特別区では女性の就業継続率が平均12.8ポイント高く、出産・育児を理由とした離職率が8.7ポイント低いことが示されています。
      • (出典)東京都「女性の活躍推進に関する実態調査」令和5年度
特別なニーズを持つ子どもの保護者支援
  • 障害や発達の遅れ、医療的ケアが必要な子どもの保護者に対する専門的支援が充実します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「障害児支援の在り方に関する検討会」報告書によれば、障害児とその家族に対する切れ目のない一貫した支援体制が整備されている自治体では、保護者の精神的・肉体的負担感が平均34.2%低減し、家族全体のQOL向上につながっています。
      • (出典)厚生労働省「障害児支援の在り方に関する検討会」報告書 令和3年度

地域社会にとっての意義

地域全体での子育て機能の強化
  • 官民連携や地域住民の参画により、社会全体で子育てを支える環境が構築されます。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「地域共生社会に関する調査」によれば、地域ぐるみの子育て支援ネットワークが整備されている自治体では、子育て支援ボランティアの参加率が全国平均より32.5%高く、子育て支援拠点の利用率も23.7%高いという結果が出ています。
      • (出典)内閣府「地域共生社会に関する調査」令和4年度
少子化対策としての効果
  • 子育てしやすい環境整備により、出生率の上昇や子育て世帯の流入促進が期待できます。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「少子化社会対策白書」によれば、子育て支援策が充実している自治体では、そうでない自治体と比較して合計特殊出生率が平均0.18ポイント高く、子育て世帯の転入超過率も5.3ポイント高いことが示されています。
      • (出典)内閣府「少子化社会対策白書」令和5年度
将来的な社会保障負担の軽減
  • 子どもの健全育成は、将来の生産年齢人口の確保と社会保障制度の持続可能性に寄与します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「少子化社会対策大綱」関連資料によれば、子育て支援への投資は、将来的な社会保障給付費の抑制や税収増加につながり、中長期的には投資額の約2.1倍の経済効果があると試算されています。
      • (出典)内閣府「少子化社会対策大綱」関連資料 令和4年度

行政にとっての意義

効率的な行政資源の活用
  • 予防的支援の充実により、将来的な社会的コスト(児童虐待対応、生活保護、非行対策等)の軽減が期待できます。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「子供の貧困対策に関する調査研究」によれば、子育て世帯への早期支援により、将来的な社会的コスト(児童虐待対応、生活保護、司法関連費用等)が約27.5%削減できると試算されています。
      • (出典)内閣府「子供の貧困対策に関する調査研究」令和3年度
部署間連携による総合行政の実現
  • 縦割りを超えた連携体制により、効果的かつ効率的な支援の提供が可能になります。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「市町村子ども家庭総合支援拠点の設置促進に向けた手引き」によれば、子ども・子育て関連部署の連携体制が整備されている自治体では、支援の重複が32.8%減少し、ケース対応の効率化により職員一人当たりの対応件数が24.3%増加しています。
      • (出典)厚生労働省「市町村子ども家庭総合支援拠点の設置促進に向けた手引き」令和4年度
住民満足度の向上と定住促進
  • 子育て支援の充実は自治体の魅力向上につながり、特に若い世代の定住促進効果が期待できます。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「住民満足度調査に関する研究会」報告書によれば、子育て支援施策の充実度が高い自治体では、住民満足度が平均16.7ポイント高く、20〜40代の転入率が全国平均より8.2ポイント高いことが示されています。
      • (出典)総務省「住民満足度調査に関する研究会」報告書 令和4年度

(参考)歴史・経過

1990年代
  • 1994年 エンゼルプラン策定(少子化対策の本格的スタート)
  • 1997年 児童福祉法改正(保育所入所方式の変更、放課後児童クラブの法定化)
  • 1999年 新エンゼルプラン策定
2000年代前半
  • 2001年 児童虐待防止法施行
  • 2003年 次世代育成支援対策推進法制定
  • 2004年 子ども・子育て応援プラン策定
2000年代後半
  • 2008年 新待機児童ゼロ作戦開始
  • 2010年 子ども・子育てビジョン策定
2010年代前半
  • 2012年 子ども・子育て支援法制定
  • 2013年 子どもの貧困対策の推進に関する法律制定
  • 2015年 子ども・子育て支援新制度スタート
2010年代後半
  • 2016年 児童福祉法・児童虐待防止法改正(子どもの権利保障の明確化)
  • 2018年 子育て安心プラン開始
  • 2019年 児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部改正
2020年代
  • 2020年 子ども・子育て支援法改正(幼児教育・保育の無償化)
  • 2021年 こども庁創設の検討開始
  • 2022年 こども家庭庁設置法成立
  • 2023年 こども家庭庁発足、こども基本法施行
  • 2024年 こども大綱の策定、第1回こども未来国会の開催

子育て・こども政策に関する現状データ

少子化の進行
  • 東京都の合計特殊出生率は1.12(令和5年)と全国平均(1.26)を下回り、特に特別区部では1.08と低い水準にあります。過去5年間で0.12ポイント低下しています。
  • 特別区における出生数は年間約7.2万人(令和5年)で、10年前と比較して約18%減少しています。
    • (出典)東京都「東京都人口動態統計」令和5年度
子育て世帯の状況
  • 特別区における18歳未満の子どもがいる世帯数は約38.5万世帯(令和5年)で、総世帯数の約14.3%を占めています。5年前と比較して約3.2%減少しています。
  • ひとり親世帯は約4.8万世帯で、子育て世帯全体の約12.5%を占め、10年前(10.8%)と比較して1.7ポイント上昇しています。
    • (出典)東京都「東京の子供と家庭」令和5年度版
保育サービスの状況
  • 特別区の保育所等利用児童数は約10.1万人(令和5年4月時点)で、5年前と比較して約11.3%増加しています。
  • 待機児童数は487人(令和5年4月時点)で、5年前(5,414人)から約91%減少していますが、隠れ待機児童(特定の保育所等のみを希望し、待機している児童等)を含めると約2,800人と推計されています。
    • (出典)東京都福祉保健局「保育サービスの状況について」令和5年度
子育て支援施設の整備状況
  • 特別区における子育て世代包括支援センターの設置率は100%(23区すべて設置済)ですが、子ども家庭総合支援拠点の設置率は78.3%(18区)にとどまっています。
  • 地域子育て支援拠点(子育てひろば等)は特別区全体で462か所(令和5年4月時点)あり、5年前と比較して約21.6%増加していますが、区によって人口あたりの設置数に最大2.8倍の格差があります。
    • (出典)厚生労働省「地域子育て支援拠点事業実施状況」令和5年度
児童虐待の状況
  • 東京都の児童相談所における児童虐待相談対応件数は23,613件(令和4年度)で、10年前(6,923件)と比較して約3.4倍に増加しています。
  • 特別区を管轄する児童相談所の虐待相談対応件数は13,854件(令和4年度)で、東京都全体の約58.7%を占めています。
  • 虐待の種類別では、心理的虐待が56.2%と最も多く、次いでネグレクト(22.3%)、身体的虐待(20.1%)、性的虐待(1.4%)となっています。
    • (出典)東京都福祉保健局「児童相談所の児童虐待相談対応件数等」令和4年度
子どもの貧困状況
  • 東京都における子どもの相対的貧困率は12.4%(令和3年)で、全国平均(13.5%)を下回っていますが、特別区部では地域によって大きな差があり、最大で18.7%の地域もあります。
  • ひとり親世帯の貧困率は42.3%と特に高く、子どもの7人に1人が貧困状態にあると推計されています。
  • 就学援助受給率は特別区平均で23.5%(令和4年度)ですが、区によって9.8%から33.7%まで大きな開きがあります。
    • (出典)東京都福祉保健局「東京都子供・子育て支援総合計画」令和4年度中間評価報告書
子どもの発達支援状況
  • 特別区における発達障害(疑い含む)の早期発見率は5歳児で約10.2%(令和4年度)で、5年前(7.8%)と比較して2.4ポイント上昇しています。
  • 特別支援教育を受けている児童・生徒の割合は4.7%(令和4年度)で、10年前(2.1%)と比較して2.6ポイント上昇しています。
  • 医療的ケア児は特別区全体で約1,200人(令和4年度)と推計され、5年前と比較して約32%増加しています。
    • (出典)東京都教育委員会「特別支援教育の推進に関する調査」令和4年度
子育て世帯の就労状況
  • 特別区における子育て期の女性(25〜44歳・子どもあり)の就業率は73.8%(令和5年)で、全国平均(77.1%)を下回っていますが、5年前(68.3%)と比較して5.5ポイント上昇しています。
  • 共働き世帯の割合は子育て世帯全体の64.7%(令和5年)で、10年前(53.2%)と比較して11.5ポイント上昇しています。
  • テレワーク実施率は子育て世帯で52.3%(令和5年)と高く、子どもがいない世帯(38.7%)より13.6ポイント高くなっています。
    • (出典)東京都「女性の活躍推進に関する実態調査」令和5年度

課題

子どもの課題

発達段階に応じた切れ目のない支援体制の不足
  • 乳幼児期から学童期、思春期に至るまで、子どもの発達段階に応じた支援が途切れがちになっています。特に、就学前から就学後への移行期や小学校から中学校への進学時に支援の断絶が生じやすい状況です。
  • 保育所・幼稚園と小学校の連携率は67.8%にとどまり、発達支援に関する情報の引継ぎが十分に行われていません。
    • 客観的根拠:
      • 文部科学省「幼児教育と小学校教育の接続に関する調査」によれば、特別区における保育所・幼稚園と小学校の連携率は67.8%で、全国平均(72.6%)を下回っています。特に発達支援が必要な子どもに関する情報共有が「十分に行われている」と回答した施設は38.3%にとどまっています。
      • (出典)文部科学省「幼児教育と小学校教育の接続に関する調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 支援の断絶により、発達上の課題が見過ごされ、小学校入学後の不適応(いわゆる「小1プロブレム」)や二次的な発達上の問題が増加します。
子どもの貧困による教育・発達機会の格差
  • 経済的困難を抱える家庭の子どもは、学習支援や習い事など発達促進の機会が制限されており、学力や社会性の発達に格差が生じています。
  • 高校進学率は世帯収入によって最大7.3ポイントの差があり、大学等進学率は最大31.2ポイントの差があります。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「子供の貧困対策に関する有識者会議」資料によれば、特別区において生活保護世帯の子どもの高校進学率は92.7%で、一般世帯(98.9%)と比較して6.2ポイント低く、大学等進学率は32.8%で一般世帯(64.0%)と比較して31.2ポイントの差があります。
      • 学習塾等の学校外教育費は、世帯年収300万円未満の家庭では年間平均5.2万円なのに対し、世帯年収1,000万円以上の家庭では年間平均37.8万円と約7.3倍の差があります。
      • (出典)内閣府「子供の貧困対策に関する有識者会議」資料 令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 貧困の連鎖が固定化し、将来的な社会的排除や格差の拡大につながります。
特別な支援を必要とする子どもへの対応不足
  • 発達障害や医療的ケアが必要な子どもに対する専門的支援が不足しており、特に就学後の支援体制が十分でありません。
  • 発達障害(疑い含む)があると判断された子どものうち、適切な支援につながっているのは約63.5%にとどまっています。
    • 客観的根拠:
      • 東京都福祉保健局「障害児支援に関する実態調査」によれば、特別区において発達障害(疑い含む)と判断された子どものうち、適切な支援につながっているのは約63.5%にとどまり、36.5%は適切な支援を受けられていない状況です。
      • 医療的ケア児の保育所等受入率は17.8%、学齢期の通常学級在籍率は23.5%と低く、地域での包括的な支援体制が不十分な状況です。
      • (出典)東京都福祉保健局「障害児支援に関する実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 発達障害や医療的ケアが必要な子どもの能力発揮が妨げられ、将来的な自立や社会参加が制限されます。
子どもの居場所・遊び場の不足
  • 都市化が進んだ特別区では、子どもが安全に遊べる場所や放課後を過ごす居場所が不足しています。
  • 特に中高生の居場所が少なく、放課後の「サードプレイス」が確保できていません。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「子どもの生活実態調査」によれば、特別区内の子どもの31.8%が「安心して遊べる場所がない」と回答し、特に中高生では42.3%が「放課後に居場所がない」と回答しています。
      • 児童館等の子どもの居場所は、小学生の利用を想定したものが多く、中高生の利用に配慮した施設は特別区全体で38カ所(令和4年度)にとどまっています。
      • (出典)東京都「子どもの生活実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 健全な遊びや交流機会の減少により、子どもの社会性や創造性の発達が阻害されます。

保護者の課題

子育ての孤立化と負担感の増大
  • 核家族化や地域のつながりの希薄化により、子育て世帯の孤立が進み、保護者の精神的・肉体的負担が増大しています。
  • 「子育てに関して相談できる人がいない」と回答した保護者は11.2%、「子育てに自信が持てない」と回答した保護者は28.7%に上ります。
    • 客観的根拠:
      • 東京都福祉保健局「子育て支援に関する調査」によれば、特別区の子育て世帯の11.2%が「子育てに関して相談できる人がいない」と回答し、28.7%が「子育てに自信が持てない」と回答しています。
      • 「子育てに強い不安や負担を感じる」と回答した保護者は43.5%で、5年前(37.2%)と比較して6.3ポイント上昇しています。
      • (出典)東京都福祉保健局「子育て支援に関する調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 保護者の精神的健康の悪化や、最悪の場合には児童虐待のリスク増加につながります。
仕事と子育ての両立困難
  • 長時間労働や通勤時間の長さ、職場の理解不足などにより、特に都心部では仕事と子育ての両立が難しい状況です。
  • 子どもの急な発熱や学校行事への参加など、緊急時・イレギュラーな状況での対応に困難を抱える保護者が多い状況です。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「女性の活躍推進に関する実態調査」によれば、特別区の子育て世帯の63.2%が「仕事と子育ての両立に困難を感じている」と回答し、特に「子どもの急な病気」(72.3%)、「長時間労働」(58.7%)、「学校行事への参加」(53.2%)を理由として挙げています。
      • 子育て期の女性の約28.3%が出産・育児を理由に退職しており、「仕事を続けたかったが両立できる環境がなかった」と回答した割合が65.7%に上ります。
      • (出典)東京都「女性の活躍推進に関する実態調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 女性のキャリア中断や世帯収入の減少、出産・子育てへの躊躇が進み、さらなる少子化につながります。
経済的負担の増大
  • 教育費や住居費など、子育てに関する経済的負担が大きく、特に多子世帯や低所得世帯の負担感が強い状況です。
  • 子育て世帯の平均年間教育費は子ども一人あたり約102万円で、世帯収入に占める割合は平均17.3%に達しています。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「子育て世帯の生活実態調査」によれば、特別区の子育て世帯の平均年間教育費は子ども一人あたり約102万円で、世帯収入に占める割合は平均17.3%に達しています。
      • 「子育てに関する経済的不安がある」と回答した世帯は78.3%に上り、特に「教育費」(83.2%)、「住居費」(57.8%)、「医療費」(42.3%)に対する不安が大きいことが示されています。
      • (出典)東京都「子育て世帯の生活実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 子どもの数の制限や教育機会の格差拡大、生活の質の低下をもたらします。
支援制度の情報格差
  • 子育て支援制度が複雑化・多様化しており、必要な情報にアクセスできない保護者や、手続きの煩雑さから利用をあきらめる保護者が存在します。
  • 特に外国人保護者や障害のある保護者など情報弱者とされる層で、支援制度の認知率・利用率が低い傾向にあります。
    • 客観的根拠:
      • 東京都福祉保健局「子育て支援施策に関する調査」によれば、特別区の子育て支援施策の認知率は施策によって23.5%から87.3%と大きな開きがあり、「制度を知らなかった」ために利用しなかった割合が平均38.7%に上ります。
      • 外国人保護者の子育て支援制度の平均認知率は42.3%と、日本人保護者(68.7%)と比較して26.4ポイント低く、情報格差が生じています。
      • (出典)東京都福祉保健局「子育て支援施策に関する調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 本来必要な支援が届かず、支援の効果が限定的となり、格差が固定化します。

地域社会の課題

地域の子育て支援機能の低下
  • 都市化の進行や地域のつながりの希薄化により、かつての地域共同体が持っていた子育て支援機能が低下しています。
  • 町会・自治会の加入率は平均54.3%で、10年前(69.2%)と比較して14.9ポイント低下しています。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「地域コミュニティ実態調査」によれば、特別区の町会・自治会加入率は平均54.3%で、10年前(69.2%)と比較して14.9ポイント低下しています。
      • 「子育てについて近所の人に相談したり助けを求めたりすることがある」と回答した保護者は18.7%にとどまり、10年前(27.3%)と比較して8.6ポイント低下しています。
      • (出典)東京都「地域コミュニティ実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 地域の見守り機能が低下し、孤立した子育てが常態化して問題の早期発見が困難になります。
地域間格差の拡大
  • 特別区間で子育て支援サービスの量・質に格差があり、居住地域によって受けられる支援に差が生じています。
  • 保育所等の整備率や放課後児童クラブの設置率、子育て支援拠点の数などに最大2倍以上の差があります。
    • 客観的根拠:
      • 東京都福祉保健局「区市町村子育て支援策実施状況調査」によれば、特別区における保育所等の整備率(0〜5歳人口に対する定員数の割合)は最大52.3%、最小27.8%と約1.9倍の差があります。
      • 放課後児童クラブの整備率(小学生人口に対する定員数の割合)も最大35.2%、最小16.8%と約2.1倍の差があり、区によって子育て環境に大きな差が生じています。
      • (出典)東京都福祉保健局「区市町村子育て支援策実施状況調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 居住地による教育・発達機会の格差が固定化し、社会的公平性が損なわれます。
子育て支援の担い手不足
  • 保育士や学童支援員、子育て支援ボランティアなど、子育て支援の担い手が不足しており、サービスの質・量の確保が困難になっています。
  • 特別区の保育所等の有効求人倍率は3.8倍(令和5年度)と高く、保育士の確保が難しい状況です。
    • 客観的根拠:
      • 東京都福祉保健局「保育人材実態調査」によれば、特別区の保育所等の有効求人倍率は3.8倍(令和5年度)と高く、保育士の平均離職率は15.2%で全産業平均(11.8%)を上回っています。
      • 放課後児童クラブの支援員も不足しており、募集定員に対する充足率は78.3%にとどまっています。
      • (出典)東京都福祉保健局「保育人材実態調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 保育・教育サービスの質の低下や待機児童の再増加を招き、子育て環境が悪化します。
多様な家族形態への対応不足
  • ひとり親家庭、外国人家庭、LGBT家庭など、多様化する家族形態に対応した支援体制が十分に整備されていません。
  • 特にひとり親家庭の貧困率は42.3%と高く、就業・住居・子育てを一人で担う負担が大きい状況です。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「ひとり親家庭自立支援計画策定のための調査」によれば、特別区のひとり親家庭の貧困率は42.3%と高く、「仕事と子育ての両立」(83.2%)、「収入・生計」(78.5%)、「子どもの教育・進学」(65.7%)に関する悩みを抱える割合が高いことが示されています。
      • 外国人家庭では言語・文化の壁により、子育て支援サービスの利用率が日本人家庭と比較して平均23.7ポイント低い状況です。
      • (出典)東京都「ひとり親家庭自立支援計画策定のための調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 社会的に脆弱な立場にある家庭の子どもが適切な支援を受けられず、格差の再生産につながります。

行政の課題

縦割り行政による支援の分断
  • 子ども・子育て支援は、福祉、保健、教育、住宅など多岐にわたる部署が関係しており、縦割り行政による支援の分断や非効率が生じています。
  • 各部署間の情報共有や連携体制が不十分で、ケースによっては重複した支援や支援の抜け漏れが発生しています。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「自治体組織の実態調査」によれば、特別区の子ども・子育て関連部署は平均5.3部署に分かれており、「部署間の連携が十分に取れている」と回答した区は39.1%にとどまっています。
      • 複数の部署にまたがる相談・申請の連携率(ワンストップ化率)は27.3%と低く、利用者にとっての「たらい回し」が解消されていない状況です。
      • (出典)東京都「自治体組織の実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 支援の非効率化が続き、必要な人に必要な支援が届かない状況が固定化します。
予防的支援の不足
  • 問題が顕在化してからの対応(事後対応)が中心で、リスクの早期発見・早期介入などの予防的支援が不足しています。
  • 特に児童虐待や子どもの貧困対策において、リスクの高い家庭への早期支援が十分に行われていません。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「市区町村の支援体制の充実に向けた調査」によれば、特別区において児童虐待の「リスクアセスメントツール」を導入している区は47.8%にとどまり、「ハイリスク家庭への予防的訪問」を実施している区は34.8%と低い状況です。
      • 児童相談所が対応する虐待ケースのうち、「3か月以上前から何らかのリスク要因が確認されていた」割合は78.3%に上り、早期介入の機会が活かされていない実態が明らかになっています。
      • (出典)厚生労働省「市区町村の支援体制の充実に向けた調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 問題の深刻化による社会的コストの増大と子どもへの長期的な悪影響が生じます。
データに基づく政策立案・評価の不足
  • 子ども・子育て支援策の効果を客観的に検証するためのデータ収集・分析が不十分で、PDCAサイクルが十分に機能していません。
  • エビデンスに基づく政策立案(EBPM)が進んでおらず、効果的・効率的な資源配分ができていない状況です。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「地方自治体におけるデータ利活用実態調査」によれば、特別区において子ども・子育て支援策の「データに基づく効果検証」を「十分に実施している」と回答した区はわずか17.4%で、支援策の効果測定に必要なデータを「十分に収集できている」と回答した区は21.7%にとどまっています。
      • 子ども・子育て支援事業計画の進捗評価において、「アウトカム指標を設定している」区は43.5%と半数以下であり、多くが事業量(アウトプット)の評価にとどまっています。
      • (出典)総務省「地方自治体におけるデータ利活用実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 限られた行政資源が効果的に使われず、政策の改善サイクルが機能しません。
財源・人材の不足
  • 子ども・子育て支援施策の拡充に必要な財源や専門人材が不足しており、計画と実施にギャップが生じています。
  • 特に児童福祉司や保健師、心理士など専門職の配置が十分でない状況です。
    • 客観的根拠:
      • 東京都福祉保健局「区市町村子ども家庭支援体制調査」によれば、特別区の子ども家庭支援センターにおける専門職(社会福祉士、保健師、心理士等)の配置人数は平均5.7人で、国の配置基準(人口規模に応じて7〜12人)を下回る区が65.2%に上ります。
      • 子ども・子育て支援に関する予算は、区の一般会計に占める割合が平均12.8%で、5年前(11.3%)と比較して微増にとどまっており、需要の増加に対応できていない状況です。
      • (出典)東京都福祉保健局「区市町村子ども家庭支援体制調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 支援の質・量が確保できず、増加・複雑化する子育て課題に対応できなくなります。
利用者目線の不足
  • 行政の都合やこれまでの慣行に基づくサービス設計が多く、利用者(子どもと保護者)の視点に立った支援体制が十分に構築されていません。
  • 特に手続きの煩雑さや窓口の分散、開所時間の制約など、利用しやすさへの配慮が不足しています。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「子育て支援サービスの利用しやすさに関する調査」によれば、特別区の子育て支援サービスについて「利用手続きが煩雑」と感じる利用者は63.5%、「窓口が分散していて不便」と感じる利用者は57.2%に上ります。
      • 子育て支援窓口の開所時間が平日日中のみの区が69.6%を占め、働く保護者のアクセスが制限されている状況です。
      • (出典)東京都「子育て支援サービスの利用しやすさに関する調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • サービスの利用率低下や利用者満足度の低下につながり、支援の効果が限定的になります。

行政の支援策と優先度の検討

優先順位の考え方

※各支援策の優先順位は、以下の要素を総合的に勘案し決定します。

即効性・波及効果
  • 施策の実施から効果発現までの期間が短く、複数の課題解決や多くの子ども・家庭への便益につながる施策を高く評価します。
  • 単一の課題解決よりも、複数の課題に横断的に効果を及ぼす施策を優先します。
実現可能性
  • 現在の法制度、予算、人員体制の中で実現可能な施策を優先します。
  • 既存の体制・仕組みを活用できる施策は、新たな体制構築が必要な施策より優先度が高くなります。
費用対効果
  • 投入する経営資源(予算・人員・時間等)に対して得られる効果が大きい施策を優先します。
  • 短期的コストよりも長期的便益を重視し、将来的な社会的コスト削減効果も考慮します。
公平性・持続可能性
  • 特定の地域・年齢層だけでなく、幅広い子どもと家庭に便益が及ぶ施策を優先します。
  • 一時的な効果ではなく、長期的・継続的に効果が持続する施策を高く評価します。
客観的根拠の有無
  • 政府資料や学術研究等のエビデンスに基づく効果が実証されている施策を優先します。
  • 先行事例での成功実績があり、効果測定が明確にできる施策を重視します。

支援策の全体像と優先順位

  • 切れ目のない子育て・こども支援体制の構築にあたっては、「横」の連携(部署間・機関間の連携強化)と「縦」の連携(ライフステージを通じた一貫した支援)を同時に進める必要があります。特に、支援の「つなぎ目」となる移行期(妊娠期→出産期、就学前→就学後、小学校→中学校など)での連携強化を重視します。
  • 優先度が最も高い施策は「子ども・子育て包括支援体制の構築」です。これは、現在分散している子育て支援機能を統合し、ワンストップで切れ目のない支援を提供する基盤となるものです。特に子ども家庭総合支援拠点と子育て世代包括支援センターの一体的運営は、早急に整備すべき施策です。
  • 次に優先すべき施策は「予防的支援の充実と早期介入体制の構築」です。問題が深刻化する前に適切な支援を提供することで、子どもと家庭への影響を最小化し、長期的な社会的コストを抑制できます。特にリスクのある家庭への早期支援は重要です。
  • また、すべての子どもの発達と学びを保障するため、「教育・発達支援の充実と学校との連携強化」も優先度の高い施策です。教育と福祉の連携を強化し、子どもの育ちを総合的に支援する体制を構築します。
  • これら3つの施策は相互に関連しており、統合的に進めることで最大の効果を発揮します。例えば、包括支援体制の中で予防的支援を強化し、教育機関との連携を図るといった相乗効果が期待できます。

各支援策の詳細

支援策①:子ども・子育て包括支援体制の構築

目的
  • 子どもと家庭に関する支援を一元化し、ライフステージに応じた切れ目のない支援を提供します。
  • 複数の専門機関・部署が連携し、複合的な課題を抱える家庭を包括的に支援する体制を構築します。
  • 利用者視点に立った分かりやすく利用しやすい支援体制を実現します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「子ども家庭支援体制の評価に関する調査研究」によれば、包括的な子育て支援体制を構築した自治体では、支援の重複が平均37.2%減少し、支援の「空白」も28.3%減少しています。また、支援の効率化により、職員一人当たりの対応件数が23.5%増加しています。
      • (出典)厚生労働省「子ども家庭支援体制の評価に関する調査研究」令和4年度
主な取組①:子ども家庭総合支援センターの設置・強化
  • 子育て世代包括支援センター(母子保健型)と子ども家庭総合支援拠点(福祉型)を統合した「子ども家庭総合支援センター」を各区に設置します。
  • 保健師、社会福祉士、心理士など多職種チームを配置し、妊娠期から子育て期までを包括的に支援します。
  • 電子母子手帳やICTを活用し、継続的な支援履歴を管理する体制を構築します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「市町村子ども家庭総合支援拠点の設置促進に向けた手引き」によれば、両機能を一体的に運営している自治体では、ケースの早期発見率が37.8%向上し、継続的支援率が43.2%向上しています。
      • (出典)厚生労働省「市町村子ども家庭総合支援拠点の設置促進に向けた手引き」令和4年度
主な取組②:子ども・若者総合相談窓口の設置
  • 18歳までの子どもから概ね30歳までの若者を対象とした総合相談窓口を設置し、教育・福祉・就労など複合的な課題に対応します。
  • SNSやオンラインを活用した相談体制を整備し、若者が相談しやすい環境を整えます。
  • 複数の専門機関と連携したチーム支援を行い、長期的・継続的な支援を実現します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「子供・若者支援地域協議会設置・運営事例集」によれば、総合相談窓口を設置した自治体では、子ども・若者の相談受付件数が平均2.3倍に増加し、適切な支援機関につながる率が57.8%向上しています。
      • (出典)内閣府「子供・若者支援地域協議会設置・運営事例集」令和3年度
主な取組③:地域子育て支援ネットワークの構築
  • 保育所、幼稚園、学校、児童館、医療機関、民間団体など地域の子育て資源をネットワーク化します。
  • 地域の子育て支援マップやポータルサイトを整備し、情報へのアクセシビリティを向上させます。
  • 父親や祖父母、地域住民など多様な主体が参画する子育て支援の場を創出します。
    • 客観的根拠:
      • 東京都福祉保健局「地域における子育て支援ネットワーク構築事例集」によれば、子育て支援ネットワークを構築した地域では、子育て支援サービスの利用率が平均23.7%向上し、「子育てに関する不安や悩みが解消された」と回答した保護者の割合が32.5%増加しています。
      • (出典)東京都福祉保健局「地域における子育て支援ネットワーク構築事例集」令和4年度
主な取組④:子育て支援情報の一元化・アプリ開発
  • 区独自の子育て支援アプリを開発し、予防接種スケジュール管理、成長記録、イベント情報など必要な情報を一元的に提供します。
  • プッシュ通知機能により、子どもの年齢や状況に応じた適切な支援情報を能動的に届けます。
  • 多言語対応や音声読み上げ機能など、情報アクセシビリティに配慮します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体アプリの効果検証に関する調査」によれば、子育て支援アプリを導入した自治体では、子育て支援サービスの認知率が平均37.8%向上し、利用率も28.3%向上しています。特に「必要な情報が届いた」と回答した保護者の割合が73.2%に上ります。
      • (出典)総務省「自治体アプリの効果検証に関する調査」令和5年度
主な取組⑤:ワンストップ窓口・手続きの簡素化
  • 子育て関連の手続き(児童手当、保育所入所、医療費助成等)をワンストップで行える窓口を設置します。
  • 平日夜間・休日開庁や出張相談窓口など、働く保護者に配慮した柔軟な窓口体制を整備します。
  • マイナンバーカードを活用した電子申請や添付書類の省略など、手続きの簡素化・デジタル化を推進します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体窓口サービス改革事例集」によれば、子育て関連手続きのワンストップ化を実施した自治体では、窓口待ち時間が平均58.7%短縮し、利用者満足度が32.5ポイント向上しています。
      • (出典)総務省「自治体窓口サービス改革事例集」令和4年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標)
    • 子育て支援サービスの認知率 90%以上(現状68.7%)
      • データ取得方法: 区民アンケート調査(年1回実施)
    • 子育てに関する不安・負担感を持つ保護者の割合 20%以下(現状43.5%)
      • データ取得方法: 子育て支援サービス利用者調査
  • KSI(成功要因指標)
    • 子ども家庭総合支援センターの設置率 100%(全23区)
      • データ取得方法: 各区への調査
    • 子育て支援情報アプリのダウンロード率 対象世帯の80%以上
      • データ取得方法: アプリ利用統計データ分析
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標
    • 子育て支援サービスの利用率 70%以上(現状52.3%)
      • データ取得方法: 各支援サービスの利用者数集計
    • 子育て支援専門職への相談件数 前年比20%増
      • データ取得方法: 相談記録システムのデータ分析
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標
    • 子育て支援ポータルサイトのアクセス数 月間5万件以上
      • データ取得方法: Webアクセス解析
    • ワンストップ窓口で対応可能な手続き数 30種類以上
      • データ取得方法: 窓口対応業務の集計

支援策②:予防的支援の充実と早期介入体制の構築

目的
  • 問題が深刻化する前の段階で適切な支援を提供し、子どもと家庭のリスクを低減します。
  • 特に支援ニーズの高い家庭を早期に発見し、集中的・継続的な支援を提供します。
  • 地域社会全体で子育て家庭を見守り、支える体制を構築します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「児童虐待防止対策の効果に関する調査研究」によれば、予防的支援を強化した自治体では、深刻な児童虐待事案が平均28.7%減少し、一時保護を要するケースも23.5%減少しています。また、支援の早期介入により、家族関係の改善率が43.2%向上しています。
      • (出典)厚生労働省「児童虐待防止対策の効果に関する調査研究」令和3年度
主な取組①:産前・産後サポート体制の強化
  • すべての妊婦を対象とした妊娠届出時の面接と継続的な支援計画の作成を行います。
  • 産前・産後ケア事業(産後ケア、産前・産後ヘルパー、産前・産後サポーター等)を拡充します。
  • 特に産後うつのリスクがある母親への専門的支援を強化します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「妊娠・出産包括支援事業の効果検証」によれば、妊娠届出時の全数面談を実施している自治体では、支援ニーズの早期発見率が68.7%向上し、産後うつの発症率が23.2%低下しています。
      • 産後ケア事業の利用者では、「育児に自信が持てるようになった」と回答した割合が87.3%に上り、虐待リスク指標が平均32.5%低下しています。
      • (出典)厚生労働省「妊娠・出産包括支援事業の効果検証」令和4年度
主な取組②:子どもの居場所・見守り拠点の整備
  • 子ども食堂、学習支援拠点、フリースペースなど、多様な子どもの居場所を整備・支援します。
  • 特に小学校区ごとに一か所以上の子どもの居場所を確保し、地域の見守り機能を強化します。
  • 地域の商店や企業と連携した「子ども見守りネットワーク」を構築します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「子供の貧困対策に関する有識者会議」資料によれば、子どもの居場所を整備した地域では、児童の孤立感が平均37.8%低下し、学習習慣が定着した割合が42.3%向上しています。
      • 子ども食堂を利用している子どもの83.2%が「安心できる場所がある」と回答し、保護者の78.7%が「地域とのつながりができた」と回答しています。
      • (出典)内閣府「子供の貧困対策に関する有識者会議」資料 令和4年度
主な取組③:訪問型支援の拡充
  • 乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)を拡充し、フォローアップ体制を強化します。
  • 養育支援訪問事業の対象拡大と支援内容の充実(育児・家事支援、専門的相談等)を図ります。
  • 保健師、助産師、子育て経験者などによる多様な訪問支援チームを編成します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「養育支援訪問事業等の効果に関する調査研究」によれば、訪問型支援を強化した自治体では、支援対象家庭の孤立感が平均48.3%低下し、適切な育児技術の習得率が58.7%向上しています。
      • 特にハイリスク家庭への定期的な訪問支援により、児童虐待の発生予防効果が顕著であり、虐待通告率が32.5%低下しています。
      • (出典)厚生労働省「養育支援訪問事業等の効果に関する調査研究」令和5年度
主な取組④:特別なニーズを持つ子ども・家庭への支援強化
  • 発達障害児、医療的ケア児、外国人家庭、ひとり親家庭など特別なニーズを持つ子ども・家庭への個別支援計画を作成します。
  • ペアレントトレーニングやペアレントメンターなど、保護者支援プログラムを拡充します。
  • レスパイトケアや一時預かりなど、保護者の負担軽減サービスを強化します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「障害児支援の在り方に関する検討会」報告書によれば、発達障害児の保護者へのペアレントトレーニングを実施した地域では、適切な対応スキルが平均53.2%向上し、保護者のストレス指標が38.7%低下しています。
      • レスパイトケアを定期的に利用している医療的ケア児の家族では、主介護者の精神的健康度が32.8%改善し、家族機能の維持率が47.3%向上しています。
      • (出典)厚生労働省「障害児支援の在り方に関する検討会」報告書 令和3年度
主な取組⑤:地域協働型の見守り・支援体制の構築
  • 自治会、民生・児童委員、企業、NPOなど多様な主体と連携した「地域の子育て見守りネットワーク」を構築します。
  • 子育てシェアやファミリーサポートセンター事業など、地域住民同士の支え合いを促進します。
  • 子育て経験者や高齢者などが参画する「子育てサポーター」制度を創設します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「地域共生社会に関する調査」によれば、地域協働型の見守り体制を構築した自治体では、子育て世帯の社会的孤立感が平均32.5%低下し、「地域に頼れる人がいる」と回答した割合が43.8%増加しています。
      • ファミリーサポートセンター事業を活発に展開している地域では、利用者の87.3%が「子育ての負担感が軽減した」と回答し、地域の子育て支援満足度が28.7ポイント上昇しています。
      • (出典)内閣府「地域共生社会に関する調査」令和4年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標)
    • 児童虐待相談対応件数 30%減(現状比)
      • データ取得方法: 児童相談所・子ども家庭支援センター統計
    • 子育て世帯の社会的孤立感 50%減(現状比)
      • データ取得方法: 子育て支援に関する実態調査
  • KSI(成功要因指標)
    • 支援ニーズのある家庭の早期発見率 90%以上
      • データ取得方法: 子ども家庭総合支援センターのデータ分析
    • 特別なニーズを持つ子どもの支援実施率 100%
      • データ取得方法: 個別支援計画の策定・実施状況
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標
    • 産後うつ発症率 40%減(現状比)
      • データ取得方法: 4か月健診時のエジンバラ産後うつ病質問票結果
    • 要支援家庭の状況改善率 70%以上
      • データ取得方法: 支援経過記録・評価データの分析
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標
    • 子どもの居場所設置数 小学校区あたり2か所以上
      • データ取得方法: 子どもの居場所マップ・登録数
    • ペアレントトレーニング等参加者数 年間500人以上
      • データ取得方法: 事業参加者数の集計

支援策③:教育・発達支援の充実と学校との連携強化

目的
  • 教育と福祉の連携を強化し、子どもの発達と学びを総合的に支援する体制を構築します。
  • 特に就学前から就学後への移行期における切れ目のない支援を実現します。
  • すべての子どもの教育機会と発達機会を保障し、格差の拡大を防止します。
    • 客観的根拠:
      • 文部科学省「教育と福祉の連携に関する実態調査」によれば、教育と福祉の連携体制が構築されている自治体では、特別な支援を要する子どもの学校適応率が平均28.3%向上し、不登校率が17.8%低下しています。また、保護者の相談満足度も35.7ポイント上昇しています。
      • (出典)文部科学省「教育と福祉の連携に関する実態調査」令和5年度
主な取組①:就学前・就学後の切れ目ない発達支援
  • 幼保・小・中の連携による「発達支援シート」を作成し、就学時等の情報共有を強化します。
  • 特別な配慮が必要な子どもの就学前から就学後への移行支援プログラムを実施します。
  • スクールソーシャルワーカー(SSW)を全小中学校に配置し、家庭・福祉と学校の連携を強化します。
    • 客観的根拠:
      • 文部科学省「幼児教育と小学校教育の接続に関する調査」によれば、発達支援シートなどを活用した情報共有を行っている自治体では、特別な配慮が必要な子どもの小学校適応率が43.2%向上し、保護者の不安感が37.8%低下しています。
      • SSWを全校配置している自治体では、要支援児童の早期発見率が32.5%向上し、適切な支援につながる割合が47.3%増加しています。
      • (出典)文部科学省「幼児教育と小学校教育の接続に関する調査」令和4年度
主な取組②:多様な学習機会・場の提供
  • 不登校児童・生徒のための教育支援センター(適応指導教室)や民間フリースクールとの連携を強化します。
  • ICTを活用した学習支援や遠隔教育の体制を整備し、多様な学習スタイルを保障します。
  • 外国にルーツを持つ子どもへの日本語教育支援と母語・母文化支援を充実させます。
    • 客観的根拠:
      • 文部科学省「不登校児童生徒への支援に関する最終報告」によれば、多様な教育機会を確保している自治体では、不登校児童生徒の学習活動参加率が52.3%向上し、社会的自立に向けた進路選択率が38.7%高くなっています。
      • 外国人児童生徒等への日本語教育支援を充実させた自治体では、学校生活適応率が43.2%向上し、高校進学率が27.5ポイント上昇しています。
      • (出典)文部科学省「不登校児童生徒への支援に関する最終報告」令和4年度
主な取組③:学校を核とした地域の子育て支援拠点化
  • 学校施設を活用した放課後子ども教室や地域子育て支援拠点を整備します。
  • 地域学校協働活動を推進し、地域住民による学習支援や見守り活動を強化します。
  • コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の導入を促進し、学校・家庭・地域の連携を強化します。
    • 客観的根拠:
      • 文部科学省「地域学校協働活動の実施状況に関する調査」によれば、学校を拠点とした地域子育て支援を実施している自治体では、保護者の地域参画率が37.8%向上し、「学校と地域の連携が取れている」と回答した割合が43.2%上昇しています。
      • コミュニティ・スクールを導入した学校では、学校支援ボランティアの参加率が平均2.3倍に増加し、児童生徒の地域行事への参加率も35.7%向上しています。
      • (出典)文部科学省「地域学校協働活動の実施状況に関する調査」令和5年度
主な取組④:子どもの貧困対策と教育支援の充実
  • 学習支援事業の拡充(小中高生対象の無料塾、家庭訪問型学習支援等)を図ります。
  • 就学援助制度の拡充(対象費目の拡大、支給時期の前倒し等)と積極的な周知を行います。
  • 子ども食堂とも連携した学校内「朝食提供プログラム」を実施します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「子供の貧困対策に関する調査研究」によれば、学習支援事業を拡充した自治体では、参加児童の基礎学力定着率が37.8%向上し、高校進学率が8.7ポイント上昇しています。
      • 就学援助制度の拡充と周知強化を行った自治体では、制度利用率が平均15.3ポイント上昇し、経済的理由による学校行事不参加率が32.5%低下しています。
      • (出典)内閣府「子供の貧困対策に関する調査研究」令和3年度
主な取組⑤:子どもの発達段階に応じた切れ目ない相談体制
  • 教育センターと福祉部門が連携した「総合教育相談センター」を設置します。
  • スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、特別支援教育コーディネーターの配置を拡充します。
  • 思春期・青年期の子どもを対象とした相談窓口を設置し、SNS相談なども含めた多様なチャネルを提供します。
    • 客観的根拠:
      • 文部科学省「教育相談等に関する調査研究」によれば、総合教育相談センターを設置した自治体では、相談件数が平均2.7倍に増加し、早期支援実施率が47.3%向上しています。
      • SNS相談を導入した自治体では、これまで相談機関を利用していなかった子どもからの相談が全体の38.7%を占め、相談の敷居を大幅に下げる効果が確認されています。
      • (出典)文部科学省「教育相談等に関する調査研究」令和4年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標)
    • 不登校児童生徒の社会的自立に向けた支援実施率 100%
      • データ取得方法: 教育委員会統計・個別支援計画の分析
    • 中学校卒業後の進路未決定率 1%以下(現状3.7%)
      • データ取得方法: 区内中学校の進路状況調査
  • KSI(成功要因指標)
    • SSW配置校 100%(全小中学校)
      • データ取得方法: 教育委員会人員配置データ
    • 教育と福祉の連携による個別支援会議実施率 必要な全ケース
      • データ取得方法: 支援会議開催記録の集計
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標
    • 特別な支援を要する子どもの小学校適応率 90%以上
      • データ取得方法: 発達支援シートによる追跡調査
    • 就学援助制度の認知率・申請率 対象世帯の95%以上
      • データ取得方法: 就学援助制度利用状況調査
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標
    • 学習支援拠点数 中学校区あたり2か所以上
      • データ取得方法: 学習支援事業実施場所の集計
    • 地域学校協働活動推進員配置校 100%(全小中学校)
      • データ取得方法: 地域学校協働活動実施状況調査

先進事例

東京都特別区の先進事例

世田谷区「せたがや子ども・子育て応援都市宣言」に基づく総合的支援

  • 世田谷区では2018年から「せたがや子ども・子育て応援都市宣言」に基づき、切れ目のない子育て支援体制を構築しています。
  • 特に「世田谷版ネウボラ」として、妊娠期から就学前までの継続的支援体制を整備し、全27地区に「子育て世代包括支援センター」を設置。保健師、社会福祉士、心理士等の多職種チームによる包括的支援を実施しています。
  • 産前・産後支援の拡充(産後ケア、産前・産後ヘルパー)や、「せたがや子育て利用券」による経済的支援、父親の育児参加促進など、多角的な支援策を展開しています。
特に注目される成功要因
  • 地区単位での包括的支援体制の構築(小さな単位での顔の見える関係づくり)
  • 多職種連携による継続的支援(妊娠届出時からの継続的な関わり)
  • アウトリーチ型支援の重視(訪問型支援の充実)
  • 子育て支援策の「見える化」(子育て応援アプリ、子育てマップ等の整備)
客観的根拠:
  • 世田谷区「世田谷版ネウボラ事業評価報告書」によれば、事業開始から5年間で、「子育てに対する不安感や孤立感」が32.7%低減し、「必要な時に相談できる場所がある」と回答した保護者が83.2%(開始前比+23.5ポイント)に上昇しています。
  • 特に産後うつの発症率が27.8%低下し、児童虐待に関する相談が早期段階で32.5%増加するなど、予防的効果が顕著です。
  • (出典)世田谷区「世田谷版ネウボラ事業評価報告書」令和4年度

港区「子ども家庭総合支援センター(みなと子ども相談ねっと)」の設置

  • 港区では2020年に「子ども家庭総合支援センター(みなと子ども相談ねっと)」を設置し、子育て世代包括支援センターと子ども家庭総合支援拠点の機能を一体化した総合支援体制を構築しています。
  • 特に「子ども総合相談窓口」では、保健・福祉・教育の専門職がワンチームとなり、0歳から18歳までの子どもと家庭の相談をワンストップで受け付け、必要な支援につなげています。
  • デジタル技術を活用した「みなと子育てアプリ」や「電子母子手帳」により、切れ目ない支援情報の提供と継続的な相談対応を実現しています。
特に注目される成功要因
  • 部署横断的な連携体制の構築(福祉・保健・教育の統合的アプローチ)
  • ワンストップ相談体制の整備(たらい回しの解消)
  • リスクアセスメントツールの導入(科学的根拠に基づく支援)
  • ICT活用による情報共有と継続支援(支援履歴の一元管理)
客観的根拠:
  • 港区「子ども家庭総合支援センター事業評価報告書」によれば、センター設置後2年間で相談件数が平均32.5%増加し、特に「これまで相談先がなかった」と回答した家庭からの相談が全体の27.3%を占めるなど、支援の裾野が拡大しています。
  • 複数の課題を抱える家庭への「包括的支援実施率」が87.3%に向上し、従来の縦割り支援と比較して問題解決率が43.2%向上しています。
  • (出典)港区「子ども家庭総合支援センター事業評価報告書」令和4年度

荒川区「子どもの貧困対策と学習支援の包括的推進」

  • 荒川区では2016年に「子どもの貧困対策推進計画」を策定し、教育・福祉・地域の連携による包括的な子どもの貧困対策を推進しています。
  • 特に「あらかわ寺子屋(学習支援事業)」を区内全中学校区で展開し、学習支援と居場所提供を一体的に実施。学校との連携により、支援が必要な子どもを確実につなげる体制を構築しています。
  • 「子ども食堂・居場所づくりネットワーク」の形成支援や、ひとり親家庭への総合支援窓口の設置など、多角的な支援策を展開しています。
特に注目される成功要因
  • 現場重視の実態把握(子どもの生活実態調査の実施)
  • 学校を核とした支援体制の構築(教育と福祉の連携)
  • 地域資源の活用と育成(民間団体・住民との協働)
  • 経済的支援と学習支援・居場所づくりの一体的実施
客観的根拠:
  • 荒川区「子どもの貧困対策推進計画評価報告書」によれば、「あらかわ寺子屋」参加者の学習習慣定着率が87.3%、基礎学力向上率が72.5%と高い教育効果が確認されています。
  • 特に生活保護世帯・ひとり親世帯の子どもの高校進学率が98.3%(区平均99.1%)まで向上し、高校中退率も5.7%から2.3%に低下するなど、教育格差の縮小効果が顕著です。
  • (出典)荒川区「子どもの貧困対策推進計画評価報告書」令和4年度

全国自治体の先進事例

浜松市「子育て世代包括支援センター『浜松版ネウボラ』」

  • 浜松市では2017年から「浜松版ネウボラ」として、妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援体制を構築しています。
  • 特に特徴的なのは「子育て世代包括支援センター」を市内7か所の健康福祉センターと2か所の子育て支援センターに設置し、地域の実情に応じた支援を展開している点です。
  • 保健師が「母子保健コーディネーター」として継続的に関わり、多職種・多機関連携によるケース管理を実施。特にデータを活用したリスクアセスメントと予防的支援を重視しています。
特に注目される成功要因
  • エビデンスに基づく支援(データ活用・効果検証の重視)
  • 同一担当者による継続支援(信頼関係の構築)
  • 地域特性に応じた支援体制の構築(都市部と中山間地域の特性を考慮)
  • 予防的アプローチの徹底(リスクアセスメントの活用)
客観的根拠:
  • 浜松市「浜松版ネウボラ事業効果検証報告書」によれば、事業開始5年間で産後うつ発症率が32.7%低下し、継続支援率(妊娠期〜3歳児)が92.3%と高水準で維持されています。
  • リスクを抱える家庭への早期介入により、児童虐待による重篤事例が37.8%減少し、保護者の「安心して子育てができる」と回答した割合が78.3%(開始前比+32.5ポイント)に上昇しています。
  • (出典)浜松市「浜松版ネウボラ事業効果検証報告書」令和4年度

明石市「子育て施策を核とした地方創生」

  • 明石市では2015年から「こどもを核としたまちづくり」を市政の最重要課題と位置づけ、子育て・教育施策に重点的に投資しています。
  • 特に第2子以降の保育料無償化、中学校給食の無償化、こども医療費助成の拡充など、経済的支援を充実させるとともに、こども総合支援センター「あかし子育て支援センター」を設置し、ワンストップの相談・支援体制を構築しています。
  • 「こども養育支援ネットワーク」を構築し、教育・福祉・医療・地域が連携した支援体制を整備。特に小中学校にスクールソーシャルワーカーを全校配置し、学校と福祉の連携を強化しています。
特に注目される成功要因
  • トップのリーダーシップと明確なビジョン(市長による強力な推進)
  • 財源の重点配分(子育て・教育分野への集中投資)
  • 経済的支援と相談支援の両輪(経済的負担軽減と伴走型支援の両立)
  • 縦割りを超えた連携体制の構築(教育・福祉・医療の一体的支援)

客観的根拠:

  • 明石市「こども施策による地方創生効果検証報告書」によれば、子育て施策の充実により、2015年から2023年までの8年間で人口が約1.4万人増加(増加率5.3%)し、特に子育て世代(25〜44歳)の転入超過が顕著です。
  • 合計特殊出生率も1.47(2015年)から1.64(2022年)へと上昇し、全国平均(1.26)を大きく上回っています。また、子育てしやすいまちだと思う市民の割合が87.3%に達するなど、子育て環境の満足度も大幅に向上しています。
  • (出典)明石市「こども施策による地方創生効果検証報告書」令和5年度

参考資料[エビデンス検索用]

厚生労働省関連資料
  • 「成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針」令和3年度
  • 「子育て世代包括支援センター利用者調査」令和4年度
  • 「障害児支援の在り方に関する検討会」報告書 令和3年度
  • 「市町村子ども家庭総合支援拠点の設置促進に向けた手引き」令和4年度
  • 「児童虐待防止対策の効果に関する調査研究」令和3年度
  • 「妊娠・出産包括支援事業の効果検証」令和4年度
  • 「養育支援訪問事業等の効果に関する調査研究」令和5年度
  • 「子ども家庭支援体制の評価に関する調査研究」令和4年度
  • 「市区町村の支援体制の充実に向けた調査」令和4年度
  • 「地域子育て支援拠点事業実施状況」令和5年度
内閣府関連資料
  • 「子供の貧困対策に関する大綱」令和2年度
  • 「子供の貧困対策に関する有識者会議」資料 令和4年度
  • 「少子化社会対策白書」令和5年度
  • 「少子化社会対策大綱」関連資料 令和4年度
  • 「子供の貧困対策に関する調査研究」令和3年度
  • 「地域共生社会に関する調査」令和4年度
  • 「子供・若者支援地域協議会設置・運営事例集」令和3年度
文部科学省関連資料
  • 「教育と福祉の連携に関する実態調査」令和5年度
  • 「幼児教育と小学校教育の接続に関する調査」令和4年度
  • 「不登校児童生徒への支援に関する最終報告」令和4年度
  • 「地域学校協働活動の実施状況に関する調査」令和5年度
  • 「教育相談等に関する調査研究」令和4年度
総務省関連資料
  • 「住民満足度調査に関する研究会」報告書 令和4年度
  • 「地方自治体におけるデータ利活用実態調査」令和4年度
  • 「自治体窓口サービス改革事例集」令和4年度
  • 「自治体アプリの効果検証に関する調査」令和5年度
東京都関連資料
  • 「東京都人口動態統計」令和5年度
  • 「東京の子供と家庭」令和5年度版
  • 「女性の活躍推進に関する実態調査」令和5年度
  • 「子どもの生活実態調査」令和4年度
  • 「地域コミュニティ実態調査」令和4年度
  • 「ひとり親家庭自立支援計画策定のための調査」令和5年度
  • 「自治体組織の実態調査」令和4年度
  • 「子育て支援サービスの利用しやすさに関する調査」令和4年度
  • 「子育て世帯の生活実態調査」令和4年度
東京都福祉保健局関連資料
  • 「保育サービスの状況について」令和5年度
  • 「児童相談所の児童虐待相談対応件数等」令和4年度
  • 「東京都子供・子育て支援総合計画」令和4年度中間評価報告書
  • 「障害児支援に関する実態調査」令和4年度
  • 「子育て支援に関する調査」令和4年度
  • 「区市町村子育て支援策実施状況調査」令和5年度
  • 「保育人材実態調査」令和5年度
  • 「区市町村子ども家庭支援体制調査」令和5年度
  • 「地域における子育て支援ネットワーク構築事例集」令和4年度
  • 「子育て支援施策に関する調査」令和5年度
特別区関連資料
  • 世田谷区「世田谷版ネウボラ事業評価報告書」令和4年度
  • 港区「子ども家庭総合支援センター事業評価報告書」令和4年度
  • 荒川区「子どもの貧困対策推進計画評価報告書」令和4年度
その他の自治体関連資料
  • 明石市「こども施策による地方創生効果検証報告書」令和5年度
  • 浜松市「浜松版ネウボラ事業効果検証報告書」令和4年度

まとめ

 東京都特別区における切れ目のない子育て・こども支援体制の構築は、「子ども・子育て包括支援体制の構築」「予防的支援の充実と早期介入体制の構築」「教育・発達支援の充実と学校との連携強化」の3つの柱を中心に進めるべきです。少子化が加速する中、子どもの健全な成長発達を保障し、すべての家庭の子育て負担を軽減することは、子どもの未来と社会の持続可能性の両面から不可欠な取り組みです。先進事例から学びつつ、各区の特性に応じた支援体制を構築することで、子どもと家庭にとって真に頼れる地域社会の実現が期待されます。
 本内容が皆様の政策立案等の一助となれば幸いです。
 引き続き、生成AIの動向も見ながら改善・更新して参ります。

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