公務員の新しい挑戦「社労士・行政書士資格の活用」完全ガイド:法律系専門資格を活かす副業の全貌
はじめに
※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。
※実際の副業・兼業に当たっては、所属組織の規定等を必ず確認するとともに、所管部署や上司に事前相談してください。
(出典)人事院「自営兼業制度の見直しについて」令和7年度
(出典)総務省「地方公務員の兼業に関する技術的助言の通知」令和7年度
職員の幸福が、住民の幸福をつくる
- 誰か(住民)を幸せにするためには、まずは自分が幸せになる必要があります。
- ハーバード大学のニコラス・クリスタキス教授とカリフォルニア大学のジェームス・ファウラー教授は、20年間にわたり約5,000人を追跡した大規模な研究を行いました。この研究によれば、ある人の幸福は、その友人の幸福度を約15%高め、さらにその友人の友人(2次の隔たり)、そして友人の友人の友人(3次の隔たり)にまで波及していくことが科学的に示されたのです。
- 出典
- Nicholas A. Christakis & James H. Fowler, 『Connected: The Surprising Power of Our Social Networks and How They Shape Our Lives』(邦題:『つながり 社会的ネットワークの驚くべき力』), Little, Brown and Company, 2009.
- 出典
- つまり、ご自身が経済的な安心感と幸福を手に入れることは、皆様が思う以上に広範囲に、巡り巡って地域や住民の方々をも幸せにする、確かな力を持っているということです。
- 今回は、皆様がその第一歩を踏み出すための一助として、公務員向けの副業ガイドを分かりやすくお届けします。
はじめに:
法律系専門資格保有公務員が拓く新しい貢献領域
東京都特別区の職員の皆様の中には、社会保険労務士(社労士)、行政書士、その他の法律系専門資格を保有しながら行政実務に従事されている方が一定数いらっしゃるのではないでしょうか。あるいは、これらの資格取得を目指して学習を進めている方もいらっしゃることと思います。一方、社会全体としては、中小企業、個人事業主、地域企業、市民、NPO・任意団体など、多様な主体が労務管理、社会保険手続、行政手続、各種許認可申請などの専門的支援を求めている状況があると考えられます。
このような時代背景の中で、令和7年12月19日に人事院が公表した自営兼業制度の見直し方針、および令和7年6月11日付け総務省通知による地方公務員の兼業に関する技術的助言を受け、法律系専門資格を保有する公務員がこれらの資格を活かして活動する副業の可能性が議論されつつあります。本記事では、社労士・行政書士資格の活用という副業・兼業類型について、制度の根拠から承認要件、実務上の留意点、本業への還元効果までを体系的に解説します。
なお、本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の兼業承認の可否、各資格法上の登録要件・業務範囲・独占業務・報酬規定の解釈、依頼者との契約に伴う法的責任の判断、税務処理の詳細については、必ず所属組織の所管部署、所属する士会・連合会、税理士、弁護士等の専門家にご相談ください。特に、公務員が現職のまま社労士・行政書士として登録・活動することの可否、および登録に伴う各種要件については、各資格法と関連法令の専門的解釈を要する論点であり、所属する士会・連合会への事前相談が不可欠です。兼業承認の判断は最終的に各任命権者が行うものであり、本記事の記述は各自治体・各任命権者の判断を拘束するものではない点を、あらかじめお断りしておきます。
背景・基礎知識:
法律系専門資格の社会的位置付けと公務員の関わり
社労士・行政書士の社会的役割
社会保険労務士は、社会保険労務士法に基づく国家資格として、労働社会保険諸法令に基づく書類作成、提出代行、労務管理に関する相談・指導などを業務とする専門家として位置付けられている性質があります。中小企業の労務管理支援、社会保険手続代行、就業規則作成支援、労使紛争への対応、年金相談など、企業や個人の労働社会保険分野での専門的支援を担う役割を持つ性質があります。
行政書士は、行政書士法に基づく国家資格として、官公署に提出する書類の作成、権利義務・事実証明に関する書類の作成、これらの書類提出代行などを業務とする専門家として位置付けられている性質があります。各種許認可申請、契約書作成、相続・遺言関連書類、外国人在留関連手続、自動車登録、会社設立関連書類など、市民生活と事業活動を支える広範な行政手続支援を担う役割を持つ性質があります。
両資格とも、それぞれの資格法に基づく業務範囲、独占業務(資格者でなければ報酬を得て行ってはならない業務)、登録要件、責任、義務などが定められている性質があります。各資格法の具体的な規定内容については、社会保険労務士法、行政書士法、関連政令・省令、各士会・連合会の規定などをご確認ください。
公務員と法律系専門資格の関係
公務員と法律系専門資格の関係には、複数の論点が含まれる性質があります。第一の論点は、現職公務員が社労士・行政書士として登録・活動できるかという論点です。各資格法には、登録要件として欠格事由などが定められている場合があり、公務員身分との関係で個別の確認が必要となります。各資格法における公務員に関する規定、所属する士会・連合会の運用などについて、登録を検討する段階で士会・連合会への事前相談が不可欠です。
第二の論点は、退職後に資格を活用するパターンと現職中に活用するパターンの違いです。退職後に独立して社労士・行政書士として開業する場合と、現職のまま副業として活動する場合では、適用される論点と検討すべき事項が大きく異なる性質があります。
第三の論点は、資格保有と業務遂行の区別です。資格を保有していることと、その資格を活用して報酬を得て業務を行うことは別の論点となる性質があります。資格保有自体は副業・兼業の対象とならないものの、資格を活用した報酬を得る業務遂行は副業・兼業の対象となる性質があります。
令和7年の制度改正と法律系専門資格活用の関係
令和7年12月19日の人事院通知では、職員の有する知識・技能をいかした事業が自営兼業の承認対象として新設されました。法律系専門資格を活用した活動は、職員の有する知識・技能をいかした事業の典型的な一例として位置付けられ得る可能性があります。
社労士・行政書士業務の特徴として、依頼者との直接的な契約関係、独占業務の存在、業務遂行に伴う専門家責任、所属する士会・連合会のガイドラインへの準拠、関係官公署との関係などが挙げられます。地方公務員の場合は地方公務員法第38条が適用され、各自治体の規則に基づく任命権者の許可が必要となる可能性があります。同時に、各資格法上の登録要件・業務範囲・独占業務との整合性についても、所属する士会・連合会への事前相談を通じた確認が不可欠となります。最終的な法令適用の判断は承認権者によってなされるとともに、各資格法上の取扱いについては所属する士会・連合会の判断によるため、両者への事前相談が不可欠です。
メインコンテンツ:
社労士・行政書士資格の活用の3つの核心ポイント
ポイント1:
公務員の経験が法律系専門業務に独自価値をもたらす理由
社労士・行政書士資格の活用領域において、公務員が提供し得る独自価値は、単なる手続代行に留まらない性質を持ち得ます。第一の価値は、行政手続と関係法令への理解です。社労士業務には労働社会保険諸法令、行政書士業務には許認可関連の各種法令との関わりが深い性質があります。公務員として行政手続の運用、関係法令の解釈、申請書類の審査などに関わってきた経験は、依頼者支援の質的向上に寄与し得る可能性があります。
第二の価値は、関係官公署との関係性への理解です。社労士業務は労働基準監督署、年金事務所、ハローワークなどとの、行政書士業務は各省庁、都道府県、市区町村の各窓口との関わりが深い性質があります。公務員としての官公署内部の意思決定プロセスや手続運用への理解は、依頼者の代理人として効率的に手続を進める基盤となり得る可能性があります。ただし、所属する官公署や直接的な利害関係のある官公署との手続代行は、利益相反の観点で厳格な判断の対象となる点に注意が必要です。
第三の価値は、公共的視点と倫理性への感度です。社会保険労務士法には、信用失墜行為の禁止、秘密保持義務などの規定が定められている性質があります。行政書士法にも、信用失墜行為の禁止、秘密保持義務などの規定が定められている性質があります。公務員としての公共性への感度と、各資格法に基づく職業倫理は、業務遂行における信頼性を支える基盤となり得る可能性があります。商業的な誘惑に流されることなく、依頼者の利益と公益性を両立させる姿勢を保つ基盤として、公務員の経験と法律系専門資格は独自の価値を持ち得る可能性があります。
これら3つの価値は、人事院が掲げる政策意図のうち、特にやりがい向上、スキル還元、地域貢献の観点で合理性を持ち得ます。法律系専門資格活用を通じて獲得する依頼者対応の経験、最新の法改正動向への接触、関係法令の実務的解釈への深い理解は、本業の住民対応、政策立案、関係法令の運用などの業務において活用可能な知見となり得ます。同時に、中小企業や個人事業主、市民への専門的支援を通じた社会貢献という公益的意義を持ち得る活動として位置付けられ得る可能性があります。
ポイント2:
活動形態の選択と各資格法・関連法令への配慮
社労士・行政書士資格の活用活動を検討する際、活動形態の選択と各資格法・関連法令への配慮が実務上の最重要論点となります。社労士・行政書士として登録し、報酬を得て業務を行うためには、まず各資格法に基づく登録要件を満たす必要があります。現職公務員として登録できるか、登録できるとしてどのような形態でか、登録に伴う各種要件は何かについて、所属する士会・連合会への事前相談が不可欠です。本記事では、各資格法上の登録要件の具体的解釈については言及を控え、所属する士会・連合会の判断によることを強調します。
仮に登録が可能となる場合、想定される主要な活動形態としては、個人事務所としての独立開業、既存事務所への所属、特定企業との顧問契約、単発の手続代行、資格を活かしたコンサルティング、執筆・講演活動、士会・連合会主催の公益活動などが考えられます。
個人事務所としての独立開業の場合、自営の性格が極めて強い活動形態となります。事務所の設置、業務範囲の設定、料金設定、顧客対応体制、業務記録の管理など、独立した事業者としての全面的な運営が必要となります。継続的な業務遂行となるため、地方公務員法第38条第1項に基づく許可の対象となる可能性が高い形態です。
既存事務所への所属の場合、所属形態(雇用関係、業務委託、共同事業者など)によって取扱いが異なる可能性があります。雇用関係を伴う場合は、人事院Q&A問2の更問で示されている継続的・定期的な従事に該当し得る可能性があり、地方公務員法第38条第1項に基づく許可の要否を慎重に判断する必要があります。
特定企業との顧問契約の場合、企業の労務・行政手続を継続的に支援する形態として、継続的な業務遂行となります。顧問先企業と所属区との関係性、職員本人の業務範囲との関係などについて、慎重な確認が必要となります。
単発の手続代行の場合、特定の手続のみを依頼者から受託する形態となります。継続性は限定的でも、手続代行の責任は発生する性質があるため、業務遂行に伴う責任関係について事前の整理が必要となります。
資格を活かしたコンサルティング、執筆・講演活動の場合、独占業務に踏み込まない範囲での活動として、研修講師活動や執筆活動と類似の性格を持つ場合があります。ただし、資格名称の使用、独占業務との境界、責任範囲などについて、所属する士会・連合会への確認を踏まえた慎重な対応が必要となります。
士会・連合会主催の公益活動への参画の場合、無料相談会、市民向けセミナー、災害時の専門家支援、若手専門家育成プログラムなどが含まれる可能性があります。報酬の有無、所属する士会・連合会の規定、本業との関係などについて、所属組織と所属する士会・連合会の双方への事前相談が必要となります。
いずれの活動形態であっても、各資格法上の業務範囲、独占業務、登録要件との整合性、関連法令への配慮、所属する士会・連合会の規定への準拠が不可欠です。最終的な法令適用の判断は承認権者と所属する士会・連合会の双方によってなされるため、両者への早期の事前相談が不可欠です。
ポイント3:
依頼者との関係性と利害関係の精査
社労士・行政書士資格の活用活動において、依頼者との関係性と関係主体との利害関係の精査は、活動の信頼性と公務の公正性確保の観点で最重要論点となります。第一の論点は、業務内容と所属組織の業務との関係性です。所属組織の業務に関連する手続代行、現在職務で扱っている分野、職務上知り得た情報を活用する業務などは、人事院Q&A問15の更問1で示されているとおり、職務を通じて得た知識・技能や、現在職務において用いている知識・技能を活用する自営兼業については、承認権者において厳格な判断を行う可能性があるとされています。
例えば、特別区職員が所属区の住民登録、戸籍、税務、福祉、建築指導などの業務に直接関わっている場合、これらの分野の手続代行を副業として行うことは、業務範囲との重複から厳格な判断の対象となり得ます。業務範囲と直接重ならない分野(例えば、所属区の業務とは関係のない労務管理、所属区とは異なる官公署への手続代行など)を選択することが、承認を得やすくする要素となり得ます。
第二の論点は、所属組織の業務情報や守秘義務の対象情報の取扱いです。業務遂行の中で、所属区の内部情報、業務で知り得た非公開情報、特定の住民・事業者を特定できる情報、未公開の政策情報などを扱うことは、地方公務員法第34条第1項の職務上知り得た秘密に該当し得るため、絶対に避ける必要があります。違反した場合、地方公務員法第60条第2号により、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となります。同時に、副業先で知り得た依頼者の個人情報、企業情報なども、社会保険労務士法または行政書士法に基づく秘密保持義務の対象となるため、本業に持ち込まないことも厳格に求められます。
第三の論点は、依頼者と所属自治体との関係性です。依頼者となる企業や個人が、所属区の取引先(契約相手、入札参加者、補助金交付対象、許認可申請者、住民など)である場合、人事院規則14-8運用通知第1項関係第6項で示されている特別な利害関係に該当する可能性があります。所属区との取引関係を持つ企業からの業務依頼、所属区の住民からの業務依頼などは、特別な利害関係の観点で承認が困難となる可能性があり、慎重な確認が必要です。
第四の論点は、対象官公署と所属組織との関係性です。社労士・行政書士業務では、書類提出代行や折衝の相手方となる官公署が存在します。所属する自治体への手続代行は、利益相反の典型例として極めて慎重な判断が必要となります。所属区とは異なる官公署(他の自治体、国の機関、別の特別区など)への手続代行に活動範囲を限定することが、利益相反を避ける現実的な対応となり得る場合があります。
第五の論点は、職員本人の業務範囲との関係性です。住民票発行、戸籍関連、税務、福祉、年金、建築指導、各種許認可、契約・入札などを担当する職員が、同領域の専門業務を行う場合、利益相反の可能性が極めて高い性質があります。職員本人の業務範囲と副業内容の関連性について、最も慎重な評価が求められます。
第六の論点は、各資格法上の責任関係です。社会保険労務士法、行政書士法には、業務遂行に伴う責任、信用失墜行為の禁止、秘密保持義務などが規定されている性質があります。副業として行う業務においても、これらの責任が適用される可能性があるため、契約形態、業務範囲、責任の所在などについて、所属する士会・連合会や専門家への相談を踏まえた慎重な確認が必要となります。
第七の論点は、契約上の責任と業務上の責任です。社労士・行政書士業務に伴う責任関係には、契約上の債務不履行責任、不法行為責任、各資格法に基づく専門家責任など、多様な論点が関係する可能性があります。業務遂行の結果として依頼者に損害が発生した場合の責任関係、損害賠償の範囲、責任を限定する仕組みなどについて、専門家への相談を踏まえた事前整理が不可欠です。職業賠償責任保険の加入や、契約書での責任範囲の明確化などの対応が一般的な実務として推奨される場合があります。
第八の論点は、肩書き使用と公務の信頼性確保です。業務遂行において自身の身分を表示する際に、公務員としての肩書きや所属組織名と専門資格名を併記することは、人事院Q&A問18で示されているとおり、承認時の留保事項との関係で慎重な判断が必要となる可能性があります。専門資格名のみの使用、所属組織名の非表示など、公務員身分との分離を明確化する工夫が必要となる場合があります。
実践・応用編:
特別区職員が社労士・行政書士資格を活用する実務手順
ステップ1:
資格登録の可否確認と所属する士会・連合会への事前相談
社労士・行政書士資格の活用活動を検討する第一歩は、現職公務員として資格登録が可能かを確認することです。各資格法には登録要件が定められている性質があり、公務員身分との関係で個別の確認が必要となります。
所属する士会・連合会(社労士の場合は都道府県社会保険労務士会・全国社会保険労務士会連合会、行政書士の場合は都道府県行政書士会・日本行政書士会連合会)への事前相談を通じて、現職公務員としての登録可否、登録形態、登録に伴う各種要件、登録後の活動範囲などについて確認することが不可欠です。本記事では各資格法上の登録要件の具体的解釈については言及を控え、所属する士会・連合会の判断によることを強調します。
また、登録手続を進める前に、所属組織の人事担当部署にも事前相談を行い、副業・兼業としての取扱い、登録自体が問題となる可能性、必要な手続などについて確認することが重要です。
ステップ2:
活動方針の明確化と利害関係の精査
登録の可否が確認できた段階で、自身が行いたい活動方針を明確化することが必要となります。労務管理支援、社会保険手続代行、各種許認可申請支援、相続関連書類作成、外国人在留関連手続、執筆・講演活動など、多様な業務領域のうち自身が貢献したい分野は何か、どのような依頼者層を対象とするか、どの程度の頻度・期間で取り組むのかといった基本的な構想を整理することが、その後のすべての判断の基盤となります。
活動方針の整理にあたっては、所属組織の業務との関係性、職員本人の業務範囲との関係、対象官公署と所属組織との関係性などを慎重に評価することが不可欠です。所属組織の業務と直接重なる領域、対象官公署が所属組織である領域、職員本人の業務範囲と重なる領域は、承認権者による厳格な判断の対象となり得るため、可能な限り重複を避ける形での活動範囲の設定が、承認を得やすくする要素となり得ます。
また、依頼者層の設定においても、所属区の取引先、所属区の住民、所属区との特別な関係を持つ主体などを避ける配慮が必要となります。
ステップ3:
兼業許可申請のための書類作成
兼業許可を得るための書類作成において、社労士・行政書士資格活用の特性を踏まえた記述が必要となります。事業の目的については、専門知識を活かした社会貢献、中小企業や市民への専門的支援、知識の社会への還元といった公益性を明示することが考えられます。事業内容については、活動形態(個人事務所、所属事務所、顧問契約など)、業務範囲、対象依頼者層、想定される業務頻度、報酬体系などを具体的に記載します。営業日及び営業時間については、業務遂行を週休日や勤務時間外に限定することを明示します。
特に重要な記載事項として、業務範囲と所属組織の業務との関係性についての整理結果、職員本人の業務範囲との関係性についての整理結果、対象官公署と所属組織との関係性についての整理結果、所属組織の業務情報や守秘義務対象情報を持ち込まない方針、肩書き使用の取扱い、依頼者との利害関係の精査体制、各資格法上の責任への対応、士会・連合会の規定への準拠などを、具体的な事実に基づいて記述することで、承認権者の判断を支援する材料となり得ます。
ステップ4:
承認後の継続的な遵守事項
兼業許可を得た後の遵守事項として、第一に勤務時間中には業務に従事しないという職務専念義務の原則が挙げられます。社労士・行政書士業務は、依頼者からの相談、書類作成、官公署への提出、関係者との折衝などが必要となる場面がありますが、これらへの対応は必ず勤務時間外に限定する必要があります。依頼者からの問い合わせ対応時間帯を事前に明示する、官公署への提出は週休日や郵送・電子申請を活用する、緊急性のある対応の引継ぎ体制を整備するなどの工夫を通じて、職務専念義務を担保する仕組みを構築することが重要です。
第二に、人事院Q&A問14で示されている年次休暇を取得して副業業務を計画的に行うことは承認されない点に注意が必要です。継続的な業務遂行のために年次休暇を取得する計画は承認対象外となるため、業務量と勤務時間外での対応可能性を踏まえた現実的な計画とすることが求められます。
第三に、各資格法と所属する士会・連合会の規定への継続的な準拠が必要です。各資格法上の業務範囲の遵守、独占業務の適切な遂行、信用失墜行為の禁止、秘密保持義務の遵守、所属する士会・連合会のガイドラインへの準拠、研修受講義務などについて、継続的な遵守が求められます。
第四に、肩書き使用と本人特定可能性についての継続的な配慮です。事務所の表示、名刺、Webサイト、依頼者への自己紹介など、本人の身分表示に関わる場面が継続的に発生する性質があります。承認時の留保事項を踏まえた一貫した対応が、副業継続の基盤となります。
第五に、利害関係の継続的な精査です。新規依頼者の受任時には、所属区の取引先、所属区の住民、職員本人の業務範囲との関係などを精査する仕組みを継続的に運用する必要があります。利害関係が認められる依頼については、受任を辞退する判断が求められる場合があります。
第六に、業務記録と報告の整備です。各資格法上の業務記録義務、所属する士会・連合会への報告義務などへの継続的な対応が必要です。同時に、所属組織への定期的な報告が求められる場合もあるため、所属組織との連絡体制を整備することが重要となります。
第七に、事業内容の変更時の再承認手続があります。業務範囲の拡大、新たな依頼者層への対応、活動形態の変更、共同事業者の変更などがあった場合には、速やかに所属部署の担当者に報告し、再承認の手続を開始する必要があります。
ステップ5:
本業への還元を意識した実践
社労士・行政書士資格の活用活動を本業への還元に結びつける実践として、副業を通じて獲得する関係法令の実務的理解、依頼者対応の経験、最新の法改正動向への接触などを、守秘義務に抵触しない範囲で所属部署内での勉強会や情報共有の形で還元することが考えられます。所属区の住民対応、政策立案、関係法令の運用などの業務において、副業で得た知見は価値を発揮する可能性があります。
ただし、副業先で得た依頼者の個人情報、企業情報、契約上の機密情報などは、各資格法上の秘密保持義務の対象として、本業で利用してはなりません。同様に、本業で知り得た情報を副業に活用することも避ける必要があります。本業と副業の間に明確な情報の壁を設けることは、双方向の信頼を守る基盤であり、各資格法上の責任を果たす基盤でもあります。
よくある質問(FAQ):
社労士・行政書士資格の活用に関する実務的疑問への回答
Q1:現職公務員として社労士・行政書士の登録は可能ですか
現職公務員として社労士・行政書士として登録できるかについては、各資格法、関連政令・省令、所属する士会・連合会の運用などを踏まえた専門的判断を要する論点です。各資格法における登録要件、欠格事由、公務員身分との関係などについて、所属する士会・連合会への事前相談が不可欠です。本記事では各資格法上の登録要件の具体的解釈については言及を控え、所属する士会・連合会の判断によることを強調します。退職後に独立開業するパターンと現職中に副業として活用するパターンでは、検討すべき事項が大きく異なるため、自身の状況に応じた個別相談が必要となります。
Q2:所属区の業務に関連する分野の業務は受任できますか
所属区の業務に関連する分野の業務受任は、人事院Q&A問15の更問1で示されているとおり、職務を通じて得た知識・技能や、現在職務において用いている知識・技能を活用する自営兼業については、承認権者において厳格な判断を行う可能性があるとされています。具体的な該当性は、業務分野と所属区業務との関連性、職員本人の業務範囲、業務内容に含まれる情報の性質などによって判断されるため、個別の事案について事前相談を通じて確認することが不可欠です。代替策として、所属区の業務とは直接関係のない分野、所属区とは異なる官公署を対象とする業務などを選択することが、承認を得やすくする要素となり得ます。
Q3:所属区の住民や事業者から依頼を受けることは可能ですか
所属区の住民や事業者を依頼者とすることは、特別な利害関係の観点で慎重な判断が必要となる可能性があります。具体的な該当性は、依頼者と所属区との関係性の内容、職員本人の業務範囲、業務内容との関連性などによって判断されるため、個別の事案について事前相談を通じて確認することが不可欠です。代替策として、所属区とは異なる地域の依頼者、所属区との特別な関係を持たない依頼者などを対象とすることが、より無難な選択肢となり得る場合があります。
Q4:所属区への手続代行は可能ですか
所属する自治体への手続代行は、利益相反の典型例として極めて慎重な判断が必要となります。所属区への各種申請、許認可申請、入札参加申請、補助金申請などの代行は、特別な利害関係の観点で承認が困難となる可能性が高い性質があります。代替策として、所属区とは異なる官公署(他の自治体、国の機関、別の特別区など)への手続代行に活動範囲を限定することが、利益相反を避ける現実的な対応となり得る場合があります。具体的な可否については、所属組織への事前相談が不可欠です。
Q5:報酬の目安はどの程度ですか
社労士・行政書士の報酬は、業務内容、業務量、依頼者層、地域性などによって変動する性質を持ちます。具体的な報酬水準については、所属する士会・連合会の指針、業界の一般的な水準、各種公表資料などをご参照ください。
人事院Q&A問15では、自営兼業により得られる収入の算定の基礎となる単価の設定等が同種の事例を大きく上回るなど、社会通念からかけ離れた収入を得る場合は、公務の公正性や信頼性の確保に支障が生じるとして、自営兼業が認められない場合があるとされています。法律系専門資格を活用した活動の報酬についても、業界相場の範囲内に収めることが基本原則となります。
Q6:業務遂行に伴う責任関係はどうなりますか
社労士・行政書士業務に伴う責任関係には、契約上の債務不履行責任、不法行為責任、各資格法に基づく専門家責任など、多様な論点が関係する可能性があります。業務遂行の結果として依頼者に損害が発生した場合の責任関係、損害賠償の範囲、責任を限定する仕組みなどについて、専門家への相談を踏まえた事前整理が不可欠です。職業賠償責任保険の加入、契約書での責任範囲の明確化などの対応が一般的な実務として推奨される場合があります。本記事では個別の責任判断については言及を控えます。
Q7:税務上の取扱いはどのようになりますか
社労士・行政書士業務から得た報酬は、所得税法の規定に基づく確定申告の対象となる場合があります。所得の種類(事業所得、雑所得など)、必要経費の計算(事務所費用、書籍代、研修費、通信費、士会・連合会会費など)、住民税の納付方法、扶養認定への影響、消費税の取扱い、青色申告の選択などについては、個別の事情によって取扱いが異なるため、税務署または税理士へのご相談を強くお勧めします。本記事では税務上の個別判断については言及を控えます。また、国家公務員倫理法・倫理規程との関係については人事院Q&A問23で整理されており、特別区職員に対する同様の規制の適用については、各区の条例・規則をご確認ください。
まとめ:
社労士・行政書士資格の活用が拓く専門人材としての貢献の形
社労士・行政書士資格の活用という副業・兼業類型は、令和7年12月の人事院方針と令和7年6月の総務省通知が目指す公務員のやりがい向上、スキル還元、地域貢献という政策意図に沿った活動として設計できる可能性を持つ選択肢です。行政手続と関係法令への理解、関係官公署との関係性への理解、公共的視点と倫理性への感度という公務員の独自価値を、法律系専門資格と組み合わせて活用する構造は、単なる副収入源を超えた社会的意義を持ち得る活動として位置付けられ得ます。同時に、依頼者対応の経験、最新の法改正動向への接触、関係法令の実務的解釈への深い理解といった本業では得難い経験を獲得することで、職員個人のキャリア形成と本業への還元を両立する可能性が広がります。
一方で、各資格法上の登録要件の確認、所属する士会・連合会への事前相談、業務範囲と所属組織の業務との関係性の慎重な評価、職員本人の業務範囲との関係性の精査、対象官公署と所属組織との関係性の確認、所属組織の業務情報や守秘義務対象情報を持ち込まない徹底、依頼者との利害関係の継続的な精査、各資格法上の責任への対応、職業賠償責任保険などのリスク管理、肩書き使用の制限、職務専念義務の遵守、社会通念上相当な収益水準の維持といった実務的制約を厳格に守る必要があります。これらの制約は、依頼者と公務員としての信頼を守るための必須条件であり、所属する士会・連合会と専門家への相談を通じた慎重な対応が不可欠です。承認を得ずに自営兼業を行った場合、または承認の前提を無断で変更した場合には、国家公務員法第109条第13号により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処せられる場合があると人事院Q&Aで明示されています。地方公務員の守秘義務違反については、地方公務員法第60条第2号により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となり得ます。
最も重要な視点は、社労士・行政書士資格の活用活動を専門人材としての社会貢献として設計することです。営利目的の収入確保に留まるのではなく、自身が培ってきた知識と経験、そして法律系専門資格を、中小企業や市民への専門的支援に還元する公益的活動として位置付けることで、所属区の承認権者、上司、同僚、そして特別区民からの理解を得やすくなると考えられます。本業で培った行政手続への理解と関係法令への深い知見を、副業を通じて専門業務の現場に還元する構造は、人事院が描く新しい公務員像の具体的な実践形態の一つと言えるでしょう。加えて、専門業務の経験は、本業の住民対応、政策立案、関係法令の運用などに還元される可能性があり、双方向の価値循環として大きな意義を持ち得ます。
最後に改めて強調しますが、本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の兼業承認の可否、各資格法上の登録要件・業務範囲・独占業務・報酬規定の解釈、依頼者との契約に伴う法的責任の判断、税務処理の詳細については、必ず所属組織の所管部署、所属する士会・連合会、税理士、弁護士等の専門家にご相談ください。特に、公務員が現職のまま社労士・行政書士として登録・活動することの可否、および登録に伴う各種要件については、各資格法と関連法令の専門的解釈を要する論点であり、所属する士会・連合会への事前相談が不可欠です。本記事が、特別区職員の皆様の新しい挑戦を検討するための一助となれば幸いです。






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