公務員の新しい挑戦「海外自治体との都市間交流コーディネーター」完全ガイド:自治体外交の現場で知見を活かす副業の全貌

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目次
  1. はじめに
  2. はじめに:
    都市間交流が拓く新しい国際協力の形
  3. 背景・基礎知識:
    自治体外交の枠組みと公務員の関わり
  4. メインコンテンツ:
    海外自治体との都市間交流コーディネーター活動の3つの核心ポイント
  5. 実践・応用編:
    特別区職員が海外自治体との都市間交流コーディネーター活動を検討する実務手順
  6. よくある質問(FAQ):
    海外自治体との都市間交流コーディネーター活動の実務的疑問への回答
  7. まとめ:
    海外自治体との都市間交流コーディネーター活動が拓く自治体外交への貢献の形

はじめに

※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。
※実際の副業・兼業に当たっては、所属組織の規定等を必ず確認するとともに、所管部署や上司に事前相談してください。

(出典)人事院「自営兼業制度の見直しについて」令和7年度
(出典)総務省「地方公務員の兼業に関する技術的助言の通知」令和7年度

職員の幸福が、住民の幸福をつくる

  • 誰か(住民)を幸せにするためには、まずは自分が幸せになる必要があります
  • ハーバード大学のニコラス・クリスタキス教授とカリフォルニア大学のジェームス・ファウラー教授は、20年間にわたり約5,000人を追跡した大規模な研究を行いました。この研究によれば、ある人の幸福は、その友人の幸福度を約15%高め、さらにその友人の友人(2次の隔たり)、そして友人の友人の友人(3次の隔たり)にまで波及していくことが科学的に示されたのです
    • 出典
      • Nicholas A. Christakis & James H. Fowler, 『Connected: The Surprising Power of Our Social Networks and How They Shape Our Lives』(邦題:『つながり 社会的ネットワークの驚くべき力』), Little, Brown and Company, 2009.
  • つまり、ご自身が経済的な安心感と幸福を手に入れることは、皆様が思う以上に広範囲に、巡り巡って地域や住民の方々をも幸せにする、確かな力を持っているということです。
  • 今回は、皆様がその第一歩を踏み出すための一助として、公務員向けの副業ガイドを分かりやすくお届けします。

はじめに:
都市間交流が拓く新しい国際協力の形

 東京都特別区の職員の皆様は、日々の業務を通じて、行政実務、政策立案、住民対応、福祉施策、教育施策、防災対策、文化施策、観光・産業振興、国際施策など、多様な領域の専門知識と経験を蓄積されているのではないでしょうか。一方、グローバル化時代における自治体外交の現場では、姉妹都市・友好都市関係の構築・運営、海外自治体との実務的な政策交流、海外への自治体ノウハウの提供、海外からの視察団受入れ、文化・教育・スポーツを通じた市民交流、海外都市との防災連携、自治体国際協力など、極めて多様な国際交流活動が展開されている性質があります。これらの活動の質的向上と実効性確保のために、行政実務経験者の専門的視点への期待が継続的に存在していると考えられます。

 このような時代背景の中で、令和7年12月19日に人事院が公表した自営兼業制度の見直し方針、および令和7年6月11日付け総務省通知による地方公務員の兼業に関する技術的助言を受け、公務員が海外自治体との都市間交流のコーディネーターとして関与する活動の可能性が議論されつつあります。本記事では、海外自治体との都市間交流コーディネーターという活動類型について、制度の概要から本業との関係整理、実務上の留意点、本業への還元効果までを体系的に解説します。

 なお、本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の活動承認の可否、海外自治体や関係機関との契約に伴う法的責任、海外渡航や海外団体からの報酬の取扱い、税務処理の詳細については、必ず所属組織の所管部署、税理士、弁護士等の専門家にご相談ください。海外自治体との都市間交流活動には、所属する自治体の海外交流事業との関係、外交的論点、海外渡航・海外関係者との関係などの慎重な検討を要する論点が含まれるため、専門家への相談を踏まえた対応が不可欠です。兼業承認の判断は最終的に各任命権者が行うものであり、本記事の記述は各自治体・各任命権者の判断を拘束するものではない点を、あらかじめお断りしておきます。

背景・基礎知識:
自治体外交の枠組みと公務員の関わり

自治体外交の歴史と現状

 日本における自治体外交は、長年にわたり多面的に展開されてきた性質があります。姉妹都市・友好都市関係の締結は、第二次世界大戦後の国際交流促進の一環として広がりを見せ、現在では多くの日本の自治体が海外の自治体と何らかの友好関係を持っている状況があると考えられます。具体的な姉妹都市・友好都市関係の現状については、各自治体の公表資料、自治体国際化協会(クレア)の公表資料などをご確認ください。

 近年の自治体外交の特徴として、文化交流中心の関係から、より実務的・政策的な交流への展開が見られる性質があります。防災対策、廃棄物処理、上下水道、自治体DX、保健衛生、教育、観光振興、産業振興、環境施策など、両都市が共通して抱える政策課題について、実務的な政策交流や知見の相互提供を行う動きが広がっている可能性があります。具体的な交流の動向については、各自治体および関係機関の公表資料をご確認ください。

 自治体外交を支える主要な機関として、自治体国際化協会(クレア)、各自治体の国際担当部署、関連NPO・一般社団法人、自治体国際協力に関わる関係機関などが挙げられます。これらの機関の役割、事業内容、運営方針などについては、各機関の公表資料をご確認ください。

都市間交流コーディネーターの役割

 都市間交流コーディネーターの役割は、活動形態によって多様な性質を持ちます。一般的に想定される役割としては、姉妹都市・友好都市関係の運営支援、海外自治体との交流事業の企画・運営、視察団・代表団の受入れ調整、海外渡航時の現地調整、自治体間の政策交流の橋渡し、市民交流イベントの企画運営、通訳・翻訳支援、交流文書の作成、関係構築のための助言などが考えられます。これらの役割は、関与する団体・機関の方針、コーディネーターとの契約形態、対象となる都市間関係の性質などによって、具体的な内容が大きく異なる性質があります。

 関与形態としては、自治体国際化協会や関連機関での嘱託・専門員・アドバイザー、姉妹都市協会・友好都市協会の役員・運営スタッフ、自治体間交流を支援するNPO・一般社団法人での活動、特定プロジェクトへの業務委託、通訳・翻訳の業務委託、執筆・講演活動など、多様な選択肢が存在します。各関与形態によって、責任範囲、契約条件、報酬の有無、必要な手続が異なる性質があるため、関与を検討する際には団体・機関との十分な協議に基づく整理が必要となります。

公務員と都市間交流活動の特殊な関係

 公務員と都市間交流活動の関係には、他の活動類型にはない特殊な論点が含まれる性質があります。第一の論点は、所属する自治体の海外交流事業との関係です。多くの自治体は独自の海外交流事業を展開しており、職員が個人として行う都市間交流活動が、所属組織の事業と重なる、または対立する可能性が生じやすい性質があります。所属区が交流関係を持つ都市、所属区が業務委託している関係機関、所属区が後援する団体などとの関係は、特別な利害関係の観点で特に慎重な確認が必要となります。

 第二の論点は、外交的論点との関係です。都市間交流は、自治体外交としての性格を持つ性質があり、日本政府の外交方針、当該国・地域に関する社会的・政治的論点、国際関係の動向などとの関係で配慮が求められる場面が生じる可能性があります。特定国との関係が外交的にデリケートな状況にある場合、人権問題や安全保障に関わる論点を含む地域との交流などについては、慎重な検討が必要となります。

 第三の論点は、海外関係者との関係に伴う特殊論点です。海外自治体との交流活動には、海外渡航、海外関係者との直接的な交流、海外関係機関からの報酬、現地での活動などが含まれる場合があり、これらに伴う特殊論点について、専門家への相談を踏まえた慎重な対応が必要となります。

令和7年の制度改正と都市間交流活動の関係

 令和7年12月19日の人事院通知では、社会貢献に資する事業が自営兼業の承認対象として新設されました。海外自治体との都市間交流コーディネーター活動は、自治体外交の支援、国際相互理解の促進、市民交流の活性化への貢献として、社会貢献に資する事業の一例として位置付けられ得る可能性があります。同時に、職員の有する知識・技能をいかした事業として承認される可能性もあり、活動の性質と関与の形態によって判断が分かれる場面が想定されます。

 ただし、都市間交流活動は、所属する自治体の事業との関係で特別な利害関係が生じやすい性質を持つため、活動形態の選択と利害関係の精査が他の活動類型以上に重要となる活動類型です。地方公務員の場合は地方公務員法第38条が適用され、各自治体の規則に基づく任命権者の許可が必要となる可能性があります。最終的な法令適用の判断は承認権者によってなされるため、活動検討の早期段階で所属組織への事前相談が不可欠となります。

メインコンテンツ:
海外自治体との都市間交流コーディネーター活動の3つの核心ポイント

ポイント1:
公務員の経験が都市間交流活動に独自価値をもたらす理由

 海外自治体との都市間交流コーディネーター活動の領域において、公務員が提供し得る独自価値は、単なる通訳・翻訳支援に留まらない性質を持ち得ます。第一の価値は、自治体運営への深い理解です。都市間交流の本質は、両都市の行政機関同士、市民同士、関係団体同士の相互理解と協力関係の構築にあります。日本の自治体運営の構造、政策立案プロセス、組織文化、住民との関係性などへの深い理解は、海外自治体との交流の質的向上に寄与し得る性質があります。日本の自治体の意思決定構造を海外関係者に説明する力、海外自治体の構造を日本側に理解可能な形で伝える力など、双方向の橋渡し役としての価値を提供し得る可能性があります。

 第二の価値は、自治体間の政策交流における実務的視点です。近年の都市間交流では、防災対策、廃棄物処理、自治体DXなど、両都市が共通して抱える政策課題について実務的な交流が広がる性質があります。日本の公務員経験者は、こうした政策分野における実務経験を持ち、海外自治体への日本の知見の提供、日本側への海外の事例の紹介など、政策交流の実効性を高める基盤となり得る可能性があります。

 第三の価値は、文化的橋渡しと相互理解の促進です。都市間交流は、行政機関同士の交流だけでなく、市民同士、文化関係者同士、教育関係者同士など、多様な層の交流を含む性質があります。日本の自治体職員として地域社会に深く関わってきた経験は、自身の地域の文化や住民の暮らしを海外関係者に紹介する力、海外の文化や暮らしを地域住民に伝える力など、文化的橋渡しの基盤となり得ます。

 これら3つの価値は、人事院が掲げる政策意図のうち、特にやりがい向上、スキル還元、地域貢献、官民連携促進の観点で合理性を持ち得ます。都市間交流コーディネーター活動を通じて獲得する国際的視野、外国語コミュニケーション能力、異文化対応経験、海外の自治体運営への接触は、本業の自治体DX推進、国際施策、多文化共生施策、外国人住民対応、政策立案などの業務において活用可能な知見となり得ます。

ポイント2:
活動形態の選択と関係法令への配慮

 海外自治体との都市間交流コーディネーター活動を検討する際、活動形態の選択と関係法令への配慮が実務上の重要論点となります。想定される主要な活動形態としては、自治体国際化協会や関連機関での嘱託・専門員・アドバイザー、姉妹都市協会・友好都市協会の役員・運営スタッフ、関連NPO・一般社団法人での活動、特定プロジェクトへの業務委託、通訳・翻訳業務、執筆・講演活動、海外自治体への直接的な専門助言などが考えられます。

 自治体国際化協会や関連機関での嘱託・専門員・アドバイザーの場合、当該機関との契約形態(嘱託、業務委託、ボランティアなど)、業務範囲、報酬体系などによって取扱いが異なる可能性があります。これらの機関と所属区との関係性(出資、業務委託、職員派遣など)についても、特別な利害関係の観点で慎重な確認が必要となります。

 姉妹都市協会・友好都市協会の役員・運営スタッフの場合、協会の法的形態(NPO法人、一般社団法人、任意団体など)、協会と所属区との関係性、役員の責任範囲などについて確認が必要となります。所属区が交流関係を持つ都市の協会への関与は、特別な利害関係の観点で特に慎重な判断が必要となる可能性があります。

 関連NPO・一般社団法人での活動の場合、団体の活動方針、財務状況、ガバナンス体制、所属区との関係性などについて確認が必要となります。役員就任の有無、報酬の有無、関与の継続性によって、適用される条文と必要な手続が異なる可能性があります。

 特定プロジェクトへの業務委託の場合、プロジェクトの実施主体、業務範囲、契約期間、報酬などについて、契約形態に基づく整理が必要となります。プロジェクトの実施主体が所属区である場合、または所属区が委託元である場合は、利害関係の観点で承認が困難となる可能性が高いため、所属区とは異なる主体からの業務委託を検討することが現実的な対応となり得ます。

 通訳・翻訳業務の場合、専門的な技術を提供する業務として、職員の有する知識・技能をいかした事業に該当し得る可能性があります。継続的な業務委託となる場合、地方公務員法第38条第1項に基づく許可の対象となる可能性があります。通訳・翻訳の対象となる主体と所属区との関係性についても、慎重な確認が必要です。

 執筆・講演活動の場合、書籍執筆活動や研修講師活動と類似の性格を持ち、それぞれの項で整理された論点が適用される可能性があります。海外関係者を対象とする講演、海外メディアへの寄稿などについては、海外関係者との関係に伴う特殊論点も加わる可能性があります。

 海外自治体への直接的な専門助言の場合、海外自治体との直接的な契約関係、海外からの報酬、海外渡航などを伴う性質があり、特に慎重な検討が必要となります。日本政府の外交方針、所属区の対外関係などとの整合性、海外団体からの報酬の税務処理などについて、専門家への相談を踏まえた対応が不可欠となります。

 いずれの活動形態であっても、適用される条文と必要な手続は個別の事業内容によって異なるため、活動検討の早期段階で所属組織の担当部署に相談することが不可欠です。最終的な法令適用の判断は承認権者によってなされます。

ポイント3:
所属区との利害関係の精査と外交的論点への配慮

 海外自治体との都市間交流コーディネーター活動には、他の活動類型以上に慎重な利害関係の精査と外交的論点への配慮が求められる性質があります。第一の論点は、所属区の海外交流事業との関係性です。所属区が独自の姉妹都市関係、友好都市関係、海外交流事業を持っている場合、副業として行う都市間交流活動が、これらの所属区事業との関係でどう位置付けられるかについて慎重な確認が必要となります。

 所属区が交流関係を持つ都市での活動、所属区が交流相手としていない都市との関係構築、所属区の交流事業と類似の活動を別の主体で行う場合など、それぞれの状況で利害関係の判断が異なる可能性があります。所属区の交流事業を補完する活動として整理可能な場合と、所属区事業との競合・対立が懸念される場合では、承認の判断が大きく異なる可能性があります。

 第二の論点は、所属区の業務委託先・補助金交付先との関係です。自治体国際化協会や関連機関、姉妹都市協会・友好都市協会、関連NPOなどが、所属区から業務委託を受けている場合、補助金を受けている場合、後援名義を受けている場合、所属区職員を派遣している場合などは、人事院規則14-8運用通知第1項関係第6項で示されている特別な利害関係に該当する可能性があり、慎重な確認が必要となります。

 所属区との関係を持つ団体での副業活動は、利益相反の典型例として承認が困難となる可能性が高い性質があります。代替策として、所属区との関係を持たない団体、所属区とは異なる地域の自治体間交流に関わる団体などへの関与を検討することが、現実的な対応となり得る場合があります。

 第三の論点は、職員本人の業務範囲との関係性です。所属区で国際交流、姉妹都市、外国人住民対応、多文化共生、観光振興、産業振興などを担当している職員が、関連分野の都市間交流活動を行う場合、人事院Q&A問15の更問1で示されているとおり、職務を通じて得た知識・技能や、現在職務において用いている知識・技能を活用する自営兼業については、承認権者において厳格な判断を行う可能性があるとされています。

 第四の論点は、所属組織の業務情報や守秘義務の対象情報の取扱いです。活動の中で、所属区の海外交流事業の内部情報、業務で知り得た非公開情報、海外関係者との折衝経緯、政策決定の過程などを扱うことは、地方公務員法第34条第1項の職務上知り得た秘密に該当し得るため、絶対に避ける必要があります。違反した場合、地方公務員法第60条第2号により、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となります。同時に、副業活動を通じて知り得た情報を本業に持ち込むことも避ける必要があります。

 第五の論点は、外交的論点への配慮です。日本政府の外交方針との関係、当該国・地域に関する社会的・政治的論点との関係、国際関係の動向との関係などについて、慎重な配慮が求められる性質があります。安全保障に関わる論点を含む地域、人権問題が国際的に議論されている地域、日本政府が関係構築に慎重に取り組んでいる国などにおける活動については、特に慎重な検討が必要となります。所属区が交流関係を持つ都市への活動であっても、外交的論点との関係で配慮が必要となる場面が生じ得ます。

 第六の論点は、海外渡航と海外団体・関係者との関係に伴う特殊論点です。海外渡航を伴う活動の場合、渡航先国の安全情勢、感染症情勢、現地法令への対応、ビザ・査証の取扱いなどについて慎重な準備が必要となります。海外自治体や海外団体からの報酬を受ける場合、税務上の取扱い(居住者・非居住者の判定、租税条約の適用、二重課税の調整など)、外国為替及び外国貿易法上の取扱い、社会保障の継続などについて、専門家への相談を踏まえた慎重な対応が必要となります。

 第七の論点は、メディア対応と情報発信です。都市間交流活動には、メディア取材、現地での記者会見、SNS発信、講演活動などのメディア対応が含まれる場合があります。これらの場面での発言、肩書き使用、所属組織との関係表示などについて、職員としての立場を踏まえた慎重な対応が必要となります。所属組織や日本政府の対外関係に関する個人的見解の表明、特定国・特定政党に関する評価、社会的に議論のある国際論点への立場表明などについては、特に慎重な配慮が求められます。

 第八の論点は、肩書き使用と公務の信頼性確保です。都市間交流活動の場面では、日本国・所属自治体の代表性を帯びる側面と、コーディネーターとしての個人的立場、海外関係者から見た公務員としての立場など、複数の身分が並列する可能性があります。それぞれの場面での肩書き使用、自己紹介、文書への記名などについて、人事院Q&A問18で示されている承認時の留保事項を踏まえた一貫した対応が必要となります。海外関係者は日本の公務員に対して特別な期待を持つ可能性があるため、誤解を招かない明確な立場の説明が重要となります。

実践・応用編:
特別区職員が海外自治体との都市間交流コーディネーター活動を検討する実務手順

ステップ1:
活動方針の明確化と所属組織への事前相談

 海外自治体との都市間交流コーディネーター活動を検討する第一歩は、自身が貢献したい交流分野と活動方針を明確化することです。自治体運営の知見提供、政策交流の橋渡し、文化・教育交流、防災連携、市民交流支援、視察団受入れ調整など、多様な活動領域のうち自身が貢献したい分野は何か、どのような国・地域との交流に関わりたいか、どの程度の頻度・期間で取り組むのかといった基本的な構想を整理することが、その後のすべての判断の基盤となります。

 活動方針の整理にあたっては、所属区の海外交流事業との関係性、所属区との関係を持つ団体の特定、外交的論点との関係、職員本人の業務範囲との関係などを慎重に評価することが不可欠です。所属区が交流関係を持つ都市での活動、所属区との関係を持つ団体での活動などは、利害関係の観点で慎重な判断が必要となる可能性があるため、可能な限り重複を避ける形での活動範囲の設定が、承認を得やすくする要素となり得ます。

 関与候補となる団体・機関が決まった段階で、所属組織の人事担当部署と国際担当部署の双方への事前相談を行い、活動の可否、必要な手続、所属組織として懸念される論点などについて確認することが不可欠です。特に、活動団体と所属区との関係性、活動内容と所属区の海外交流事業との関係、外交的論点との関係などについては、所属組織との丁寧な協議が必要となります。

ステップ2:
活動団体・機関との接触と契約条件の確認

 活動方針が概ね固まった段階で、活動団体・機関との接触を進めることになります。団体・機関からの依頼を受ける場合、自ら関与を希望する場合、知人の紹介を受ける場合など、多様なルートが存在する可能性があります。

 接触時には、自身が公務員であることを明示し、活動形態、活動範囲、本業との両立を踏まえた制約条件、肩書き使用の制限、メディア対応の制約、海外渡航の頻度などを早期に協議することが重要です。団体・機関側の柔軟性や、自身の制約条件への対応可能性を、契約交渉の早期段階で確認することで、後の調整を円滑に進めることができる可能性があります。

 契約条件の確認では、関与形態、契約期間、活動範囲、報酬体系、責任範囲、契約解除条件、海外渡航の取扱い、現地経費の精算、メディア対応の制約、機密保持義務、知的財産権の取扱いなどを慎重に確認する必要があります。特に、団体・機関と所属区との関係性、団体・機関の活動方針、財務状況、ガバナンス体制、過去のメディア対応履歴などについて、事前に十分な調査を行うことが重要です。

ステップ3:
兼業許可申請のための書類作成

 兼業許可を得るための書類作成において、海外自治体との都市間交流コーディネーター活動の特性を踏まえた記述が必要となります。事業の目的については、自治体外交の支援、国際相互理解の促進、市民交流の活性化への貢献といった公益性を明示することが考えられます。事業内容については、活動団体・機関名、活動分野、関与する国・地域、活動範囲、関与形態、活動頻度、海外渡航の有無と頻度、想定される報酬の有無、運営体制などを具体的に記載します。

 特に重要な記載事項として、活動団体と所属区との関係性についての整理結果、活動内容と所属区の海外交流事業との関係性、職員本人の業務範囲との関係性、外交的論点との関係についての整理結果、所属組織の業務情報や守秘義務対象情報を持ち込まない方針、メディア対応の制約、肩書き使用の取扱い、海外渡航時の安全管理体制、海外団体からの報酬を受ける場合の税務処理方針などを、具体的な事実に基づいて記述することで、承認権者の判断を支援する材料となり得ます。

ステップ4:
承認後の継続的な遵守事項

 兼業許可を得た後の遵守事項として、第一に勤務時間中には活動に従事しないという職務専念義務の原則が挙げられます。都市間交流活動は、海外関係者との連絡、視察団対応、イベント企画などが必要となる場面がありますが、これらへの対応は必ず勤務時間外に限定する必要があります。海外との時差を考慮した連絡時間帯の設定、緊急時の引継ぎ体制などを整備することが重要です。

 第二に、人事院Q&A問14で示されている年次休暇を取得して副業業務を計画的に行うことは承認されない点に注意が必要です。海外渡航を伴う活動の場合、年次休暇取得の前提では承認されない可能性が高いため、活動形態(短期渡航は週休日や祝日を活用、長期渡航は所属組織の事業派遣として整理、オンライン中心の関与とする、退職後の本格関与を視野に入れた段階的関与とするなど)について慎重な設計が必要となります。

 第三に、所属区の海外交流事業との関係への継続的な配慮です。副業活動を進める中で、所属区の事業との重なり、競合、対立などが生じる場面が発生する可能性があります。こうした場面での自身の立ち位置、活動団体内での発言、外部への情報発信などについて、公務員としての立場を踏まえた継続的な配慮が必要となります。状況によっては、特定の活動からの撤退や、関与形態の見直しが必要となる場面も生じ得ます。

 第四に、外交的論点への継続的な配慮です。日本政府の外交方針の変化、当該国・地域に関する国際情勢の変化、所属区の対外関係の変化などに応じて、活動の継続可否を慎重に判断する必要があります。特に、関係国との外交的緊張が高まった場合、人権問題などが国際的に議論される状況となった場合などには、活動の見直しが必要となる場面も生じ得ます。

 第五に、メディア対応と情報発信の継続的な配慮です。メディア取材、海外での発言、SNS発信などにおける肩書き使用、所属組織との関係表示、政治的・外交的論点への言及について、承認時の留保事項を踏まえた一貫した対応が必要となります。

 第六に、海外渡航・海外関係者との関係に伴う継続的な配慮です。海外渡航時の安全管理、現地法令への対応、海外団体からの報酬の税務処理、社会保障の継続などについて、継続的な確認と対応が必要となります。

 第七に、活動内容に変更が生じた場合の再承認手続があります。活動範囲の拡大、関与する国・地域の変更、関与形態の変更、報酬条件の変更、海外渡航の頻度変更などがあった場合には、速やかに所属部署の担当者に報告し、再承認の手続を開始する必要があります。

ステップ5:
本業への還元を意識した実践

 海外自治体との都市間交流コーディネーター活動を本業への還元に結びつける実践として、活動を通じて獲得する国際的視野、外国語コミュニケーション能力、異文化対応経験、海外の自治体運営への接触などを、守秘義務に抵触しない範囲で所属部署内での勉強会や情報共有の形で還元することが考えられます。所属区の自治体DX推進、国際施策、姉妹都市関係、多文化共生施策、外国人住民対応、政策立案、海外動向調査などの業務において、副業で得た知見は価値を発揮する可能性があります。

 ただし、活動を通じて知り得た海外関係者の個別情報、団体の内部情報、海外自治体の非公開情報などは、本業で利用してはなりません。同様に、本業で知り得た情報を活動に活用することも避ける必要があります。本業と活動の間に明確な情報の壁を設けることが、双方向の信頼を守る基盤となります。

よくある質問(FAQ):
海外自治体との都市間交流コーディネーター活動の実務的疑問への回答

Q1:所属区の姉妹都市・友好都市での活動は可能ですか

 所属区の姉妹都市・友好都市での活動は、所属区の海外交流事業との関係で特別な利害関係に該当する可能性があり、慎重な判断が必要となります。所属区の事業を補完する活動として整理可能な場合と、所属区事業との競合・対立が懸念される場合で、承認の判断が大きく異なる可能性があります。具体的な該当性は、活動内容、関与する団体、職員本人の業務範囲などによって判断されるため、個別の事案について事前相談を通じて確認することが不可欠です。代替策として、所属区が交流関係を持たない都市との交流、所属区とは異なる地域での自治体間交流に関わる活動などを選択することが、より無難な選択肢となり得る場合があります。

Q2:自治体国際化協会(クレア)などの関連機関での活動は可能ですか

 自治体国際化協会や関連機関での活動は、当該機関と所属区との関係(出資、業務委託、職員派遣など)、関与形態、活動範囲などによって取扱いが異なる可能性があります。所属区との関係を持つ機関での活動は、特別な利害関係の観点で慎重な判断が必要となります。具体的な該当性は、機関と所属区との関係性の内容、職員本人の業務範囲、活動内容との関連性などによって判断されるため、個別の事案について事前相談を通じて確認することが不可欠です。

Q3:海外自治体から直接報酬を受けることは可能ですか

 海外自治体から直接報酬を受ける場合、副業・兼業としての承認の可否に加え、税務上の取扱い、社会保障の継続、外国為替及び外国貿易法上の取扱いなど、複合的な論点が関係します。海外自治体との直接的な契約関係は、外交的論点との関係でも慎重な検討が必要となる可能性があります。具体的な対応については、所属組織への事前相談、税理士への相談が不可欠です。一般的には、関連団体・機関を介する形での関与の方が、リスク管理の観点で現実的な選択肢となり得る場合があります。

Q4:海外渡航を伴う活動は可能ですか

 海外渡航を伴う活動は、人事院Q&A問14で示されている年次休暇を取得して副業業務を計画的に行うことが承認されない原則との関係で、慎重な検討が必要となります。週休日や祝日を活用した短期渡航、オンライン会議による参加、所属組織の事業派遣として整理可能な渡航などについては、形態によっては実施可能となる可能性がありますが、長期にわたる海外渡航を伴う活動は副業・兼業としての承認は困難となる可能性が高い性質があります。本格的な海外関与を希望する場合、JICA派遣など別の制度を活用する選択肢も検討に値すると考えられます。

Q5:特定国・特定地域に関わる活動での留意点はありますか

 特定国・特定地域に関わる活動の場合、日本政府の外交方針との関係、所属区の対外関係との関係、当該国・地域に関する社会的・政治的論点との関係などについて、特別な配慮が求められる可能性があります。安全保障に関わる論点を含む地域、人権問題が国際的に議論されている地域、日本政府が関係構築に慎重に取り組んでいる国などにおける活動については、特に慎重な検討が必要となります。具体的な可否については、所属組織への事前相談が不可欠です。

Q6:メディア対応や講演活動の制約はありますか

 メディア取材、海外での発言、SNS発信、講演活動などにおける発言、肩書き使用、所属組織との関係表示について、承認時の留保事項を踏まえた一貫した対応が必要となります。所属組織や日本政府の対外関係に関する個人的見解の表明、特定国・特定政党に関する評価、社会的に議論のある国際論点への立場表明などには、人事院Q&A問7で示されている信用失墜行為との関係で特に慎重な配慮が求められる可能性があります。海外メディアへの対応は、日本の自治体職員としての立場が誤解を招く可能性もあるため、特に慎重な対応が必要です。

Q7:税務上の取扱いはどのようになりますか

 都市間交流活動から得た報酬がある場合、所得税法の規定に基づく確定申告の対象となる場合があります。海外団体・海外自治体からの報酬、海外渡航時の経費精算、海外滞在期間中の居住者・非居住者の判定、租税条約の適用、二重課税の調整など、国際性に伴う特殊論点が関係する可能性があります。所得の種類、必要経費の計算、住民税の納付方法、扶養認定への影響、消費税の取扱い、海外送金時の取扱いなどについては、個別の事情によって取扱いが異なるため、税務署または税理士へのご相談を強くお勧めします。本記事では税務上の個別判断については言及を控えます。また、国家公務員倫理法・倫理規程との関係については人事院Q&A問23で整理されており、特別区職員に対する同様の規制の適用については、各区の条例・規則をご確認ください。

まとめ:
海外自治体との都市間交流コーディネーター活動が拓く自治体外交への貢献の形

 海外自治体との都市間交流コーディネーターという活動類型は、令和7年12月の人事院方針と令和7年6月の総務省通知が目指す公務員のやりがい向上、スキル還元、地域貢献、官民連携促進という4つの政策意図に沿った活動として設計できる可能性を持つ選択肢です。自治体運営への深い理解、自治体間の政策交流における実務的視点、文化的橋渡しと相互理解の促進という公務員の独自価値を、自治体外交の現場に活かす構造は、国際相互理解の促進への貢献という公益的意義を持ち得る活動として位置付けられ得ます。同時に、国際的視野の拡大、外国語コミュニケーション能力の向上、異文化対応経験の獲得、海外の自治体運営への接触といった本業では得難い経験を獲得することで、職員個人のキャリア形成と本業への還元を両立する可能性が広がります。

 一方で、所属区の海外交流事業との関係性の慎重な評価、所属区との関係を持つ団体・機関の特定と回避、職員本人の業務範囲との関係の精査、外交的論点との関係への配慮、所属組織の業務情報や守秘義務対象情報を持ち込まない徹底、海外渡航と海外関係者との関係に伴う特殊論点への対応、メディア対応と情報発信の慎重な配慮、肩書き使用の制限、職務専念義務の遵守、年次休暇取得を前提としない活動設計、社会通念上相当な収益水準の維持といった実務的制約を、他の活動類型以上に厳格に守る必要があります。これらの制約は、海外関係者と公務員としての信頼を守るための必須条件であり、所属組織への事前相談と専門家への相談を通じた慎重な対応が不可欠です。承認を得ずに自営兼業を行った場合、または承認の前提を無断で変更した場合には、国家公務員法第109条第13号により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処せられる場合があると人事院Q&Aで明示されています。地方公務員の守秘義務違反については、地方公務員法第60条第2号により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となり得ます。

 最も重要な視点は、海外自治体との都市間交流コーディネーター活動を自治体外交への公共的貢献として設計することです。営利目的の活動とは無縁の領域として、自治体間の相互理解、市民交流の活性化、グローバルな自治体協力という公益的使命を担う活動として位置付けることで、所属区の承認権者、上司、同僚、そして特別区民からの理解を得やすくなると考えられます。本業で培った自治体運営への理解と政策実務の経験を、副業を通じて自治体外交の現場に還元する構造は、人事院が描く新しい公務員像の具体的な実践形態の一つと言えるでしょう。加えて、都市間交流活動の経験は、本業の自治体DX推進、国際施策、姉妹都市関係、多文化共生施策、外国人住民対応、政策立案などに還元される可能性があり、双方向の価値循環として大きな意義を持ち得ます。

 最後に改めて強調しますが、本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の活動承認の可否、海外自治体や関係機関との契約に伴う法的責任、海外渡航や海外団体からの報酬の取扱い、税務処理の詳細については、必ず所属組織の所管部署、税理士、弁護士等の専門家にご相談ください。海外自治体との都市間交流活動は、所属する自治体の海外交流事業との関係や外交的論点を含む慎重な検討を要する論点が多く含まれるため、専門家チームによる支援を受けながら活動を設計することが、リスク管理の観点から強く推奨されます。本記事が、特別区職員の皆様の新しい挑戦を検討するための一助となれば幸いです。

 

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