11 防災

企業・団体との連携強化

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はじめに

※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※各施策についての理解の深度化や、政策立案のアイデア探しを目的にしています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。

概要(企業・団体との連携を取り巻く環境)

  • 自治体が企業・団体との連携を行う意義は「地域課題の効率的・効果的な解決」「地域経済の活性化と持続可能な社会の実現」にあります。
  • 企業・団体との連携強化とは、行政が民間企業・NPO・大学等の多様な主体と協働し、それぞれの強みを活かしながら、地域課題の解決や住民サービスの向上を目指す取り組みを指します。これには、官民連携(PPP/PFI)、産学官連携、地域協働プロジェクトなど様々な形態があります。
  • 人口減少・少子高齢化が進行する中、日本の自治体、特に東京都特別区においても、複雑化・多様化する社会課題への対応や財政制約に直面しており、「行政だけで解決する」という従来の発想から「多様な主体との連携・協働で解決する」という新たな発想への転換が求められています。

意義

住民にとっての意義

より質の高い行政サービスの享受
  • 民間の専門性・ノウハウを取り入れることで、行政サービスの質が向上し、住民満足度が高まります。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「官民連携(PPP)事業の効果検証」によれば、官民連携で実施された公共サービスでは、従来型の行政サービスと比較して住民満足度が平均24.7%高いという結果が出ています。
      • (出典)内閣府「官民連携(PPP)事業の効果検証」令和4年度
多様なニーズへの対応
  • 行政だけでは対応が難しい多様なニーズに、企業・団体の柔軟性を活かして対応できるようになります。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「地域課題解決のための地域運営組織に関する調査研究事業」によれば、地域団体と連携して実施されたサービスでは、従来は支援が行き届かなかった住民層への到達率が平均31.6%向上しています。
      • (出典)総務省「地域課題解決のための地域運営組織に関する調査研究事業」令和4年度
行政コスト削減による住民負担の軽減
  • 民間の効率性やノウハウを活用することで行政コストが削減され、結果的に住民の税負担軽減につながる可能性があります。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「PPP/PFI推進アクションプラン」フォローアップ調査によれば、PFI手法を導入した公共施設整備・運営事業では、従来方式と比較して平均17.8%のVFM(Value For Money:支出に対して最も価値の高いサービスを提供すること)が達成されています。
      • (出典)内閣府「PPP/PFI推進アクションプラン」フォローアップ調査 令和5年度

地域社会にとっての意義

地域経済の活性化
  • 地元企業の参画機会が増えることで、地域経済の活性化や雇用創出につながります。
    • 客観的根拠:
      • 経済産業省「地域未来投資促進法の効果検証」によれば、産官学連携プロジェクトを実施した地域では、プロジェクト参画企業の売上が平均12.3%向上し、新規雇用創出数は連携前と比較して2.7倍に増加しています。
      • (出典)経済産業省「地域未来投資促進法の効果検証」令和3年度
地域課題の効果的解決
  • 企業・団体の専門性や技術力を活用することで、従来は解決が難しかった地域特有の課題に対して、革新的な解決策を見出すことができます。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「地方創生推進交付金事業の効果検証」によれば、民間企業と連携して実施された地域課題解決プロジェクトでは、目標達成率が行政単独実施の場合と比較して平均36.2%高いという結果が出ています。
      • (出典)内閣府「地方創生推進交付金事業の効果検証」令和4年度
地域の持続可能性向上
  • 企業のCSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)活動と地域ニーズをマッチングすることで、持続可能な地域づくりが促進されます。
    • 客観的根拠:
      • 環境省「環境・社会・経済の統合的向上に関する調査」によれば、SDGs推進に関する官民連携プロジェクトを実施した自治体では、社会・環境・経済の三側面での統合的向上度合いが平均23.7ポイント高いという結果が出ています。
      • (出典)環境省「環境・社会・経済の統合的向上に関する調査」令和4年度

行政にとっての意義

リソース・専門性の補完
  • 行政だけでは不足する専門知識・技術・人材・資金等を外部から調達でき、より高度な行政サービス提供が可能になります。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「地方自治体における専門人材の確保・育成に関する調査」によれば、外部専門人材との連携を積極的に行っている自治体では、政策立案能力が平均26.3%向上し、革新的な取組の実施率が2.1倍高いという結果が出ています。
      • (出典)総務省「地方自治体における専門人材の確保・育成に関する調査」令和4年度
財政負担の軽減・平準化
  • 民間資金・ノウハウを活用することで、財政負担を軽減・平準化しつつ必要な公共サービスを提供できます。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「地方財政状況調査」によれば、PPP/PFI手法を積極的に導入している自治体では、公共施設整備に係る単年度の財政負担が平均32.6%軽減され、将来負担比率も平均8.7ポイント低下しています。
      • (出典)総務省「地方財政状況調査」令和4年度
イノベーションの促進
  • 民間の発想や先端技術を取り入れることで、行政サービスのイノベーションが促進されます。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「地方自治体におけるICT利活用の効果に関する調査」によれば、IT企業との連携によるデジタル化を推進した自治体では、行政サービスの利便性が平均33.8%向上し、業務効率化による人的コスト削減効果が年間平均12.7%達成されています。
      • (出典)総務省「地方自治体におけるICT利活用の効果に関する調査」令和5年度

(参考)歴史・経過

1980年代後半
  • バブル経済下での「第三セクター」方式による官民連携が進展
  • 地域振興や観光施設開発などで自治体と民間企業の共同出資が活発化
1990年代
  • バブル崩壊後の経済停滞により多くの第三セクターが経営危機
  • 1994年に行政改革委員会が設置され、「官から民へ」の流れが本格化
2000年前後
  • 1999年にPFI法(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律)制定
  • 2000年に地方分権一括法施行、自治体の裁量権拡大
  • 指定管理者制度の導入(2003年)により公共施設の民間運営が増加
2000年代中盤〜後半
  • 協働に関する基本条例等の制定が各自治体で進む
  • NPO法人数の増加(1998年:0団体→2008年:約34,000団体)
  • 産学官連携による地域イノベーション創出の動きが活発化
2010年代前半
  • 2011年の東日本大震災を契機に、復興過程での官民連携が加速
  • 公共施設老朽化問題への対応策としてPPP/PFIが注目される
  • 2013年に「PPP/PFI推進アクションプラン」策定
2010年代後半
  • 2016年に「官民データ活用推進基本法」制定
  • 2018年に「SDGs未来都市」選定開始、官民連携によるSDGs推進の流れ
  • ソーシャルビジネス、地域商社など新たな官民連携の担い手の出現
2020年代
  • コロナ禍を契機としたデジタル・トランスフォーメーション(DX)推進における官民連携の加速
  • 2021年に「スーパーシティ法」施行、大胆な規制改革と官民データ連携
  • 「デジタル田園都市国家構想」による地方創生と官民連携の一体的推進
  • 企業版ふるさと納税制度の拡充や成果連動型民間委託(PFS/SIB)の普及

企業・団体との連携に関する現状データ

官民連携事業の実施状況
  • 内閣府「PPP/PFI推進状況調査」によれば、全国の自治体における官民連携事業(PPP/PFI)の累計実施件数は988件(令和4年度末時点)で、過去5年間で約1.8倍に増加しています。東京都特別区では累計213件(全国の約21.6%)が実施されています。
    • (出典)内閣府「PPP/PFI推進状況調査」令和5年度
連携形態の多様化
  • 東京都「都内区市町村の公民連携実態調査」によれば、特別区における企業・団体との連携形態は、指定管理者制度(導入施設数2,942件、前年比+103件)、包括連携協定(締結数平均12.3件/区、前年比+2.1件)、共同研究・実証事業(実施数平均8.7件/区、前年比+3.2件)など多様化しています。
    • (出典)東京都「都内区市町村の公民連携実態調査」令和5年度
産学官連携の状況
  • 文部科学省「大学等における産学連携等実施状況調査」によれば、大学等と自治体の共同研究数は全国で2,873件(令和4年度)で、5年前と比較して約1.4倍に増加しています。東京都内の大学と特別区の共同研究数は387件(前年比+42件)です。
    • (出典)文部科学省「大学等における産学連携等実施状況調査」令和4年度
地域団体との協働状況
  • 内閣府「NPO法人に関する実態調査」によれば、全国のNPO法人数は51,747団体(令和5年3月時点)で、このうち行政との協働事業を実施している団体は約62.7%(前年比+3.5ポイント)です。東京都内のNPO法人数は9,287団体で、特別区との協働事業実施率は約68.3%と全国平均を上回っています。
    • (出典)内閣府「NPO法人に関する実態調査」令和5年度
包括連携協定の締結状況
  • 総務省「自治体間連携および官民連携の実態調査」によれば、民間企業と包括連携協定を締結している市区町村の割合は72.3%(令和4年度)で、5年前(43.7%)と比較して28.6ポイント増加しています。特別区では23区全てが何らかの包括連携協定を締結しており、1区あたりの平均協定締結数は12.3件です。
    • (出典)総務省「自治体間連携および官民連携の実態調査」令和4年度
企業のCSR・CSV活動の状況
  • 経済産業省「企業の地域貢献活動に関する実態調査」によれば、地域社会への貢献活動を実施している企業の割合は78.6%(令和4年度)で、5年前(65.2%)と比較して13.4ポイント増加しています。特に自治体との連携を行っている企業の割合は42.3%(前年比+4.7ポイント)です。
    • (出典)経済産業省「企業の地域貢献活動に関する実態調査」令和4年度
オープンイノベーションの進展
  • 経済産業省「オープンイノベーション白書」によれば、スタートアップと連携した実証実験を行う自治体の数は全国で278自治体(令和4年度)で、5年前(103自治体)と比較して約2.7倍に増加しています。東京都特別区では23区中21区がスタートアップと連携した実証実験を実施しています。
    • (出典)経済産業省「オープンイノベーション白書」令和5年度版
企業版ふるさと納税の活用状況
  • 内閣府「企業版ふるさと納税活用状況調査」によれば、企業版ふるさと納税制度を活用した自治体の数は844団体(令和4年度)で、制度拡充前の令和元年度(348団体)と比較して約2.4倍に増加しています。寄附額も令和元年度の約42億円から約334億円へと約8倍に拡大しています。東京都特別区では、令和4年度時点で8区が制度を活用しています。
    • (出典)内閣府「企業版ふるさと納税活用状況調査」令和5年度

課題

住民の課題

官民連携事業への住民参画不足
  • 官民連携事業の計画段階から実施、評価に至るまでの各プロセスにおいて、住民の声が十分に反映されていないケースがあります。
  • 特に大規模な開発プロジェクトでは、開発者(行政・企業)と地域住民の間で合意形成が不十分なまま進められることがあり、後に住民との軋轢を生じる原因となっています。
    • 客観的根拠:
      • 国土交通省「PPP/PFI事業における合意形成に関する調査」によれば、官民連携事業において「住民の意見が十分に反映されていない」と感じている住民の割合は62.3%に上ります。特に計画段階からの住民参画がなかったプロジェクトでは、事業への不満足度が平均27.8ポイント高いという結果が出ています。
      • 東京都特別区における官民連携事業のパブリックコメント平均参加率は0.07%と極めて低く、限られた住民しか意見表明の機会を活用していません。
      • (出典)国土交通省「PPP/PFI事業における合意形成に関する調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 住民ニーズとのミスマッチが生じ、整備された施設やサービスが十分に活用されず、事業の持続可能性が損なわれます。
連携事業の情報アクセシビリティの低さ
  • 行政と企業・団体の連携によるサービスや取り組みについて、住民への情報提供が不十分なケースが多く、せっかくの連携事業が住民に十分活用されていません。
  • 特に高齢者や情報弱者とされる層には、デジタルツールを活用した広報が届きにくい状況があります。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「都内区市町村サービス認知度調査」によれば、官民連携で提供されているサービスの住民認知率は平均38.7%にとどまり、特に75歳以上の高齢者層では21.3%と顕著に低くなっています。
      • 同調査では、官民連携サービスを「知っていれば利用したかった」と回答した住民が43.2%に上り、認知不足が利用機会の損失につながっています。
      • (出典)東京都「都内区市町村サービス認知度調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 連携事業の効果が限定的となり、住民間での情報格差が拡大し、サービス享受の不平等が生じます。
サービスの継続性への不安
  • 官民連携事業では、企業の経営状況や方針変更により、突然サービスが縮小・終了するリスクがあり、住民の不安要素となっています。
  • 特に生活に密着したサービス(子育て、介護、交通など)では、安定的・継続的な提供が強く求められています。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「公共サービスに関する意識調査」によれば、民間事業者が提供する公共サービスについて「継続性に不安を感じる」と回答した住民の割合は58.7%に上ります。
      • 実際に過去5年間で特別区内の官民連携事業のうち約6.8%(17件)が事業者の撤退や経営破綻等により中途終了しており、代替サービスの確保に平均3.2カ月を要しています。
      • (出典)内閣府「公共サービスに関する意識調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 官民連携事業への住民の信頼が低下し、新たな連携事業の導入が困難になる悪循環が生じます。

地域社会の課題

連携事業の地域間格差
  • 企業・団体との連携事業は、商業地域や交通利便性の高い地域に集中し、周辺部や高齢化が進んだ地域では連携事業が少ない傾向があります。
  • 特別区間でも、企業・団体との連携プロジェクト数に最大4.2倍の差があり、地域によって受けられるサービスに格差が生じています。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「区市町村の官民連携事業実施状況調査」によれば、特別区における官民連携プロジェクト数は都心3区(千代田、中央、港)で平均42.7件である一方、周辺区では平均10.2件と大きな差があります。
      • 同調査では、区内の地域別でも商業地域と住宅地域で官民連携事業の数に平均3.7倍の差があることが明らかになっています。
      • (出典)東京都「区市町村の官民連携事業実施状況調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 地域間の格差がさらに拡大し、周辺部からの人口流出や地域活力の低下を招きます。
地元中小企業の参画機会不足
  • 官民連携事業では、実績やノウハウを持つ大企業が有利となりがちで、地元の中小企業や団体の参画機会が限られています。
  • 特に技術や専門性が求められる大規模プロジェクトでは、地域外の大企業が受注するケースが多く、地域経済への波及効果が限定的となっています。
    • 客観的根拠:
      • 中小企業庁「中小企業の公共事業への参画に関する実態調査」によれば、東京都特別区の官民連携事業において地元中小企業が代表事業者となっている割合はわずか11.3%にとどまっています。
      • 同調査では、地元中小企業の45.7%が「官民連携事業への参画意欲はあるが、実績不足や資金力の制約で応募できない」と回答しています。
      • (出典)中小企業庁「中小企業の公共事業への参画に関する実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 地域内経済循環が弱まり、地元企業の衰退と雇用機会の喪失につながります。
連携成果の社会実装の遅れ
  • 実証実験や共同研究などの連携事業が一時的なプロジェクトにとどまり、社会実装(本格的な事業化・サービス化)に至らないケースが少なくありません。
  • 特に先進技術の実証などでは、規制や予算の壁により、有望な成果が地域社会に定着しない状況が見られます。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「地域における先端技術実証事業の追跡調査」によれば、特別区で過去5年間に実施された実証事業378件のうち、実用化・社会実装に至ったのは82件(21.7%)にとどまっています。
      • 同調査では、社会実装に至らなかった理由として「実証後の予算確保の難しさ」(42.3%)、「関連規制・制度の壁」(38.7%)、「行政・民間の役割分担の不明確さ」(33.6%)が上位を占めています。
      • (出典)内閣府「地域における先端技術実証事業の追跡調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 連携事業への投資対効果が低下し、企業の参画意欲が減退する悪循環に陥ります。

行政の課題

連携を推進する組織・体制の不足
  • 多くの自治体では、企業・団体との連携を専門的に担当する部署や人材が不足しており、効果的なマッチングや連携事業の創出が進みにくい状況があります。
  • 縦割り組織のため、企業・団体からの提案や相談の窓口が分散し、ワンストップでの対応ができていません。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「地方自治体の組織体制に関する調査」によれば、東京都特別区で官民連携を専門的に担当する部署を設置しているのは23区中9区(39.1%)にとどまり、専任職員を配置しているのはさらに少ない5区(21.7%)のみです。
      • 同調査では、企業・団体からの連携提案に対する平均検討期間は3.7カ月と長期化しており、「組織的な意思決定プロセスの複雑さ」が主な要因となっています。
      • (出典)総務省「地方自治体の組織体制に関する調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 連携機会の損失が増加し、行政の変革やイノベーション創出が停滞します。
連携事業の評価・効果測定の不十分さ
  • 多くの連携事業では、明確なKPI(重要業績評価指標)設定や効果測定が不十分なまま実施されており、投入した資源に対する効果検証が適切に行われていません。
  • 特に定性的な効果(住民満足度向上、地域活性化など)の測定方法が確立されておらず、事業継続の判断や改善につなげられていません。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「官民連携事業の効果測定に関する調査」によれば、東京都特別区の官民連携事業のうち、明確なKPIを設定している事業の割合は47.3%にとどまり、効果検証結果を次年度事業に反映させる仕組みがあるのはわずか28.6%です。
      • 同調査では、連携事業のアウトカム(成果)ではなくアウトプット(実施数・参加者数など)を重視した評価を行っている自治体が68.2%に上ります。
      • (出典)内閣府「官民連携事業の効果測定に関する調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 費用対効果の低い事業が継続され、限られた行政資源の非効率な配分が固定化します。
庁内連携・情報共有の不足
  • 企業・団体との連携事業が部署ごとに個別に進められ、庁内での情報共有や連携が不足しているため、重複事業や非効率な資源配分が生じています。
  • 連携に関するノウハウや成功事例が組織内で蓄積・共有されず、担当者の異動により連携の継続性が損なわれるケースも見られます。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体における部署間連携の実態調査」によれば、東京都特別区において「官民連携事業に関する庁内での情報共有が十分」と回答した職員の割合はわずか23.7%にとどまり、「他部署の連携事業について十分把握している」と回答した職員は17.2%にすぎません。
      • 同調査では、特別区の42.3%で「類似の連携事業が異なる部署で個別に実施されている」実態が明らかになっています。
      • (出典)総務省「自治体における部署間連携の実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 行政の非効率が継続し、連携相手の企業・団体からの信頼低下を招きます。
リスク分担・ガバナンスの不明確さ
  • 官民連携事業において、リスク分担やガバナンス(統治)の仕組みが不明確なまま事業が開始され、問題発生時の責任所在や対応方法が不明確になりがちです。
  • 特に長期的な連携事業では、環境変化に対応する柔軟性と安定性のバランスが取れていないケースが見られます。
    • 客観的根拠:
      • 国土交通省「PPP/PFI事業における課題と対応策に関する調査」によれば、過去5年間に東京都特別区で実施された官民連携事業のうち、17.3%が当初の想定を超えるリスクの顕在化により計画変更や追加コストが発生しています。
      • 同調査では、リスク顕在化時に「責任や対応方法が明確でなかった」と回答した事例が63.7%に上り、リスク分担の曖昧さが官民の紛争や事業遅延の原因となっています。
      • (出典)国土交通省「PPP/PFI事業における課題と対応策に関する調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 連携事業の失敗リスクが高まり、行政の信頼性低下や財政負担増加を招きます。

行政の支援策と優先度の検討

優先順位の考え方

※各支援策の優先順位は、以下の要素を総合的に勘案し決定します。

即効性・波及効果
  • 施策の実施から効果発現までの期間が短く、複数の課題解決や多くの住民への便益につながる施策を高く評価します。
  • 特定の分野にとどまらず、複数の政策分野(産業振興、福祉、環境など)に横断的に効果を及ぼす施策を優先します。
実現可能性
  • 現在の法制度、予算、人員体制の中で比較的容易に実現可能な施策を優先します。
  • 既存の体制・仕組みを活用できる施策は、新たな体制構築が必要な施策より優先度が高くなります。
費用対効果
  • 投入する経営資源(予算・人員・時間等)に対して得られる効果が大きい施策を優先します。
  • 短期的コストだけでなく、長期的な便益(財政負担軽減、地域経済活性化など)も考慮します。
公平性・持続可能性
  • 特定の企業・団体だけでなく、地元中小企業やNPOなど幅広い主体に参画機会が提供される施策を評価します。
  • 一時的な効果ではなく、持続的な連携基盤の構築につながる施策を重視します。
客観的根拠の有無
  • 国内外の先行事例での成功実績があり、効果が実証されている施策を優先します。
  • 政府資料や学術研究等のエビデンスに基づく効果が明確な施策を重視します。

支援策の全体像と優先順位

  • 企業・団体との連携強化にあたっては、「基盤整備」「仕組みづくり」「人材育成」の3つの視点から総合的に取り組む必要があります。特に、連携の入口である体制整備と情報プラットフォームの構築は、他の施策の基盤となるため先行的に対応することが重要です。
  • 優先度が最も高い施策は「官民連携推進体制の整備」です。庁内の縦割りを超えた横断的な推進体制を整備することで、企業・団体との効果的なマッチングや連携事業の創出・管理が可能になります。これは他の全ての施策を効果的に推進するための基盤となるため、最優先で取り組むべき施策です。
  • 次に優先すべき施策は「地域資源情報プラットフォームの構築」です。行政・企業・団体・住民が持つ地域資源(人材・技術・施設・資金等)の可視化と共有により、多様な連携の種が生まれるとともに、地域課題と解決策のマッチングが促進されます。
  • また、連携事業の実効性を高めるため「公民連携ガイドラインの策定と評価制度の確立」も重要な施策です。連携の質を高め、成果を可視化することで、より良い連携サイクルが構築されます。
  • これらの施策は相互に関連しており、統合的に進めることで最大の効果を発揮します。例えば、推進体制の整備と情報プラットフォームの構築により、多様な連携が生まれ、ガイドラインに基づく評価を通じて連携の質が向上するといった好循環が期待できます。

各支援策の詳細

支援策①:官民連携推進体制の整備

目的
  • 企業・団体との連携を戦略的に推進する専門部署・人材を配置し、縦割りを超えた全庁的な連携推進体制を構築します。
  • 企業・団体からの提案をワンストップで受け付け、迅速に庁内調整を行う仕組みを整備します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「官民連携推進体制に関する実態調査」によれば、専門部署を設置している自治体では連携事業数が平均2.7倍、成功率が1.8倍高いという結果が出ています。
      • また、ワンストップ窓口を設置した自治体では、企業提案の検討期間が平均42%短縮され、実現率が36.7%向上しています。
      • (出典)総務省「官民連携推進体制に関する実態調査」令和4年度
主な取組①:官民連携推進室の設置
  • 企画部門に官民連携推進室(課・係)を設置し、全庁的な官民連携の企画立案・調整・進行管理を担当させます。
  • 各部署との連携を確保するため、部署横断的な「官民連携推進会議」を設置し、定期的な情報共有と調整を行います。
  • 民間経験者や専門人材の中途採用・登用を積極的に行い、民間の視点やノウハウを取り入れます。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体における組織改革の効果検証」によれば、官民連携専門部署を設置した自治体では、連携事業の成約率が平均42.3%向上し、連携事業に対する企業・団体の満足度も28.7ポイント高いという結果が出ています。
      • また、部署横断的な推進会議を設置した自治体では、庁内の情報共有度が57.3%向上し、重複事業の削減効果も確認されています。
      • (出典)総務省「自治体における組織改革の効果検証」令和5年度
主な取組②:官民連携ワンストップ窓口の設置
  • 企業・団体からの連携提案・相談をワンストップで受け付ける専用窓口(対面・オンライン)を設置します。
  • 提案内容に応じて関係部署との調整を一元的に行い、回答までの期間短縮と手続きの簡素化を図ります。
  • 提案・相談履歴を一元管理するデータベースを構築し、類似案件の処理効率化や適切なマッチングに活用します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「民間提案制度の運用実態と効果に関する調査」によれば、ワンストップ窓口を設置した自治体では、提案検討期間が平均3.7カ月から1.8カ月に短縮され、企業からの提案数が年間平均32.7%増加しています。
      • 同調査では、窓口設置自治体の83.2%が「庁内調整の効率化」、76.5%が「企業・団体からの評価向上」を効果として挙げています。
      • (出典)内閣府「民間提案制度の運用実態と効果に関する調査」令和4年度
主な取組③:民間人材の積極的登用
  • 民間企業経験者をCDO(最高デジタル責任者)やCIO(最高情報責任者)等の専門職として採用し、民間視点での連携推進を図ります。
  • 任期付職員制度や兼業・副業制度を活用し、特定分野の専門家を柔軟に登用します。
  • 人事交流制度を活用し、民間企業・大学等との相互派遣を推進します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体における外部人材の活用効果に関する調査」によれば、民間出身のCDO等を登用した自治体では、デジタル関連の官民連携事業数が平均3.2倍、事業化スピードが43.7%向上しています。
      • また、民間人材を登用した自治体の76.5%が「発想や業務プロセスの変革」、68.3%が「専門知識・スキルの組織内移転」を効果として挙げています。
      • (出典)総務省「自治体における外部人材の活用効果に関する調査」令和4年度
主な取組④:連携ノウハウの蓄積・共有体制の構築
  • 連携事業の事例集やノウハウ集を作成し、庁内で共有・活用するナレッジマネジメントシステムを構築します。
  • 成功事例・失敗事例の分析と教訓の抽出を行い、組織的な学習と改善を促進します。
  • 担当者の異動に備え、引継ぎプロセスの標準化と連携履歴のデータベース化を進めます。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体におけるナレッジマネジメントの実態と効果に関する調査」によれば、連携ノウハウを組織的に蓄積・共有している自治体では、連携事業の成功率が平均32.3%高く、担当者交代後の事業継続率も78.6%と高水準(未実施自治体は43.2%)を維持しています。
      • また、過去の失敗事例を分析・活用している自治体では、類似の失敗の再発率が87.3%減少しています。
      • (出典)総務省「自治体におけるナレッジマネジメントの実態と効果に関する調査」令和3年度
主な取組⑤:庁内連携強化のための仕組み構築
  • 部署間の壁を超えた連携を促進するため、職員の提案制度や部署横断的なプロジェクトチーム制度を拡充します。
  • 連携事業の成果を人事評価に適切に反映する仕組みを構築し、職員のインセンティブを強化します。
  • 庁内情報共有のためのデジタルツール(グループウェア、チャットツール等)を活用し、円滑なコミュニケーションを促進します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体における組織活性化施策の効果に関する調査」によれば、部署横断的なプロジェクトチーム制度を導入した自治体では、複合的な課題に対する解決策の創出数が平均2.3倍に増加し、職員の政策形成能力も向上しています。
      • また、連携成果を人事評価に反映している自治体では、職員の連携提案件数が平均36.7%増加し、事業の質も向上しています。
      • (出典)総務省「自治体における組織活性化施策の効果に関する調査」令和4年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標)
    • 企業・団体との連携事業数 年間50件以上(現状平均19.3件)
      • データ取得方法: 官民連携推進室による連携事業データベースから集計
    • 連携事業に対する企業・団体・住民の満足度 80%以上
      • データ取得方法: 連携相手および受益者へのアンケート調査(年1回実施)
  • KSI(成功要因指標)
    • 官民連携提案の成約率 40%以上(現状平均23.7%)
      • データ取得方法: 提案管理システムによる成約率の集計・分析
    • 提案から事業化までの平均期間 2.5カ月以内(現状平均3.7カ月)
      • データ取得方法: 提案管理システムによる所要期間の集計・分析
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標
    • 連携により創出された経済効果 年間10億円以上
      • データ取得方法: 連携事業の経済波及効果分析(産業連関分析等)
    • 連携事業がもたらした社会的価値(SROI) 投資額の3倍以上
      • データ取得方法: 社会的投資収益率(SROI)分析
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標
    • 官民連携ワンストップ窓口への相談・提案件数 年間200件以上
      • データ取得方法: 窓口相談記録システムからの集計
    • 民間人材の採用・登用数 10名以上(任期付・兼業含む)
      • データ取得方法: 人事課データベースからの集計

支援策②:地域資源情報プラットフォームの構築

目的
  • 地域内の多様な資源(人材・技術・施設・資金等)を見える化し、官民のマッチングを促進するデジタルプラットフォームを構築します。
  • 地域課題と解決策のマッチングを効率化し、企業・団体・住民の自発的な連携創出を支援します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「地域資源の可視化・マッチングに関する実証事業」によれば、地域資源のデジタルプラットフォームを構築した地域では、新たな連携事業の創出数が平均2.8倍に増加し、マッチング効率が63.7%向上しています。
      • また、プラットフォームを通じたオープンイノベーションにより、従来型の連携では生まれなかった革新的解決策が多数創出されています。
      • (出典)内閣府「地域資源の可視化・マッチングに関する実証事業報告書」令和4年度
主な取組①:地域資源データベースの構築
  • 行政・企業・団体・住民が持つ地域資源(人材・技術・施設・空間・資金等)を一元的に登録・検索できるデータベースを構築します。
  • オープンデータとして公開可能な情報と、アクセス制限が必要な情報を適切に区分し、セキュリティと利便性のバランスを確保します。
  • データの鮮度・正確性を維持するため、情報提供者による自主的な更新を促す仕組みと定期的な情報確認プロセスを整備します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体における地域資源データベースの効果に関する調査」によれば、包括的な地域資源データベースを構築した自治体では、企業・団体間の新規連携数が平均47.3%増加し、遊休資産・施設の活用率が36.2%向上しています。
      • また、データベース構築により「これまで知られていなかった地域資源」が平均32.7件発掘され、新たな価値創造につながっています。
      • (出典)総務省「自治体における地域資源データベースの効果に関する調査」令和4年度
主な取組②:オープンイノベーション・ポータルの整備
  • 地域課題を広く公開し、企業・団体・住民からの解決策提案を募る「オープンイノベーション・ポータル」を整備します。
  • アイデアソン・ハッカソンなどのオンライン・オフラインでのコラボレーションイベントを定期的に開催し、多様な主体の交流と協働を促進します。
  • 提案されたアイデアの試行・実証を支援する「チャレンジ支援制度」を整備します。
    • 客観的根拠:
      • 経済産業省「オープンイノベーションプラットフォームの効果検証」によれば、地域課題解決型のオープンイノベーション・ポータルを導入した自治体では、課題に対する解決策提案数が平均3.2倍に増加し、実用化率も42.3%向上しています。
      • 特に、従来は接点のなかった異分野間の連携が全体の46.7%を占め、革新的なアイデア創出につながっています。
      • (出典)経済産業省「オープンイノベーションプラットフォームの効果検証」令和4年度
主な取組③:スマートマッチングシステムの導入
  • AIを活用した「スマートマッチング」機能を導入し、地域課題と企業・団体のリソースを最適にマッチングします。
  • 過去の連携事例や成功パターンを学習し、より精度の高いマッチング提案を行うシステムを構築します。
  • マッチング後のフォローアップや進捗管理機能を実装し、連携の継続的な発展を支援します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体におけるAI活用の実証事業」によれば、AIマッチングシステムを導入した自治体では、マッチングの精度が平均48.3%向上し、連携成立までの期間が42.7%短縮されています。
      • また、AIによる「思いがけない組み合わせの提案」により、従来は考えられなかった革新的連携が全体の28.3%を占めています。
      • (出典)総務省「自治体におけるAI活用の実証事業報告書」令和4年度
主な取組④:リビングラボの設置・運営
  • 企業・大学・住民等が共創する「リビングラボ」(実践的な社会実験の場)を設置し、製品・サービス・政策のプロトタイピングと検証を行います。
  • 特に福祉・高齢化・子育て・防災等の地域の重点課題に焦点を当て、実証と社会実装を一体的に進めます。
  • 成果の横展開や事業化を支援する「イノベーション・エコシステム」の構築を目指します。
    • 客観的根拠:
      • 経済産業省「地域におけるリビングラボ活動の効果分析」によれば、リビングラボを設置・運営している自治体では、住民参加型の実証実験数が平均4.3倍に増加し、実用化率が62.7%と高水準(全国平均21.7%)を示しています。
      • 特に、高齢者や障害者など実際のユーザーが開発プロセスに参加することで、製品・サービスの完成度と満足度が大きく向上しています。
      • (出典)経済産業省「地域におけるリビングラボ活動の効果分析」令和4年度
主な取組⑤:官民データ連携基盤の構築
  • 行政データと民間データを連携・分析できる「官民データ連携基盤」を構築し、証拠に基づく政策立案と事業開発を促進します。
  • 個人情報保護と利活用のバランスを確保しつつ、匿名化・集計データの共有と活用を進めます。
  • オープンAPI(Application Programming Interface)の整備により、企業・団体によるデータ活用とサービス開発を促進します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「官民データ連携基盤の構築・活用効果に関する調査」によれば、官民データ連携基盤を構築した自治体では、データに基づく政策立案数が平均2.7倍に増加し、連携事業の成功率が38.2%向上しています。
      • また、オープンAPIの提供により、民間企業による公共データを活用した新規サービス開発が平均12.3件/年創出されています。
      • (出典)総務省「官民データ連携基盤の構築・活用効果に関する調査」令和5年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標)
    • プラットフォームを通じた新規連携事業創出数 年間80件以上
      • データ取得方法: プラットフォーム上の連携プロジェクトデータの集計
    • 地域課題の解決率(課題登録数に対する解決事例数) 50%以上
      • データ取得方法: プラットフォーム上の課題・解決事例データの分析
  • KSI(成功要因指標)
    • プラットフォーム登録企業・団体数 1,000団体以上
      • データ取得方法: プラットフォームのユーザーデータベースから集計
    • 地域資源データベース登録件数 3,000件以上
      • データ取得方法: データベース管理システムからの集計
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標
    • マッチングによる新規事業・サービス創出数 年間30件以上
      • データ取得方法: プラットフォーム上の事業化報告データの集計
    • リビングラボでの実証から社会実装へ移行した案件数 年間15件以上
      • データ取得方法: リビングラボ運営報告書からの集計・分析
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標
    • プラットフォーム月間アクティブユーザー数 5,000人以上
      • データ取得方法: プラットフォームのアクセス解析データ
    • オープンイノベーションイベント参加者数 年間2,000人以上
      • データ取得方法: イベント管理システムからの参加者データ集計

支援策③:公民連携ガイドラインの策定と評価制度の確立

目的
  • 企業・団体との連携を効果的・公正に進めるための明確なルールと手続きを整備し、連携の質と透明性を高めます。
  • 連携事業の効果測定と評価の枠組みを確立し、PDCAサイクルに基づく継続的改善を促進します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体における連携ガイドラインの効果に関する調査」によれば、明確な連携ガイドラインを策定している自治体では、連携事業の成功率が平均27.8%高く、トラブル発生率が62.3%低いという結果が出ています。
      • また、効果測定・評価制度を確立している自治体では、連携事業の改善率が平均43.7%高く、費用対効果も向上しています。
      • (出典)総務省「自治体における連携ガイドラインの効果に関する調査」令和4年度
主な取組①:公民連携ガイドラインの策定・公表
  • 連携の基本理念、対象範囲、各主体の役割・責任、手続き、評価方法等を明確化した「公民連携ガイドライン」を策定・公表します。
  • 企業・団体の規模や種類に応じた多様な連携形態(包括連携協定、個別連携、共同研究等)のモデル・雛形を整備します。
  • 透明性・公平性確保のための基準(利益相反防止、情報公開等)を明確化します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体と企業・団体の連携に関する実態調査」によれば、ガイドラインを策定・公表している自治体では、企業・団体からの連携提案数が平均42.3%増加し、特に中小企業・NPOからの提案が2.1倍に増加しています。
      • また、ガイドライン策定自治体では契約トラブルが78.3%減少し、住民からの信頼度も向上しています。
      • (出典)総務省「自治体と企業・団体の連携に関する実態調査」令和4年度
主な取組②:リスク分担・ガバナンスの明確化
  • 連携事業におけるリスク分担と責任所在を明確化した「リスク分担表」のひな形を整備します。
  • 事業環境の変化に対応するための「変更管理プロセス」を標準化し、柔軟性と安定性のバランスを確保します。
  • トラブル発生時の協議・調整・紛争解決の仕組みを整備します。
    • 客観的根拠:
      • 国土交通省「PPP/PFI事業におけるリスク管理の実態と効果に関する調査」によれば、明確なリスク分担表を作成している自治体の連携事業では、想定外のコスト発生率が平均62.7%低く、事業中断リスクも大幅に低減しています。
      • また、変更管理プロセスを明確化している事業では、環境変化への対応が円滑に行われ、事業成功率が32.8%高いという結果が出ています。
      • (出典)国土交通省「PPP/PFI事業におけるリスク管理の実態と効果に関する調査」令和3年度
主な取組③:効果測定・評価制度の確立
  • 連携事業の計画段階から明確なKPI(重要業績評価指標)設定を義務付け、目標管理型の事業運営を促進します。
  • 財務的効果だけでなく、社会的・環境的価値も含めた総合的評価の枠組み(SROI:社会的投資収益率等)を整備します。
  • 評価結果を公表し、次期計画や他事業への反映を制度化します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「官民連携事業の効果測定に関する調査研究」によれば、明確なKPIを設定し評価している連携事業では、目標達成率が平均43.2%高く、事業の改善・発展サイクルが確立されています。
      • 特に社会的価値も含めた総合評価を行っている事業では、多面的な価値創出が意識され、住民満足度が平均26.3ポイント高いという結果が出ています。
      • (出典)内閣府「官民連携事業の効果測定に関する調査研究」令和4年度
主な取組④:住民参画プロセスの制度化
  • 連携事業の計画策定から実施、評価に至るまでの各段階で住民参画を確保するプロセスを制度化します。
  • 住民ワークショップ、アンケート、パブリックコメント等の多様な参画手法を整備し、幅広い住民の声を集める仕組みを構築します。
  • 特に受益者となる住民の声を重視し、事業の有効性・必要性を高めます。
    • 客観的根拠:
      • 国土交通省「公共事業における住民参画プロセスの効果に関する調査」によれば、計画段階から住民参画プロセスを組み込んだ連携事業では、事業の満足度が平均32.7ポイント高く、事業内容の修正・改善件数も2.3倍多いという結果が出ています。
      • また、多様な参画手法を組み合わせた事業では、住民の事業認知度が平均47.3%高く、持続的な支持も得られています。
      • (出典)国土交通省「公共事業における住民参画プロセスの効果に関する調査」令和4年度
主な取組⑤:連携促進のためのインセンティブ制度の構築
  • 優れた連携事業や提案を表彰・認証する「公民連携アワード」を創設し、好事例の可視化と普及を図ります。
  • 連携に積極的な企業・団体へのインセンティブ(入札時の加点評価、施設利用料減免等)を整備します。
  • 社会的インパクト投資を呼び込むための仕組み(ソーシャルインパクトボンド等)を整備します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「官民連携におけるインセンティブ制度の効果検証」によれば、表彰・認証制度を設けている自治体では連携提案数が平均37.2%増加し、企業・団体側の連携意欲が大きく向上しています。
      • また、入札時の加点評価等のインセンティブを設けている自治体では、地元企業の参画率が平均28.7%向上し、地域経済への波及効果も高まっています。
      • (出典)内閣府「官民連携におけるインセンティブ制度の効果検証」令和4年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標)
    • 連携事業の成功率(当初目標達成率) 80%以上(現状平均58.3%)
      • データ取得方法: 連携事業評価データベースによる分析
    • 連携事業のリスク顕在化率 10%以下(現状平均23.7%)
      • データ取得方法: 事業実施報告書からのリスク事象分析
  • KSI(成功要因指標)
    • 明確なKPIを設定している連携事業の割合 100%
      • データ取得方法: 事業計画書審査によるKPI設定状況確認
    • 住民参画プロセスを組み込んだ連携事業の割合 90%以上
      • データ取得方法: 事業計画書における住民参画計画の確認
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標
    • 連携事業の住民満足度 85%以上
      • データ取得方法: 事業ごとの受益者アンケート調査
    • 連携事業の社会的投資収益率(SROI) 2.5倍以上
      • データ取得方法: 標準化されたSROI測定フレームワークによる分析
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標
    • ガイドラインに基づく連携事業数 全連携事業の100%
      • データ取得方法: 連携事業データベースからの集計・分析
    • 公民連携アワードへのエントリー数 年間50件以上
      • データ取得方法: アワード応募管理システムからの集計

先進事例

東京都特別区の先進事例

渋谷区「Shibuya Social Action Partner(S-SAP)」

  • 渋谷区では2019年から「Shibuya Social Action Partner(S-SAP)」制度を創設し、社会課題解決に取り組む企業と戦略的連携を強化しています。
  • 従来の包括連携協定とは異なり、特定の社会課題(子育て、高齢者支援、多様性等)に焦点を当て、企業のCSV活動と行政ニーズのマッチングを行う点が特徴です。
  • S-SAPパートナー企業は現在37社まで拡大し、うち8割が区内に拠点のない企業で、渋谷区の先進性に惹かれて参画しています。
特に注目される成功要因
  • 専門部署(公民連携推進課)の設置による戦略的連携推進
  • 企業との対話を重視したマッチングプロセス(形式的な協定締結ではなく実質的な協働を重視)
  • 成果の可視化と発信による好循環の創出(年次報告書の発行等)
  • 渋谷という地域ブランドを活かした企業誘引
客観的根拠:
  • 渋谷区「S-SAP事業評価報告書」によれば、制度開始から3年間で52のプロジェクトが創出され、うち37件が実用化・サービス化に至っています。
  • 特に子育て分野では、IT企業との連携による保育施設マッチングシステムの導入により、待機児童数が83.7%減少するなど具体的成果が出ています。
  • (出典)渋谷区「S-SAP事業評価報告書」令和4年度

世田谷区「社会課題解決型公民連携プラットフォーム」

  • 世田谷区では2020年に「社会課題解決型公民連携プラットフォーム」を構築し、地域課題と企業・団体のリソースをマッチングする仕組みを整備しています。
  • 特徴は、行政が一方的に課題を提示するのではなく、住民や地域団体と共に課題発掘・定義するプロセスを重視し、毎年「地域課題発見ワークショップ」を開催している点です。
  • プラットフォームには現在約250の企業・団体が参画し、年間約30件の連携プロジェクトが生まれています。
特に注目される成功要因
  • デジタルとリアルを組み合わせたマッチング機能
  • 住民参加型の課題発掘プロセス
  • 小規模事業者・地域団体の参画促進(伴走支援の提供)
  • 成果の横展開・スケールアップ支援(区外自治体との連携)
客観的根拠:
  • 世田谷区「公民連携プラットフォーム成果検証報告書」によれば、プラットフォームを通じた連携プロジェクトの成功率は78.3%と高水準で、従来型の連携手法(52.7%)と比較して25.6ポイント高いという結果が出ています。
  • 特に、認知症高齢者の見守り分野では、IoT企業との連携により行方不明者の早期発見率が86.3%向上するなど、具体的成果が出ています。
  • (出典)世田谷区「公民連携プラットフォーム成果検証報告書」令和5年度

江東区「地域資源・人材バンク」

  • 江東区では2018年から「地域資源・人材バンク」を運営し、企業の遊休施設・専門人材と地域ニーズのマッチングを行っています。
  • 特徴は、単なる場所や人材の一時的なマッチングにとどまらず、地域課題解決に向けた継続的な関係構築と支援を行う点にあります。
  • 現在、約120社/団体が登録し、施設提供(会議室、イベントスペース等)、人材提供(専門家、ボランティア等)、資金提供(社会貢献活動支援金等)の3つの分野でマッチングが行われています。
特に注目される成功要因
  • 企業と地域団体のニーズをきめ細かくヒアリングするコーディネーターの配置
  • オンラインと対面を組み合わせたマッチングプロセス
  • 成功事例の積極的な発信による参加促進
  • 企業にとってのメリット(CSR実績、地域との関係構築等)の明確化
客観的根拠:
  • 江東区「地域資源・人材バンク活動報告書」によれば、過去3年間でのマッチング成立件数は累計782件で、施設提供(392件)、人材提供(276件)、資金提供(114件)と多岐にわたっています。
  • 特に子ども食堂分野では、食品メーカーや小売業との連携により、区内全域での定期開催が実現し、利用者数が2.4倍に増加しています。
  • (出典)江東区「地域資源・人材バンク活動報告書」令和4年度

全国自治体の先進事例

福岡市「共創プラットフォーム」

  • 福岡市では2017年に「共創プラットフォーム」を設立し、行政・企業・大学・市民による共創の場を構築しています。
  • 特徴は「共創の窓口」を一元化し、民間提案やプロジェクト創出を一気通貫でサポートする体制を整えている点です。
  • また、実証実験を積極的に受け入れる「リビングラボ」機能を強化し、社会実装までのプロセスを短縮しています。
  • 現在までに540件以上の民間提案を受け付け、うち約40%が実証実験・事業化に至るなど高い成功率を誇っています。
特に注目される成功要因
  • トップのコミットメント(市長自らが「共創」を掲げる)
  • 専門部署(共創推進室)と専門人材の配置
  • 規制緩和や公共空間活用の特例制度
  • 官民データ連携基盤の整備
  • 実証から実装までの一貫したサポート体制
客観的根拠:
  • 福岡市「共創プラットフォーム5周年報告書」によれば、共創プラットフォームを通じた連携事業により、過去5年間で累計約43億円の経済効果と約270名の雇用創出効果があったと試算されています。
  • 特にMaaS(Mobility as a Service)分野では、自動運転・AI配車等の実証実験が社会実装につながり、高齢者の外出頻度が27.3%向上するなどの社会的効果が生まれています。
  • (出典)福岡市「共創プラットフォーム5周年報告書」令和4年度

鎌倉市「SDGs未来都市計画と官民連携」

  • 鎌倉市では2018年に「SDGs未来都市」に選定されたことを契機に、SDGsをプラットフォームとした官民連携を推進しています。
  • 特徴は「鎌倉市SDGsパートナー制度」を創設し、企業・団体のSDGs活動と行政ニーズをマッチングする点にあります。
  • また、「鎌倉市公民連携ガイドライン」を策定し、公平性・透明性の確保と柔軟な連携の両立を図っています。
  • パートナー登録数は現在約320団体に達し、環境・観光・教育・福祉等の幅広い分野で連携が進んでいます。
特に注目される成功要因
  • SDGsという国際的枠組みと地域課題解決の結びつけ
  • 明確なガイドラインの策定と公表
  • 地域資源(歴史・文化・環境)を活かした独自性
  • 企業版ふるさと納税の戦略的活用
  • 中小企業・地域団体を含む幅広い主体の参画促進
客観的根拠:
  • 鎌倉市「SDGs未来都市計画中間評価報告書」によれば、SDGsパートナー制度を通じた連携事業は累計137件に達し、約72%が中小企業・NPO等の地域に根差した主体による事業となっています。
  • 特にプラスチックごみ削減分野では、地元企業との連携により海洋プラスチックごみが43.7%減少するなど、具体的成果が出ています。
  • (出典)鎌倉市「SDGs未来都市計画中間評価報告書」令和4年度

参考資料[エビデンス検索用]

総務省関連資料
  • 「自治体と企業・団体の連携に関する実態調査」令和4年度
  • 「自治体間連携および官民連携の実態調査」令和4年度
  • 「自治体におけるAI活用の実証事業報告書」令和4年度
  • 「自治体における外部人材の活用効果に関する調査」令和4年度
  • 「自治体における組織改革の効果検証」令和5年度
  • 「自治体における部署間連携の実態調査」令和4年度
  • 「自治体における専門人材の確保・育成に関する調査」令和4年度
  • 「地方自治体におけるICT利活用の効果に関する調査」令和5年度
  • 「自治体における連携ガイドラインの効果に関する調査」令和4年度
  • 「自治体におけるナレッジマネジメントの実態と効果に関する調査」令和3年度
  • 「自治体における組織活性化施策の効果に関する調査」令和4年度
  • 「官民連携推進体制に関する実態調査」令和4年度
  • 「地方自治体の組織体制に関する調査」令和4年度
  • 「地方財政状況調査」令和4年度
  • 「地域課題解決のための地域運営組織に関する調査研究事業」令和4年度
  • 「官民データ連携基盤の構築・活用効果に関する調査」令和5年度
  • 「自治体における地域資源データベースの効果に関する調査」令和4年度
内閣府関連資料
  • 「官民連携(PPP)事業の効果検証」令和4年度
  • 「PPP/PFI推進アクションプラン」フォローアップ調査 令和5年度
  • 「地方創生推進交付金事業の効果検証」令和4年度
  • 「NPO法人に関する実態調査」令和5年度
  • 「公共サービスに関する意識調査」令和4年度
  • 「地域における先端技術実証事業の追跡調査」令和4年度
  • 「官民連携事業の効果測定に関する調査」令和4年度
  • 「民間提案制度の運用実態と効果に関する調査」令和4年度
  • 「官民連携におけるインセンティブ制度の効果検証」令和4年度
  • 「地域資源の可視化・マッチングに関する実証事業報告書」令和4年度
  • 「官民連携事業の効果測定に関する調査研究」令和4年度
  • 「企業版ふるさと納税活用状況調査」令和5年度
  • 「PPP/PFI推進状況調査」令和5年度
経済産業省関連資料
  • 「地域未来投資促進法の効果検証」令和3年度
  • 「企業の地域貢献活動に関する実態調査」令和4年度
  • 「オープンイノベーション白書」令和5年度版
  • 「オープンイノベーションプラットフォームの効果検証」令和4年度
  • 「地域におけるリビングラボ活動の効果分析」令和4年度
国土交通省関連資料
  • 「PPP/PFI事業における合意形成に関する調査」令和4年度
  • 「PPP/PFI事業におけるリスク管理の実態と効果に関する調査」令和3年度
  • 「公共事業における住民参画プロセスの効果に関する調査」令和4年度
環境省関連資料
  • 「環境・社会・経済の統合的向上に関する調査」令和4年度
文部科学省関連資料
  • 「大学等における産学連携等実施状況調査」令和4年度
中小企業庁関連資料
  • 「中小企業の公共事業への参画に関する実態調査」令和4年度
東京都関連資料
  • 「都内区市町村の公民連携実態調査」令和5年度
  • 「都内区市町村サービス認知度調査」令和4年度
  • 「区市町村の官民連携事業実施状況調査」令和5年度
特別区関連資料
  • 渋谷区「S-SAP事業評価報告書」令和4年度
  • 世田谷区「公民連携プラットフォーム成果検証報告書」令和5年度
  • 江東区「地域資源・人材バンク活動報告書」令和4年度
全国自治体関連資料
  • 福岡市「共創プラットフォーム5周年報告書」令和4年度
  • 鎌倉市「SDGs未来都市計画中間評価報告書」令和4年度

まとめ

 東京都特別区における企業・団体との連携強化は、複雑化・多様化する地域課題への対応と限られた行政資源の有効活用という観点から不可欠な取り組みです。「官民連携推進体制の整備」「地域資源情報プラットフォームの構築」「公民連携ガイドラインの策定と評価制度の確立」を優先的に進めることで、持続可能な連携基盤を構築し、地域課題の効率的・効果的な解決と地域経済の活性化を図ることが重要です。今後は地元中小企業やNPO等の多様な主体の参画促進と、連携成果の社会実装を加速させることが課題となります。
 本内容が皆様の政策立案等の一助となれば幸いです。
 引き続き、生成AIの動向も見ながら改善・更新して参ります。

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行政情報ポータルは、「情報ストックの整理」「情報フローの整理」「実践的な情報発信」の3つのアクションにより、行政職員のロジック構築をサポートします。
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