07 自治体経営

【予算・決算カレンダー】令和8年度5月:出納閉鎖と決算統計の始動

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はじめに

※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※各施策についての理解の深度化や、政策立案のアイデア探しを目的にしています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。

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エグゼクティブサマリー

 予算・決算カレンダーは、国・東京都・特別区の予算・決算にかかわる1年間の動きを月ごとに整理し、その月に自治体職員が押さえるべき制度と実務を解説する連載です。第2回となる5月号のキーワードは、出納閉鎖と決算統計です。

 5月31日の出納閉鎖は、令和7年度会計の現金の出入りが最終的に締まる日であり、1年間の財政運営が「数字」として確定に向かう出発点です。出納閉鎖と同時に、決算書の調製、決算統計と呼ばれる地方財政状況調査、9月議会に向けた健全化判断比率の算定といった決算業務が一斉に走り出します。5月はいわば、決算シーズンの号砲が鳴る月です。

 国に目を転じると、令和8年5月は骨太の方針2026に向けた議論が本格化した月でした。経済財政諮問会議は5月11日にマクロ経済運営と財政状況の多角的分析を、5月22日に成長投資の加速と社会保障改革を議論し、財政制度等審議会でも歳出改革をめぐる議論が進みました。6月30日の原案、7月21日の閣議決定に至る流れの中で、5月は論点が出そろっていく時期に当たります。翌年度の地方財政を先読みするうえで、この時期の議論の観測は欠かせません。

5月の全体像:
令和7年度が数字として確定に向かう月

出納閉鎖という区切り

 4月号で述べたとおり、出納整理期間は4月1日から5月31日までの2か月間です。その最終日である5月31日の出納閉鎖をもって、令和7年度会計の現金の受払は完全に締まります。以後は1円の収入も支出も旧年度に立てることはできず、残った未収は収入未済、未払は支出未済等として決算に整理されます。年度末の3月31日が「事業の区切り」だとすれば、5月31日は「お金の区切り」であり、自治体の1年はこの日に本当の意味で終わるといえます。

決算業務の号砲

 出納閉鎖により数字が固まると、会計管理者による歳入歳出決算書の調製、財政課による決算統計の作成、健全化判断比率・資金不足比率の算定という決算3点セットが本格化します。決算は9月議会での認定に向けて、調製、監査委員の審査、議会提出という工程を夏の間に駆け抜けるスケジュールで動きます。5月はその起点であり、決算関係の担当割り、スケジュール表、前年度の指摘事項の確認をこの時期に済ませておくと、夏場の作業が安定します。

国の骨太議論の本格化

 国では、骨太の方針2026の策定に向けた議論が濃くなります。骨太の方針は、7月に閣議決定された後、夏の概算要求基準、年末の税制改正大綱・地方財政対策・予算編成へと連なる年間サイクルの起点です。5月の議論には、年末に具体化する論点の原型が現れるため、地方財政に関する記述を定点で追うことが、特別区の翌年度予算を先読みする近道になります。

国の動き:
骨太の方針2026に向けた論点の出そろい

経済財政諮問会議:
5月11日と5月22日の二つの会議

 令和8年5月の経済財政諮問会議は、5月11日と5月22日の2回開かれました。5月11日の会議ではマクロ経済運営と併せて財政状況の多角的分析が取り上げられ、財政の持続可能性をどのような指標で点検するかという枠組みの議論が行われました。5月22日の会議では、強い経済の実現に向けた成長投資の加速と社会保障改革の断行がテーマとなり、「責任ある積極財政」の下で歳出のメリハリをどうつけるかが論じられています。

 これらの議論は一見、国のマクロの話に見えますが、社会保障改革の方向性は特別区の民生費・国民健康保険・介護保険の実務に、成長投資の議論は補助金・交付金のメニューに、それぞれ形を変えて降りてきます。諮問会議の資料は公表後すぐに読める一次資料であり、5月の段階で目を通しておくと、7月の骨太本文を差分で読めるようになります。

財政制度等審議会:
歳出改革をめぐる議論

 財務省の財政制度等審議会でも、この時期には令和9年度予算編成を見据えた歳出改革の議論が進みます。令和8年5月には、その議論の状況が経済財政諮問会議側の検討の場にも共有され、骨太の方針への反映が意識される段階に入りました。財政審の議論は例年、春に意見書、いわゆる建議として取りまとめられ、地方財政については地方の基金残高や一般財源総額の水準がしばしば論点になります。地方側の実情と異なる整理がなされることもあるため、特別区の立場からは、どのようなデータで地方財政が語られているかを確認しておくことに意味があります。

白書シーズンの入り口

 5月から夏にかけては、各府省の白書が相次いで公表される季節でもあります。白書は制度の現在地と課題を体系的に整理した資料であり、政策分野ごとの基礎データの宝庫です。予算・決算の文脈では、夏以降に公表される白書類が翌年度の施策立案や予算要求の根拠資料として使われていくため、自分の所管分野の白書の公表時期をこの時期に確認しておくと、情報収集の段取りが組みやすくなります。

都・特別区の動き:
税務の繁忙と議会対応

住民税の賦課準備:
特別徴収税額通知の発送

 特別区民税・都民税は、給与から天引きされる特別徴収と、納税通知書で納める普通徴収の二つの徴収方法があります。特別徴収については、例年5月に各事業所へ税額決定通知が発送され、6月支給の給与から新年度分の徴収が始まります。普通徴収の納税通知書の発送は6月であり、5月は課税資料の突合と税額計算の最終盤に当たる、税務部門の繁忙期です。住民税の当初賦課の状況は、特別区税収入の年度見通しの最初の手がかりであり、財政課としても課税状況の速報値に関心を持っておきたい時期です。

 また、5月は軽自動車税種別割の納期の月でもあります。金額規模は大きくありませんが、納期内収納率は収納対策の巡航速度を測る指標になります。

臨時会と専決処分の報告

 3月末の地方税法改正に伴う税条例の改正は、施行日の関係から長の専決処分で対応し、後の議会で報告・承認を求める例が多く見られます。5月に臨時会を開く区もあれば、6月の第2回定例会で報告する区もあります。専決処分は議会の議決権の例外であるため、その範囲と理由の説明は丁寧さが求められます。財政・税務担当としては、専決した改正内容が歳入予算にどう影響するかを整理し、議会への説明資料に落とし込む作業がこの時期の仕事になります。

庁内実務:
出納閉鎖と決算統計の立ち上げ

出納閉鎖(5月31日)の実務

 出納閉鎖に向けた5月の実務は、未収・未払の最終追い込みと年度区分の最終確認に尽きます。収入側では、調定済みで未収の債権について5月31日までの収納を促し、収納しきれないものは収入未済として整理します。支出側では、履行の完了した請求の支払を確実に終わらせます。会計管理室では、指定金融機関との間で受払の突合を行い、歳計現金の残高を確定させていきます。ここで整理された数字が、そのまま決算書と決算統計の入力値になるため、出納閉鎖の精度は決算全体の精度を規定します。

繰越計算書の調製:
5月31日が期限

 繰越明許費や事故繰越、継続費の逓次繰越に係る繰越計算書は、地方自治法施行令の定めにより5月31日までに調製し、次の議会に報告します。4月号で解説した繰越の意思決定を、金額の確定した計算書の形に仕上げ、6月議会への報告資料として整える作業が5月に完了します。繰越額は翌年度の執行管理の対象でもあるため、財政課は繰越事業の執行見通しを事業課と共有しておくことが望まれます。

決算統計(地方財政状況調査)の始動

 決算統計は、正式には地方財政状況調査といい、全国の自治体の決算を統一の基準で性質別・目的別に整理する調査です。例年5月から7月にかけて作成し、夏に総務省へ提出するスケジュールで動きます。決算書が議会に提出する法定の書類であるのに対し、決算統計は全国比較を可能にする統計であり、普通会計という統計上の会計区分への組替えや、性質別経費への分解といった独特の作業を伴います。経常収支比率や実質収支比率など、財政分析で使われる指標の多くはこの決算統計から生まれるため、決算統計の精度は自区の財政分析の精度そのものです。5月は調査表の様式・記入要領の確認、部署間の分担決め、歳出科目と性質別分類の対応関係の整理といった立ち上げ作業の時期に当たります。

決算調製スケジュールの全体像

 決算関係の年間工程を俯瞰すると、5月31日の出納閉鎖の後、会計管理者が決算書を調製して長に提出し、長は監査委員の審査に付したうえで、その意見を付けて9月議会に決算を提出して認定を求める流れになります。健全化判断比率も同様に監査委員の審査を経て9月議会に報告し、公表します。つまり5月末から9月までの約3か月間が決算の集中作業期間であり、5月のうちに全体工程表を引いておくことが、夏の作業の混乱を防ぐ最も有効な手立てです。

5月に検索が増える基礎用語:
出納閉鎖・収入未済・調定

出納閉鎖と打切決算

 出納閉鎖は、地方自治法第235条の5に基づき、前年度会計の出納を5月31日で閉じることをいいます。この日をもって現金の受払は打ち切られ、以後の収支は新年度の会計で処理されます。国の会計にはない出納整理期間という仕組みがあることで、自治体の決算は年度末の未収・未払を整理したうえで確定する構造になっています。

調定と収入未済・不納欠損

 調定は、歳入を収入する前に、その内容や金額を決定する内部の意思決定です。調定したものの年度内に収納されず、出納閉鎖までにも納められなかった債権は収入未済額として決算に計上され、翌年度に引き継がれます。時効の完成などにより徴収の見込みがなくなった債権を落とす処理が不納欠損です。収入未済と不納欠損の推移は、収納対策と債権管理の成果を映す指標として、決算審査でも必ず問われるポイントです。

歳計現金と一時借入金

 歳計現金は、歳入歳出に属する現金のことで、会計管理者が保管・運用します。年度の途中では収入と支出のタイミングのずれから資金が不足する場面があり、そのつなぎとして一時借入金の制度があります。出納閉鎖期には旧年度と新年度の資金が並走するため、資金繰りの管理はこの時期特有の注意点になります。

出納閉鎖はいつで何が締まるのか:
検索疑問への即答

 出納閉鎖は毎年5月31日で、地方自治法第235条の5に定められています。締まるのは前年度会計の現金の受払であり、令和8年5月31日の出納閉鎖で締まったのは令和7年度会計です。繰越計算書の調製期限も5月31日で、次の議会に報告します。決算統計と呼ばれる地方財政状況調査は例年5月から7月に作成し、夏に総務省へ提出します。決算書は出納閉鎖後に調製され、監査委員の審査を経て9月議会で認定を求める流れです。

まとめ:
5月は決算の設計図を引く月

 5月の財政実務は、5月31日の出納閉鎖に向けた旧年度の整理と、その先にある決算書・決算統計・健全化判断比率という決算3点セットの立ち上げに集約されます。出納閉鎖の精度が決算の精度を決め、5月に引いた工程表が夏の作業の安定を決めます。国では骨太の方針2026に向けた議論が本格化し、経済財政諮問会議と財政制度等審議会の資料に、年末の地方財政対策につながる論点の原型が現れ始めました。目の前の決算作業と、翌年度に向けた国の議論の観測を並行させることが、5月の過ごし方の要諦です。

 次回の6月号では、第2回定例会と補正予算、住民税の納税通知、そして6月30日に原案が示された骨太の方針2026を取り上げ、議会・課税・国の方針決定が重なる6月の動きを整理します。

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