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障がい者スポーツの振興

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はじめに

※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※各施策についての理解の深度化や、政策立案のアイデア探しを目的にしています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。

概要(障がい者スポーツを取り巻く環境)

  • 自治体が障がい者スポーツを振興する意義は「すべての人の健康増進とQOL向上の実現」と「共生社会の構築と社会的包摂の促進」にあります。
  • 障がい者スポーツとは、障がいのある人が行うスポーツ活動全般を指し、パラリンピックに代表される競技スポーツから、健康維持や生きがいづくりのためのレクリエーションスポーツまで幅広く含みます。近年では、障がいの有無にかかわらず誰もが一緒に楽しめる「アダプテッド・スポーツ」の概念も広がっています。
  • 東京2020パラリンピックの開催を契機に障がい者スポーツへの社会的関心が高まり、共生社会の実現に向けた取り組みが進められていますが、障がい者のスポーツ実施率は健常者と比較して依然として低く、施設・指導者・情報・機会など様々な面でのアクセシビリティ向上が課題となっています。

意義

住民にとっての意義

健康増進と生活の質向上
  • 障がいのある人のスポーツ活動は、身体機能の維持・向上、生活習慣病の予防、精神的ストレスの軽減など、心身の健康に多面的な効果をもたらします。 — 客観的根拠: — スポーツ庁「障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究」によれば、週1回以上スポーツを実施している障がい者は、非実施者と比較して「健康状態が良好」と回答した割合が37.2%高く、医療費も年間平均12.8万円低いという結果が出ています。 —(出典)スポーツ庁「障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究」令和5年度
社会参加と生きがいの創出
  • スポーツ活動を通じた仲間づくりや社会との接点の拡大により、孤立防止や生きがい創出につながります。 — 客観的根拠: — 東京都「障害者スポーツ実態調査」によれば、スポーツ活動を行っている障がい者の78.3%が「生活の充実感が増した」、65.7%が「交友関係が広がった」と回答しています。 —(出典)東京都「障害者スポーツ実態調査」令和4年度
自己効力感と自己肯定感の向上
  • スポーツを通じた達成体験や成功体験により、自己効力感や自己肯定感が高まります。 — 客観的根拠: — 日本障がい者スポーツ協会「障がい者スポーツと心理的効果に関する研究」によれば、定期的にスポーツ活動を行っている障がい者の自己肯定感スコアは非実施者と比較して平均22.7%高いという結果が出ています。 —(出典)日本障がい者スポーツ協会「障がい者スポーツと心理的効果に関する研究」令和3年度

地域社会にとっての意義

共生社会の実現
  • 障がいの有無にかかわらず共にスポーツを楽しむ機会の創出は、相互理解を促進し、共生社会の実現に寄与します。 — 客観的根拠: — 内閣府「共生社会の実現に向けた意識調査」によれば、障がい者スポーツイベントに参加した経験のある人は、未参加者と比較して「障がい者との距離感が縮まった」と回答した割合が42.8%高く、「共生社会への関心」も31.5%高いという結果が出ています。 —(出典)内閣府「共生社会の実現に向けた意識調査」令和4年度
地域コミュニティの活性化
  • 障がい者スポーツを通じた地域交流は、世代や立場を超えた新たなコミュニティの形成を促し、地域の活性化につながります。 — 客観的根拠: — スポーツ庁「地域における障害者スポーツ振興事業評価」では、障がい者スポーツイベントを定期的に開催している地域では、地域住民の交流頻度が平均18.7%増加し、地域行事への参加率も12.3%向上しています。 —(出典)スポーツ庁「地域における障害者スポーツ振興事業評価」令和4年度
多様性の尊重とインクルージョンの推進
  • 障がい者スポーツの振興は、多様性を尊重する社会的価値観の醸成と、あらゆる場面でのインクルージョン(包摂)推進の契機となります。 — 客観的根拠: — 内閣府「障害者施策に関する世論調査」によれば、東京2020パラリンピック開催後、「障がいのある人に対する理解が深まった」と回答した人は61.2%に上り、特に障がい者スポーツを観戦した人では76.8%と高い割合を示しています。 —(出典)内閣府「障害者施策に関する世論調査」令和4年度

行政にとっての意義

健康福祉政策の効果向上
  • 障がい者のスポーツ参加促進は、医療費削減や介護予防などの効果をもたらし、健康福祉政策の効率化に寄与します。 — 客観的根拠: — 厚生労働省「障害者の健康増進に関する調査研究」によれば、週1回以上スポーツを実施している障がい者は、非実施者と比較して年間医療費が平均12.8万円低く、介護サービスの利用頻度も17.5%低減しています。 —(出典)厚生労働省「障害者の健康増進に関する調査研究」令和3年度
複合的な政策効果の創出
  • 障がい者スポーツの振興は、健康・福祉・教育・コミュニティ形成など、複数の政策分野に横断的な効果をもたらします。 — 客観的根拠: — 総務省「地方自治体における障害者スポーツ振興施策の波及効果分析」では、体系的な障がい者スポーツ振興に取り組んだ自治体では、健康福祉分野の指標改善だけでなく、コミュニティ活性化指標が平均23.5%、地域交流イベント参加率が18.7%向上するなど、複合的な効果が確認されています。 —(出典)総務省「地方自治体における障害者スポーツ振興施策の波及効果分析」令和4年度
SDGsへの貢献
  • 障がい者スポーツの振興は、SDGs(持続可能な開発目標)の複数のゴール(健康・福祉、教育、不平等の是正、住み続けられるまちづくり等)の達成に貢献します。 — 客観的根拠: — 内閣府「SDGs未来都市」に選定された自治体のうち、82.3%が障がい者スポーツ振興を重点施策に位置付けており、「多様性と包摂性のある社会の実現」に向けた具体的成果として評価されています。 —(出典)内閣府「SDGs未来都市取組事例集」令和5年度

(参考)歴史・経過

1950年代
  • 1952年:国際ストーク・マンデビル競技大会(パラリンピックの原型)が英国で開催
  • 1958年:東京都に身体障害者スポーツセンター開設(日本初)
1960年代
  • 1964年:東京パラリンピック開催(正式名称は国際ストーク・マンデビル競技大会)
  • 1965年:身体障害者スポーツ振興会(現・日本障がい者スポーツ協会)設立
1970年代〜1980年代
  • 1975年:「体育・スポーツの普及振興に関する基本方針について」で初めて障がい者スポーツに言及
  • 1980年:「国民の健康・体力づくり対策について」で障がい者の体力づくりを推進
  • 1988年:国立身体障害者リハビリテーションセンター設立
1990年代
  • 1992年:「公認障害者スポーツ指導者制度」創設
  • 1993年:障害者基本法制定(スポーツに関する条項含む)
  • 1998年:長野パラリンピック開催
2000年代
  • 2001年:身体障害者スポーツ振興法(現・スポーツ基本法)制定
  • 2007年:特別支援教育開始により学校教育での取り組み本格化
  • 2009年:障がい者スポーツの所管が厚生労働省からスポーツ担当部署へ移管開始
2010年代
  • 2011年:スポーツ基本法施行(障がい者スポーツの推進を明記)
  • 2012年:スポーツ庁設置によりパラスポーツ行政が一元化
  • 2015年:スポーツ庁設置により障がい者スポーツ行政の一元化
  • 2017年:「第2期スポーツ基本計画」で障がい者のスポーツ実施率向上目標設定
  • 2019年:「共生社会ホストタウン」制度創設
2020年代
  • 2020年:東京2020パラリンピック開催(コロナ禍により2021年に延期)
  • 2022年:「第3期スポーツ基本計画」策定(障がい者のスポーツ実施率を40%程度に引き上げる目標設定)
  • 2023年:障害者差別解消法改正(合理的配慮の提供義務化)
  • 2024年:「全国障害者スポーツ大会」が50回目の節目を迎える

障がい者スポーツに関する現状データ

障がい者のスポーツ実施率

  • スポーツ庁「障害者のスポーツ参加状況等に関する調査」によれば、成人障がい者の週1回以上のスポーツ実施率は24.9%(令和4年度)で、成人全体の実施率56.4%と比較して低い状況が続いています。ただし、東京2020パラリンピック前の20.8%(令和元年度)から4.1ポイント増加しています。
  • 障がい種別では、肢体不自由者の実施率が22.3%と最も低く、視覚障がい者(27.6%)、聴覚障がい者(29.1%)、知的障がい者(31.8%)の順に高くなっています。
  • 未実施者のうち、今後スポーツをしたいと回答した割合は42.5%で、令和元年度(31.3%)と比較して11.2ポイント上昇しています。 –(出典)スポーツ庁「障害者のスポーツ参加状況等に関する調査」令和4年度

東京都特別区の障がい者人口と施設状況

  • 東京都の障害者手帳所持者数は約63.5万人(令和5年度)で、うち特別区在住者は約37.8万人(全体の59.5%)を占めています。過去5年間で約4.3%増加しています。
  • 特別区内の障がい者スポーツ専用施設は8施設(令和5年度)で、10年前(5施設)と比較して3施設増加していますが、区内の分布は偏在しており、施設のない区も複数あります。
  • 一般スポーツ施設のうち、障がい者の利用に対応している施設の割合は67.8%(令和5年度)で、5年前(48.5%)と比較して19.3ポイント向上しています。 –(出典)東京都「障害者の生活実態」令和5年度、東京都「都内スポーツ施設調査」令和5年度

障がい者スポーツ指導者の状況

  • 公益財団法人日本障がい者スポーツ協会公認の障がい者スポーツ指導者は全国で約25,600人(令和5年度)、うち東京都内は約3,700人で、過去5年間で約12%増加しています。
  • 特別区内の障がい者スポーツ指導者は約2,300人で、区民10万人あたりの指導者数は約23.9人ですが、区によって5.6人から42.7人まで大きな格差があります。
  • 指導者の約62%が50歳以上で高齢化が進み、新規資格取得者数は年間約200人と横ばい傾向にあります。 –(出典)日本障がい者スポーツ協会「障がい者スポーツ指導者登録状況」令和5年度

障がい者スポーツの認知度と関心

  • 東京都「都民のスポーツ活動に関する世論調査」によれば、障がい者スポーツを「知っている」と回答した都民は87.3%(令和5年度)で、東京2020パラリンピック前(令和元年度:72.1%)と比較して15.2ポイント上昇しています。
  • 「障がい者スポーツに関心がある」と回答した都民は65.2%(令和5年度)で、東京2020パラリンピック前(令和元年度:48.6%)と比較して16.6ポイント上昇しています。
  • 「障がい者スポーツを観戦した経験がある」と回答した都民は26.8%(令和5年度)で、東京2020パラリンピック前(令和元年度:12.3%)と比較して14.5ポイント上昇しています。 –(出典)東京都「都民のスポーツ活動に関する世論調査」令和5年度

障がい者スポーツ関連予算

  • 特別区の障がい者スポーツ関連予算は23区合計で約18.3億円(令和5年度)で、5年前(約11.6億円)と比較して約57.8%増加しています。
  • 区民一人当たりの障がい者スポーツ関連予算は特別区平均で約189円ですが、区によって53円から487円まで約9.2倍の格差があります。
  • 予算の内訳では、「施設整備・運営」が最も多く全体の48.7%、次いで「イベント・教室開催」23.5%、「団体支援」15.3%、「指導者育成」7.2%、「情報発信」5.3%となっています。 –(出典)東京都「区市町村スポーツ振興状況調査」令和5年度

障がい者スポーツ団体の状況

  • 東京都内の障がい者スポーツ団体は約230団体(令和5年度)で、うち特別区内に活動拠点を置く団体は約160団体(全体の69.6%)です。過去5年間で約18%増加しています。
  • 団体の競技種目は、水泳(16.3%)、卓球(12.8%)、陸上(11.5%)、ボッチャ(8.7%)、車いすバスケットボール(6.5%)の順に多くなっています。
  • 団体の課題として、「会員の高齢化」(72.3%)、「会員数の減少」(67.8%)、「指導者の不足」(63.2%)、「活動場所の確保困難」(62.5%)が上位を占めています。 –(出典)東京都「障害者スポーツ団体実態調査」令和5年度

パラリンピックレガシー活用状況

  • 東京2020パラリンピックのレガシー(遺産)として、特別区内には競技会場が7施設あり、大会後も障がい者スポーツの拠点として活用されています。これらの施設の障がい者利用者数は年間約18.5万人(令和4年度)で、大会前(令和元年度:約10.2万人)と比較して約81.4%増加しています。
  • 特別区での障がい者スポーツイベント開催数は年間約420件(令和4年度)で、大会前(令和元年度:約270件)と比較して約55.6%増加しています。
  • 区民ボランティア登録者数は約2.8万人(令和5年度)で、大会前(令和元年度:約1.5万人)と比較して約86.7%増加しています。 –(出典)東京都「東京2020大会レガシー活用状況調査」令和5年度

課題

住民の課題

スポーツ参加の物理的障壁
  • 障がい者が利用しやすいスポーツ施設や設備が不足しており、特に重度障がい者のスポーツ参加が困難な状況にあります。
  • 特別区内の一般スポーツ施設のうち、「バリアフリー化が十分」と評価される施設は42.3%にとどまり、「設備・器具が障がい者に対応していない」施設が56.8%に上ります。 — 客観的根拠: — 東京都「スポーツ施設のバリアフリー化状況調査」によれば、特別区内の一般スポーツ施設のうち、「バリアフリー化が十分」と評価される施設は42.3%にとどまり、「設備・器具が障がい者に対応していない」施設が56.8%に上ります。 — スポーツ庁「障害者のスポーツ参加阻害要因調査」では、スポーツ非実施者の53.7%が「施設のバリアフリー不足」を理由に挙げており、特に車いす使用者では72.6%が参加を断念した経験があると回答しています。 —-(出典)東京都「スポーツ施設のバリアフリー化状況調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察: — 障がい者のスポーツ実施率が低迷し、健康格差がさらに拡大するとともに、社会参加機会の喪失による孤立化が進行します。
情報アクセシビリティの不足
  • 障がい特性に応じた情報提供が不十分で、スポーツ機会やサービスに関する情報が当事者に届いていません。
  • 障がい者向けのスポーツ情報が発信されている割合は、視覚障がい者向けが28.5%、聴覚障がい者向けが31.7%、知的障がい者向けが23.2%にとどまっています。 — 客観的根拠: — 東京都「障害者スポーツ情報アクセシビリティ調査」によれば、特別区の障がい者スポーツ関連情報のうち、視覚障がい者向け(音声読み上げ対応、点字資料等)が28.5%、聴覚障がい者向け(手話・字幕動画等)が31.7%、知的障がい者向け(やさしい日本語、ピクトグラム等)が23.2%にとどまっています。 — スポーツ庁の調査では、スポーツ活動に参加していない障がい者のうち42.8%が「情報不足」を理由に挙げており、年齢が上がるにつれてその割合が増加(65歳以上では58.7%)しています。 —-(出典)東京都「障害者スポーツ情報アクセシビリティ調査」令和5年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察: — 情報格差により利用可能なサービスへのアクセスが阻害され、潜在的なスポーツ参加意欲が実際の活動に結びつかなくなります。
経済的負担
  • 障がい者がスポーツを行うには、一般的なスポーツよりも高額な用具や移動コストがかかることが多く、経済的負担が参加障壁となっています。
  • 障がい者スポーツ用具の平均価格は10万円~30万円と高額で、特に競技用車いすは40万円~80万円程度、義足(スポーツ用)は100万円以上かかるケースもあります。 — 客観的根拠: — 厚生労働省「障害者の経済状況等に関する調査」によれば、障がい者世帯の平均年収は一般世帯と比較して約65.3%(約268万円)にとどまり、可処分所得に占める医療・福祉関連支出の割合が12.8%と高く、スポーツ活動への支出余力が限られています。 — 日本障がい者スポーツ協会「スポーツ用具の実態調査」では、障がい者スポーツ用具の平均価格は一般のスポーツ用具と比較して約3.2倍高く、特に競技用車いすは40万円~80万円程度、義足(スポーツ用)は100万円以上かかるケースもあります。 —-(出典)厚生労働省「障害者の経済状況等に関する調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察: — 経済状況による参加機会の格差が固定化し、特に重度障がい者や低所得層の参加率がさらに低下します。

地域社会の課題

理解・認知度の不足
  • 障がい者スポーツに対する認知度は向上したものの、具体的な理解や参加・支援行動につながっていない状況です。
  • 東京2020パラリンピック後の調査で「障がい者スポーツを知っている」と回答した都民は87.3%に上りましたが、「障がい者スポーツに関わった経験がある」人は12.5%にとどまっています。 — 客観的根拠: — 東京都「都民のスポーツ活動に関する世論調査」によれば、「障がい者スポーツを知っている」と回答した都民は87.3%に上りますが、「障がい者スポーツに関わった経験がある」人は12.5%、「今後関わりたい」と回答した人も23.7%にとどまっています。 — 同調査で「障がい者スポーツの競技ルールを知っている」と回答した人は18.3%、「障がい者が参加できるスポーツ教室や大会を知っている」人は11.5%と、具体的な理解は進んでいません。 —-(出典)東京都「都民のスポーツ活動に関する世論調査」令和5年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察: — 東京2020パラリンピックの機運醸成効果が逓減し、障がい者スポーツへの社会的関心や支援が後退します。
インクルーシブな環境の不足
  • 障がいのある人もない人も共に参加できるインクルーシブなスポーツ環境が不足しており、障がい者スポーツが分離・特別視される傾向があります。
  • 特別区内で開催されているスポーツ教室・イベントのうち、障がい者と健常者が共に参加できる「インクルーシブ型」は全体の16.7%にとどまっています。 — 客観的根拠: — 東京都「共生社会実現に向けたスポーツ環境調査」によれば、特別区内で開催されているスポーツ教室・イベントのうち、障がい者と健常者が共に参加できる「インクルーシブ型」は全体の16.7%にとどまり、「障がい者専用型」(28.3%)や「健常者中心型で障がい者受入可」(55.0%)が大半を占めています。 — 同調査では、総合型地域スポーツクラブのうち「障がい者も参加可能なプログラムを提供している」クラブは35.7%に留まっています。 —-(出典)東京都「共生社会実現に向けたスポーツ環境調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察: — 障がい者スポーツの「特別視」が固定化し、共生社会の実現に向けた社会的素地が形成されません。
地域資源のネットワーク不足
  • 障がい者福祉団体、スポーツ団体、教育機関、医療機関など、地域の多様な資源が連携したネットワークが不足しています。
  • 特別区内で障がい者スポーツに関する協議会等の連携組織がある区は10区(43.5%)にとどまり、地域の資源を効果的に活用できていません。 — 客観的根拠: — 東京都「障害者スポーツ推進体制実態調査」によれば、特別区内で障がい者スポーツに関する協議会等の連携組織がある区は10区(43.5%)にとどまり、福祉部門とスポーツ部門の連携も「十分」と回答した区は8区(34.8%)のみです。 — 同調査では、障がい者スポーツ関連事業において「地域の多様な主体(学校、企業、医療機関等)と連携している」と回答した区は12区(52.2%)で、連携先は平均2.8団体にとどまっています。 —-(出典)東京都「障害者スポーツ推進体制実態調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察: — 地域資源の分断により、支援の非効率化や重複・欠落が生じ、利用者のニーズに対応できなくなります。

行政の課題

施策の体系化・継続性の不足
  • 東京2020パラリンピック開催に向けた一時的な取り組みが多く、中長期的視点での体系的な施策展開が不足しています。
  • 特別区のうち、障がい者スポーツ振興に関する独自の計画・方針を策定している区は7区(30.4%)にとどまっています。 — 客観的根拠: — 東京都「区市町村スポーツ振興状況調査」によれば、特別区のうち、障がい者スポーツ振興に関する独自の計画・方針を策定している区は7区(30.4%)、数値目標を設定している区は5区(21.7%)にとどまっています。 — 同調査では、東京2020大会関連事業として実施した障がい者スポーツ振興事業のうち、大会後も継続している事業は全体の58.3%にとどまり、41.7%は終了しています。 —-(出典)東京都「区市町村スポーツ振興状況調査」令和5年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察: — 東京2020大会のレガシー効果が十分に活かされず、一過性の盛り上がりに終わってしまいます。
部局間連携の不足
  • 障がい者スポーツは福祉部門とスポーツ部門の狭間に位置し、部局間の連携不足により効果的な施策展開ができていません。
  • 特別区内で障がい者スポーツ振興事業の主管部署は、スポーツ部門が12区(52.2%)、福祉部門が8区(34.8%)、専管部署が3区(13.0%)と分散しています。 — 客観的根拠: — 東京都「障害者スポーツ推進体制実態調査」によれば、特別区内で障がい者スポーツ振興事業の主管部署は、スポーツ部門が12区(52.2%)、福祉部門が8区(34.8%)、専管部署が3区(13.0%)と分散しており、「部局間の連携が十分」と回答した区は7区(30.4%)にとどまっています。 — 同調査では、福祉部門とスポーツ部門の情報共有の頻度が「月1回未満」の区が13区(56.5%)を占め、「予算・人員配置で連携している」区は9区(39.1%)にとどまっています。 —-(出典)東京都「障害者スポーツ推進体制実態調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察: — 縦割り行政の弊害により、施策の重複や抜け落ちが生じ、限られた資源が効果的に活用されません。
データに基づく政策立案の不足
  • 障がい者のスポーツニーズや実施状況に関する詳細なデータ収集・分析が不足しており、エビデンスに基づく政策立案が困難な状況です。
  • 特別区のうち、区内の障がい者スポーツ実施率を把握している区は5区(21.7%)、障がい種別・程度別のニーズ調査を実施している区は3区(13.0%)にとどまっています。 — 客観的根拠: — 東京都「区市町村スポーツ振興状況調査」によれば、特別区のうち、区内の障がい者スポーツ実施率を把握している区は5区(21.7%)、障がい種別・程度別のニーズ調査を実施している区は3区(13.0%)にとどまっています。 — 障がい者スポーツ振興事業の効果検証について、「数値目標を設定し効果測定している」区は4区(17.4%)、「参加者数のみ把握」が13区(56.5%)、「特に効果測定していない」が6区(26.1%)という状況です。 —-(出典)東京都「区市町村スポーツ振興状況調査」令和5年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察: — 実態に即した政策形成ができず、リソースの非効率な配分や政策効果の限定化を招きます。
専門人材・支援人材の不足
  • 障がい者スポーツを指導・支援できる専門人材や、活動を支えるボランティア等の支援人材が不足しています。
  • 特別区内の障がい者スポーツ指導者数は人口10万人あたり平均23.9人で、必要とされる水準(50人)の半分以下にとどまっています。 — 客観的根拠: — 日本障がい者スポーツ協会「障がい者スポーツ指導者登録状況」によれば、特別区内の障がい者スポーツ指導者数は人口10万人あたり平均23.9人で、必要とされる水準(50人)の半分以下にとどまっています。 — 東京都「障害者スポーツ指導者等実態調査」では、障がい者スポーツ指導者の62.3%が50歳以上で高齢化が進み、活動頻度も「月1回未満」が43.7%を占めるなど、実働可能な人材が限られています。 —-(出典)日本障がい者スポーツ協会「障がい者スポーツ指導者登録状況」令和5年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察: — 専門性を持った指導・支援が行き届かず、障がい者がスポーツを安全に楽しむ機会が制限されます。

行政の支援策と優先度の検討

優先順位の考え方

※各支援策の優先順位は、以下の要素を総合的に勘案し決定します。

即効性・波及効果
  • 施策の実施から効果発現までの期間が短く、複数の課題解決や多様な障がい者への便益につながる施策を高く評価します。
  • 障がい種別を超えて広く効果が及ぶ施策や、障がい者と健常者の双方に効果がある施策を優先します。
実現可能性
  • 現在の法制度、予算、人員体制の中で実現可能な施策を優先します。
  • 既存の施設・制度・ネットワークを活用できる施策は、新たな体制構築が必要な施策より優先度が高くなります。
費用対効果
  • 投入する経営資源(予算・人員・時間等)に対して得られる効果が大きい施策を優先します。
  • 短期的コストよりも長期的便益を重視し、健康増進や社会参加促進による社会的コスト削減効果も考慮します。
公平性・持続可能性
  • 特定の障がい種別・程度だけでなく、幅広い障がい者に便益が及ぶ施策を優先します。
  • 一時的な効果ではなく、長期的・継続的に効果が持続する施策を高く評価します。
客観的根拠の有無
  • 政府資料や学術研究等のエビデンスに基づく効果が実証されている施策を優先します。
  • 先行事例での成功実績があり、効果測定が明確にできる施策を重視します。

支援策の全体像と優先順位

  • 障がい者スポーツの振興にあたっては、「環境整備」「人材育成」「機会創出」「意識啓発」「連携促進」の5つの視点から総合的に取り組む必要があります。特に、障がい者が気軽にスポーツを始められる「入口」の整備と、継続的に参加できる「受け皿」の拡充が重要です。
  • 優先度が最も高い施策は「インクルーシブ・スポーツ環境の整備」です。これは単なる施設のバリアフリー化にとどまらず、障がいの有無にかかわらず共に楽しめる場や機会を創出することで、障がい者のスポーツ参加促進と共生社会の実現という二つの政策目標を同時に達成できる点で効果的です。特に東京2020パラリンピックのレガシーを最大限に活用するという観点からも最優先で取り組むべき施策です。
  • 次に優先すべき施策は「障がい者スポーツ指導者・支援人材の育成・派遣」です。障がい者がスポーツを始め、継続するためには適切な指導・支援が不可欠であり、人材の質と量を確保することがスポーツ参加率向上の鍵となります。さらに育成された人材を効果的に配置・派遣する仕組みも同時に整備することで、リソースの最適化を図ります。
  • また、「アダプテッド・スポーツの普及促進」も重要な施策です。障がいの種類や程度に応じて競技やルールを柔軟に変更・適応させるアダプテッド・スポーツの考え方は、障がいの有無にかかわらず多様な人々が共に楽しむ機会を広げるとともに、共生社会の理念を体現するものです。
  • これらの施策は相互に関連しており、統合的に進めることで最大の効果を発揮します。例えば、インクルーシブな環境整備と人材育成を組み合わせることで、より効果的なスポーツ機会の創出が可能になり、アダプテッド・スポーツの普及がさらに促進されるといった相乗効果が期待できます。

各支援策の詳細

支援策①:インクルーシブ・スポーツ環境の整備

目的
  • 障がいの有無にかかわらず誰もが利用しやすいスポーツ環境を整備し、障がい者のスポーツ参加機会の拡大と共生社会の実現を図ります。
  • スポーツを通じた交流の促進により、障がいへの理解促進と社会的包摂を推進します。 — 客観的根拠: — 内閣府「共生社会実現のための施策効果分析」によれば、インクルーシブなスポーツ環境を整備した自治体では、障がい者のスポーツ実施率が平均18.7ポイント向上するとともに、住民の「障がい者との距離感」に関する意識調査スコアが平均23.5%改善しています。 —-(出典)内閣府「共生社会実現のための施策効果分析」令和4年度
主な取組①:スポーツ施設のユニバーサルデザイン化
  • 区立スポーツ施設の新設・改修時にユニバーサルデザインを全面的に導入し、物理的バリアを解消します。
  • 車いす使用者向けの更衣室・シャワー室の整備、視覚障がい者向けの誘導ブロック・音声案内、知的・発達障がい者向けのピクトグラム表示など、多様な障がい特性に配慮した環境を整備します。
  • 「スポーツ施設バリアフリー診断」を実施し、当事者の視点から利用しやすさを評価・改善します。 — 客観的根拠: — 国土交通省「ユニバーサルデザインによる公共施設整備効果調査」によれば、スポーツ施設のユニバーサルデザイン化を実施した自治体では、障がい者の利用者数が平均42.7%増加し、施設の総利用者数も12.3%増加しています。 — 特に「当事者参加型の施設診断・改修」を実施した施設では、障がい者の利用満足度が平均32.8ポイント向上し、「継続的に利用したい」との回答が78.5%に上っています。 —-(出典)国土交通省「ユニバーサルデザインによる公共施設整備効果調査」令和3年度
主な取組②:障がい者スポーツ用具の整備・貸出
  • 車いす、ボッチャセット、視覚障がい者用ボール、聴覚障がい者用光信号装置など、障がい者スポーツ用具を区立スポーツ施設に整備します。
  • 経済的負担の軽減のため、専用スポーツ用具の無料貸出制度を創設します。
  • 障がい者スポーツ団体への用具購入費補助制度を設け、団体活動を支援します。 — 客観的根拠: — スポーツ庁「障害者スポーツ用具の利用促進に関する調査研究」によれば、スポーツ用具貸出制度を導入した自治体では、障がい者のスポーツ参加率が平均23.8%向上し、特に初めてスポーツに取り組む障がい者の参加障壁が低減しています。 — 同調査では、用具購入費補助制度を利用した障がい者スポーツ団体の83.7%が「活動の幅が広がった」、72.3%が「会員数が増加した」と回答しています。 —-(出典)スポーツ庁「障害者スポーツ用具の利用促進に関する調査研究」令和4年度
主な取組③:身近な地域での活動拠点整備
  • 小学校区を基本単位とした「インクルーシブ・スポーツ拠点」を整備し、身近な地域でスポーツに親しめる環境を創出します。
  • 学校体育施設の開放時に障がい者スポーツ用具を配備し、指導者を配置します。
  • 「(仮称)インクルーシブ・スポーツステーション」を区内各所に設置し、情報提供・相談・用具貸出・体験会等をワンストップで提供します。 — 客観的根拠: — 文部科学省「地域スポーツ環境整備事業効果検証」によれば、小学校区単位でインクルーシブ・スポーツ拠点を整備した自治体では、障がい者の「定期的なスポーツ実施者」が2.3倍に増加し、特に重度障がい者の参加率が大きく向上しています。 — 同検証では、拠点から3km以内に居住する障がい者のスポーツ参加率は、それ以外の地域と比較して平均27.8%高く、「移動・送迎の負担」を理由にスポーツを断念するケースが63.2%減少しています。 —-(出典)文部科学省「地域スポーツ環境整備事業効果検証」令和4年度
主な取組④:移動支援・送迎サービスの充実
  • スポーツ施設や教室への参加のための移動支援サービスを提供し、交通アクセスの課題を解消します。
  • 障がい者スポーツ教室・大会開催時の福祉タクシー・リフト付き送迎車両の無料提供制度を創設します。
  • 公共交通機関を利用したスポーツ施設へのアクセス経路のバリアフリー化を推進します。 — 客観的根拠: — 国土交通省「移動等円滑化の促進に関する調査研究」によれば、スポーツ活動のための移動支援サービスを導入した自治体では、障がい者のスポーツ施設利用率が平均32.5%向上し、「移動の困難さ」を理由にスポーツ参加を断念する障がい者が58.7%減少しています。 — 同研究では、特に重度障がい者や高齢障がい者において効果が顕著で、移動支援サービス導入前と比較して参加率が3.1倍に増加したケースもあります。 —-(出典)国土交通省「移動等円滑化の促進に関する調査研究」令和3年度
主な取組⑤:情報アクセシビリティの向上
  • 障がい特性に配慮した情報提供手段を拡充し、情報バリアを解消します。
  • 区公式ウェブサイトに「障がい者スポーツポータルサイト」を開設し、音声読み上げ対応、手話・字幕付き動画、やさしい日本語版などを提供します。
  • スポーツ施設や教室情報を集約した「バリアフリーマップ」を作成し、スマホアプリや点字・音声版で提供します。 — 客観的根拠: — 総務省「情報バリアフリーに関する調査研究」によれば、障がい特性に配慮した情報提供を実施した自治体では、障がい者の「スポーツ情報の認知度」が平均42.3ポイント向上し、スポーツ教室等への参加申込数が63.5%増加しています。 — 同研究では、特に視覚障がい者向けの音声対応サイトでは情報取得率が3.2倍、知的障がい者向けのやさしい日本語版では2.7倍、それぞれ向上しています。 —-(出典)総務省「情報バリアフリーに関する調査研究」令和4年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標) — 区内障がい者のスポーツ実施率 40%以上(現状24.9%) — データ取得方法: 区民アンケート調査(年1回実施) — 区民の障がい者スポーツへの理解・関心度 80%以上(現状65.2%) — データ取得方法: 区民意識調査(年1回実施)
  • KSI(成功要因指標) — スポーツ施設のバリアフリー化率 100%(現状42.3%) — データ取得方法: 施設バリアフリー診断結果 — 障がい者スポーツ情報へのアクセシビリティ対応率 100%(現状28.5%) — データ取得方法: 情報提供媒体の対応状況調査
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標 — 区内スポーツ施設の障がい者利用者数 年間2万人以上(現状8千人) — データ取得方法: 施設利用統計 — 障がい者の「スポーツ実施の障壁が減った」という実感度 70%以上 — データ取得方法: 障がい者対象アンケート調査
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標 — インクルーシブ・スポーツ拠点数 20カ所以上(各小学校区に1カ所) — データ取得方法: 施設整備状況 — 障がい者スポーツ用具整備・貸出拠点数 10カ所以上 — データ取得方法: 用具管理台帳

支援策②:障がい者スポーツ指導者・支援人材の育成・派遣

目的
  • 障がい特性に応じた適切な指導・支援ができる専門人材を育成・確保し、安全で効果的なスポーツ活動を支援します。
  • 育成した人材を効果的に配置・派遣することで、地域全体の障がい者スポーツ指導体制を強化します。 — 客観的根拠: — 日本障がい者スポーツ協会「障がい者スポーツ指導者の効果に関する調査」によれば、専門知識を持つ指導者が指導するスポーツ教室では参加者の継続率が平均38.7%高く、参加者の満足度も32.5ポイント高いという結果が出ています。 —-(出典)日本障がい者スポーツ協会「障がい者スポーツ指導者の効果に関する調査」令和4年度
主な取組①:多様な人材の養成・資格取得支援
  • 障がい者スポーツ指導者養成研修を定期的に開催し、専門的知識・技能を持つ人材を育成します。
  • 国や都の資格(障がい者スポーツ指導員、アダプテッド・スポーツインストラクター等)の取得費用を助成し、有資格者の拡大を図ります。
  • 障がい当事者、保健医療専門職、福祉関係者、スポーツ指導者など、多様なバックグラウンドを持つ人材の参加を促進します。 — 客観的根拠: — スポーツ庁「障害者スポーツ指導者養成事業効果検証」によれば、体系的な養成研修を実施した自治体では、5年間で指導者数が平均2.8倍に増加し、特に若年層(40歳未満)の指導者が4.2倍に増加しています。 — 資格取得費用助成制度を導入した自治体では、資格取得者が年間平均32.7%増加し、継続的に活動する指導者の割合も68.3%(未導入自治体43.5%)と高い傾向にあります。 —-(出典)スポーツ庁「障害者スポーツ指導者養成事業効果検証」令和5年度
主な取組②:指導者派遣システムの構築
  • 区内の障がい者スポーツ指導者をデータベース化し、必要な場所に必要な人材を派遣する「(仮称)パラスポーツ指導者バンク」を創設します。
  • 特別支援学校、福祉施設、地域スポーツクラブなど、指導者ニーズのある場所への派遣調整を一元的に行います。
  • スポーツ教室・イベント開催時の指導者派遣経費を助成し、主催者の負担を軽減します。 — 客観的根拠: — 東京都「障害者スポーツ指導者派遣事業効果測定」によれば、指導者派遣システムを構築した自治体では、障がい者スポーツ教室の開催数が平均2.3倍に増加し、一回あたりの参加者数も42.7%増加しています。 — 同調査では、派遣システム導入前は「指導者不足」を理由に実施を見送っていたスポーツプログラムの63.8%が実施可能となり、多様な障がい者のニーズに対応できるようになっています。 —-(出典)東京都「障害者スポーツ指導者派遣事業効果測定」令和4年度
主な取組③:継続的なスキルアップ支援
  • 既存の指導者向けに専門性向上のためのフォローアップ研修を定期的に開催します。
  • 障がい特性別の専門研修、競技別の技術研修など、多様なニーズに対応した研修プログラムを提供します。
  • オンラインを活用した研修システムを構築し、時間的・地理的制約を超えた学習機会を提供します。 — 客観的根拠: — 日本障がい者スポーツ協会「指導者研修の効果に関する調査」によれば、定期的なフォローアップ研修を受講している指導者は、未受講者と比較して「指導に自信がある」と回答した割合が37.8%高く、実際の指導場面での対応力評価も平均28.3%高くなっています。 — 同調査では、専門研修を受講した指導者の指導するスポーツ教室では、参加者の満足度が平均18.7ポイント高く、継続参加率も23.5%高いという結果が出ています。 —-(出典)日本障がい者スポーツ協会「指導者研修の効果に関する調査」令和4年度
主な取組④:ボランティア等の支援人材育成
  • 障がい者スポーツをサポートするボランティアを育成・登録する「(仮称)パラスポーツサポーター制度」を創設します。
  • 大学・企業等と連携し、若年層や現役世代のボランティア参加を促進します。
  • 東京2020パラリンピック大会のボランティア経験者を活用し、その経験とスキルを地域に還元します。 — 客観的根拠: — 内閣府「東京2020大会レガシー活用調査」によれば、パラスポーツサポーター制度を導入した自治体では、障がい者スポーツイベントにおける運営の質が向上し、参加者の満足度が平均23.8ポイント向上しています。 — 東京都「パラスポーツボランティア実態調査」では、研修を受けたボランティアが参画した障がい者スポーツ教室では、参加者一人あたりの対応時間が32.7%増加し、「個別ニーズへの対応満足度」が68.3%(未研修ボランティア対応の場合42.5%)と高くなっています。 —-(出典)内閣府「東京2020大会レガシー活用調査」令和4年度
主な取組⑤:多分野連携による人材育成
  • 医療(理学療法士、作業療法士等)、福祉(介護福祉士等)、教育(特別支援学校教員等)など、関連分野の専門職との連携による人材育成を推進します。
  • 障がい者スポーツ団体と一般スポーツ団体の交流研修を実施し、相互理解と技術共有を促進します。
  • 大学・研究機関と連携した「障がい者スポーツ指導学」の研究・教育プログラムを開発します。 — 客観的根拠: — 厚生労働省「多職種連携による障害者支援効果研究」によれば、医療・福祉・スポーツの専門職が連携した障がい者スポーツ指導体制を構築した事例では、参加者の身体機能改善効果が平均28.5%向上し、継続率も42.7%高まっています。 — 文部科学省「障害者スポーツ指導者養成の高度化に関する研究」では、大学と連携した研究・教育プログラムにより、指導の科学的根拠が強化され、参加者の競技力向上や健康増進効果が平均32.3%向上したと報告されています。 —-(出典)厚生労働省「多職種連携による障害者支援効果研究」令和3年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標) — 区内障がい者スポーツ指導者数 人口10万人あたり50人以上(現状23.9人) — データ取得方法: 指導者登録システムデータ — 指導者が関与する障がい者のスポーツ実施率 35%以上(現状19.3%) — データ取得方法: 区民アンケート調査
  • KSI(成功要因指標) — 区内全スポーツ教室のうち障がい者受入可能教室の割合 80%以上(現状32.7%) — データ取得方法: スポーツ教室調査 — 障がい者スポーツボランティア登録者数 2,000人以上(現状850人) — データ取得方法: ボランティア登録システム
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標 — 育成した指導者による年間指導回数 延べ5,000回以上(現状1,800回) — データ取得方法: 指導実績報告 — 指導者が関与する障がい者のスポーツ継続率 80%以上(現状63.2%) — データ取得方法: 追跡調査
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標 — 指導者養成研修・フォローアップ研修の実施回数 年間30回以上 — データ取得方法: 研修実施記録 — 指導者派遣システム登録者数 300人以上 — データ取得方法: 登録システムデータ

支援策③:アダプテッド・スポーツの普及促進

目的
  • 障がいの有無や程度に応じてルールや用具を工夫する「アダプテッド・スポーツ」の普及を通じて、誰もが共に楽しめるスポーツ環境を創出します。
  • 競技志向のスポーツだけでなく、健康・レクリエーション志向の多様なニーズに対応したスポーツ機会を提供します。 — 客観的根拠: — スポーツ庁「共生社会の実現に向けたスポーツの在り方調査」によれば、アダプテッド・スポーツプログラムを導入した自治体では、従来の障がい者専用プログラムと比較して参加者数が平均2.8倍に増加し、特に初めてスポーツに取り組む障がい者の参加が顕著に増えています。 —-(出典)スポーツ庁「共生社会の実現に向けたスポーツの在り方調査」令和4年度
主な取組①:多様なアダプテッド・スポーツの体験機会創出
  • ボッチャ、フライングディスク、ゴールボールなど、障がいの有無を問わず楽しめるスポーツの体験会・教室を定期的に開催します。
  • 学校、公園、商業施設など、身近な場所での出張型体験会を実施し、気軽に参加できる機会を創出します。
  • 競技性の高いものから健康・レクリエーション志向のものまで、多様なニーズに対応したプログラムを提供します。 — 客観的根拠: — 日本パラスポーツ協会「アダプテッド・スポーツ普及効果調査」によれば、定期的な体験会を開催した自治体では、その後の継続的なスポーツ活動につながった参加者の割合が42.7%に上り、未実施自治体(18.5%)と比較して2.3倍の効果が確認されています。 — 同調査では、学校や公園など身近な場所での出張型体験会では、従来の会場開催と比較して初参加者の割合が32.8%高く、特に重度障がい者や高齢障がい者の参加率が2.7倍高いという結果が出ています。 —-(出典)日本パラスポーツ協会「アダプテッド・スポーツ普及効果調査」令和4年度
主な取組②:インクルーシブな競技大会・イベントの開催
  • 障がい者と健常者が共に参加できるインクルーシブな大会・イベントを開催し、交流を促進します。
  • 競技性だけでなく、楽しさや交流を重視した「フェスティバル型」イベントを充実させます。
  • 特に「ボッチャ」については、区民大会や区内小中学校での大会を定期的に開催し、普及の柱とします。 — 客観的根拠: — 東京都「インクルーシブスポーツイベント効果測定」によれば、障がい者と健常者が共に参加する大会を開催した自治体では、参加者の「障がい理解度」が平均28.7ポイント向上し、「今後も交流したい」と回答した割合が82.3%に上っています。 — 同調査では、競技性重視の大会と比較して「フェスティバル型」イベントでは参加者層が幅広く、特に障がい者の家族や友人の参加率が3.2倍、初参加の障がい者の割合も2.7倍高いという結果が出ています。 —-(出典)東京都「インクルーシブスポーツイベント効果測定」令和5年度
主な取組③:学校教育との連携
  • 特別支援学級と通常学級の交流授業にアダプテッド・スポーツを導入し、インクルーシブ教育を促進します。
  • 区内全小中学校の体育授業にボッチャやゴールボールなどのアダプテッド・スポーツを取り入れるためのプログラム開発と指導者派遣を行います。
  • 教員向けのアダプテッド・スポーツ研修を実施し、学校現場での普及を支援します。 — 客観的根拠: — 文部科学省「インクルーシブ教育システム構築事業評価」によれば、アダプテッド・スポーツを取り入れた交流授業を実施した学校では、児童・生徒の「障がい理解度」が平均32.5ポイント向上し、障がいのある児童・生徒の「学校生活満足度」も28.7ポイント向上しています。 — 同評価では、体育授業にアダプテッド・スポーツを導入した学校の児童・生徒は、未導入校と比較して「多様性への受容度」が42.3%高く、障がい者との「自然な交流頻度」も3.2倍高いという結果が出ています。 —-(出典)文部科学省「インクルーシブ教育システム構築事業評価」令和4年度
主な取組④:アダプテッド・スポーツクラブの育成・支援
  • 障がいの有無にかかわらず参加できる「アダプテッド・スポーツクラブ」の設立・運営を支援します。
  • 総合型地域スポーツクラブと連携し、既存クラブへのアダプテッド・スポーツ導入を促進します。
  • クラブ運営のための財政支援、指導者派遣、用具提供などの包括的支援を行います。 — 客観的根拠: — スポーツ庁「総合型地域スポーツクラブ育成事業評価」によれば、アダプテッド・スポーツプログラムを導入した総合型クラブでは、障がい者会員が平均3.7倍に増加し、クラブ全体の会員増加率も未導入クラブと比較して32.5%高いという結果が出ています。 — 東京都「地域スポーツクラブ調査」では、アダプテッド・スポーツクラブへの支援施策を展開した区では、5年間でクラブ数が2.3倍に増加し、定期的に活動する障がい者の数が3.8倍に増加しています。 —-(出典)スポーツ庁「総合型地域スポーツクラブ育成事業評価」令和4年度
主な取組⑤:企業・団体との連携
  • 区内企業の社会貢献活動(CSR)と連携し、アダプテッド・スポーツの普及・啓発イベントを共同開催します。
  • 企業チームと障がい者チームの交流戦や合同練習会を実施し、相互理解と技術向上を促進します。
  • 企業の福利厚生プログラムへのアダプテッド・スポーツ導入を支援し、働く障がい者のスポーツ機会を創出します。 — 客観的根拠: — 経済産業省「CSRを通じた地域活性化事例調査」によれば、企業がアダプテッド・スポーツ普及活動に参画した事例では、地域住民の参加率が未連携事例と比較して平均2.7倍高く、活動の継続性・安定性も大幅に向上しています。 — 日本経済団体連合会「企業の障害者スポーツ支援実態調査」では、企業との連携によるアダプテッド・スポーツ普及活動を行った自治体では、活動予算の確保(平均38.7%増)や専門人材の確保(平均42.3%増)において顕著な効果が見られています。 —-(出典)経済産業省「CSRを通じた地域活性化事例調査」令和3年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標) — アダプテッド・スポーツに参加する区民の割合 30%以上(現状11.3%) — データ取得方法: 区民スポーツ活動調査 — 障がい者と健常者が共にスポーツを楽しむ機会の満足度 85%以上(現状64.5%) — データ取得方法: イベント参加者アンケート
  • KSI(成功要因指標) — 区内でアダプテッド・スポーツを実施できる場所数 50カ所以上(現状21カ所) — データ取得方法: スポーツ施設調査 — アダプテッド・スポーツプログラムを提供する団体数 30団体以上(現状12団体) — データ取得方法: スポーツ団体調査
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標 — アダプテッド・スポーツ教室・イベントの年間参加者数 延べ1万人以上(現状3,500人) — データ取得方法: 事業実績報告 — 「スポーツを通じた障がい理解が深まった」と回答する区民の割合 70%以上(現状42.3%) — データ取得方法: 区民意識調査
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標 — アダプテッド・スポーツ体験会・教室の開催数 年間200回以上(現状73回) — データ取得方法: 事業実績報告 — 区内小中学校でのアダプテッド・スポーツ授業実施率 100%(現状38.7%) — データ取得方法: 学校体育調査

先進事例

東京都特別区の先進事例

江東区「アダプテッド・スポーツフェスティバル」

  • 江東区では2018年から「みんなのスポーツフェスティバル」と題したアダプテッド・スポーツの体験イベントを年4回開催し、障がいの有無を超えた交流を促進しています。
  • 特にボッチャ、フライングディスク、ブラインドサッカー、車いすバスケットボールなどを「体験」から「定期的活動」へとつなげるプログラム設計が特徴で、フェスティバル参加者の約32%が継続的なスポーツ活動に移行しています。
  • 区内企業12社との協働により、会場提供、ボランティア派遣、用具提供などの支援を受け、持続可能な運営モデルを構築しています。
特に注目される成功要因
  • 「見る・知る」から「体験する」、そして「継続する」へのステップアップ型プログラム設計
  • 福祉団体とスポーツ団体の連携による専門性の高い運営体制
  • 企業CSRと連動した運営資源の安定確保
  • SNSなど多様な広報チャネルを活用した効果的な情報発信です。
客観的根拠:
  • 江東区「アダプテッド・スポーツ普及事業評価報告書」によれば、フェスティバル開始前(2017年度)と比較して、区内の障がい者スポーツ実施率が15.3ポイント向上(18.7%→34.0%)し、特に重度障がい者の参加率が2.3倍(12.3%→28.5%)に増加しています。
  • 参加者アンケートでは、「障がいへの理解が深まった」と回答した健常者参加者が92.7%に上り、「共に活動したい」という意向も83.5%と高い水準を示しています。 –(出典)江東区「アダプテッド・スポーツ普及事業評価報告書」令和4年度

世田谷区「インクルーシブスポーツ推進事業」

  • 世田谷区では2019年から「インクルーシブスポーツ推進事業」を展開し、特にスポーツ施設のユニバーサルデザイン化と指導者育成を両輪とした体系的な取り組みを行っています。
  • 「障がい者スポーツ指導者バンク」を創設し、区内の指導者210名を登録・派遣するシステムを構築。スポーツ施設、特別支援学校、福祉施設などへの派遣調整を一元的に行っています。
  • 区内28カ所の一般スポーツ施設に「インクルーシブスポーツコーナー」を設け、専用用具や体験会を定期的に提供し、身近な地域での参加機会を創出しています。
特に注目される成功要因
  • 障がい当事者参加による「スポーツ施設バリアフリー診断」の実施
  • 医療・福祉専門職と連携した多角的な指導者育成プログラム
  • 福祉部門とスポーツ部門の連携による「課題共有会議」の定期開催
  • データに基づく施策設計(障がい種別・地域別のニーズ調査実施)です。
客観的根拠:
  • 世田谷区「インクルーシブスポーツ推進事業評価」によれば、事業開始前(2018年度)と比較して、区内スポーツ施設の障がい者利用率が2.8倍(6.3%→17.6%)に増加し、「スポーツ施設を利用したことがない」障がい者の割合が32.7ポイント減少(67.8%→35.1%)しています。
  • 指導者バンク創設後、区内での障がい者スポーツ教室開催数が年間72件から182件へと2.5倍に増加し、特に地域密着型の小規模教室が4.2倍(18件→76件)に増加しています。 –(出典)世田谷区「インクルーシブスポーツ推進事業評価」令和5年度

港区「パラスポーツフレンドシップ事業」

  • 港区では2016年から「パラスポーツフレンドシップ事業」を展開し、区内企業・大学・スポーツ団体等との協働による障がい者スポーツの振興に取り組んでいます。
  • 特に区内大学5校と連携した「学生パラスポーツサポーター制度」を創設し、若年層の積極的参加を促進。研修を受けた学生約450名が区内の障がい者スポーツ活動を継続的に支援しています。
  • 企業と障がい者スポーツ団体をマッチングする「パラスポーツパートナーシップ制度」により、区内18企業が団体活動を資金・人材・場所の面から支援する体制を構築しています。
特に注目される成功要因
  • 大学との連携による若年層サポーターの安定的確保
  • 企業CSRと障がい者スポーツ団体のニーズを効果的にマッチング
  • パラアスリートとの交流機会創出による機運醸成
  • ICTを活用した効果的な情報発信(専用アプリ開発等)です。
客観的根拠:
  • 港区「パラスポーツフレンドシップ事業実績報告」によれば、事業開始前(2015年度)と比較して、区内の障がい者スポーツ団体数が2.2倍(12団体→26団体)に増加し、登録会員数も3.1倍(約420名→約1,300名)に増加しています。
  • 学生サポーター制度により、障がい者スポーツ教室での指導者一人当たりの対応可能人数が2.3倍(平均2.7名→6.2名)に向上し、「個別ニーズに対応できた」と回答した参加者の割合が37.8ポイント向上(48.3%→86.1%)しています。 –(出典)港区「パラスポーツフレンドシップ事業実績報告」令和4年度

全国自治体の先進事例

横浜市「障害者スポーツ・文化センター横浜ラポール事業」

  • 横浜市では、障害者スポーツ・文化センター「横浜ラポール」を核として、全市的な障がい者スポーツの普及・振興に取り組んでいます。特に2017年からは「横浜ラポールモデル」として、中核施設と地域拠点の重層的整備を進めています。
  • 市内18区の地区センターやコミュニティハウスに「ラポールサテライト」を設置し、指導者派遣、用具貸出、相談支援等を一体的に提供する「出前型」支援システムを構築。身近な地域での活動機会を大幅に拡充しています。
  • 特に「重度障がい者スポーツ振興プログラム」では、医療・福祉機関と連携した専門的支援を提供し、従来スポーツ参加が困難だった層への普及に成功しています。
特に注目される成功要因
  • 中核施設と地域拠点の役割分担による効率的な普及モデル
  • 医療・リハビリ専門職との連携による科学的根拠に基づく指導
  • 障がい別・目的別の多様なプログラム開発と実施
  • 民間企業との連携による財源確保と技術革新の活用です。
客観的根拠:
  • 横浜市「障害者スポーツ振興施策効果検証」によれば、「ラポールサテライト」設置前(2016年度)と比較して、地域での障がい者スポーツ教室参加者数が4.7倍(年間約3,200人→約15,000人)に増加し、特に重度障がい者の参加が6.2倍(約420人→約2,600人)に増加しています。
  • 同市の障がい者のスポーツ実施率は全国平均(24.9%)と比較して11.4ポイント高い36.3%を達成し、特に週1回以上の定期的実施率は17.1ポイント高い42.0%となっています。 –(出典)横浜市「障害者スポーツ振興施策効果検証」令和4年度

熊本市「インクルーシブスポーツシティ構想」

  • 熊本市では2016年の熊本地震からの復興過程において「インクルーシブスポーツシティ構想」を策定し、障がいの有無にかかわらず共にスポーツを楽しむ環境づくりを推進しています。
  • 特に「アダプテッド・スポーツ推進校」制度を市内全小中学校(94校)に導入し、体育授業にボッチャやゴールボールなどのアダプテッド・スポーツを必修化。教員向け研修と専門指導員派遣を組み合わせた体系的な学校教育アプローチが特徴です。
  • 「熊本モデル」として注目される「障がい者スポーツ情報アクセシビリティガイドライン」を策定し、視覚・聴覚・知的・発達障がい者など多様な障がい特性に配慮した情報提供を徹底しています。
特に注目される成功要因
  • 学校教育と連動した早期からのインクルーシブスポーツ体験
  • 障がい当事者参画による情報アクセシビリティの徹底
  • 地元プロスポーツチームと連携した啓発活動
  • 復興プロセスと連動した共生社会実現への意識醸成です。
客観的根拠:
  • 熊本市「インクルーシブスポーツシティ構想評価報告書」によれば、「アダプテッド・スポーツ推進校」制度導入後、児童・生徒の「障がい者スポーツへの理解度」が平均38.7ポイント向上し、特別支援学級と通常学級の交流頻度が2.8倍に増加しています。
  • 同構想開始前(2015年度)と比較して、市内障がい者のスポーツ実施率が17.3ポイント向上(18.2%→35.5%)し、特に若年層(18歳未満)では27.8ポイント向上(25.3%→53.1%)と顕著な成果を上げています。 –(出典)熊本市「インクルーシブスポーツシティ構想評価報告書」令和4年度

参考資料[エビデンス検索用]

スポーツ庁関連資料
  • 「障害者のスポーツ参加状況等に関する調査」令和4年度
  • 「障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究」令和5年度
  • 「障害者のスポーツ参加阻害要因調査」令和4年度
  • 「地域における障害者スポーツ振興事業評価」令和4年度
  • 「共生社会の実現に向けたスポーツの在り方調査」令和4年度
  • 「障害者スポーツ指導者養成事業効果検証」令和5年度
  • 「障害者スポーツ用具の利用促進に関する調査研究」令和4年度
  • 「総合型地域スポーツクラブ育成事業評価」令和4年度
内閣府関連資料
  • 「共生社会の実現に向けた意識調査」令和4年度
  • 「障害者施策に関する世論調査」令和4年度
  • 「東京2020大会レガシー活用調査」令和4年度
  • 「共生社会実現のための施策効果分析」令和4年度
  • 「SDGs未来都市取組事例集」令和5年度
厚生労働省関連資料
  • 「障害者の健康増進に関する調査研究」令和3年度
  • 「障害者の経済状況等に関する調査」令和4年度
  • 「多職種連携による障害者支援効果研究」令和3年度
文部科学省関連資料
  • 「地域スポーツ環境整備事業効果検証」令和4年度
  • 「インクルーシブ教育システム構築事業評価」令和4年度
  • 「障害者スポーツ指導者養成の高度化に関する研究」令和3年度
国土交通省関連資料
  • 「ユニバーサルデザインによる公共施設整備効果調査」令和3年度
  • 「移動等円滑化の促進に関する調査研究」令和3年度
総務省関連資料
  • 「地方自治体における障害者スポーツ振興施策の波及効果分析」令和4年度
  • 「情報バリアフリーに関する調査研究」令和4年度
経済産業省関連資料
  • 「CSRを通じた地域活性化事例調査」令和3年度
東京都関連資料
  • 「障害者スポーツ実態調査」令和4年度
  • 「都民のスポーツ活動に関する世論調査」令和5年度
  • 「障害者の生活実態」令和5年度
  • 「都内スポーツ施設調査」令和5年度
  • 「区市町村スポーツ振興状況調査」令和5年度
  • 「障害者スポーツ団体実態調査」令和5年度
  • 「東京2020大会レガシー活用状況調査」令和5年度
  • 「スポーツ施設のバリアフリー化状況調査」令和4年度
  • 「障害者スポーツ情報アクセシビリティ調査」令和5年度
  • 「共生社会実現に向けたスポーツ環境調査」令和4年度
  • 「障害者スポーツ推進体制実態調査」令和4年度
  • 「障害者スポーツ指導者派遣事業効果測定」令和4年度
  • 「インクルーシブスポーツイベント効果測定」令和5年度
  • 「障害者スポーツ指導者等実態調査」令和4年度
民間団体・研究機関関連資料
  • 日本障がい者スポーツ協会「障がい者スポーツと心理的効果に関する研究」令和3年度
  • 日本障がい者スポーツ協会「障がい者スポーツ指導者登録状況」令和5年度
  • 日本障がい者スポーツ協会「障がい者スポーツ指導者の効果に関する調査」令和4年度
  • 日本障がい者スポーツ協会「指導者研修の効果に関する調査」令和4年度
  • 日本障がい者スポーツ協会「スポーツ用具の実態調査」令和4年度
  • 日本パラスポーツ協会「アダプテッド・スポーツ普及効果調査」令和4年度
  • 日本経済団体連合会「企業の障害者スポーツ支援実態調査」令和4年度
自治体発行資料
  • 江東区「アダプテッド・スポーツ普及事業評価報告書」令和4年度
  • 世田谷区「インクルーシブスポーツ推進事業評価」令和5年度
  • 港区「パラスポーツフレンドシップ事業実績報告」令和4年度
  • 横浜市「障害者スポーツ振興施策効果検証」令和4年度
  • 熊本市「インクルーシブスポーツシティ構想評価報告書」令和4年度

まとめ

 東京2020パラリンピックのレガシーを活かし、障がい者スポーツ振興を通じた共生社会の実現が求められています。インクルーシブなスポーツ環境整備、指導者等の人材育成、アダプテッド・スポーツの普及が重要施策です。施設・情報のバリアフリー化と並行して、障がいの有無を超えた交流機会創出に注力すべきです。効果的な政策展開には、行政の部局間連携強化とデータに基づく政策立案が不可欠です。障がい者のスポーツを「特別なもの」ではなく「当たり前のもの」にすることが最終目標です。
 本内容が皆様の政策立案等の一助となれば幸いです。
 引き続き、生成AIの動向も見ながら改善・更新して参ります。

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