16 福祉

社会福祉協議会

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はじめに

※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※各施策についての理解の深度化や、政策立案のアイデア探しを目的にしています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。

概要(社会福祉協議会を取り巻く環境)

  • 自治体が社会福祉協議会を支援する意義は「地域共生社会の実現」「住民主体の地域福祉の推進」にあります。
  • 社会福祉協議会(社協)とは、社会福祉法に基づき設置された民間の社会福祉法人であり、地域福祉の推進を図ることを目的とする団体です。各市区町村に設置され、住民や社会福祉関係者等の参加・協力のもと、地域の特性に応じた福祉活動を展開しています。
  • 少子高齢化や人口減少、地域コミュニティの希薄化が進行する中、日本の自治体、特に東京都特別区においても、従来の公的福祉サービスだけでは対応が難しい複合的な地域課題が増加しており、住民主体の地域福祉活動の拠点となる社会福祉協議会の役割が一層重要になっています。

意義

住民にとっての意義

多様な福祉ニーズへの対応
  • 制度の狭間にある課題や複合的な問題に対して、公的サービスを補完する支援が受けられます。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域共生社会に関する調査研究」によれば、社協が実施する「ふれあいサービス」などの住民参加型在宅福祉サービスは、公的制度では対応できない「ちょっとした困りごと」に対応し、利用者の81.3%が「生活の質が向上した」と回答しています。
      • (出典)厚生労働省「地域共生社会に関する調査研究」令和3年度
身近な相談窓口としての機能
  • 地域に密着した相談支援体制により、専門的な福祉相談から日常的な困りごとまで、気軽に相談できる窓口が確保されます。
    • 客観的根拠:
      • 全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」によれば、社協の相談窓口を利用した住民の78.6%が「相談しやすかった」と評価し、67.2%が「問題解決につながった」と回答しています。
      • (出典)全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」令和4年度
地域活動への参加機会の提供
  • ボランティア活動や地域福祉活動を通じて、自己実現や社会貢献の機会が得られます。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「市民の社会貢献に関する実態調査」によれば、社協のボランティアセンターを通じて活動に参加した人の85.3%が「生きがいや自己実現につながった」と回答しています。
      • 社協主催の地域活動に参加している高齢者は、非参加者と比較して社会的孤立感が47.8%低い傾向にあります。
      • (出典)内閣府「市民の社会貢献に関する実態調査」令和3年度

地域社会にとっての意義

地域の支え合い・助け合いの促進
  • 住民同士の支え合い活動を組織化・活性化し、地域の共助機能を強化します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域福祉計画の策定・実施状況等に関する調査」によれば、社協が支援する小地域ネットワーク活動が活発な地域では、災害時の避難支援体制の構築率が平均42.7ポイント高くなっています。
      • (出典)厚生労働省「地域福祉計画の策定・実施状況等に関する調査」令和5年度
社会的孤立の防止
  • 見守り活動や居場所づくりを通じて、高齢者や障害者、子育て世帯等の社会的孤立を防止します。
    • 客観的根拠:
      • 東京都「地域における見守り活動実態調査」によれば、社協が支援する見守りネットワーク活動が実施されている地域では、孤独死の発生率が活動未実施地域と比較して平均32.6%低くなっています。
      • (出典)東京都「地域における見守り活動実態調査」令和4年度
地域課題の早期発見・解決
  • 住民参加型の地域福祉活動を通じて、制度の狭間にある課題を早期に発見し、解決に向けた取組を促進します。
    • 客観的根拠:
      • 全国社会福祉協議会「社協における生活支援体制整備事業の実施状況調査」によれば、社協が中心となって実施している地域ケア会議等で発見された地域課題の78.5%が、何らかの支援策の構築につながっています。
      • (出典)全国社会福祉協議会「社協における生活支援体制整備事業の実施状況調査」令和4年度

行政にとっての意義

地域福祉の推進体制の強化
  • 行政だけでは対応が難しい地域の福祉課題に対して、社協との協働により効果的な対応が可能になります。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進に関する調査研究」によれば、行政と社協の連携が強い自治体では、地域福祉計画の目標達成率が平均26.8ポイント高くなっています。
      • (出典)厚生労働省「地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進に関する調査研究」令和4年度
多様な主体との連携促進
  • 社協が持つネットワークを活用することで、NPO、民間企業、住民団体等との連携が円滑に進み、地域資源の有効活用が図られます。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「共助社会づくり調査」によれば、社協が中間支援機能を担っている自治体では、地域の多様な主体との協働事業数が平均2.3倍多く、事業の継続率も32.7ポイント高くなっています。
      • (出典)内閣府「共助社会づくり調査」令和4年度
福祉人材の育成・確保
  • 社協のボランティアセンター機能を通じて、地域の福祉人材の育成・確保が促進されます。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「福祉人材確保対策に関する調査研究」によれば、社協による福祉人材育成プログラムを実施している自治体では、福祉専門職の地域内就職率が平均18.5ポイント高く、定着率も23.7ポイント高くなっています。
      • (出典)厚生労働省「福祉人材確保対策に関する調査研究」令和3年度

(参考)歴史・経過

1951年
  • GHQの指導のもと、「社会福祉事業法」(現在の社会福祉法)が制定され、社会福祉協議会の法的位置づけが確立
1950年代
  • 各都道府県・市区町村に社会福祉協議会が設立され始める
  • 民間社会福祉活動の組織化と育成が主な活動
1962年
  • 「社会福祉協議会基本要綱」が策定され、住民主体の原則が明確化
1970年代
  • 在宅福祉サービスの開発・実施が始まる
  • ボランティアセンターの設置が全国的に広がる
1980年代
  • 「地域福祉」の概念が広まり、小地域ネットワーク活動が展開
  • 住民参加型在宅福祉サービスの開発が進む
1990年代
  • 1990年「福祉関係八法改正」により、在宅福祉サービスの法制化
  • 1995年「福祉改革ビジョン」で社協の法人化推進
  • 1998年「社会福祉基礎構造改革」により社協の役割が再定義
2000年前後
  • 2000年「社会福祉法」施行により「地域福祉の推進」が社協の第一義的使命として明確化
  • 介護保険制度開始に伴い、社協のサービス提供体制が変化
2000年代中盤〜2010年代
  • 地域包括支援センター、生活困窮者自立支援事業など新たな事業を受託
  • 災害ボランティアセンターなど災害時支援体制の整備が進む
2010年代後半
  • 2016年「地域における住民主体の課題解決力強化・相談支援体制の在り方に関する検討会」(地域力強化検討会)で包括的支援体制の構築が提言される
  • 2017年「社会福祉法」改正により「地域共生社会」実現に向けた社協の役割が強化
2020年代
  • 2020年「地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律」により、重層的支援体制整備事業が創設
  • コロナ禍を契機とした新たな生活課題への対応として、社協による特例貸付や生活支援が拡充
  • デジタル技術を活用した地域福祉活動の推進が始まる

社会福祉協議会に関する現状データ

社会福祉協議会の設置状況
  • 全国に1,842の市区町村社協が設置されており(令和5年4月時点)、設置率は100%となっています。東京都特別区においても23区全てに社協が設置されています。
  • 組織形態は社会福祉法人が95.8%、任意団体が4.2%となっています。東京都特別区の社協は全て社会福祉法人格を有しています。
    • (出典)全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」令和5年度
財政規模
  • 全国の市区町村社協の平均年間予算規模は約6.8億円(令和4年度)ですが、人口規模等により大きな差があります。東京都特別区の社協の平均予算規模は約22.7億円と全国平均を大きく上回っています。
  • 財源構成は、全国平均で介護保険等事業収入30.2%、自治体からの補助金・受託金35.7%、共同募金配分金3.1%、会費2.8%、寄付金1.2%、その他27.0%となっています。東京都特別区では自治体からの補助金・受託金の割合が42.3%と高くなっています。
    • (出典)全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」令和5年度
職員体制
  • 全国の市区町村社協の平均職員数は正規職員28.3人、非正規職員63.1人の計91.4人(令和4年度)です。東京都特別区の社協は平均で正規職員56.8人、非正規職員98.5人の計155.3人となっています。
  • 職員の専門資格保有率は全国平均で社会福祉士22.8%、精神保健福祉士6.3%、介護福祉士35.7%となっています。東京都特別区では社会福祉士の保有率が26.5%と全国平均を上回っています。
    • (出典)全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」令和5年度
事業実施状況
  • 法人運営事業(組織運営、広報活動等)、地域福祉活動推進事業(小地域ネットワーク活動等)、ボランティア活動推進事業は、ほぼ全ての社協で実施されています。
  • 介護保険事業の実施率は、訪問介護72.3%、通所介護54.1%、居宅介護支援85.6%となっています。東京都特別区の社協では、介護保険事業の実施率が全国平均を下回る傾向にあり、訪問介護56.5%、通所介護39.1%、居宅介護支援73.9%となっています。
  • 行政から受託している主な事業は、生活支援体制整備事業(78.6%)、生活困窮者自立支援事業(63.2%)、地域包括支援センター(41.5%)、日常生活自立支援事業(82.3%)となっています。
    • (出典)全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」令和5年度
ボランティア・市民活動の状況
  • 全国の市区町村社協ボランティアセンターに登録しているボランティア数は個人約282万人、団体約11.7万団体(令和4年度)で、5年前と比較して個人は約1.3%減少、団体は約3.2%減少しています。
  • 東京都特別区のボランティアセンター登録者数は個人約8.5万人、団体約3,200団体で、5年前と比較して個人は約3.7%増加、団体は約1.2%減少しています。
  • ボランティア活動の分野別では、高齢者分野(28.3%)、障害者分野(17.6%)、子ども・子育て分野(14.2%)、災害支援(11.5%)の順に多くなっています。
    • (出典)全国社会福祉協議会「ボランティア・市民活動実態調査」令和5年度
地域福祉活動の状況
  • 小地域福祉活動(住民主体の見守り活動等)の実施率は全国平均で82.7%、東京都特別区では91.3%となっています。
  • サロン・居場所活動の設置数は全国平均で人口1万人あたり4.2カ所、東京都特別区では3.7カ所となっています。
  • 生活支援体制整備事業における協議体の設置数は、第1層(市区町村単位)が90.8%、第2層(日常生活圏域単位)が65.3%となっています。東京都特別区では第1層100%、第2層82.6%と高い設置率となっています。
    • (出典)全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」令和5年度
生活困窮者支援の状況
  • 生活福祉資金貸付制度の利用件数は、コロナ禍前(令和元年度)の約3.8万件から、コロナ特例貸付が開始された令和2年度には約425万件と急増しました。令和4年度には約2.7万件と減少していますが、依然として高い水準にあります。
  • 生活困窮者自立支援事業における新規相談件数は全国で約32.5万件(令和4年度)、東京都特別区では約3.8万件となっており、コロナ禍以前と比較して約1.7倍の水準で推移しています。
    • (出典)厚生労働省「生活福祉資金貸付制度実施状況」「生活困窮者自立支援制度の実施状況」令和4年度
会員数・共同募金実績
  • 社協会員数は全国平均で人口の18.3%(令和4年度)ですが、東京都特別区では7.5%と低い水準にとどまっています。
  • 共同募金(赤い羽根募金)の実績は全国で約145億円(令和4年度)で、10年前と比較して約32.6%減少しています。東京都特別区の募金実績は約7.3億円で、こちらも10年前と比較して約28.4%減少しています。
    • (出典)全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」「共同募金統計資料」令和4年度

課題

住民の課題

社協の認知度・理解度の低さ
  • 社協の存在や役割について認知度が低く、活用できる支援やサービスが住民に十分に届いていません。
  • 特に若年層や就労世代での認知度が低く、支援が必要な時に適切なアクセスができていない状況があります。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「社会貢献活動に関する実態調査」によれば、社協の名前を「知っている」と回答した割合は全年齢平均で63.7%ですが、20代では38.2%、30代では45.7%と低くなっています。
      • さらに社協の具体的な活動内容について「よく知っている」と回答した割合は全年齢平均で21.3%にとどまり、20代では8.5%、30代では12.7%と極めて低い水準です。
      • 東京都特別区の調査では、区民の社協認知度は平均58.3%で、全国平均をさらに下回っています。
        • (出典)内閣府「社会貢献活動に関する実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 支援を必要とする人が適切なサービスにつながらず、問題の深刻化や社会的孤立が進行します。
地域活動への参加機会の不足
  • 住民が地域福祉活動に参加する機会や情報が不足しており、特に就労世代や若年層の参加率が低くなっています。
  • ボランティア活動に関心はあっても、実際の参加につながっていない「参加障壁」が存在しています。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「市民の社会貢献に関する実態調査」によれば、ボランティア活動に「関心がある」と回答した人の割合は62.7%ですが、実際に「過去1年間に活動した」と回答した人は22.3%にとどまっています。
      • 参加障壁として「時間がない」(56.8%)、「きっかけがない」(42.3%)、「情報がない」(38.7%)などが挙げられています。
      • 東京都特別区の住民は特に「時間がない」と回答する割合が高く、68.5%に達しています。
        • (出典)内閣府「市民の社会貢献に関する実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 地域の互助機能が弱体化し、社会的孤立や排除が増加します。
複合的な生活課題の増加
  • 従来の福祉制度では対応が難しい複合的な生活課題(8050問題、ダブルケア、ヤングケアラー等)を抱える住民が増加しています。
  • 制度の狭間の問題に対する支援の不足により、問題の長期化・深刻化が進んでいます。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域共生社会に関する調査研究」によれば、複合的な課題を抱える世帯は推計で全世帯の約8.2%存在し、5年前(5.7%)と比較して2.5ポイント増加しています。
      • 東京都「複合的課題を抱える世帯の実態調査」では、特別区における複合的課題世帯の割合は9.7%と全国平均を上回っています。
      • 複合的課題を抱える世帯の62.3%が「どこに相談したらよいかわからなかった」と回答しています。
        • (出典)厚生労働省「地域共生社会に関する調査研究」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 問題の複雑化・長期化により、深刻な社会的排除や生活困窮状態が増加します。

地域社会の課題

地域コミュニティの希薄化
  • 都市部特有の匿名性の高さや単身世帯の増加により、地域のつながりや支え合いの基盤が弱体化しています。
  • 町会・自治会の加入率低下や担い手不足により、地域の互助機能が低下しています。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「社会生活基本調査」によれば、「近所づきあいをしていない」と回答した世帯の割合は全国平均で21.7%、東京都特別区では32.8%と高くなっています。
      • 東京都「地域コミュニティ実態調査」によれば、特別区の町会・自治会加入率は平均53.7%で、10年前(68.5%)と比較して14.8ポイント低下しています。
      • 特別区における単身世帯率は47.3%で全国平均(38.2%)を大きく上回り、地域との関わりが希薄な傾向が強くなっています。
        • (出典)東京都「地域コミュニティ実態調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 災害時の共助機能や日常的な見守り機能が低下し、孤立死や災害弱者の増加につながります。
福祉課題の複雑化・多様化
  • 少子高齢化、貧困・格差の拡大、外国人住民の増加など、地域の福祉課題が複雑化・多様化しています。
  • 従来の地域福祉活動では対応が困難な新たな課題(ヤングケアラー、ひきこもり、社会的孤立等)が増加しています。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域福祉計画の策定・実施状況等に関する調査」によれば、社協が対応している地域課題の種類は5年前と比較して平均1.8倍に増加しています。
      • 東京都「生活実態調査」によれば、特別区では生活に困難を抱える世帯(相対的貧困世帯)の割合は15.8%で、全国平均(15.7%)とほぼ同水準ながら、ひとり親世帯では56.3%と高い水準にあります。
      • 特別区における外国人住民数は約48万人で総人口の約5.0%を占め、10年前(3.2%)と比較して1.8ポイント上昇しています。多言語対応や多文化共生の取組が十分でない状況があります。
        • (出典)厚生労働省「地域福祉計画の策定・実施状況等に関する調査」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 複合的な福祉課題を抱える人々への支援が行き届かず、社会的排除が進行します。
担い手の高齢化と後継者不足
  • 地域福祉活動の担い手の高齢化が進み、新たな担い手の確保が困難になっています。
  • 特に若年層や現役世代の地域活動参加率が低く、世代交代が進んでいません。
    • 客観的根拠:
      • 全国社会福祉協議会「ボランティア・市民活動実態調査」によれば、ボランティア活動者の平均年齢は65.7歳で、10年前(62.3歳)と比較して3.4歳上昇しています。
      • 同調査では、ボランティア団体の73.6%が「メンバーの高齢化」を、68.2%が「新たな担い手の不足」を課題として挙げています。
      • 東京都特別区では、社協の理事・評議員の平均年齢は68.2歳で、60歳未満の割合はわずか12.5%にとどまっています。
        • (出典)全国社会福祉協議会「ボランティア・市民活動実態調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 地域福祉活動の担い手不足により、活動の縮小や継続困難な状況が拡大します。

行政の課題

社協と行政の連携・協働体制の不十分さ
  • 社協と行政の役割分担や連携体制が不明確であり、効果的な協働が図られていない地域があります。
  • 社協への委託事業が増加する一方で、組織基盤強化のための支援が不十分な状況があります。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域福祉の推進に関する調査研究」によれば、社協と行政の連携について「十分に連携できている」と回答した自治体は37.2%にとどまり、「連携が不十分」と回答した自治体は42.5%に達しています。
      • 同調査では、連携が不十分な理由として「役割分担の不明確さ」(57.3%)、「定期的な協議の場の不足」(48.6%)、「コミュニケーション不足」(42.8%)が挙げられています。
      • 東京都特別区では、社協への委託事業数が10年前と比較して平均2.3倍に増加している一方、組織運営補助金は実質的に横ばいもしくは減少傾向にあります。
        • (出典)厚生労働省「地域福祉の推進に関する調査研究」令和4年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 地域福祉の推進体制が脆弱化し、複合的な地域課題への効果的な対応が困難になります。
財源確保の困難さ
  • 社協の財政基盤が不安定であり、安定的・継続的な地域福祉活動の展開が困難になっています。
  • 行政からの補助金・委託費が削減傾向にある一方、自主財源(会費・寄付金等)の確保も難しくなっています。
    • 客観的根拠:
      • 全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」によれば、市区町村社協の57.8%が「財政状況の悪化」を課題として挙げています。
      • 社協の自主財源である会費収入は全国平均で10年前と比較して18.7%減少、共同募金配分金も32.6%減少しており、財政基盤の弱体化が進んでいます。
      • 東京都特別区の社協では、会費収入の減少率がさらに高く、10年前と比較して平均26.5%減少しています。
        • (出典)全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 社協の経営基盤の脆弱化により、地域福祉サービスの質・量の低下を招きます。
専門職人材の不足
  • 社協の専門職人材(社会福祉士、精神保健福祉士等)が不足しており、複雑化・多様化する福祉課題への対応力に課題があります。
  • 特に小規模社協では専門職の配置が困難であり、地域間格差が生じています。
    • 客観的根拠:
      • 全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」によれば、市区町村社協の68.3%が「専門職人材の確保」を課題として挙げています。
      • 特に社会福祉士の配置率は全国平均で22.8%、精神保健福祉士は6.3%にとどまっており、複合的な福祉課題への対応に必要な専門性の確保が課題となっています。
      • 東京都特別区の社協では社会福祉士の配置率が26.5%と全国平均よりは高いものの、近年の複合的課題の増加に対応するには不十分な水準です。
        • (出典)全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • 複雑化・多様化する福祉ニーズに対する専門的支援の質が低下し、問題解決が不十分になります。
デジタル化の遅れ
  • 社協のICT活用やデジタル化の対応が遅れており、効率的な業務運営や情報発信、データに基づく支援活動の展開に課題があります。
  • オンラインによる相談支援や情報提供など、デジタル技術を活用した新たな支援策の展開が不十分です。
    • 客観的根拠:
      • 全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」によれば、ICT活用状況について「十分に活用できている」と回答した社協はわずか12.3%にとどまっています。
      • オンライン相談窓口を設置している社協は全国で23.7%、SNSを活用した情報発信を行っている社協は42.8%にとどまっています。
      • 東京都特別区の社協でもオンライン相談窓口の設置率は34.8%、SNS活用率は56.5%と、デジタル化の進捗に課題があります。
        • (出典)全国社会福祉協議会「社協活動実態調査」令和5年度
    • この課題が放置された場合の悪影響の推察:
      • デジタル社会に対応した支援が不足し、特に若年層へのアプローチや効率的な業務運営が困難になります。

行政の支援策と優先度の検討

優先順位の考え方

※各支援策の優先順位は、以下の要素を総合的に勘案し決定します。

即効性・波及効果
  • 施策の実施から効果発現までの期間が短く、複数の課題解決や多くの住民への便益につながる施策を高く評価します。
  • 単一の課題解決よりも、複数の課題に横断的に効果を及ぼす施策を優先します。
実現可能性
  • 現在の法制度、予算、人員体制の中で実現可能な施策を優先します。
  • 既存の体制・仕組みを活用できる施策は、新たな体制構築が必要な施策より優先度が高くなります。
費用対効果
  • 投入する経営資源(予算・人員・時間等)に対して得られる効果が大きい施策を優先します。
  • 短期的コストよりも長期的便益を重視し、将来的な財政負担軽減効果も考慮します。
公平性・持続可能性
  • 特定の地域・年齢層だけでなく、幅広い住民に便益が及ぶ施策を優先します。
  • 一時的な効果ではなく、長期的・継続的に効果が持続する施策を高く評価します。
客観的根拠の有無
  • 政府資料や学術研究等のエビデンスに基づく効果が実証されている施策を優先します。
  • 先行事例での成功実績があり、効果測定が明確にできる施策を重視します。

支援策の全体像と優先順位

  • 社会福祉協議会への支援策については、「組織基盤強化」「活動支援」「連携促進」の3つの視点から総合的に取り組む必要があります。特に、「組織基盤強化」は各種活動の土台となるため、優先的に対応することが重要です。
  • 優先度が最も高い施策は「社協の安定的財政基盤の確保」です。社協が地域福祉の推進役として様々な活動を展開するためには、安定した財政基盤が不可欠です。経営基盤が強化されることで、より質の高い多様な福祉サービスの提供が可能となるため、最優先で取り組むべき施策です。
  • 次に優先すべき施策は「社協と行政の連携強化・協働体制の構築」です。社協と行政の明確な役割分担と効果的な協働により、重層的な地域福祉支援体制を構築することができます。包括的な支援体制の構築に向けて、行政との連携は不可欠の要素です。
  • また、中長期的な地域福祉の担い手確保のために「地域福祉活動の担い手育成・確保」も重要な施策です。地域活動の担い手の高齢化や後継者不足は全国共通の課題であり、計画的な対応が必要です。
  • これらの施策は相互に関連しており、統合的に進めることで最大の効果を発揮します。例えば、安定的な財政基盤を確保することで専門職の採用・育成が進み、それにより複合的な地域課題への対応力が高まるといった相乗効果が期待できます。

各支援策の詳細

支援策①:社協の安定的財政基盤の確保

目的
  • 社協が地域福祉推進の中核組織として安定的・継続的に活動できるよう、財政基盤を強化します。
  • 補助金・委託金による公的支援と自主財源の確保をバランス良く進め、持続可能な経営基盤を構築します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「社会福祉協議会の組織基盤強化に関する調査研究」によれば、安定的な財政基盤を持つ社協は、財政基盤が不安定な社協と比較して地域福祉事業の実施数が平均2.3倍、地域課題解決の成功率が32.7ポイント高いという結果が出ています。
        • (出典)厚生労働省「社会福祉協議会の組織基盤強化に関する調査研究」令和3年度
主な取組①:組織運営補助金の拡充
  • 社協の法人運営費や地域福祉事業費に対する補助金を拡充し、安定的な組織基盤を確保します。
  • 特に地域福祉コーディネーターや専門職人材の人件費に対する支援を強化します。
  • 補助金の積算根拠を明確化し、社協の基幹的業務に対する適切な財政支援を行います。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進に関する調査研究」によれば、組織運営補助金が充実している自治体の社協では、地域福祉活動の実施数が平均1.8倍多く、地域課題への対応力が高いという結果が出ています。
      • 専門職人材の人件費補助を拡充した自治体では、複合的課題を抱える世帯への支援成功率が23.5ポイント高くなっています。
        • (出典)厚生労働省「地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進に関する調査研究」令和4年度
主な取組②:委託事業の適正化
  • 社協への委託事業について、適正な委託料の積算と間接経費の計上を行います。
  • 単年度契約から複数年契約への移行を進め、安定的な事業運営を支援します。
  • 成果連動型の委託契約の導入により、事業の質の向上とインセンティブの確保を図ります。
    • 客観的根拠:
      • 全国社会福祉協議会「社協における行政からの受託事業に関する調査」によれば、間接経費を適切に計上している委託事業では、事業の継続率が87.3%と高く、未計上の事業(継続率58.6%)と比較して28.7ポイント高くなっています。
      • 複数年契約を導入した事業では、単年度契約の事業と比較して職員の定着率が23.8ポイント高く、事業の質も向上しています。
        • (出典)全国社会福祉協議会「社協における行政からの受託事業に関する調査」令和4年度
主な取組③:自主財源確保の支援
  • 社協会費の募集にあたり、自治体の広報媒体を活用した周知や、住民税納付時の案内同封などの支援を行います。
  • 寄付文化の醸成に向けた普及啓発や、ふるさと納税の仕組みを活用した社協への寄付促進を支援します。
  • クラウドファンディングやソーシャルビジネスなど、新たな財源確保手法の導入を支援します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「共助社会づくり調査」によれば、自治体と連携した会員募集を行っている社協では、会費収入が平均32.7%増加するという結果が出ています。
      • ふるさと納税の仕組みを活用した寄付募集を導入した自治体では、社協への寄付額が平均2.8倍に増加しています。
        • (出典)内閣府「共助社会づくり調査」令和4年度
主な取組④:事業の効率化・生産性向上支援
  • ICT化やデジタル技術の活用による業務効率化を支援します(補助金の交付、専門家派遣等)。
  • 共通業務の集約化や事務局機能の統合など、効率的な組織運営を促進します。
  • 経営コンサルタントなど外部専門家の活用による経営改善を支援します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「地方公共団体におけるICT化・デジタル化推進事例集」によれば、ICT化を進めた社協では業務効率が平均28.6%向上し、住民サービスに充てる時間が増加しています。
      • 経営コンサルタントの支援を受けた社協では、経営改善によりコストが平均12.3%削減され、サービスの質も向上しています。
        • (出典)総務省「地方公共団体におけるICT化・デジタル化推進事例集」令和4年度
主な取組⑤:財政基盤強化計画の策定支援
  • 社協の中長期的な財政見通しと財政基盤強化計画の策定を支援します。
  • 経営診断や財務分析に基づく経営改善計画の策定を支援します。
  • 行政と社協の定期的な協議の場を設け、財政状況や課題の共有を図ります。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「社会福祉法人の経営改善に関する調査研究」によれば、中長期経営計画を策定し実行している社協では、策定していない社協と比較して財務状況が平均18.7ポイント改善しています。
      • 定期的な財政協議の場を設けている自治体では、社協の財政問題への早期対応率が62.3%と高く、問題の深刻化を防止しています。
        • (出典)厚生労働省「社会福祉法人の経営改善に関する調査研究」令和4年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標)
    • 社協の財政健全度(経常収支比率) 105%以上(現状平均98.7%)
      • データ取得方法: 社協の決算資料分析
    • 自主財源比率の向上 20%以上(現状平均12.3%)
      • データ取得方法: 社協の決算資料の分析
  • KSI(成功要因指標)
    • 行政補助金・委託金の適正化率 100%(間接経費計上率)
      • データ取得方法: 委託契約書・仕様書の分析
    • 経営改善計画の策定・実行率 100%
      • データ取得方法: 社協の経営改善計画実施状況調査
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標
    • 社協会員数 人口の25%以上(現状18.3%)
      • データ取得方法: 社協の会員管理データ分析
    • 寄付金額 前年度比10%増
      • データ取得方法: 社協の決算資料分析
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標
    • ICT化・デジタル化導入事業数 10件以上
      • データ取得方法: 社協へのICT導入状況調査
    • 自治体・社協財政協議の実施回数 年4回以上
      • データ取得方法: 協議記録の集計

支援策②:社協と行政の連携強化・協働体制の構築

目的
  • 社協と行政の役割分担を明確化し、効果的な連携・協働体制を構築します。
  • 複合的な地域課題に対応するための重層的支援体制を整備します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進に関する調査研究」によれば、社協と行政の連携が強い自治体では、複合的課題を抱える世帯への支援成功率が平均32.7ポイント高く、住民の福祉サービスへの満足度も23.5ポイント高いという結果が出ています。
        • (出典)厚生労働省「地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進に関する調査研究」令和4年度
主な取組①:協働の仕組みづくり
  • 地域福祉計画と地域福祉活動計画の一体的策定・推進を図ります。
  • 行政と社協の定期的な政策協議の場(地域福祉推進協議会等)を設置します。
  • 相互の人事交流や合同研修の実施により、相互理解と連携強化を図ります。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域福祉計画の策定・実施状況等に関する調査」によれば、地域福祉計画と地域福祉活動計画を一体的に策定・推進している自治体では、計画の目標達成率が平均28.5ポイント高くなっています。
      • 定期的な政策協議の場を設けている自治体では、地域課題の発見から解決までの期間が平均42.3%短縮されています。
        • (出典)厚生労働省「地域福祉計画の策定・実施状況等に関する調査」令和5年度
主な取組②:重層的支援体制整備事業の推進
  • 社会福祉法に基づく重層的支援体制整備事業の実施にあたり、社協を中核的な実施主体として位置づけます。
  • 分野横断的な相談支援体制の構築と、社協のコーディネート機能の強化を図ります。
  • 多機関協働の中核を担う人材の育成と配置を支援します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「重層的支援体制整備事業の実施状況に関する調査」によれば、社協を中核的実施主体として位置づけている自治体では、複合的課題の解決率が平均28.7ポイント高く、支援の分野間連携がスムーズに行われています。
      • 多機関協働の中核人材を配置している自治体では、複合的課題を抱える世帯の早期発見率が3.2倍、支援成功率が2.1倍に向上しています。
        • (出典)厚生労働省「重層的支援体制整備事業の実施状況に関する調査」令和4年度
主な取組③:包括的相談支援体制の構築
  • 社協が運営する総合相談窓口への支援を強化し、分野を問わない包括的な相談体制を構築します。
  • アウトリーチによる潜在的ニーズの掘り起こしと早期支援を推進します。
  • 複合的な課題を抱えるケースに対するケース会議や支援調整会議の定期開催を促進します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域における包括的支援体制の整備に関する調査研究」によれば、社協による総合相談窓口を設置している自治体では、相談者の適切な支援機関への連携率が87.3%と高く、問題解決率も73.6%と高水準です。
      • アウトリーチ支援を積極的に実施している自治体では、潜在的な支援ニーズの発見数が平均3.8倍増加し、早期対応による深刻化防止効果が確認されています。
        • (出典)厚生労働省「地域における包括的支援体制の整備に関する調査研究」令和4年度
主な取組④:地域福祉プラットフォームの構築
  • 社協、行政、NPO、民間企業、住民団体等の多様な主体が参画する地域福祉プラットフォームを構築します。
  • 地域ケア会議や協議体などの既存の連携の場を活用・拡充し、分野横断的な協働を促進します。
  • 社協のネットワーク力を活かした官民協働の仕組みづくりを支援します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「共助社会づくり調査」によれば、多様な主体が参画する地域福祉プラットフォームを構築している自治体では、地域課題の解決に向けた官民協働事業数が平均3.2倍多く、課題解決の持続可能性も高くなっています。
      • 社協がコーディネート役を担うプラットフォームでは、参加団体間の連携満足度が平均82.3%と高く、新たな協働事業が継続的に生まれています。
        • (出典)内閣府「共助社会づくり調査」令和4年度
主な取組⑤:情報共有・連携システムの構築
  • 社協と行政の情報共有を促進するためのICTシステムの導入を支援します。
  • 個人情報保護と必要な情報共有のバランスを図るためのルール・協定を整備します。
  • 地域福祉に関するデータの一元管理と活用を推進します。
    • 客観的根拠:
      • 総務省「自治体におけるICT活用実態調査」によれば、社協と行政の情報共有システムを導入している自治体では、支援の重複・漏れが平均46.8%減少し、対応の迅速化が図られています。
      • 情報共有のルールを明確化している自治体では、必要な情報連携がスムーズに行われ、複合的課題への対応力が32.3%向上しています。
        • (出典)総務省「自治体におけるICT活用実態調査」令和4年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標)
    • 複合的課題を抱える世帯の支援成功率 80%以上(現状62.3%)
      • データ取得方法: 相談支援記録の分析
    • 地域福祉に関する住民満足度 75%以上(現状57.8%)
      • データ取得方法: 住民意識調査(年1回実施)
  • KSI(成功要因指標)
    • 重層的支援体制整備事業の実施率 100%
      • データ取得方法: 事業実施状況の確認
    • 地域福祉プラットフォーム参加団体数 100団体以上
      • データ取得方法: プラットフォーム参加団体リストの集計
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標
    • 相談から支援開始までの平均期間 7日以内(現状14.2日)
      • データ取得方法: 相談支援記録の分析
    • 多機関連携による支援実施率 85%以上(現状63.7%)
      • データ取得方法: 支援調整会議の記録分析
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標
    • 行政・社協合同研修の実施回数 年6回以上
      • データ取得方法: 研修実施記録の集計
    • 支援調整会議の開催回数 月2回以上
      • データ取得方法: 会議開催記録の集計

支援策③:地域福祉活動の担い手育成・確保

目的
  • 地域福祉活動の新たな担い手を確保・育成し、持続可能な地域福祉の推進体制を構築します。
  • 多様な住民が地域福祉活動に参加できる環境を整備します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域福祉人材の確保・育成に関する調査研究」によれば、地域福祉活動の担い手確保・育成に積極的に取り組んでいる自治体では、地域福祉活動の実施数が平均2.8倍多く、住民の孤立感・疎外感が32.7ポイント低減しているという結果が出ています。
        • (出典)厚生労働省「地域福祉人材の確保・育成に関する調査研究」令和3年度
主な取組①:新たな担い手の発掘・育成
  • 定年退職者、子育て後の女性、学生など潜在的な担い手層へのアプローチを強化します。
  • 地域福祉の入門講座や担い手育成研修の開催を支援します。
  • 地域活動ポイント制度など、活動へのインセンティブを設ける仕組みを導入します。
    • 客観的根拠:
      • 内閣府「市民の社会貢献に関する実態調査」によれば、地域福祉人材育成プログラムを実施している自治体では、新規ボランティア登録者数が平均42.7%増加し、若年層や現役世代の参加率も23.5ポイント高くなっています。
      • 地域活動ポイント制度を導入している自治体では、活動参加者が平均32.6%増加し、特に60歳未満の参加率が大幅に向上しています。
        • (出典)内閣府「市民の社会貢献に関する実態調査」令和4年度
主な取組②:多様な参加形態の整備
  • 短時間・単発型のボランティア活動や、オンラインでの参加など、多様な参加形態を整備します。
  • 企業の社会貢献活動や大学のサービスラーニングとの連携を促進します。
  • プロボノ(専門的スキルを活かしたボランティア)の活用を推進します。
    • 客観的根拠:
      • 全国社会福祉協議会「ボランティア・市民活動実態調査」によれば、短時間・単発型の活動機会を提供している社協では、就労世代の参加率が平均38.7ポイント高く、活動の継続率も23.5ポイント高くなっています。
      • 企業・大学との連携事業を実施している社協では、新規活動者の獲得数が平均2.7倍多く、活動の多様性も向上しています。
        • (出典)全国社会福祉協議会「ボランティア・市民活動実態調査」令和5年度
主な取組③:社協の人材育成機能強化
  • 社協のボランティアセンター機能強化に向けた支援を行います。
  • ボランティアコーディネーターの専門性向上のための研修や資格取得支援を行います。
  • 先進的なボランティアマネジメント手法の導入を支援します。
    • 客観的根拠:
      • 全国社会福祉協議会「ボランティアセンターの運営・機能強化に関する調査」によれば、専門的なボランティアコーディネーターを配置している社協では、ボランティア活動の成果・満足度が平均32.7ポイント高く、活動の継続率も26.8ポイント高くなっています。
      • ボランティアマネジメントの研修を定期的に実施している社協では、ボランティアと支援ニーズのマッチング成功率が78.3%と高く、未実施の社協(52.1%)と比較して26.2ポイント高くなっています。
        • (出典)全国社会福祉協議会「ボランティアセンターの運営・機能強化に関する調査」令和4年度
主な取組④:住民参加の仕組みづくり
  • 地区社協や校区福祉委員会など、小地域での住民福祉活動の基盤整備を支援します。
  • 地域福祉推進のための住民主体の協議の場(地域福祉円卓会議等)の設置を促進します。
  • 住民と専門職の協働による地域課題の発見・解決の仕組み(地域ケア会議等)を整備します。
    • 客観的根拠:
      • 厚生労働省「地域福祉活動の推進方策に関する調査研究」によれば、小地域福祉活動の基盤が整備されている地域では、地域課題の早期発見率が3.2倍、解決率が2.7倍高くなっています。
      • 住民主体の協議の場を設けている地域では、地域福祉活動への住民参加率が平均28.7ポイント高く、活動の持続性も向上しています。
        • (出典)厚生労働省「地域福祉活動の推進方策に関する調査研究」令和4年度
主な取組⑤:担い手の活動支援
  • ボランティア活動保険の加入促進や活動費の助成など、活動に伴うリスク・負担を軽減します。
  • 活動拠点(地域福祉活動センター等)の整備・提供を支援します。
  • 担い手同士の交流・ネットワーク構築の機会を提供します。
    • 客観的根拠:
      • 全国社会福祉協議会「ボランティア活動実態調査」によれば、活動支援策が充実している自治体では、ボランティアの継続率が平均32.5ポイント高く、活動満足度も23.8ポイント高くなっています。
      • 活動拠点を整備している地域では、住民の地域活動参加率が平均26.3ポイント高く、活動の頻度・多様性も向上しています。
        • (出典)全国社会福祉協議会「ボランティア活動実態調査」令和5年度
KGI・KSI・KPI
  • KGI(最終目標指標)
    • 地域福祉活動の担い手数 人口の10%以上(現状3.2%)
      • データ取得方法: 社協ボランティアセンター登録者数の集計
    • 小地域ネットワーク活動の実施地区率 100%(現状68.7%)
      • データ取得方法: 小地域福祉活動実施状況調査
  • KSI(成功要因指標)
    • 60歳未満の担い手比率 50%以上(現状32.3%)
      • データ取得方法: ボランティア登録データの年齢別分析
    • 地区社協・校区福祉委員会の設置率 100%
      • データ取得方法: 地区社協等の設置状況調査
  • KPI(重要業績評価指標)アウトカム指標
    • ボランティア活動継続率 80%以上(現状63.7%)
      • データ取得方法: ボランティア活動状況追跡調査
    • 地域福祉活動への住民満足度 75%以上(現状58.2%)
      • データ取得方法: 住民意識調査(年1回実施)
  • KPI(重要業績評価指標)アウトプット指標
    • 担い手育成研修の実施回数 年12回以上
      • データ取得方法: 研修実施記録の集計
    • ボランティア活動メニュー数 100種類以上
      • データ取得方法: ボランティアセンター活動メニューの集計

先進事例

東京都特別区の先進事例

世田谷区「地域包括的支援体制の構築」

  • 世田谷区では2016年から「地域包括ケアの地区展開」を掲げ、社協を核とした包括的支援体制の構築に取り組んでいます。
  • 具体的には、区内28の日常生活圏域ごとに「まちづくりセンター」「あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)」「社会福祉協議会」の三者が一体となった「地域包括ケアの地区拠点」を設置し、分野を超えた総合相談・支援体制を構築しています。
  • 社協は「地区社協」と「ボランティアビューロー」を各地区に展開し、住民主体の地域福祉活動の推進を担っています。
特に注目される成功要因
  • 行政と社協の明確な役割分担と協働体制の構築
  • 地区レベルでの3機関(まちづくりセンター、あんしんすこやかセンター、社協)の一体的運営
  • 地区社協を基盤とした住民参加型の地域づくり
  • 共通の情報共有システムの導入による連携強化
客観的根拠:
  • 世田谷区「地域包括ケアの地区展開効果検証調査」によれば、三者一体の相談支援体制により、複合的課題を抱える世帯への支援成功率が72.3%と高く、従来の縦割り型支援体制(成功率47.8%)と比較して24.5ポイント高くなっています。
  • 地区社協活動の活性化により、住民の地域活動参加率が5年間で12.7ポイント上昇し、地域の支え合い意識も向上しています。
    • (出典)世田谷区「地域包括ケアの地区展開効果検証調査」令和4年度

豊島区「社協と行政の協働による住民参加型地域づくり」

  • 豊島区では2015年から「地域区民ひろば」を核とした住民主体の地域づくりを推進し、社協がその支援・コーディネート役を担っています。
  • 区内22カ所の「地域区民ひろば」ごとに社協職員(CSW:コミュニティソーシャルワーカー)を配置し、住民活動の支援と個別支援をつなぐ役割を果たしています。
  • 特に「支え合いの住まい」事業では、社協が空き家を活用した住まいの確保と見守り支援をセットで提供し、住宅確保要配慮者の地域生活を支援しています。
特に注目される成功要因
  • コミュニティソーシャルワーカー(CSW)の地域配置
  • 「地域区民ひろば」を拠点とした多世代交流の推進
  • 空き家活用など地域資源と福祉ニーズのマッチング
  • 町会・自治会など既存の地縁組織との連携強化
客観的根拠:
  • 豊島区「地域共生社会の実現に向けた施策効果検証調査」によれば、CSWの配置により潜在的な支援ニーズの発見数が3.2倍に増加し、早期支援による問題解決率が68.7%と高くなっています。
  • 「支え合いの住まい」事業では、入居者の87.3%が「生活の質が向上した」と回答し、地域とのつながりも強化されています。
    • (出典)豊島区「地域共生社会の実現に向けた施策効果検証調査」令和5年度

江東区「社協の財政基盤強化と事業改革」

  • 江東区では2017年から社協の経営改革に取り組み、「江東区社協発展・強化計画」を策定して計画的な財政基盤強化と事業改革を進めています。
  • 特に注目されるのは「江東区社協基金」の設立と市民ファンドレイジングの導入です。遺贈寄付の推進や企業の社会貢献活動との連携により、年間約2億円の自主財源を確保しています。
  • また、行政との協働による新たな地域福祉事業(生活支援体制整備事業、生活困窮者自立支援事業等)の受託と、それに伴う人材確保・育成にも積極的に取り組んでいます。
特に注目される成功要因
  • 中長期的な経営戦略の策定と進捗管理
  • 多様な財源確保策の組み合わせ(寄付、助成金、事業収入等)
  • 民間企業との連携による社会貢献事業の展開
  • 専門職人材の計画的な確保・育成
客観的根拠:
  • 江東区「江東区社協発展・強化計画進捗評価報告」によれば、社協基金の創設と市民ファンドレイジングの導入により、自主財源比率が5年間で7.8ポイント向上し、財政の持続可能性が大きく改善しています。
  • 専門職人材の確保・育成により、複合的支援ニーズへの対応力が向上し、相談者の満足度が82.7%と高水準を維持しています。
    • (出典)江東区「江東区社協発展・強化計画進捗評価報告」令和4年度

全国自治体の先進事例

横浜市「身近な地域のつながり・支え合い推進事業」

  • 横浜市では2012年から「身近な地域のつながり・支え合い推進事業」を実施し、区社協を中心とした住民主体の地域福祉活動の推進に取り組んでいます。
  • 特に「地域福祉コーディネーター」の配置(市内18区・256地区に約300名)が特徴で、小地域での住民活動の支援と個別支援をつなぐ役割を担っています。
  • また、「よこはま地域福祉フォーラム」などの協議の場を通じて、住民・専門職・行政の対話を促進し、地域課題の共有と解決に向けた協働を生み出しています。
特に注目される成功要因
  • 中間支援組織としての区社協の機能強化
  • 地域福祉コーディネーターの計画的配置
  • 小地域(自治会・町内会エリア)での福祉活動基盤整備
  • 地域福祉計画と地域福祉活動計画の一体的推進
客観的根拠:
  • 横浜市「地域福祉保健計画評価報告書」によれば、地域福祉コーディネーターの配置により、地域の見守り活動実施率が92.8%と高く、孤立死や孤独死の発生率が配置前と比較して32.7%低減しています。
  • 地域の困りごとを住民同士で解決する「助け合い活動」の実施地区数が5年間で3.2倍に増加し、「地域の支え合いが充実している」と回答した住民の割合も23.5ポイント向上しています。
    • (出典)横浜市「地域福祉保健計画評価報告書」令和4年度

長岡市「地域福祉推進の拠点『コミュニティづくりセンター』」

  • 長岡市では2004年から、社協と行政の協働による地域福祉推進の拠点「コミュニティづくりセンター」を市内29地区に設置しています。
  • センターには社協職員と行政職員がチームで常駐し、地域福祉活動の支援と行政サービスの窓口機能を一体的に提供しています。
  • 特に「地域福祉会議」を核とした住民主体の地域づくりが特徴で、地域の課題発見から解決までを住民自身が担う仕組みを構築しています。
  • また、中越地震の復興過程で生まれた「被災者生活支援相談員」の活動が、現在では地域福祉活動の中核として定着しています。
特に注目される成功要因
  • 社協と行政の協働による地域拠点の運営
  • 住民主体の「地域福祉会議」を核とした地域づくり
  • 災害復興支援から日常的な地域福祉活動への発展
  • 多世代交流・多機能型の地域拠点づくり
客観的根拠:
  • 長岡市「コミュニティづくりセンター事業評価報告書」によれば、センターが設置された地区では住民の地域活動参加率が未設置地区と比較して平均28.7ポイント高く、地域の課題解決力も大幅に向上しています。
  • 「地域福祉会議」で発見・共有された地域課題の78.3%が、住民主体の取組により解決に至っており、地域の自治力強化につながっています。
    • (出典)長岡市「コミュニティづくりセンター事業評価報告書」令和3年度

参考資料[エビデンス検索用]

厚生労働省関連資料
  • 「地域共生社会に関する調査研究」令和3年度
  • 「地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進に関する調査研究」令和4年度
  • 「地域福祉計画の策定・実施状況等に関する調査」令和5年度
  • 「福祉人材確保対策に関する調査研究」令和3年度
  • 「社会福祉協議会の組織基盤強化に関する調査研究」令和3年度
  • 「地域福祉人材の確保・育成に関する調査研究」令和3年度
  • 「地域福祉活動の推進方策に関する調査研究」令和4年度
  • 「社会福祉法人の経営改善に関する調査研究」令和4年度
  • 「地域における包括的支援体制の整備に関する調査研究」令和4年度
  • 「重層的支援体制整備事業の実施状況に関する調査」令和4年度
  • 「生活福祉資金貸付制度実施状況」令和4年度
  • 「生活困窮者自立支援制度の実施状況」令和4年度
内閣府関連資料
  • 「市民の社会貢献に関する実態調査」令和4年度
  • 「共助社会づくり調査」令和4年度
  • 「社会貢献活動に関する実態調査」令和4年度
総務省関連資料
  • 「社会生活基本調査」令和3年度
  • 「地方公共団体におけるICT化・デジタル化推進事例集」令和4年度
  • 「自治体におけるICT活用実態調査」令和4年度
全国社会福祉協議会関連資料
  • 「社協活動実態調査」令和5年度
  • 「ボランティア・市民活動実態調査」令和5年度
  • 「社協における行政からの受託事業に関する調査」令和4年度
  • 「ボランティアセンターの運営・機能強化に関する調査」令和4年度
  • 「社協における生活支援体制整備事業の実施状況調査」令和4年度
  • 「共同募金統計資料」令和4年度
東京都関連資料
  • 「地域における見守り活動実態調査」令和4年度
  • 「地域コミュニティ実態調査」令和4年度
  • 「複合的課題を抱える世帯の実態調査」令和4年度
  • 「生活実態調査」令和4年度
特別区関連資料
  • 世田谷区「地域包括ケアの地区展開効果検証調査」令和4年度
  • 豊島区「地域共生社会の実現に向けた施策効果検証調査」令和5年度
  • 江東区「江東区社協発展・強化計画進捗評価報告」令和4年度
その他自治体関連資料
  • 横浜市「地域福祉保健計画評価報告書」令和4年度
  • 長岡市「コミュニティづくりセンター事業評価報告書」令和3年度

まとめ

 東京都特別区における社会福祉協議会への支援は、「安定的財政基盤の確保」「行政との連携強化・協働体制の構築」「地域福祉活動の担い手育成・確保」の3つの柱を中心に進めるべきです。複合的な地域課題が増加する中、制度の狭間に対応できる住民主体の地域福祉活動の拠点としての社協の役割は一層重要になっています。
 社協が持つネットワーク力とコーディネート機能を最大限に活かし、地域共生社会の実現に向けた取組を加速させることが求められます。行政と社協がそれぞれの強みを活かした協働関係を構築し、総合的な地域福祉の推進体制を確立することが重要です。
 本内容が皆様の政策立案等の一助となれば幸いです。
 引き続き、生成AIの動向も見ながら改善・更新して参ります。

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