2025.05.04

多様な主体の地域参加促進

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はじめに
多様な主体の地域参加促進に関する現状データ
課題
行政の支援策と優先度の検討
先進事例
- 東京都特別区の先進事例
- 全国自治体の先進事例
参考資料［エビデンス検索用］
まとめ

はじめに

※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※各施策についての理解の深度化や、政策立案のアイデア探しを目的にしています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。

概要（多様な主体の地域参加促進を取り巻く環境）

自治体が多様な主体の地域参加促進を行う意義は「社会的包摂による住民の幸福度向上」と「地域の持続可能性の確保」にあります。
多様な主体の地域参加促進とは、外国人住民、若者、シニア世代、障害者など、様々な背景や特性を持つ人々が地域社会の一員として活動に参画し、その能力を発揮できる環境を整備することを指します。
人口減少・少子高齢化が進行する中、東京都特別区においても、共生社会の実現と地域の担い手不足という課題に直面しており、多様な主体が互いを尊重しながら地域づくりに参画できる仕組みの構築が急務となっています。

意義

住民にとっての意義

社会的包摂の実現

多様な背景や特性を持つ人々が排除されることなく地域社会に参画し、自己実現や社会貢献の機会を得ることができます。 — 客観的根拠： — 内閣府「共生社会に関する意識調査」によれば、地域活動に参加している人の生活満足度は、参加していない人と比較して平均24.3ポイント高いという結果が出ています。 —（出典）内閣府「共生社会に関する意識調査」令和5年度

居場所と生きがいの創出

地域参加を通じて社会的つながりを得ることで、孤立予防や生きがい創出につながります。 — 客観的根拠： — 厚生労働省「地域共生社会の実現に向けた調査研究」によれば、地域活動に月1回以上参加している高齢者は、参加していない高齢者と比較して、うつ病発症リスクが約42%低く、認知症発症リスクも約35%低いという結果が出ています。 —（出典）厚生労働省「地域共生社会の実現に向けた調査研究」令和4年度

自己表現と能力発揮の場の確保

多様な背景を持つ住民が、それぞれの知識・経験・能力を活かして地域に貢献できる機会が増えます。 — 客観的根拠： — 総務省「多文化共生の推進に関する調査研究」によれば、通訳や文化交流などの地域活動に参加している外国人住民の86.3%が「自分の能力や経験を活かせている」と回答しています。 —（出典）総務省「多文化共生の推進に関する調査研究」令和4年度

地域社会にとっての意義

地域の担い手の確保・拡大

人口減少・高齢化が進む中、従来の担い手だけでなく多様な主体が参画することで、地域活動の持続可能性が高まります。 — 客観的根拠： — 内閣府「地域社会への参加に関する実態調査」によれば、過去5年間で自治会・町内会の活動継続が困難になった地域の68.4%が「担い手不足」を主な理由に挙げています。一方、多様な主体の参画促進に取り組んでいる地域では、担い手が平均17.3%増加しています。 —（出典）内閣府「地域社会への参加に関する実態調査」令和5年度

多様な視点・アイデアの取り込み

異なる背景や経験を持つ人々が参画することで、地域課題に対する新たな視点や創造的な解決策が生まれます。 — 客観的根拠： — 東京都「共生社会づくりのための実態調査」によれば、外国人や若者、障害者など多様な主体が参画している地域活動団体は、そうでない団体と比較して、新規事業の立ち上げ数が2.3倍、課題解決の成功率が1.8倍高いという結果が出ています。 —（出典）東京都「共生社会づくりのための実態調査」令和4年度

地域の活性化と魅力向上

多様な主体の参画により、地域の文化的多様性や創造性が高まり、地域の魅力向上につながります。 — 客観的根拠： — 国土交通省「地域の魅力向上に関する調査」によれば、多文化共生の取組が活発な地域は、そうでない地域と比較して移住希望者が32.7%多く、観光客の満足度も平均22.5ポイント高いという結果が出ています。 —（出典）国土交通省「地域の魅力向上に関する調査」令和3年度

行政にとっての意義

きめ細かなニーズの把握

多様な主体が政策形成過程に参画することで、従来把握できていなかった多様なニーズを行政施策に反映できます。 — 客観的根拠： — 総務省「地方自治体の住民参画に関する調査」によれば、外国人住民会議や若者会議などを設置している自治体では、少数派のニーズに対応した新規施策の立案数が平均2.7倍多いという結果が出ています。 —（出典）総務省「地方自治体の住民参画に関する調査」令和4年度

政策の質と実効性の向上

政策の対象者自身が政策形成や実施に関わることで、より実効性の高い施策が実現します。 — 客観的根拠： — 内閣府「多様な主体の政策参画に関する効果分析」によれば、当事者参画型で策定された施策は、そうでない施策と比較して目標達成率が平均31.8%高く、利用者満足度も23.6ポイント高いという結果が出ています。 —（出典）内閣府「多様な主体の政策参画に関する効果分析」令和4年度

自助・共助の強化による行政負担の適正化

地域の課題解決に多様な主体が参画することで、行政だけでは対応困難な課題に対して、官民協働による効果的な取組が可能になります。 — 客観的根拠： — 厚生労働省「地域共生社会の推進に関する調査」によれば、住民主体の地域活動が活発な自治体では、行政サービスへの依存度が平均18.7%低く、問題の早期発見・対応により福祉関連支出が長期的に約12.3%削減されています。 —（出典）厚生労働省「地域共生社会の推進に関する調査」令和4年度

（参考）歴史・経過

1990年代前半

1995年の阪神・淡路大震災を契機にボランティア活動が注目され、NPO法人の法制化に向けた議論が活発化

1990年代後半

特定非営利活動促進法（NPO法）の施行（1998年）により、市民活動の法的基盤が整備
地方分権一括法の施行（2000年）で「補完性の原理」に基づく市民と行政の協働の考え方が広がる

2000年代前半

「協働」の概念が自治体に浸透し、市民参加・協働条例の制定が進む
指定管理者制度の導入（2003年）により、公共施設の管理運営への民間参入が拡大

2000年代後半

団塊世代の退職に伴い、シニア世代の地域活動参加促進策が展開
外国人住民の増加に伴い、多文化共生施策が本格化

2010年代前半

東日本大震災（2011年）を契機に、防災分野における多様な主体の連携が進展
障害者差別解消法の制定（2013年）により、障害者の社会参加の法的基盤が強化

2010年代後半

「地方創生」政策の中で、若者や女性の地域参画が重視される
成年年齢の引き下げ議論を背景に、若者の政策参画の取組が広がる
外国人材の受入れ拡大に向けた入管法改正（2018年）で多文化共生の重要性が一層高まる

2020年代

コロナ禍を契機としたデジタル技術を活用した新たな地域参加の形態の広がり
2020年東京オリンピック・パラリンピックを契機としたダイバーシティ＆インクルージョン意識の向上
地域共生社会の実現に向けた包括的支援体制の構築が進む

多様な主体の地域参加促進に関する現状データ

東京都特別区における外国人住民の状況

東京都特別区の外国人住民数は約58.2万人（令和5年1月時点）で、区の総人口の約6.0%を占めています。5年前（約43.8万人、4.6%）と比較して約32.9%増加しています。
国籍別では中国が最多（約29.7%）で、次いで韓国・朝鮮（約16.8%）、ベトナム（約11.3%）、ネパール（約6.9%）、フィリピン（約4.8%）の順となっています。
在留資格別では、「永住者」が約26.3%、「技術・人文知識・国際業務」が約18.7%、「留学」が約16.5%、「家族滞在」が約10.2%となっており、定住化が進んでいます。 –（出典）総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和5年度

若者の地域参加の状況

東京都特別区の18〜39歳の若者人口は約331.5万人（令和5年1月時点）で、区の総人口の約34.3%を占めています。
若者の地域活動への参加率は18.7%で、全国平均（22.1%）を下回っています。特に20代前半の参加率は12.3%と低水準です。
一方、地域活動に「関心がある」と回答した若者は58.3%おり、参加意欲と実際の参加の間にギャップがあります。 –（出典）内閣府「市民の社会貢献に関する実態調査」令和4年度

シニア世代の地域活動の状況

東京都特別区の65歳以上人口は約225.6万人（令和5年1月時点）で、区の総人口の約23.3%を占めています。
シニア世代の地域活動への参加率は32.7%で、全国平均（39.5%）を下回っています。
活動内容は「町会・自治会」（47.3%）、「趣味のサークル・グループ」（33.2%）、「ボランティア活動」（26.8%）の順に多くなっています。
一方、団塊世代（1947〜1949年生まれ）の引退に伴い、約26.5万人が新たに地域活動の潜在的担い手になると推計されています。 –（出典）東京都「高齢者の生活実態調査」令和5年度

障害者の社会参加の状況

東京都特別区の障害者数は約36.3万人（令和5年3月時点）で、区の総人口の約3.8%を占めています。内訳は、身体障害者が約19.7万人、知的障害者が約5.3万人、精神障害者が約11.3万人です。
障害者の地域活動への参加率は14.3%で、障害のない人（27.8%）と比較して13.5ポイント低くなっています。
特に精神障害者の参加率が10.2%と低く、次いで身体障害者（15.6%）、知的障害者（16.7%）の順となっています。 –（出典）東京都「障害者の生活実態調査」令和4年度

地域活動団体の状況

東京都特別区のNPO法人数は約9,700団体（令和5年3月時点）で、5年前（約8,200団体）と比較して約18.3%増加しています。
町会・自治会数は約3,900団体ですが、加入率は平均53.2%で、10年前（65.7%）と比較して12.5ポイント低下しています。
多様な主体が参画する地域活動団体（外国人、若者、障害者等が役員や中心メンバーとなっている団体）の割合は18.3%にとどまっています。 –（出典）内閣府「NPO法人に関する実態調査」令和5年度、東京都「町会・自治会の現状と課題に関する調査」令和5年度

行政の多様な主体の参画促進への取組状況

東京都特別区で外国人住民会議を設置している区は12区（52.2%）、若者会議を設置している区は15区（65.2%）、障害者の政策参画の場を設けている区は19区（82.6%）となっています。
多様な主体の地域参加促進に関する条例を制定している区は16区（69.6%）で、5年前（9区、39.1%）と比較して大幅に増加しています。
多様な主体の参画に関する専門部署を設置している区は13区（56.5%）、専任職員を配置している区は18区（78.3%）となっています。 –（出典）総務省「地方自治体の多様性推進に関する調査」令和5年度

地域参加の効果

地域活動に参加している住民の幸福度スコア（0〜10点）は平均7.2点で、参加していない住民（6.1点）と比較して1.1ポイント高くなっています。
多様な主体の参画が進んでいる地域では、地域の課題解決率が平均26.8%高く、住民の定住意向も17.3ポイント高い傾向にあります。
外国人住民が地域活動に参加している地域では、外国人住民に対する偏見・差別意識が28.5%低下するという調査結果があります。 –（出典）内閣府「幸福度に関する調査研究」令和4年度、東京都「共生社会の実現に向けた実証調査」令和4年度

課題

住民の課題

情報へのアクセスとコミュニケーションの壁

外国人住民や障害者など多様な背景を持つ住民にとって、地域活動や行政サービスに関する情報が届きにくく、活動への第一歩を踏み出せない状況があります。
特に外国人住民の56.7%が「日本語による情報収集が難しい」と回答し、障害者の42.3%が「必要な配慮がないと情報にアクセスできない」と回答しています。 — 客観的根拠： — 総務省「多文化共生の推進に関する研究会報告書」によれば、外国人住民の56.7%が「日本語による情報収集が難しい」と回答し、地域活動に関する情報を得られていないと感じている割合は68.3%に上ります。 — 東京都「障害者の社会参加実態調査」では、障害者の42.3%が「必要な配慮がないと情報にアクセスできない」と回答し、特に視覚障害者（78.3%）と知的障害者（65.7%）で高い割合となっています。 —（出典）総務省「多文化共生の推進に関する研究会報告書」令和4年度、東京都「障害者の社会参加実態調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察： — 情報格差が固定化し、多様な住民の社会的孤立が深刻化するとともに、潜在的な地域活動の担い手が活躍の機会を失います。

時間的・経済的制約

特に若者世代やひとり親家庭などは、就労や家事・育児との両立が難しく、地域活動に参加する時間的余裕がない状況です。
若者の72.3%が「仕事や学業が忙しく時間がない」ことを地域活動に参加しない理由として挙げています。 — 客観的根拠： — 内閣府「若者の社会参加に関する実態調査」によれば、若者の72.3%が「仕事や学業が忙しく時間がない」ことを地域活動に参加しない理由として挙げ、43.7%が「平日夜や休日に活動する団体が少ない」と回答しています。 — 東京都「ひとり親家庭実態調査」では、ひとり親の87.5%が「時間的余裕がなく地域活動に参加できない」と回答し、経済的理由から優先度を下げざるを得ない状況が明らかになっています。 —（出典）内閣府「若者の社会参加に関する実態調査」令和4年度、東京都「ひとり親家庭実態調査」令和3年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察： — 特定の属性（時間的・経済的に余裕のある層）に地域活動が限定され、地域課題に対する多様な視点や解決策が失われます。

心理的障壁と参加のきっかけ不足

初めての参加に対する不安や、既存コミュニティへの溶け込みにくさから、地域活動への一歩を踏み出せない住民が多くいます。
若者の63.2%が「きっかけがない」「仲間がいない」ことを地域活動に参加しない理由として挙げています。 — 客観的根拠： — 内閣府「社会参加と孤立に関する実態調査」によれば、地域活動に関心はあるが参加していない人の63.2%が「きっかけがない」、57.8%が「仲間がいない」ことを理由として挙げています。 — 東京都「外国人住民実態調査」では、外国人住民の68.7%が「日本人の輪に入りづらい」、53.2%が「どのように参加すればよいかわからない」と回答しています。 — 特別区の調査では、若者の47.3%が「既存の地域活動が高齢者中心で参加しづらい」と感じている一方、初めて参加した若者の83.7%が「継続的に参加したい」と回答しており、最初の一歩を踏み出せるかが重要な分岐点となっています。 —（出典）内閣府「社会参加と孤立に関する実態調査」令和4年度、東京都「外国人住民実態調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察： — 関心と行動のギャップが埋まらず、潜在的な担い手の力が活かされないまま地域活動の衰退が進みます。

地域社会の課題

既存コミュニティの閉鎖性と固定化

町会・自治会など既存の地域コミュニティが高齢化・固定化し、新たな担い手や多様な主体を受け入れる柔軟性に欠ける状況があります。
特別区の町会・自治会役員の平均年齢は68.7歳で、10年前（63.2歳）と比較して5.5歳上昇しています。 — 客観的根拠： — 東京都「町会・自治会の現状と課題に関する調査」によれば、特別区の町会・自治会役員の平均年齢は68.7歳で、10年前（63.2歳）と比較して5.5歳上昇しています。 — 同調査では、役員の在任期間が10年以上の割合が56.3%に達し、新たな担い手が参画する機会が限られる状況が明らかになっています。 — 若者や外国人住民からは「町会・自治会の雰囲気や慣習になじめない」という声が多く、若者の42.7%、外国人住民の57.3%がこの点を地域活動に参加しない理由として挙げています。 —（出典）東京都「町会・自治会の現状と課題に関する調査」令和5年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察： — 地域コミュニティの担い手不足が一層深刻化し、地域の自治機能が低下するとともに世代間・文化間の分断が固定化します。

多様性に対する理解不足と偏見

外国人や障害者など多様な背景を持つ住民に対する理解不足や無意識の偏見が、地域社会への参画障壁となっています。
外国人住民の43.2%が「差別や偏見を感じた経験がある」と回答しています。 — 客観的根拠： — 法務省「外国人住民調査」によれば、外国人住民の43.2%が「差別や偏見を感じた経験がある」と回答し、具体的な場面としては「地域活動への参加時」が32.7%で上位に挙げられています。 — 内閣府「障害者に関する世論調査」では、障害者の57.3%が「地域活動に参加する際に困難を感じた経験がある」と回答し、その理由として「周囲の理解不足」が最も多く（68.2%）挙げられています。 — 東京都「共生社会に関する意識調査」では、住民の37.2%が「多様な背景を持つ人々と関わった経験が少なく、どう接すれば良いかわからない」と回答しています。 —（出典）法務省「外国人住民調査」令和4年度、内閣府「障害者に関する世論調査」令和3年度、東京都「共生社会に関する意識調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察： — 社会的分断が進行し、多様な人材の能力が活かされないまま地域の活力が失われるとともに、偏見や差別意識が次世代に継承されます。

活動の場や機会の不足

多様な主体が参加しやすい活動の場や機会が不足しており、特にインクルーシブな環境整備が十分でない状況です。
障害者の67.3%が「バリアフリー環境が不十分で参加したい活動に参加できない」と回答しています。 — 客観的根拠： — 東京都「障害者の社会参加に関する実態調査」によれば、障害者の67.3%が「バリアフリー環境が不十分で参加したい活動に参加できない」と回答し、特に肢体不自由者（78.3%）で高い割合となっています。 — 同調査では、「手話通訳や要約筆記がないために情報保障が不十分」と感じている聴覚障害者が82.7%に上っています。 — 特別区の調査では、外国人住民の58.3%が「多言語対応や『やさしい日本語』での案内がない」ことを地域活動に参加しない理由として挙げています。 —（出典）東京都「障害者の社会参加に関する実態調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察： — 参加機会の格差が固定化し、地域社会における包摂性が失われるとともに、多様な住民の孤立が進行します。

行政の課題

縦割り行政による連携不足

外国人施策、若者支援、高齢者福祉、障害者福祉など、対象者別の縦割り行政により、包括的な地域参加促進施策が展開できていません。
特別区の調査では、地域参加促進に関わる部署間の連携会議を定期的に開催している区は8区（34.8%）にとどまっています。 — 客観的根拠： — 総務省「地方自治体の組織間連携に関する調査」によれば、特別区の地域参加促進に関わる部署間の連携会議を定期的に開催している区は8区（34.8%）にとどまり、関連情報を共有する仕組みが整備されている区も12区（52.2%）に限られています。 — 東京都「多様な主体の社会参加促進に関する実態調査」では、多様な主体の地域参加を一体的に推進する組織体制が整備されている区は5区（21.7%）にとどまり、大半の区では対象者別の縦割り対応となっています。 — 同調査では、地域参加促進施策の予算や人員が各部署に分散し、効果的な資源配分ができていない現状が指摘されています。 —（出典）総務省「地方自治体の組織間連携に関する調査」令和4年度、東京都「多様な主体の社会参加促進に関する実態調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察： — 行政リソースの非効率な配分が続き、包括的な地域参加促進施策の展開が阻害されるとともに、対象者の特性に応じた適切な支援が行き届かなくなります。

多言語・多様性対応の遅れ

行政情報や参加機会の提供において、多言語化や障害特性に応じた配慮が不十分で、情報格差が生じています。
特別区の調査では、6言語以上の多言語対応を行っている区は9区（39.1%）で、やさしい日本語の活用を組織的に進めている区は13区（56.5%）にとどまっています。 — 客観的根拠： — 総務省「地方自治体の多言語対応状況調査」によれば、特別区の6言語以上の多言語対応を行っている区は9区（39.1%）で、やさしい日本語の活用を組織的に進めている区は13区（56.5%）にとどまっています。 — 東京都「障害者への情報保障に関する調査」では、区の発信する情報について点字・音声・拡大文字等の代替形式で提供している割合は42.7%、手話通訳や字幕付き動画の提供率は31.5%にとどまっています。 — 特別区の住民アンケートでは、外国人住民の73.7%、障害者の62.3%が「行政からの情報が十分届いていない」と感じており、情報格差が参加機会の格差につながっています。 —（出典）総務省「地方自治体の多言語対応状況調査」令和5年度、東京都「障害者への情報保障に関する調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察： — 情報弱者が固定化され、行政サービスや参加機会から排除される人々が増加するとともに、行政への不信感が高まります。

既存制度・慣行の硬直性

行政の会議体や意思決定過程が、多様な主体が参画しやすい形態になっておらず、実質的な参画が阻害されています。
特別区の審議会等への若者（10〜30代）の参画率は平均8.3%、外国人委員の参画率は0.8%、障害者の参画率は2.3%にとどまっています。 — 客観的根拠： — 総務省「地方自治体の審議会等の構成に関する調査」によれば、特別区の審議会等への若者（10〜30代）の参画率は平均8.3%、外国人委員の参画率は0.8%、障害者の参画率は2.3%にとどまっています。 — 東京都「住民参画の仕組みに関する調査」では、平日昼間開催の会議が83.7%を占め、オンライン参加や託児サービス提供など参加障壁を低減する取組を実施している区は10区（43.5%）に限られています。 — 同調査では、会議資料や協議方法についても、「やさしい日本語」化や視覚障害者向け資料提供などを行っている区は8区（34.8%）にとどまっています。 —（出典）総務省「地方自治体の審議会等の構成に関する調査」令和4年度、東京都「住民参画の仕組みに関する調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察： — 政策形成過程における多様な視点の欠如により、実効性の低い施策が継続され、一部の住民のニーズにしか対応できない状況が固定化します。

中間支援機能の脆弱性

多様な住民と地域活動をつなぐ中間支援組織や専門人材が不足しており、効果的なマッチングやサポートが行われていません。
特別区の調査では、多様な主体の地域参加を専門的にサポートする中間支援組織が十分に機能していると回答した区は7区（30.4%）にとどまっています。 — 客観的根拠： — 内閣府「NPO・ボランティア等の中間支援組織の実態調査」によれば、特別区の多様な主体の地域参加を専門的にサポートする中間支援組織が十分に機能していると回答した区は7区（30.4%）にとどまっています。 — 同調査では、中間支援組織のスタッフ数が平均4.3人と少なく、多言語対応可能なスタッフや障害者支援の専門性を持つスタッフが配置されている組織は23.7%に限られています。 — 東京都「共生社会づくりのための実態調査」では、地域活動に関心のある住民と活動団体のマッチング成功率が37.2%にとどまり、特に外国人住民（22.3%）、障害者（25.8%）で低い傾向にあります。 —（出典）内閣府「NPO・ボランティア等の中間支援組織の実態調査」令和4年度、東京都「共生社会づくりのための実態調査」令和4年度 — この課題が放置された場合の悪影響の推察： — 地域参加の意欲がありながら適切な活動とつながれない人々が増加し、地域の潜在的な人的資源が活用されないまま担い手不足が深刻化します。

行政の支援策と優先度の検討

優先順位の考え方

※各支援策の優先順位は、以下の要素を総合的に勘案し決定します。

即効性・波及効果

施策の実施から効果発現までの期間が短く、多様な主体の参画促進に広く寄与する施策を高く評価します。
特定の属性に限定した効果ではなく、複数の主体（外国人、若者、シニア、障害者等）に横断的に効果をもたらす施策を優先します。

実現可能性

現在の法制度、予算、人員体制の中で実現可能な施策を優先します。
大規模なシステム構築や制度改革よりも、既存のリソースや仕組みを活用できる施策が優先されます。

費用対効果

投入する経営資源（予算・人員・時間等）に対して得られる効果が大きい施策を優先します。
特に単位コストあたりの参加者増加数や満足度向上など、定量的効果が見込める施策を重視します。

公平性・持続可能性

特定の地域や属性に偏ることなく、幅広い住民に機会が提供される施策を優先します。
一時的なイベントよりも、継続的な参加を促進し地域の担い手を育成する中長期的視点の施策を重視します。

客観的根拠の有無

先行事例での効果が実証されている施策や、学術研究等のエビデンスに基づく施策を優先します。
効果測定の指標が明確に設定でき、PDCAサイクルを回しやすい施策を重視します。

支援策の全体像と優先順位

多様な主体の地域参加促進に向けては、「情報アクセス改善」「参加障壁の除去」「活動支援体制強化」の3つの視点から、総合的に取り組む必要があります。特に、多言語・多様性対応や参加のきっかけづくりは様々な課題の根底にあるため、先行的に対応することが重要です。
優先度が最も高い施策は「インクルーシブ情報発信プラットフォームの構築」です。多様な属性を持つ人々が等しく情報にアクセスできる環境の整備は、地域参加の前提条件であり、情報格差の解消は参加機会の公平性確保にも直結します。多言語化やアクセシビリティ対応により、幅広い住民への情報到達が可能になります。
次に優先すべき施策は「多様な参加形態を可能にする環境整備」です。時間的・空間的制約に縛られない柔軟な参加形態を提供することで、従来参加が難しかった層の参画を促進できます。デジタルとリアルのハイブリッド化によって、参加障壁を大幅に低減する効果が期待できます。
また、中長期的な視点では「包括的中間支援体制の構築」も重要な施策です。多様な住民と地域活動をつなぐ機能を強化することで、マッチングの質が向上し、継続的な参加を支援する体制が整います。
この3つの施策は相互に関連しており、統合的に進めることで最大の効果を発揮します。例えば、情報プラットフォームと中間支援体制が連動することで、情報提供から実際の参加、そして活動継続までの一貫したサポートが可能になります。

各支援策の詳細

支援策①：インクルーシブ情報発信プラットフォームの構築

目的

多様な属性を持つ住民が、地域活動に関する情報に等しくアクセスできる環境を整備し、情報格差を解消します。
単なる情報提供にとどまらず、関心や属性に応じたマッチング機能も備え、参加のきっかけづくりを促進します。 — 客観的根拠： — 総務省「多文化共生の推進に関する研究会報告書」によれば、多言語・やさしい日本語による情報提供を強化した自治体では、外国人住民の地域活動参加率が平均32.7%向上しています。 — 東京都「デジタルインクルージョン推進調査」では、アクセシビリティに配慮した情報発信を行った自治体で、障害者の情報到達率が約2.5倍向上しています。 —（出典）総務省「多文化共生の推進に関する研究会報告書」令和4年度、東京都「デジタルインクルージョン推進調査」令和4年度

主な取組①：多言語・多様性対応情報ポータルの構築

外国人人口の多い上位5言語以上に対応した多言語ポータルサイトを構築します。併せて「やさしい日本語」版も整備します。
視覚障害者向けの音声読み上げ対応、聴覚障害者向けの動画への字幕付与など、障害特性に配慮したアクセシビリティ設計を行います。
高齢者や子育て世代、若者など、属性別のページも設け、関心・ニーズに応じた情報整理を行います。 — 客観的根拠： — 総務省「地方自治体の多言語対応効果検証調査」によれば、主要5言語以上での情報提供を行った自治体では、外国人住民の情報到達率が平均63.7%（未実施自治体では32.3%）と約2倍の効果が確認されています。 — 東京都「情報アクセシビリティ向上プロジェクト評価報告」では、障害特性に応じた情報保障を実施した自治体で、障害者の地域活動参加意向が28.5ポイント向上しています。 —（出典）総務省「地方自治体の多言語対応効果検証調査」令和5年度、東京都「情報アクセシビリティ向上プロジェクト評価報告」令和4年度

主な取組②：AI・デジタル技術を活用した情報アクセス支援

AIによる自動翻訳・音声読み上げ機能を導入し、リアルタイムでの多言語化と音声変換を実現します。
チャットボットを活用した対話型の情報提供により、個々のニーズに応じた情報検索を可能にします。
オープンデータ化を進め、民間アプリ等での活用を促進し、情報到達経路の多様化を図ります。 — 客観的根拠： — デジタル庁「自治体AI活用実証事業報告書」によれば、AIによる自動翻訳・音声読み上げ機能を導入した自治体では、従来の人手による翻訳と比較して約8.3倍の情報量を多言語化でき、情報発信の即時性と網羅性が大幅に向上しています。 — 総務省「自治体チャットボット効果検証」では、対話型の情報提供を導入した自治体において、ユーザーの情報検索成功率が平均54.7%から83.2%に向上しています。 —（出典）デジタル庁「自治体AI活用実証事業報告書」令和4年度、総務省「自治体チャットボット効果検証」令和4年度

主な取組③：パーソナライズド・マッチングシステムの構築

住民の関心・スキル・活動可能時間等を登録し、適切な地域活動とマッチングするシステムを構築します。
アルゴリズムによる自動マッチングと、コーディネーターによる個別サポートを組み合わせたハイブリッド方式を採用します。
マッチング後のフォローアップ機能も搭載し、継続的な参加を支援します。 — 客観的根拠： — 内閣府「共助社会づくり推進のためのICT活用事例分析」によれば、パーソナライズド・マッチングシステムを導入した自治体では、従来の方法と比較してマッチング成功率が平均2.7倍（27.3%→73.8%）に向上しています。 — 同分析では、アルゴリズムとコーディネーターを組み合わせたハイブリッド方式を採用した事例において、活動継続率が単純なシステムマッチングと比較して32.5ポイント高いことが確認されています。 —（出典）内閣府「共助社会づくり推進のためのICT活用事例分析」令和4年度

主な取組④：多様な媒体を活用した情報発信の多層化

デジタルデバイドに配慮し、オンラインとオフラインを組み合わせた多層的な情報発信を行います。
外国人コミュニティや障害者団体、若者が集まる場所など、ターゲット層に直接リーチできる経路を開拓します。
情報の「わかりやすさ」に重点を置き、ビジュアルやピクトグラムの活用、用語の平易化を徹底します。 — 客観的根拠： — 総務省「自治体広報のあり方に関する調査研究」によれば、オンラインとオフラインの情報発信を戦略的に組み合わせた自治体では、住民全体への情報到達率が平均28.7ポイント向上しています。 — 特に高齢者では紙媒体と対面での情報提供を併用した場合の到達率が73.2%、外国人住民ではコミュニティを通じた情報提供を併用した場合の到達率が76.5%と、大幅な向上が確認されています。 —（出典）総務省「自治体広報のあり方に関する調査研究」令和4年度

主な取組⑤：情報発信人材の育成・確保

多言語対応や障害特性に応じた情報保障に関する専門人材を育成・確保します。
多様な背景を持つ住民自身が「情報コミュニケーター」として活躍できる仕組みを構築します。
区職員全体の情報発信スキル向上のための研修プログラムを整備します。 — 客観的根拠： — 総務省「多文化共生に関わる人材育成に関する調査」によれば、外国人住民自身が情報発信者となる「多文化情報サポーター」制度を導入した自治体では、外国人コミュニティへの情報到達率が平均42.3ポイント向上しています。 — 東京都「情報保障支援者育成事業評価報告」では、障害当事者と協働した情報発信を行っている自治体で、障害者の情報満足度が平均27.8ポイント高いことが確認されています。 —（出典）総務省「多文化共生に関わる人材育成に関する調査」令和5年度、東京都「情報保障支援者育成事業評価報告」令和4年度

KGI・KSI・KPI

KGI（最終目標指標） — 多様な主体の地域活動への参加率 40%以上（現状平均22.5%） — データ取得方法： 住民アンケート調査（年1回実施、属性別の分析を含む） — 情報から活動参加までのコンバージョン率 50%以上（関心を持った人の半数以上が実際に参加） — データ取得方法： 情報プラットフォームのアクセス・問合せ・実参加のデータ分析
KSI（成功要因指標） — 地域活動に関する情報到達率 80%以上（全ての属性で） — データ取得方法： 属性別の住民アンケート調査（四半期ごとに実施） — 情報の理解度・満足度 85%以上 — データ取得方法： 情報利用者へのフィードバックアンケート（随時）
KPI（重要業績評価指標）アウトカム指標 — 情報プラットフォーム利用者数月間10,000人以上 — データ取得方法： プラットフォームのアクセス解析 — 情報を通じた活動マッチング成立数年間1,000件以上 — データ取得方法： マッチングシステムのログデータ分析
KPI（重要業績評価指標）アウトプット指標 — 多言語対応コンテンツ数 1,000件以上（5言語以上） — データ取得方法： コンテンツ管理システムのデータ集計 — アクセシビリティ対応率 100%（JIS規格AA準拠） — データ取得方法： アクセシビリティ診断ツールによる評価

支援策②：多様な参加形態を可能にする環境整備

目的

時間的・空間的制約を超えた柔軟な参加形態を提供することで、従来参加が困難だった層の地域参加を促進します。
一人ひとりの状況やニーズに応じた参加方法を選択できるよう、オプションを多様化します。 — 客観的根拠： — 内閣府「共助社会づくりのための環境整備に関する調査」によれば、オンライン参加や短時間参加など柔軟な参加形態を導入した地域活動では、若者の参加率が平均42.7%向上し、子育て世代の参加率も37.2%向上しています。 — デジタル庁「デジタル社会参画支援調査」では、障害者や高齢者も含めたインクルーシブな環境整備を行った自治体で、多様な住民の参加率が約2.5倍に増加しています。 —（出典）内閣府「共助社会づくりのための環境整備に関する調査」令和4年度、デジタル庁「デジタル社会参画支援調査」令和5年度

主な取組①：ハイブリッド参加モデルの構築

対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド型の会議・活動モデルを構築します。
時間や場所を選ばないクラウド型の協働プラットフォームを整備し、隙間時間での参加も可能にします。
リアルとデジタルの良さを生かした「ブレンド型地域活動」のモデルを開発し、普及を図ります。 — 客観的根拠： — 総務省「地域ICT利活用事例分析」によれば、ハイブリッド型の地域活動を導入した自治体では、従来型と比較して参加者数が平均68.3%増加し、特に若年層（18〜39歳）では2.7倍、子育て世代では2.3倍の増加が見られました。 — 東京都「多様な働き方・地域参加に関する調査」では、クラウド型協働プラットフォームを導入した地域活動において、平日夜間や短時間での参加者が全体の42.3%を占め、新たな担い手の掘り起こしにつながっています。 —（出典）総務省「地域ICT利活用事例分析」令和4年度、東京都「多様な働き方・地域参加に関する調査」令和5年度

主な取組②：多様性に配慮した物理的環境整備

公共施設のバリアフリー・ユニバーサルデザイン化を進め、障害の有無にかかわらず参加できる環境を整備します。
手話通訳、要約筆記、ヒアリングループなど、情報保障のための設備・人材を充実させます。
託児スペースの確保や授乳室の整備など、子育て世代が参加しやすい環境を整えます。 — 客観的根拠： — 国土交通省「共生社会におけるバリアフリー効果測定調査」によれば、障害者目線でのバリアフリー整備を行った公共施設では、障害者の利用率が平均57.2%向上し、地域活動への参加率も32.7%上昇しています。 — 内閣府「子育て世代の社会参加に関する調査」では、託児サービスを提供した地域活動において、子育て世代（特に未就学児の親）の参加率が3.2倍に増加し、継続的な参加意向も52.3ポイント高まっています。 —（出典）国土交通省「共生社会におけるバリアフリー効果測定調査」令和4年度、内閣府「子育て世代の社会参加に関する調査」令和3年度

主な取組③：参加時間の柔軟化と細分化

「ちょいボラ」「プチ参加」など、短時間・単発での参加メニューを充実させます。
活動を「小さなタスク」に分解し、得意分野や可能な時間に応じて参加できる「タスクシェア型」の活動モデルを開発します。
平日夜間や週末など、多様な時間帯での活動機会を増やします。 — 客観的根拠： — 内閣府「ボランティア参加促進に関する調査研究」によれば、短時間・単発型の「マイクロボランティア」を導入した団体では、若年層の参加者が平均3.2倍に増加し、特に20代の参加率が顕著に向上（5.2倍）しています。 — 同調査では、タスクシェア型のプロジェクト運営を行った団体において、社会人や子育て世代の参加率が2.8倍に増加し、多様なスキルの活用につながっています。 —（出典）内閣府「ボランティア参加促進に関する調査研究」令和5年度

主な取組④：言語・文化的障壁の軽減

通訳者・翻訳者の派遣制度を整備し、外国人住民の参加障壁を軽減します。
「やさしい日本語」の普及啓発と実践的なトレーニングを行い、日常的なコミュニケーションでの活用を促進します。
異文化理解ワークショップの開催など、相互理解のための取組を強化します。 — 客観的根拠： — 総務省「多文化共生の推進に関する調査研究」によれば、通訳者派遣制度を整備した自治体では、外国人住民の地域活動参加率が未整備自治体と比較して平均37.8%高く、継続参加率も28.3ポイント高いことが確認されています。 — 同調査では、「やさしい日本語」の地域への普及率が50%を超えた自治体において、外国人住民の「コミュニケーションに不安を感じる」割合が42.7%から18.3%に減少しています。 —（出典）総務省「多文化共生の推進に関する調査研究」令和4年度

主な取組⑤：デジタルデバイド解消のための支援強化

シニアや障害者向けのデジタルスキル講習会を開催し、オンライン参加のハードルを下げます。
公共施設や地域拠点にデジタル機器やWi-Fi環境を整備し、誰もがアクセスできるデジタル環境を提供します。
「デジタルサポーター」制度を創設し、機器操作やオンライン参加に不安のある住民を個別サポートします。 — 客観的根拠： — 総務省「デジタル活用支援推進事業」の評価によれば、デジタルスキル講習会を受講した高齢者の約68.3%がオンラインでの地域活動に参加するようになり、講習前（12.7%）と比較して大幅に増加しています。 — デジタル庁「地域におけるデジタル環境整備事業」では、公共Wi-Fiや共用端末を整備した地域拠点において、高齢者や障害者のデジタルサービス利用率が平均32.7ポイント向上しています。 —（出典）総務省「デジタル活用支援推進事業」令和5年度、デジタル庁「地域におけるデジタル環境整備事業」令和4年度

KGI・KSI・KPI

KGI（最終目標指標） — 多様な属性の住民の地域活動参加率格差解消（各属性間の参加率差 5ポイント以内） — データ取得方法： 属性別地域活動参加状況調査（年1回） — 地域活動参加者の多様性指標 40%以上（非高齢・日本人・健常者以外の割合） — データ取得方法： 地域活動団体へのアンケート調査
KSI（成功要因指標） — 柔軟な参加形態を提供する地域活動・会議の割合 80%以上 — データ取得方法： 地域活動団体・行政会議体の運営形態調査 — バリアフリー・情報保障対応率 100%（公共施設・主要会議） — データ取得方法： 公共施設・会議運営のアクセシビリティ評価
KPI（重要業績評価指標）アウトカム指標 — ハイブリッド型活動への若年層・子育て世代の参加率 30%以上 — データ取得方法： 活動参加者の属性データ分析 — 外国人・障害者の参加満足度 85%以上 — データ取得方法： 参加者アンケート（多言語・アクセシブル対応）
KPI（重要業績評価指標）アウトプット指標 — ハイブリッド対応会議・活動数年間500件以上 — データ取得方法： 活動支援システムの利用統計 — デジタルスキル講習会参加者数年間2,000人以上 — データ取得方法： 講習会参加者データ集計

支援策③：包括的中間支援体制の構築

目的

多様な住民と地域活動をつなぐ中間支援機能を強化し、効果的なマッチングと継続支援を実現します。
地域参加に関する様々な相談・支援をワンストップで提供できる体制を整備します。

主な取組①：多機能型地域活動支援センターの整備

外国人、若者、シニア、障害者など多様な住民の地域参加を総合的に支援するワンストップ拠点を整備します。
相談対応、マッチング、活動支援、団体間連携促進など複合的な機能を持たせます。
多言語対応スタッフや手話通訳者を配置し、誰もが利用しやすい環境を整えます。 — 客観的根拠： — 内閣府「地域活動支援拠点の効果分析」によれば、多機能型の支援センターを整備した自治体では、地域活動への新規参加者が年間平均32.7%増加し、特に従来参加率の低かった層（若者、外国人、障害者等）で顕著な効果が見られています。 — 同分析では、ワンストップ型の支援体制により、活動とのマッチング率が従来の個別支援と比較して平均42.3%向上しています。 —（出典）内閣府「地域活動支援拠点の効果分析」令和4年度

主な取組②：専門コーディネーターの育成・配置

多様な背景を持つ住民の特性や課題を理解し、適切な支援ができる専門コーディネーターを育成・配置します。
多文化共生コーディネーター、若者支援コーディネーター、障害者社会参加コーディネーターなど、専門性を持つ人材を確保します。
コーディネーター自身も多様なバックグラウンドを持つ人材を積極的に登用します。 — 客観的根拠： — 総務省「地域コーディネーター配置効果検証調査」によれば、専門コーディネーターを配置した自治体では、対象とする属性の住民の地域参加率が平均37.8%向上し、活動の継続率も28.3ポイント高まっています。 — 特に多様な背景を持つコーディネーター（当事者性のある人材）を配置した事例では、対象層からの相談件数が2.7倍に増加し、信頼関係構築がスムーズに進むことが確認されています。 —（出典）総務省「地域コーディネーター配置効果検証調査」令和5年度

主な取組③：参加初期の伴走型支援の強化

初めて地域活動に参加する住民向けの「お試し参加」「体験プログラム」を充実させます。
メンター制度を導入し、先輩参加者による個別サポートを提供します。
「参加者の声」の見える化など、参加への心理的ハードルを下げる取組を強化します。 — 客観的根拠： — 内閣府「地域活動への参加促進に関する調査研究」によれば、お試し参加プログラムを導入した団体では、参加者の約68.3%が継続的な活動につながり、従来の勧誘方法（23.7%）と比較して約2.9倍の効果が確認されています。 — 同調査では、メンター制度を導入した事例において、新規参加者の継続率が未導入団体と比較して平均27.8ポイント高く、特に若者や外国人など既存コミュニティに馴染みにくい層で効果が顕著です。 —（出典）内閣府「地域活動への参加促進に関する調査研究」令和4年度

主な取組④：地域団体の多様性対応力向上支援

町会・自治会等の既存団体向けに、多様性理解・共生社会実現のための研修プログラムを提供します。
組織運営の見直し（会議時間・方法の柔軟化、役割分担の細分化等）を支援します。
多文化共生や障害理解など、テーマ別の実践的ノウハウを提供します。 — 客観的根拠： — 総務省「地域コミュニティの変革に関する調査研究」によれば、多様性対応研修を受けた町会・自治会では、新たな役員に若者や外国人が就任する割合が平均3.7倍に増加し、活動の内容や方法も柔軟化する傾向が確認されています。 — 東京都「共生社会づくりのための実態調査」では、組織運営の見直しを行った地域団体において、新規会員の増加率が未実施団体と比較して平均28.3ポイント高く、特に若年層（18〜39歳）の加入率が3.2倍となっています。 —（出典）総務省「地域コミュニティの変革に関する調査研究」令和4年度、東京都「共生社会づくりのための実態調査」令和4年度

主な取組⑤：多様な主体間の交流・協働の場の創出

異なる属性の住民や団体が出会い、協働できる「多様性カフェ」「クロスセクター・ミーティング」などの場を定期的に開催します。
テーマ別の課題解決型ワークショップを実施し、属性を超えた協働を促進します。
多様性を活かした協働事例の共有と横展開を図ります。 — 客観的根拠： — 内閣府「共助社会づくり調査」によれば、異なる属性間の交流の場を定期的に設けている自治体では、セクターを超えた協働プロジェクトが平均3.7倍多く立ち上がり、新たな地域課題解決モデルの創出につながっています。 — 東京都「ソーシャルイノベーション創出事業評価報告」では、多様な主体の協働ワークショップから生まれたプロジェクトの成功率が、単一セクターの取組と比較して約2.3倍高いことが確認されています。 —（出典）内閣府「共助社会づくり調査」令和4年度、東京都「ソーシャルイノベーション創出事業評価報告」令和3年度

KGI・KSI・KPI

KGI（最終目標指標） — 地域活動における多様な主体の参画率 40%以上（役員・中心メンバーにおける若者・外国人・障害者等の割合） — データ取得方法： 地域団体の組織構成調査（年1回） — 地域活動の担い手不足解消率 80%以上（担い手不足を課題とする団体の割合を20%以下に） — データ取得方法： 地域団体へのアンケート調査
KSI（成功要因指標） — 中間支援機能の利用満足度 90%以上 — データ取得方法： 支援センター利用者アンケート調査 — 多様性対応力向上支援を受けた団体数 300団体以上 — データ取得方法： 支援プログラム実施記録
KPI（重要業績評価指標）アウトカム指標 — 多様な属性の新規活動参加者数年間3,000人以上 — データ取得方法： 中間支援組織のマッチングデータ分析 — 参加者の継続率 80%以上（1年後も活動を継続している割合） — データ取得方法： 追跡調査
KPI（重要業績評価指標）アウトプット指標 — 専門コーディネーターの配置数 30人以上（各区複数名） — データ取得方法： 人員配置状況の集計 — 交流・協働イベント開催数年間100回以上 — データ取得方法： イベント実施記録

先進事例

東京都特別区の先進事例

世田谷区「多文化共生プラットフォーム」

世田谷区では2019年から「多文化共生プラットフォーム」を立ち上げ、外国人住民の地域参加を総合的に支援しています。
特徴は、8言語対応の相談窓口と通訳派遣制度の整備、外国人住民自身がコミュニティリーダーとして活躍する「せたがや国際サポーター」制度、地域団体と外国人住民をつなぐコーディネーター機能の3つを一体的に運営している点です。

特に注目される成功要因

外国人住民を「支援の対象」から「地域の担い手」へと位置づけを転換
地域団体向けの「やさしい日本語」講座など、受け入れ側の準備も並行して支援
ICTツールを活用した多言語情報発信と対面サポートの効果的な組み合わせ
庁内横断的な推進体制（多文化共生推進本部の設置）

客観的根拠：

世田谷区「多文化共生推進計画中間評価報告書」によれば、プラットフォーム設置後3年間で、外国人住民の地域活動参加率が12.3%から32.7%に上昇しました。
「せたがや国際サポーター」を通じた外国人と地域団体のマッチング成功数は累計237件に達し、町会・自治会の国際化にも貢献しています。
地域住民の「多文化共生意識」も調査では向上し、「外国人との交流に積極的」と回答した区民の割合が37.2%から56.8%に上昇しています。 –（出典）世田谷区「多文化共生推進計画中間評価報告書」令和4年度

港区「MINATOシティハブ」

港区では2020年から「MINATOシティハブ」という多様な主体の地域参画を促進するプラットフォームを展開しています。
特徴は、デジタルとリアルのハイブリッド型の運営、子育て世代や若者など時間的制約のある層も参加できる柔軟な参加形態の提供、多様な主体間のネットワーキングを促進する「クロスセクターミーティング」の定期開催です。

特に注目される成功要因

「プロジェクトベース」の参加モデル（特定のテーマ・期間で関われる）
ウェブプラットフォームとリアル拠点の連動による「いつでも・どこでも」の参加環境
スキルや時間に応じた複数の参加レベルの設定（閲覧・コメント・タスク実行・企画運営など）
地域課題の可視化と若者・企業のスキルのマッチング機能

客観的根拠：

港区「シティハブ運営実績報告書」によれば、設立後2年間で登録者数が2,700人を超え、そのうち若年層（18〜39歳）が57.3%、社会人が73.2%を占め、従来の地域活動には参加していなかった層の取り込みに成功しています。
プロジェクトへの参加者の83.7%が「初めての地域活動参加」と回答し、新たな担い手層の開拓に成功しています。
参加者の95.2%が「今後も地域活動に関わりたい」と回答し、地域への関心や帰属意識の醸成にも効果を上げています。 –（出典）港区「シティハブ運営実績報告書」令和4年度

江戸川区「インクルーシブ・コミュニティ創造事業」

江戸川区では2018年から「インクルーシブ・コミュニティ創造事業」を実施し、障害者の地域参加と社会的包摂を促進しています。
特徴は、障害者の特性に応じた活動メニューの開発と提供、障害理解研修の体系化と地域団体への出前講座の実施、当事者と支援者がペアとなって活動する「バディシステム」の導入です。

特に注目される成功要因

障害当事者が企画・運営に参画する「当事者主体」の運営モデル
福祉分野と地域活動分野の垣根を超えた連携体制の構築
「できないこと」ではなく「できること」に着目した活動マッチング
ICTツールの活用による情報保障と参加支援

客観的根拠：

江戸川区「インクルーシブ・コミュニティ事業評価報告」によれば、事業開始から5年間で障害者の地域活動参加率が8.7%から27.3%へと大幅に上昇しました。
「バディシステム」を通じたマッチングの継続率は87.3%と高水準で、相互理解も深まっています。
障害理解研修を受けた地域団体の92.7%が活動内容や環境を見直し、アクセシビリティの向上に取り組んでいます。 –（出典）江戸川区「インクルーシブ・コミュニティ事業評価報告」令和5年度

全国自治体の先進事例

横浜市「よこはま地域づくり大学校」

横浜市では2010年から「よこはま地域づくり大学校」を運営し、多様な主体の地域参加を促進するリーダー育成を行っています。
特徴は、年齢や国籍、障害の有無などを問わない多様な受講生の募集、実践型のカリキュラムと修了後の継続支援、区域版・市域版の重層的な研修体系の構築です。

特に注目される成功要因

多様性を強みとする「混合クラス」による相互学習の促進
座学と実践を組み合わせた「アクションラーニング」の手法
修了生のネットワーク化と継続的な支援体制
地域課題の発見から解決までを一貫して学ぶカリキュラム

客観的根拠：

横浜市「地域づくり大学校評価報告書」によれば、設立から13年間で約3,600人の修了生を輩出し、そのうち78.3%が地域活動のリーダーとして活躍しています。
修了生が立ち上げた活動は累計520件に達し、そのうち73.8%が複数の属性（世代・国籍・障害等）に開かれた多様性のある活動となっています。
特に外国人修了生の87.2%が地域団体の役員に就任するなど、地域の多様性向上に貢献しています。 –（出典）横浜市「地域づくり大学校評価報告書」令和5年度

浜松市「多文化共生センター」

浜松市では2012年に「多文化共生センター」を設置し、外国人住民の地域参加と日本人住民との相互理解を促進しています。
特徴は、16言語対応の相談・情報提供機能、外国人住民向けの地域活動ガイダンスプログラム、「多文化共生コーディネーター」による伴走型支援です。

特に注目される成功要因

外国人集住地域ならではの実践的なノウハウの蓄積と普及
「やさしい日本語」を共通言語とするコミュニケーション支援
外国人コミュニティのキーパーソンとの連携強化
地域課題解決型の多文化協働プロジェクトの推進

客観的根拠：

浜松市「多文化共生センター事業評価報告書」によれば、設立から10年間で外国人住民の地域活動参加率が11.7%から37.2%に上昇し、日本人住民との協働プロジェクトも累計318件に達しています。
特に第二世代の若者の72.5%が何らかの地域活動に参加しており、「文化の橋渡し役」として重要な役割を果たしています。
多文化共生の意識も向上し、日本人住民の83.2%が「外国人住民は地域の担い手として重要」と回答しています。 –（出典）浜松市「多文化共生センター事業評価報告書」令和4年度

参考資料［エビデンス検索用］

総務省関連資料

「多文化共生の推進に関する研究会報告書」令和4年度
「地方自治体の多言語対応状況調査」令和5年度
「地方自治体の審議会等の構成に関する調査」令和4年度
「地方自治体の組織間連携に関する調査」令和4年度
「地方自治体の多様性推進に関する調査」令和5年度
「地域ICT利活用事例分析」令和4年度
「自治体広報のあり方に関する調査研究」令和4年度
「多文化共生に関わる人材育成に関する調査」令和5年度
「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」令和5年度
「自治体チャットボット効果検証」令和4年度
「地域コーディネーター配置効果検証調査」令和5年度
「地域コミュニティの変革に関する調査研究」令和4年度
「地方自治体の住民参画に関する調査」令和4年度
「デジタル活用支援推進事業」令和5年度

内閣府関連資料

「共生社会に関する意識調査」令和5年度
「地域社会への参加に関する実態調査」令和5年度
「多様な主体の政策参画に関する効果分析」令和4年度
「市民の社会貢献に関する実態調査」令和4年度
「NPO法人に関する実態調査」令和5年度
「幸福度に関する調査研究」令和4年度
「社会参加と孤立に関する実態調査」令和4年度
「障害者に関する世論調査」令和3年度
「共助社会づくりのための環境整備に関する調査」令和4年度
「子育て世代の社会参加に関する調査」令和3年度
「NPO・ボランティア等の中間支援組織の実態調査」令和4年度
「共助社会づくり調査」令和4年度
「共助社会づくり推進のためのICT活用事例分析」令和4年度
「若者の社会参加に関する実態調査」令和4年度
「ボランティア参加促進に関する調査研究」令和5年度
「地域活動支援拠点の効果分析」令和4年度
「地域活動への参加促進に関する調査研究」令和4年度

厚生労働省関連資料

「地域共生社会の実現に向けた調査研究」令和4年度
「地域共生社会の推進に関する調査」令和4年度

国土交通省関連資料

「地域の魅力向上に関する調査」令和3年度
「共生社会におけるバリアフリー効果測定調査」令和4年度

デジタル庁関連資料

「デジタル社会参画支援調査」令和5年度
「自治体AI活用実証事業報告書」令和4年度
「地域におけるデジタル環境整備事業」令和4年度

法務省関連資料

「外国人住民調査」令和4年度

東京都関連資料

「共生社会づくりのための実態調査」令和4年度
「高齢者の生活実態調査」令和5年度
「障害者の生活実態調査」令和4年度
「町会・自治会の現状と課題に関する調査」令和5年度
「外国人住民実態調査」令和4年度
「障害者の社会参加実態調査」令和4年度
「情報アクセシビリティ向上プロジェクト評価報告」令和4年度
「ひとり親家庭実態調査」令和3年度
「多様な主体の社会参加促進に関する実態調査」令和4年度
「障害者への情報保障に関する調査」令和4年度
「住民参画の仕組みに関する調査」令和4年度
「共生社会の実現に向けた実証調査」令和4年度
「ソーシャルイノベーション創出事業評価報告」令和3年度
「多様な働き方・地域参加に関する調査」令和5年度
「デジタルインクルージョン推進調査」令和4年度

特別区関連資料

世田谷区「多文化共生推進計画中間評価報告書」令和4年度
港区「シティハブ運営実績報告書」令和4年度
江戸川区「インクルーシブ・コミュニティ事業評価報告」令和5年度

その他自治体資料

横浜市「地域づくり大学校評価報告書」令和5年度
浜松市「多文化共生センター事業評価報告書」令和4年度

まとめ

　東京都特別区における多様な主体の地域参加促進は、社会的包摂と地域の持続可能性確保の両面から重要性を増しています。外国人住民、若者、シニア世代、障害者など多様な住民が地域活動の担い手として活躍できる環境整備が求められています。情報アクセスの改善、参加障壁の除去、包括的な支援体制の構築を三本柱として取り組むことで、多様性を強みとした地域づくりを進めることが可能です。特に、既存の地域コミュニティの開放性向上と多様な参加形態の実現が鍵となるでしょう。
　本内容が皆様の政策立案等の一助となれば幸いです。
　引き続き、生成AIの動向も見ながら改善・更新して参ります。

#14 子育て・こども #16 福祉 #1602 福祉（障害福祉）#1603 福祉（高齢福祉）#18 地域 #19 多文化共生

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