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公務員の新しい挑戦「大学・専門学校での非常勤講師」完全ガイド:高等教育の現場で知見を還元する副業の全貌

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目次
  1. はじめに
  2. はじめに:
    公務員と高等教育機関のつながりが拓く新しい貢献領域
  3. 背景・基礎知識:
    高等教育における実務家教員のニーズと公務員の貢献可能性
  4. メインコンテンツ:
    大学・専門学校での非常勤講師活動の3つの核心ポイント
  5. 実践・応用編:
    特別区職員が大学・専門学校での非常勤講師活動を検討する実務手順
  6. よくある質問(FAQ):
    大学・専門学校での非常勤講師活動の実務的疑問への回答
  7. まとめ:
    大学・専門学校での非常勤講師活動が拓く高等教育への貢献の形

はじめに

※本記事はAIが生成したものを加工して掲載しています。
※生成AIの進化にあわせて作り直すため、ファクトチェックは今後行う予定です。
※掲載内容を使用する際は、各行政機関の公表資料を別途ご確認ください。
※実際の副業・兼業に当たっては、所属組織の規定等を必ず確認するとともに、所管部署や上司に事前相談してください。

(出典)人事院「自営兼業制度の見直しについて」令和7年度
(出典)総務省「地方公務員の兼業に関する技術的助言の通知」令和7年度

職員の幸福が、住民の幸福をつくる

  • 誰か(住民)を幸せにするためには、まずは自分が幸せになる必要があります
  • ハーバード大学のニコラス・クリスタキス教授とカリフォルニア大学のジェームス・ファウラー教授は、20年間にわたり約5,000人を追跡した大規模な研究を行いました。この研究によれば、ある人の幸福は、その友人の幸福度を約15%高め、さらにその友人の友人(2次の隔たり)、そして友人の友人の友人(3次の隔たり)にまで波及していくことが科学的に示されたのです
    • 出典
      • Nicholas A. Christakis & James H. Fowler, 『Connected: The Surprising Power of Our Social Networks and How They Shape Our Lives』(邦題:『つながり 社会的ネットワークの驚くべき力』), Little, Brown and Company, 2009.
  • つまり、ご自身が経済的な安心感と幸福を手に入れることは、皆様が思う以上に広範囲に、巡り巡って地域や住民の方々をも幸せにする、確かな力を持っているということです。
  • 今回は、皆様がその第一歩を踏み出すための一助として、公務員向けの副業ガイドを分かりやすくお届けします。

はじめに:
公務員と高等教育機関のつながりが拓く新しい貢献領域

 東京都特別区の職員の皆様は、日々の業務を通じて、行政実務、政策立案、住民対応、財政分析、組織運営など、多様な領域の専門知識と経験を蓄積されているのではないでしょうか。一方、大学や専門学校といった高等教育機関の現場では、公共政策学部、行政学科、政策系大学院、社会福祉系学部、地方自治を扱う学部、行政書士・社会保険労務士などの資格養成課程、公務員試験対策講座など、行政や公共政策に関する実務的知見を学生に提供できる人材への需要が継続的に存在していると考えられます。学術的な研究者だけでなく、現場で実務経験を積んだ実務家による講義は、学生にとって現実の行政実態に触れる貴重な機会として位置付けられている性質があると考えられます。

 このような時代背景の中で、令和7年12月19日に人事院が公表した自営兼業制度の見直し方針、および令和7年6月11日付け総務省通知による地方公務員の兼業に関する技術的助言を受け、公務員が大学や専門学校で非常勤講師として活動する副業の可能性が広がりつつあります。本記事では、大学・専門学校での非常勤講師という副業・兼業類型について、制度の根拠から承認要件、実務上の留意点、本業への還元効果までを体系的に解説します。

 なお、本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の兼業承認の可否、教育機関との任用契約に関する法的判断、講義内容の知的財産権の取扱い、税務処理の詳細については、必ず所属組織の所管部署、税理士、弁護士等の専門家にご相談ください。大学等の任用形態は教育機関ごとに多様であり、契約条件によって取扱いが大きく異なる性質を持ちます。兼業承認の判断は最終的に各任命権者が行うものであり、本記事の記述は各自治体・各任命権者の判断を拘束するものではない点を、あらかじめお断りしておきます。

背景・基礎知識:
高等教育における実務家教員のニーズと公務員の貢献可能性

高等教育における実務家教員の役割

 近年、大学教育の現場では、純粋に学術的な研究者だけでなく、実務経験を持つ実務家教員の存在意義が高まっていると考えられます。法科大学院、公共政策大学院、ビジネススクール、社会福祉系学部、教員養成系学部などでは、現場経験者による実践的講義が学生のキャリア形成に重要な役割を果たすという認識が広がっている可能性があります。文部科学省や中央教育審議会の議論などにおいても、実務家教員の活用に関する政策的な検討が継続的に行われていると考えられますが、具体的な政策動向については関係省庁の公表資料をご確認ください。

 行政・公共政策の領域では、現役の自治体職員や元公務員が非常勤講師として講義を担当する事例が、複数の大学・専門学校で見られると考えられます。学生にとっては、教科書では得られない実務感覚、現場での意思決定プロセス、関係者との調整実態、政策の運用上の工夫などを学ぶ機会として、実務家教員の講義は独自の価値を持つ性質があります。

非常勤講師の任用形態と契約類型

 大学・専門学校における講師の任用形態は多様です。非常勤講師は、特定の科目の講義を担当する形態として最も一般的に用いられている任用形態と考えられます。年度ごとの契約更新が一般的であり、講義の担当時間数、報酬、業務内容などが個別の契約で定められる性質があります。客員教授や特任教授は、より幅広い役割を担う形態として、研究指導、論文指導、学部運営への関与なども含まれる場合があると考えられます。

 契約形態についても、教育機関ごとに多様性があります。雇用契約に基づく形態、業務委託契約に基づく形態、その他の形態など、契約類型によって法的位置付けが異なる可能性があります。報酬の支払い方法についても、給与所得として処理される場合、報酬として処理される場合などがあり、税務上の取扱いも異なる可能性があります。

 講義内容は、専門科目の講義、一般教養科目の講義、ゼミ・演習の指導、論文指導、卒論審査への参画、研究プロジェクトへの参画、外部講師としてのゲスト講義など、多様な形態が存在します。教育機関や学部・学科の方針によって、求められる役割と責任範囲が異なる性質があります。

令和7年の制度改正と非常勤講師活動の関係

 大学・専門学校での非常勤講師として報酬を得て活動する場合、その契約形態と業務内容によって、適用される法令条文が異なる可能性があります。多くの場合、教育機関との雇用関係や継続的な業務従事を伴うため、国家公務員の場合は国家公務員法第104条の規制対象となる可能性があり、地方公務員の場合は地方公務員法第38条第1項に基づく許可が必要となる可能性があります。

 また、講義の準備、教材作成、講義実施、学生指導、試験・成績評価などの業務は、職員の有する知識・技能をいかした活動としての性格を持つ性質もあります。令和7年12月19日の人事院通知で新設された職員の有する知識・技能をいかした事業の概念との関係も含め、活動形態の整理が必要となる場合があります。

 非常勤講師活動には、講義の継続性、年度ごとの契約更新、講義時間帯の制約(平日昼間に集中する可能性)、年度途中の変更への対応など、特有の論点が存在します。これらの論点は、職務専念義務、勤務時間との関係、年次休暇との関係など、公務員の兼業制度上の重要な論点と密接に関わるため、活動検討の早期段階で所属組織への事前相談が不可欠となります。

メインコンテンツ:
大学・専門学校での非常勤講師活動の3つの核心ポイント

ポイント1:
公務員の知見が高等教育に独自価値をもたらす理由

 大学・専門学校での非常勤講師の領域において、公務員が提供し得る独自価値は、単なる知識の伝達に留まらない性質を持ち得ます。第一の価値は、現場の実務経験に基づく実践的知見です。学術的な研究者による講義が制度や理論の体系的解説を中心とする一方、実務家による講義は現場で実際に直面する課題、関係者との調整プロセス、制度の運用上の工夫、住民との接点での学びなど、実務経験者にしか語れない知見を提供できる性質を持ちます。学生にとっては、教科書では得られない現実感覚と将来のキャリアイメージを得る貴重な機会となり得る可能性があります。

 第二の価値は、政策の現場性を伝える役割です。公共政策、行政学、地方自治、社会福祉、教育政策などの分野では、政策がどのように立案され、現場でどう実装され、住民にどのような影響を与えるかという現場性が、学術的議論と現実をつなぐ重要な要素となります。公務員としての経験を持つ実務家教員は、こうした政策の現場性を学生に伝える独自の立場にあり得る可能性があります。

 第三の価値は、行政分野でのキャリアモデルを示す役割です。公務員を志望する学生、行政との連携を業務とする民間企業を志望する学生、士業を目指す学生などにとって、現役の公務員が直接講義を担当することは、将来のキャリアイメージを具体化する重要な機会となり得ます。学生からの質問への対応、進路相談、職業観に関する対話などを通じて、行政分野での人材育成に貢献し得る可能性があります。

 これら3つの価値は、人事院が掲げる政策意図のうち、特にやりがい向上、スキル還元、官民連携促進の観点で合理性を持ち得ます。非常勤講師活動を通じて獲得する教育スキル、知識の体系化能力、学生との対話経験、最新の学術動向への接触は、本業の政策立案、職員研修、住民向け説明、後輩育成などの業務において活用可能な知見となり得ます。同時に、高等教育の質的向上、行政分野での人材育成への貢献という公益的意義を持ち得る活動として位置付けられ得ます。

ポイント2:
任用形態の選択と法令適用の判別

 大学・専門学校での非常勤講師活動を検討する際、任用形態と契約条件の確認が実務上の重要論点となります。想定される主要な活動形態としては、年度を通じた継続的な講義担当(通年科目、半期科目)、単発のゲスト講義、ゼミ・演習の指導、論文指導、研究プロジェクトへの参画、客員教授・特任教授としての関与などが考えられます。

 年度を通じた継続的な講義担当の場合、教育機関との間で年度ごとの任用契約を結び、定められた期間にわたって継続的に講義を担当する形態となります。雇用関係を伴う場合、雇用契約が結ばれていなくとも継続的・定期的な業務従事に該当する場合などがあり、人事院Q&A問2の更問で示されている一定の連続する期間を以て業務が定められている場合、業務の履行に当たって複数回の勤務・業務が前提となっている場合、業務に従事するに当たり一定期間、兼業先の身分を保有する場合に該当し得る可能性が高い形態です。地方公務員法第38条第1項に基づく許可、または国家公務員法第104条に基づく許可が必要となる可能性が高くなります。

 単発のゲスト講義の場合、特定の日時に一回限りの講義を担当する形態として、継続性・反復性の観点から異なる取扱いがなされる可能性があります。ただし、複数の教育機関で単発講義を継続的に行う場合、全体として継続的な業務従事に該当する可能性もあるため、慎重な判断が必要です。

 ゼミ・演習の指導や論文指導などは、年度を通じた継続的な関与となる性質が強いため、雇用関係や継続的業務従事の判断において、講義担当と類似の取扱いとなる可能性があります。

 客員教授・特任教授の場合、講義以外にも研究指導、論文指導、学部運営への関与など、より幅広い業務範囲を伴う可能性があります。任用契約の内容、業務範囲、報酬体系、関与の頻度などによって、適用される条文と必要な手続が異なる可能性があります。

 これらの活動形態の特殊性として、講義時間帯が平日昼間に設定される場合が多い点があります。多くの大学・専門学校では、平日の日中に講義時間が設定されており、夜間や週休日に講義を実施する教育機関は限定的である可能性があります。このため、非常勤講師活動を検討する場合、本業との時間的両立の可能性を慎重に評価する必要があります。

 いずれの活動形態であっても、適用される条文と必要な手続は個別の契約内容によって異なるため、活動検討の早期段階で所属組織の担当部署に相談することが不可欠です。最終的な法令適用の判断は承認権者によってなされます。

ポイント3:
勤務時間との関係と職務専念義務への配慮

 大学・専門学校での非常勤講師活動において、最も慎重な検討を要する論点が、本業の勤務時間との関係です。一般的に大学・専門学校の講義は平日昼間に設定される場合が多く、本業の勤務時間と重なる可能性が高い性質があります。この特殊性に対する整理が、活動の実現可能性を左右する最重要論点となります。

 第一の論点は、講義時間帯と勤務時間との関係の整理です。人事院Q&A問13の更問1では、自営兼業を承認できる場合というのは、自営兼業を行う日時が週休日のみであり、かつ、週休日においても職員の疲労の回復等に関する時間が確保されると見込まれる場合が原則となります。例外的に勤務日に事業を行う場合については、やむを得ず勤務日の勤務時間外に行わざるを得ない事業であり、かつ、インターバル確保に係る努力義務の趣旨に反しない範囲である必要がありますとされています。平日昼間の講義は、勤務日の勤務時間と重なるため、原則的な承認基準に照らして慎重な判断が必要となります。

 第二の論点は、年次休暇取得との関係です。人事院Q&A問14では、年次休暇の取得を前提として計画された自営兼業は、職務の遂行に支障が生じないことが明らかであるとは認めがたいことから、承認は困難となりますと明示されています。週1回の講義のために年次休暇を取得する計画、講義日に毎週半休を取得する計画などは、承認対象外となる可能性が高い性質があります。

 第三の論点は、こうした制約の中での実現可能性の検討です。講義を週休日に設定できる教育機関や講座を選択する、夜間の講義を担当する、集中講義(夏季・春季の長期休暇期間中に集中的に実施する形式)を選択する、オンデマンド型のオンライン講義を担当するなどの選択肢を検討することで、本業との両立可能性が高まる場合があります。教育機関側の柔軟性や講義設定の可能性を、契約交渉の段階で確認することが重要となります。

 第四の論点は、講義内容と所属組織の業務との関係性です。講義テーマが所属組織の業務と直接関連する場合、人事院Q&A問15の更問1で示されているとおり、職務を通じて得た知識・技能や、現在職務において用いている知識・技能を活用する自営兼業については、承認権者において厳格な判断を行う可能性があるとされています。一般的な制度解説、学術的な議論、公開情報に基づく講義内容に限定することで、業務との直接的な重複を避ける工夫が必要となる場合があります。

 第五の論点は、所属組織の業務情報や守秘義務の対象情報の取扱いです。講義の中で、所属区の内部情報、業務で知り得た非公開情報、特定の事案や個人を特定できる情報などを扱うことは、地方公務員法第34条第1項の職務上知り得た秘密に該当し得るため、絶対に避ける必要があります。違反した場合、地方公務員法第60条第2号により、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となります。講義内容は、公開情報、学術的議論、自身が本業外で習得した知見、公知の事実、公開された統計やデータに基づくものに限定することが基本原則となります。

 第六の論点は、教育機関と所属自治体との関係性です。教育機関が所属区に立地している場合、所属区との共同研究や連携協定がある場合、所属区が教育機関に研究委託や講座開設委託を行っている場合などは、人事院規則14-8運用通知第1項関係第6項で示されている特別な利害関係に該当する可能性があります。具体的な該当性は、関係性の内容、職員本人の業務範囲などによって判断されるため、個別の事案について事前相談を通じて確認することが不可欠です。

実践・応用編:
特別区職員が大学・専門学校での非常勤講師活動を検討する実務手順

ステップ1:
講義テーマと活動方針の明確化

 大学・専門学校での非常勤講師活動を検討する第一歩は、自身が担当したい講義テーマと活動方針を明確化することです。行政学、地方自治論、公共政策、社会福祉、教育政策、地方財政、危機管理など、多様な領域のうち自身が貢献したい分野は何か、どのような学生層を対象とするか、どの程度の頻度・期間で取り組むのかといった基本的な構想を整理することが、その後のすべての判断の基盤となります。

 講義テーマの選定にあたっては、所属組織の業務との関係性を慎重に評価することが不可欠です。所属組織の業務と直接重なるテーマは、承認権者による厳格な判断の対象となり得るため、可能な限り業務外で習得した知見、一般的な制度解説、学術的な議論、自身の専門性や趣味・特技などを基盤としたテーマを選択することが、承認を得やすくする要素となり得ます。

 活動方針の整理では、本業との時間的両立をどう図るか、講義の頻度と時間帯をどう設計するか、教育機関側との交渉で何を求めるかなどを明確化することが重要です。週休日や夜間に講義を設定できる教育機関を選ぶ、集中講義形式を選ぶ、オンライン講義を中心とするなど、本業との両立可能性を高める工夫を事前に検討することが必要となります。

ステップ2:
教育機関との接触と契約条件の確認

 講義テーマと活動方針が概ね固まった段階で、適切な教育機関との接触を進めることが必要となります。教育機関からの依頼を受ける場合、自ら売り込みを行う場合、知人の紹介を受ける場合、公募に応募する場合など、多様なルートが存在します。

 接触時には、自身が提供可能な講義内容、本業との両立を踏まえた制約条件(講義時間帯、頻度、出張可否など)、肩書き使用の制限などを早期に明示することが重要です。教育機関側の柔軟性や、自身の制約条件への対応可能性を、契約交渉の早期段階で確認することで、後の調整を円滑に進めることができる可能性があります。

 契約条件の確認では、任用形態(雇用契約か業務委託契約か)、契約期間、講義回数、報酬体系、業務範囲(講義以外の業務の有無)、契約更新の取扱いなどを慎重に確認する必要があります。特に、講義時間帯の設定可能性、年度ごとの契約更新の判断時期、年度途中の変更可能性などは、本業との両立に直接影響する要素として重要です。

ステップ3:
兼業許可申請のための書類作成

 兼業許可を得るための書類作成において、大学・専門学校での非常勤講師活動の特性を踏まえた記述が必要となります。事業の目的については、高等教育における実務家教員としての役割、行政分野での人材育成への貢献、知識の社会への還元といった公益性を明示することが考えられます。事業内容については、教育機関名、担当講義名、対象学年、講義内容、講義時間帯、回数、報酬、契約期間などを具体的に記載します。

 特に重要な記載事項として、本業との時間的両立に関する整理結果が挙げられます。講義時間帯が週休日や勤務時間外であること、または例外的に勤務日に行う場合のやむを得ない理由と、職務遂行に支障が生じない仕組みなどを、具体的な事実に基づいて記述することで、承認権者の判断を支援する材料となり得ます。年次休暇の取得を前提としない計画であることを明示することも重要です。

 また、講義テーマと所属組織の業務との関係性についての整理結果、所属組織の業務情報や守秘義務対象情報を持ち込まない方針、教育機関と所属区との関係性、肩書き使用の取扱いなども、可能な範囲で記載することが望ましいと考えられます。

ステップ4:
承認後の継続的な遵守事項

 兼業許可を得た後の遵守事項として、第一に勤務時間中には講義業務に従事しないという職務専念義務の原則が挙げられます。講義準備、教材作成、講義実施、学生対応、試験・成績評価、教員会議への参加などへの対応は、必ず勤務時間外に限定する必要があります。学生からのメール対応、論文指導、相談対応なども勤務時間外に行う体制を整備することが重要です。

 第二に、人事院Q&A問14で示されている年次休暇を取得して副業業務を計画的に行うことは承認されない点に留意する必要があります。講義日のために年次休暇を取得する計画は承認対象外となるため、講義時間帯を週休日や勤務時間外に設定できる教育機関を選択することが必要となります。

 第三に、講義内容の継続的な品質管理が必要です。学術動向の変化、制度改正、社会情勢の変化への対応、学生の反応を踏まえた講義改善、教材の更新などを通じて、教育の質を維持する責任があります。

 第四に、肩書き使用についての留保事項に留意する必要があります。教育機関のWebサイト、シラバス、講義案内などで自身が紹介される際に、公務員としての肩書きや所属組織名を併記することは、人事院Q&A問18で示されているとおり、承認時の留保事項との関係で慎重な判断が必要となる可能性があります。教育機関側との間で肩書き使用の取扱いを事前に明確化することが望ましい対応となります。

 第五に、契約更新時や担当科目変更時の再承認手続があります。年度ごとの契約更新、新たな科目の追加、講義時間帯の変更、報酬条件の変更などがあった場合には、速やかに所属部署の担当者に報告し、再承認の手続を開始する必要があります。

ステップ5:
本業への還元を意識した実践

 大学・専門学校での非常勤講師活動を本業への還元に結びつける実践として、講義準備を通じて獲得する知識の体系化能力、学生との対話を通じて磨かれる説明能力、最新の学術動向への接触などを、守秘義務に抵触しない範囲で所属部署内での勉強会や情報共有の形で還元することが考えられます。所属区の政策立案、職員研修、住民向け説明、後輩育成などの業務において、副業で得た知見は価値を発揮する可能性があります。

 ただし、副業先で得た学生の個別情報、教育機関の内部情報、教員間の議論内容などは、本業で利用してはなりません。同様に、本業で知り得た情報を講義に活用することも避ける必要があります。本業と活動の間に明確な情報の壁を設けることが、双方向の信頼を守る基盤となります。講義準備を通じて獲得する一般的な知識整理の方法論や公開された情報は本業に還元可能ですが、副業の個別事案の詳細は厳格に守秘義務の対象となります。

よくある質問(FAQ):
大学・専門学校での非常勤講師活動の実務的疑問への回答

Q1:平日昼間の講義は本業との関係でどう扱われますか

 平日昼間の講義は、本業の勤務時間と重なるため、本業との両立に関する慎重な検討が必要となります。人事院Q&A問13の更問1では、自営兼業を行う日時が週休日のみであり、かつ、週休日においても職員の疲労の回復等に関する時間が確保されると見込まれる場合が原則となるとされています。例外的に勤務日に事業を行う場合については、やむを得ず勤務日の勤務時間外に行わざるを得ない事業であり、かつ、インターバル確保に係る努力義務の趣旨に反しない範囲である必要があるとされています。年次休暇取得を前提とした講義計画は承認対象外となるため、夜間講義、週末講義、集中講義、オンデマンド型オンライン講義などの代替的な形態を選択することが現実的な対応となり得ます。

Q2:所属組織の業務に関連するテーマで講義を担当することは可能ですか

 所属組織の業務に関連するテーマは、人事院Q&A問15の更問1で示されているとおり、職務を通じて得た知識・技能や、現在職務において用いている知識・技能を活用する自営兼業については、承認権者において厳格な判断を行う可能性があるとされています。具体的な該当性は、講義テーマと業務との関連性の程度、職員本人の業務範囲、講義内容に含まれる情報の性質などによって判断されるため、個別の事案について事前相談を通じて確認することが不可欠です。代替策として、所属組織の業務とは直接関係のない領域、自身の趣味・特技を活かした領域、本業外で習得した知見を基盤とした領域、より一般的・汎用的な制度解説などを選択することが、承認を得やすくする要素となり得ます。

Q3:報酬の目安はどの程度ですか

 非常勤講師の報酬は、教育機関、契約形態、講義時間数、執筆者の専門性などによって大きく変動する性質を持ちます。具体的な報酬水準については、教育機関ごとの規程、業界の一般的な水準、各種公表資料などをご参照ください。

 人事院Q&A問15では、自営兼業により得られる収入の算定の基礎となる単価の設定等が同種の事例を大きく上回るなど、社会通念からかけ離れた収入を得る場合は、公務の公正性や信頼性の確保に支障が生じるとして、自営兼業が認められない場合があるとされています。非常勤講師の報酬についても、業界相場の範囲内に収めることが基本原則となります。

Q4:講義の中で自身の業務経験に触れることは可能ですか

 講義の中で自身の業務経験に触れることは、実務家教員としての独自価値を発揮する重要な要素ですが、慎重な配慮が必要です。所属組織の内部情報、業務で知り得た非公開情報、特定の事案や個人を特定できる情報などは、地方公務員法第34条第1項の職務上知り得た秘密に該当し得るため、絶対に触れることはできません。一般化された業務経験、公開情報に基づく事例、自身が本業外で習得した知見などを中心に、抽象化・一般化された形で実務経験を伝えることが基本原則となります。具体的な情報の取扱いについては、必要に応じて専門家への相談を踏まえた慎重な対応が推奨されます。

Q5:複数の教育機関で同時に講義を担当することは可能ですか

 複数の教育機関で同時に講義を担当することは、人事院Q&A問5で示されているとおり、自営兼業として複数の事業を行うことは積極的には想定されないものとされつつも、共通する要素を持つ事業を行う場合などが例外として挙げられています。複数の講義担当が類似性の高い事業として一体的に評価される可能性はありますが、最終的な判断は承認権者によってなされます。

 複数契約を検討する際には、それぞれの教育機関と所属区との関係について個別に利害関係を精査する必要があります。また、人事院Q&A問13の更問2で示されている兼業の時間目安として、週8時間又は1箇月30時間、勤務時間が割り振られた日において1日3時間の範囲内とすることが適当とされており、複数契約の総従事時間がこの目安を超えないよう管理する必要があります。

Q6:学生の個人情報や成績情報の取扱いはどうすべきですか

 非常勤講師として学生と関わる中で、学生の個人情報、成績情報、相談内容、論文の内容など、機微な情報に触れる場面が生じ得ます。これらの情報は、教育機関の個人情報取扱方針、学生の個人情報保護法上の権利、教育機関と講師の間の守秘義務などとの関係で、厳格な取扱いが求められます。同時に、これらの情報を本業に持ち込むことは避ける必要があります。具体的な取扱方針については、教育機関の規程に従いつつ、必要に応じて専門家への相談を踏まえた慎重な対応が推奨されます。

Q7:税務上の取扱いはどのようになりますか

 非常勤講師から得た報酬は、所得税法の規定に基づく確定申告の対象となる場合があります。報酬の支払い方法(給与所得として処理されるか、報酬として処理されるか)、所得の種類、必要経費の計算(教材費、書籍代、交通費など)、住民税の納付方法、扶養認定への影響などについては、個別の事情によって取扱いが異なるため、税務署または税理士へのご相談を強くお勧めします。本記事では税務上の個別判断については言及を控えます。また、国家公務員倫理法・倫理規程との関係については人事院Q&A問23で整理されており、特別区職員に対する同様の規制の適用については、各区の条例・規則をご確認ください。

まとめ:
大学・専門学校での非常勤講師活動が拓く高等教育への貢献の形

 大学・専門学校での非常勤講師という副業・兼業類型は、令和7年12月の人事院方針と令和7年6月の総務省通知が目指す公務員のやりがい向上、スキル還元、地域貢献、官民連携促進という4つの政策意図に沿った活動として設計できる可能性を持つ選択肢です。現場の実務経験に基づく実践的知見、政策の現場性を伝える役割、行政分野でのキャリアモデルを示す役割という公務員の独自価値を活かし、高等教育の質的向上と行政分野での人材育成に貢献する構造は、単なる副収入源を超えた社会的意義を持ち得る活動として位置付けられ得ます。同時に、教育スキル、知識の体系化能力、学生との対話経験、最新の学術動向への接触といった本業では得難い経験を獲得することで、職員個人のキャリア形成と本業への還元を両立する可能性が広がります。

 一方で、本業との時間的両立の慎重な検討、講義テーマと所属組織の業務との関係性の精査、所属組織の業務情報や守秘義務対象情報を持ち込まない徹底、教育機関と所属自治体との関係性の確認、肩書き使用の制限、講義内容の品質管理、学生の個人情報の適切な取扱い、職務専念義務の遵守、年次休暇取得を前提としない計画作成、社会通念上相当な収益水準の維持といった実務的制約を厳格に守る必要があります。これらの制約は、学生と公務員としての信頼を守るための必須条件であり、専門家への相談を通じた慎重な対応が不可欠です。承認を得ずに自営兼業を行った場合、または承認の前提を無断で変更した場合には、国家公務員法第109条第13号により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処せられる場合があると人事院Q&Aで明示されています。地方公務員の守秘義務違反については、地方公務員法第60条第2号により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となり得ます。

 最も重要な視点は、大学・専門学校での非常勤講師活動を高等教育への公共的貢献として設計することです。営利目的の収入確保に留まるのではなく、自身が培ってきた知識と経験を、次世代を担う学生への教育として還元する公益的活動として位置付けることで、所属区の承認権者、上司、同僚、そして特別区民からの理解を得やすくなると考えられます。本業で培った行政実務への理解と政策的視点を、副業を通じて高等教育の質的向上に還元する構造は、人事院が描く新しい公務員像の具体的な実践形態の一つと言えるでしょう。加えて、講義準備や学生対応の経験は、本業の政策立案、職員研修、住民向け説明、後輩育成などに還元される可能性があり、双方向の価値循環として大きな意義を持ち得ます。

 最後に改めて強調しますが、本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の兼業承認の可否、教育機関との任用契約に関する法的判断、講義内容の知的財産権の取扱い、税務処理の詳細については、必ず所属組織の所管部署、税理士、弁護士等の専門家にご相談ください。大学・専門学校での非常勤講師活動には、平日昼間の講義時間帯と本業の勤務時間との関係など、慎重な調整を要する論点が含まれるため、専門家チームによる支援を受けながら活動を設計することが、リスク管理の観点から強く推奨されます。本記事が、特別区職員の皆様の新しい挑戦を検討するための一助となれば幸いです。

 

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行政情報ポータルは、「情報ストックの整理」「情報フローの整理」「実践的な情報発信」の3つのアクションにより、行政職員のロジック構築をサポートします。
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