80 スキルアップ

AI時代にこそ人間が担うべき領域!調整という言葉の真の意味

masashi0025

はじめに

 

 この連載では、あらゆる行政活動に伴う批判に、揺らがないための力を追ってきました。説明責任を果たすためのフレームワーク(5つの軸)、そのロジックに厚みを与えるマクロとミクロの往復。いずれも、論理で自分の立場を守る力でした。しかし前回の最後で触れたとおり、どれだけ完璧なロジックを組んでも、最後は人と人とのやり取りで決まります。その「最後の一歩」を担うのが、今回のテーマである調整です。

 「調整しておいて」。庁内で最も頻繁に使われながら、最も定義されていない言葉が、この調整です。人事評価の項目にも、経験者採用の職務経歴書にも「調整力」と書かれるのに、それが具体的に何を指すのかを教わった職員は、ほとんどいません。その結果、多くの人が調整のつもりで伝言をし、伝言の量を調整の実績だと誤解したまま、年次を重ねていきます。

 この記事では、調整という営みを四つの段階で定義します。最初は、単なる伝言役。二つ目は、意義や意図を体現したうえでの伝達。三つ目は、当初の意図どおりに相手から了承を引き出すこと。そして四つ目が、「この人が言うなら仕方ない」と思ってもらえる存在になることです。各段階の違いを実際の調整場面の会話で示し、段階を上がる訓練方法、調整が壊れる典型パターン、そして最後に、なぜこの調整こそがAI時代に人間の仕事として残るのかを考えます。あなたの調整がどの段階にあるかで、動かせる案件の大きさは決定的に変わります。

調整が求められる四つの場面

 段階の話に入る前に、調整がどこで発生するのかを確認しておきます。行政の調整は、大きく四つの場面に現れます。一つ目は、庁内の他課との調整です。合同事業、予算、施設や人員の融通など、日々もっとも多いのが、この水平方向の調整です。二つ目は、国や都道府県との調整です。補助金の要望、制度の運用照会、権限や財源をめぐるやり取りが含まれます。三つ目は、議会や会派との調整です。議案や答弁の下打ち合わせ、説明の順序など、政治的な間合いが問われます。四つ目は、住民や地域団体との調整です。町会・自治会、NPO、事業者との合意形成で、もっとも価値観の幅が大きい場面です。相手は変わっても、これから述べる四つの段階と両輪の構造は、そのまま通用します。どの場面でも、伝言役にとどまるのか、信頼で最後の扉を開けるのかで、動かせる範囲が変わります。

伝言役という最初の段階:付加価値はゼロ、ときにマイナス

伝書鳩の症状

 最も初歩の調整は、相手の言葉を右から左へ運ぶ伝書鳩です。「A課はこう言っています」「先方は難しいとのことでした」。一見、仕事をしているように見えます。足も使っているし、報告もしている。しかし付加価値はゼロです。それどころか、文脈を理解しないまま伝達すると、ニュアンスが削げ落ち、留保条件が抜け落ち、真意が歪みます。当事者同士が直接話せば5分で済む話が、伝書鳩を経由することで何往復もこじれる。これは実際の職場で毎日起きている損失です。

 具体的な会話で見てみましょう。上司から「B課に、来月の合同説明会の共催を打診しておいて」と指示された職員が、B課に行き、「合同説明会、共催できますか」とだけ聞く。B課の担当者が「うーん、時期的に厳しいかもしれません」と答える。職員は戻って「難しそうでした」と報告する。この間、何の情報も生まれていません。なぜ共催したいのか、B課の「厳しい」は何が厳しいのか、何も分からないまま、案件だけが一往復分、時間を失いました。

伝言役に自覚がない理由

 伝言役の最大の問題は、本人に伝言役である自覚がないことです。「ちゃんと伝えました」「先方の回答は持ち帰りました」という達成感があるからです。しかし「伝えた」は、調整の成果ではありません。それは調整の不在の別名です。この段階から抜け出す最初の一歩は、自分がいま、何も判断せず、何も付け加えず、ただ運んでいるだけではないかと自問する習慣を持つことです。

意図を体現した伝達:調整の入口に立つ

背景と目的を自分の言葉で語れるか

 次の段階は、案件の意義と意図を自分の言葉で語れる状態での伝達です。なぜこの依頼をするのか、背景にどんな課題があり、この調整で何を実現したいのか。先ほどの例なら、こうなります。「来月の説明会、B課さんと共催できないかというご相談です。というのも、対象者がかなり重なっていて、住民側から『別々の日に二度呼ばれるのは負担だ』という声が、両方の課に届いています。一本化すれば、住民の負担も、会場費も、動員も減らせます。そちらの〇〇事業の周知も同じ場でできると思うのですが、いかがでしょうか」。

 この状態で臨むと、何が変わるか。第一に、相手の質問にその場で答えられます。持ち帰りの往復が消え、調整の速度が上がります。第二に、相手の反応の意味を読み取れます。「時期的に厳しい」という言葉が、本気の反対なのか、条件次第で動く条件闘争なのか、単に即答を避けた様子見なのか。背景を理解している人間だけが、この区別をつけられます。第三に、持ち帰る情報の質が変わります。「難しいそうです」ではなく、「予算面は問題ないが、担当係の繁忙期と重なるのが懸念で、準備分担を本課が多めに持てば前向きとのことです」。この一往復の差が、案件の寿命を分けます。

意図の把握とは、フレームワーク(5つの軸)を持つこと

 では、意図の把握とは具体的に何をすることか。それは、上司の説明を暗記することではありません。案件について、フレームワーク(5つの軸:法的根拠・意義・歴史経過・相対評価・将来推計)を、自分のなかに持つことです。なぜやるのか(意義)、なぜ今なのか(経過と将来)、他はどうしているのか(相対評価)。そして、その意義や必要性に厚みを与えるのが、前回扱ったマクロとミクロの往復です。この構造を自分で組み立てて初めて、あなたは伝書鳩ではなく、交渉のチャンネルになります。意図を体現するこの段階は、説明の技術と調整の技術が合流する地点なのです。

了承を引き出す段階:「駄目でした」を持ち帰らない覚悟

分水嶺:調整の成果とは何か

 決定的な分水嶺が、この段階です。当初の意図どおりに、相手から了承を引き出すこと。ここで多くの職員が、根本的に誤解しています。調整に行って「駄目でした」と持ち帰ることを、結果の報告だと思っているのです。違います。それは、調整の失敗報告です。調整の成果物は、相手の回答の運搬ではなく、合意です。

「駄目」を受け取ることの本当の重さ

 さらに深く理解すべきことがあります。もしあなたが相手の「駄目」を受け入れて持ち帰るなら、それは何を意味するか。相手の論理に、あなた自身が納得した、ということです。つまりあなたは、自分の組織に対して「先方の言い分の方が正しいと、私が判断しました」と説明する立場に立ちます。持ち帰った瞬間から、その「駄目」は、あなたの判断になります。

 この覚悟の重さを知らずに、安易に駄目を持ち帰る人は、二重に信頼を失います。相手組織からは「押せば引く窓口」と値踏みされ、次回以降、まず駄目と言ってみることが相手の定石になります。自組織からは「取ってこられない担当」と見なされ、重要な調整は、あなたを迂回するようになります。逆に、「この人は納得しない限り帰らない」と知られている担当者の前では、相手も最初から本音の条件を出してきます。覚悟は、交渉が始まる前から、交渉力として機能するのです。

了承を引き出す三つの技術

 では、了承を引き出すには何が要るのか。精神論ではなく、技術として三つに分解できます。

 一つ目は、事前のロジック構築です。フレームワーク(5つの軸)とマクロ・ミクロの往復で武装したうえで、相手の反対理由を事前に予測します。予測の方法は単純で、相手の立場に自分を置き、「自分がB課の係長なら、何と言って断るか」を三つ書き出すことです。繁忙期と重なる。前例がない。うちのメリットが薄い。予測できた反対には、潰す材料(分担の提案、他団体の共催事例、相手側の便益の具体化)を用意して行きます。反論への回答をその場で考える人と、想定問答を持って来た人。相手から見た信頼度は、最初の5分で決まります。

 二つ目は、相手の内部事情への想像力です。あなたの目の前の担当者は、最終決定者ではありません。相手にも係長がおり、課長がおり、組織の論理があります。つまりあなたの本当の交渉相手は、目の前の担当者が組織内で行う説明です。だから、優れた調整者は、相手が上司を説得するための材料まで用意して渡します。一枚にまとめた趣旨説明、経費と分担の案、想定される懸念への回答。「これをそのまま課長にお見せください」と渡せる資料を持って行く調整を、相手は断りにくい。断る作業の方が、手間になるからです。

 三つ目は、落としどころの事前設計です。100か0かの調整は、決裂するか、核心まで削られるかのどちらかに終わります。行く前に、自組織のなかで「絶対に守る核心」と「譲ってよい周辺」を仕分けし、譲歩のカードを準備しておきます。当日の場で初めて譲歩を考える人は、その場の空気に押されて核心を差し出します。事前に設計した人は、周辺を譲る演出をしながら、核心を守り切ります。譲る順番も設計のうちです。小さいカードから切り、相手の譲歩を引き出してから次を切る。この呼吸は、場数と、事前設計の習慣で身につきます。

 先ほどのB課との共催の例で、三つの技術がどう働くかを見てみましょう。事前に「繁忙期と重なる」「前例がない」「B課のメリットが薄い」という三つの反対を予測し(技術一)、それぞれに、準備分担を本課が多めに持つ案、他団体の共催事例、B課の〇〇事業も同じ場で周知できるという便益を用意します(技術二の材料)。さらに、B課の担当者が課長へ上げやすいよう、趣旨・分担・懸念への回答を一枚にまとめて持参する(技術二)。当日は、日程の微調整という小さなカードから切り、核心である共催そのものは最後まで守る(技術三)。ここまで準備して臨めば、最初は「厳しい」と言っていた相手も、断る理由を一つずつ失っていきます。

それでも駄目なときの、正しい駄目の持ち帰り方

 三つの技術を尽くしてもなお、相手が動かないことはあります。そのときの「駄目」は、安易な駄目とはまったく別物です。あなたは、どの論点で、どの根拠によって、相手の論理が自組織の論理を上回ったのかを説明できます。「先方の〇〇という事情は、当方の△△という必要性より重いと、私は判断しました。ただし、□□という条件が変われば、再協議の余地があります」。ここまで言語化して持ち帰り、自分の言葉で組織に説明する。そこまでやって初めて、この段階の調整は、たとえ不成立でも完結します。そして組織は、この報告ができる担当者にこそ、次のより大きな調整を任せます。

「この人が言うなら仕方ない」という最終段階:信頼の蓄積

ロジックが尽きる場所

 しかし、大きな案件の最終盤は、しばしばロジックでは決着しません。考えてみれば当然です。調整が必要になるのは、そもそも双方に一理あるからです。どちらかが明白に正しければ、それは調整ではなく、通知で済みます。論理と論理が拮抗し、資料と資料が出尽くしたとき、最後に扉を開けるのは何か。「他ならぬこの人が、ここまで言うのなら、仕方ない」。相手の、その一言です。

「この人が言うなら」を支える二つの信頼

 この「この人が言うなら仕方ない」は、属人的な人徳や愛嬌の話ではありません。二種類の信頼の蓄積によって生まれます。

 一つ目は、それまでの信頼関係の蓄積です。日頃、相手にどれだけ誠実に向き合い、足を運び、寄り添ってきたか。結論だけを持ってくるのではなく、そこに至るまで相手と一緒に、共感しながら考えてきたか。その過程こそが、相手の評価につながります。小さな約束(資料を明日送ります、確認して連絡します)を守り、相手の課の立場を庁内の別の場でも尊重し、自分に不利な情報も隠さず開示し、相手が困っていれば所管外でも手を貸す。返すと言った資料を、その日のうちに返す。前回の相談の経緯を覚えておく。どれも今日できることばかりですが、こうした振る舞いが積もって、「この人が言うなら」と思ってもらえる土台になります。逆に言えば、今日の一つの不義理が、何年もかけた信頼を一度に削ることもあります。

 二つ目は、フレームワーク(5つの軸)に支えられたロジック構築力への信頼です。庁内で経験を積むなかで、「この人が持ってくる話は、いつもロジックが整理されていて、ぐうの音も出ない」と評価が定まっていく。過去の調整の一つひとつが、あなたの説明への信用として蓄積されます。そうなれば、相手は細部を検証する前から、「あの人がそこまで整理して言うのなら、まず間違いないだろう」と受け止めてくれます。ここまで到達して初めて、「この人が言うなら仕方ない」という言葉が、相手の口から自然に出てくるのです。

 だからこそ、大きな調整の成否は、その調整が始まる何年も前から決まっている、とすら言えます。逆のケースを想像してください。普段は横柄で、他課の依頼は後回しにし、必要なときだけ頭を下げに来る人。その人の依頼は、論理が正しくても、最後の一歩で扉が開きません。相手は理屈では反対できないので、「持ち帰って検討します」という丁重な塩漬けで応じます。論理で崩せない抵抗は、論理では作れない信頼でしか越えられないのです。

両輪の構造:ロジックと姿勢

 整理しましょう。調整力とは、ロジックを構築する力(伝言役から了承の獲得までを支える力)と、誠実に向き合い続ける姿勢(最後の段階を支える力)の、車の両輪です。論理だけの人は、正しさで小さな案件は通せても、利害が深く絡む大きな案件で、最後の扉が開きません。人柄だけの人は、好かれてはいても、論理戦になった瞬間に核心を守れません。両方を備えた人だけが、組織と組織の間に立って、大きな物事を動かせます。そしてこの両輪は、行政に限らず、あらゆる組織社会で通用する、普遍の構造です。

AI時代に、調整のどこが人間の仕事として残るのか

 ここで、いま多くの自治体に入り始めている生成AIの目で、調整の四段階を眺めてみましょう。AIが得意なのは、実は調整の土台にあたる部分です。案件をフレームワーク(5つの軸)で整理する、白書や統計からマクロの材料を集める、想定される反対理由とその反論を洗い出す、相手の上司に見せる一枚物の趣旨説明を下書きする。こうした準備は、AIを使えば格段に速くなります。単なる伝言役の仕事はそもそも価値を失い、意図を体現した伝達も、了承を引き出すための事前準備も、AIが強力に支えてくれます。たとえば「あなたはB課の係長です。この共催案に反対する理由を、その立場になりきって五つ挙げてください」とAIに投げれば、事前に潰しておくべき反論の一覧が、数十秒で手に入ります。かつては経験を積んだ先輩の頭のなかにしかなかった「相手はこう来る」の引き出しを、いまや誰もが借りられるのです。

 では、AIに置き換えられないのはどこか。第一に、責任を引き受けることです。「先方の言い分の方が正しいと、私が判断しました」と組織に説明し、その判断の重さを背負うのは、人間にしかできません。AIは判断の材料を並べられても、その判断の責任を負えないからです。第二に、信頼の蓄積です。小さな約束を守り、相手の立場を尊重し、不利な情報も開示してきた——その積み重ねが相手のなかに信頼として蓄積して、最後の扉を開けます。AIには、相手と重ねてきた年月の履歴がありません。第三に、その場の空気を読み、相手の表情や言葉にならない機微を捉えて、間合いを計ることです。「この人が言うなら」の「この人」は、どこまでいっても生身の人間なのです。

 そして、もっと根本的な理由があります。調整の相手は人間であり、人間は、他ならぬ人間の答えを求めているということです。どれほど妥当な内容でも、「これはAIが作成しました」と差し出されたものに、誰もがそのまま納得するわけではありません。相手が最後に受け入れたいのは、正しい文章ではなく、責任を引き受けた人間の言葉です。理屈が同じでも、誰が、どういう思いで、どんな関係のうえで口にするのか。そこを、人は見ています。なぜなら、我々もまた、人間だからです。

 ここに、逆説があります。AIによって誰もが一定水準のロジックを持てるようになるほど、ロジックはありふれた道具になります。そうなると差がつくのは、ロジックが尽きた先の最終段階、すなわち信頼のほうです。論理が誰にでも手に入る時代だからこそ、論理では作れない信頼が、いっそう希少な資源になる。調整が「AI時代にこそ人間が担うべき領域」であるとは、この意味においてです。前回、現場の実情は皆様にしか掴めないと述べました。同じように、人と人の間に信頼を積み、最後の合意を引き出すことも、皆様にしか担えない仕事なのです。

実践編:段階を上がるための訓練

自己診断と段階別の練習

 まず、直近の調整案件を三つ思い出し、自分がどの段階で動いていたかを判定してください。判定基準は行動です。相手の言葉をそのまま運んだだけなら、まだ伝言役です。背景を自分の言葉で説明できたなら、意図を体現する段階に立っています。反対理由を予測して材料を持参し、了承(または条件付き合意)を取ってきたなら、了承を引き出す段階に達しています。

 伝言役にとどまっていた人の練習は、次の伝達の前に「この案件の目的を30秒で説明できるか」を自分に課すことです。できなければ、伝達に出る前に上司に聞く。意図の伝達ができている人の練習は、次の調整で相手の反対理由を三つ予測し、それぞれへの返答を一枚に書いてから臨むことです。了承の獲得に挑む人は、「駄目を持ち帰るなら、自分がその駄目を組織に説明する」という覚悟を、調整に出る前に一度、言葉にして確認してください。この一瞬の自問が、粘りの質を変えます。そして最後の段階は、訓練というより生活です。今日引き受けた小さな約束を、今日守ること。信頼は、そこからしか積み上がりません。

調整が壊れる典型パターン

 最後に、段階を問わず調整を壊す行動を挙げておきます。相手の頭越しに上位者へ直接持ち込む(その場は動いても、相手の面子を潰し、信頼が消えます)。合意内容を文書化せず、後日「言った言わない」になる(合意はその日のうちに、要点メモで相互確認するのが作法です)。自組織内の合意がないまま対外調整を進め、持ち帰った合意が庁内でひっくり返る(相手から見れば、あなたの組織全体が信用できなくなります)。いずれも、一件の失敗が、積み上げた信頼を毀損する行動であり、技術以前の規律として避けてください。

調整力はどう鍛えるのか

 「調整力はどうすれば身につくのか」と、よく問われます。二つに分けて考えると、答えは明快です。前半、すなわち伝言役から了承の獲得までは、技術であり、学べます。案件をフレームワーク(5つの軸)で整理し、相手の反対を予測し、落としどころを設計する。ここは訓練で確実に伸び、いまならAIも味方になります。後半、すなわち最後の扉を開ける信頼は、日々の積み重ねでしか育ちません。今日引き受けた小さな約束を、今日守る。それだけです。技術は数か月で、信頼は数年で育つ。この二つの時間軸を意識して育てることが、遠回りのようでいて、最短の道になります。

まとめ

 調整とは、伝言から、意図の体現、了承の獲得を経て、信頼による決着へと至る階段です。「駄目でした」を安易に持ち帰らない覚悟がロジックを鍛え、相手の内部事情まで想像した準備が合意を引き寄せ、日々積み上げた信頼が、論理の尽きた最後の扉を開けます。説明の技術——フレームワーク(5つの軸)とマクロ・ミクロの往復——が論理で守る力なら、調整の技術は、人を動かす力です。

 この連載を通じて伝えたかったのは、この両輪でした。批判に揺らがないロジックを組む力と、最後に人を動かす調整の力。前者は学べて、AIでも加速できます。後者は、皆様自身が、日々の誠実さのなかで育てるしかありません。だからこそ調整は、AI時代にあってなお、いえ、AI時代だからこそ、人間が担うべき領域なのです。今日の一歩は小さくて構いません。次の調整に出る前に、この案件の目的を30秒で語れるかを自問し、そして、今日引き受けた小さな約束を、今日果たす。その積み重ねの先に、どの組織でも通用する、あなたの生涯の資産としての調整力が育っていきます。

 ※本コンテンツは生成AIを活用して作成しています。制度・数値の最新の状況は各府省・自治体の公表資料をご確認ください。

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